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| 山崎先生の運用記です.記されている時間は特に断りのない限り現地時間です.(3月末より夏時間になりUTC+2時間,JST-7時間となりました.) |
Magic Band in Sweden (16) |
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| 編註;先生からいただいた音声ファイル(AIFF形式)は 小生がMP3形式に編集しております.概ね100KB以下です. なおビーコンにつきましては、こちらにまとめてあります. |
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2002.07.06 (Sat)午前中に自宅でWeb Clusterを覗いてみると、そこそこの賑わいを見せている。 今日もEsのコンディションは良さそうな雰囲気だ。午前中は所用でQRVできなかったが、午後から研究室へと向かった。14:00ちょうどにワッチを開始すると、いきなりF1CPX(既にQSO済み)の強力なシグナルが私を出迎えた。さらにその数kHz上でT99CのCQを発見し、一発コールで軽々と料理した。そのときは 「今日もEs絶好調!」と思ったのだが、今日のコンディションは本当に変わっていた。開く方向、距離、そして強さが、全くバラバラだ。唯一共通しているのは、オープンの時間が非常に短いことであった。ワッチを始めてすぐに見つけたF1CPXとT99Cも、数分ともたずに消えてしまった。また、突如フルスケールで入感したCWのCQが、「CQ CQ DE...」で一瞬にして消えたこともあった。 2002.06.27にも似たようなことがあったが、そのときはパスの方向はほぼ一定であった。しかし、今日は、いつ、どこで、何が出るかわからない。まるでモグラたたき状態である。YU7AV, UT7GDを首尾良くgetし、YU1EO/B (50.035)の入感も確認することができたが、初めて聞くER(ER1OO)は、残念ながら、コ ールする間もないままフェードアウトしてしまった。モグラと格闘すること約1時間、決して強くはないが(539)、今日最も安定して入感するシグナルを受信した。それはDK3RAであった。「おお、DL南部のEsか?」と思い、早速QSOに入る。すると、ロケーターをJO53LU(OZとの国境付近、マルメから約240km)と打ってきた。どうやらGwだったようだ。さらに数分後、似たような雰囲気のCWを発見するが、QSBが強くて1回でコピーできない。CQを2回聞いてMU0FALと判明した。「でも、MUってどこ?」私は久々に考えた。しかし、今日は頭の回転より手の動きの方が早く、ほとんど反射的にコールしてQSOへ入った。ところが、先方からレポートを受け取ったところまでは良かったが、こちらからレポートを送ってスタンバイしたときには、既にMU0FALは影も形もなかった。 尻切れで終わってしまった可能性が高い。すぐにQRZ.comでMU0FALを検索すると、「そうか!MUだから、要するにGU!」、「ゲゲッ!Gとは別entityだ!」今となっては、not in the logでないことを、ひたすらに祈るのみである。(後日、QSLが無事届きました。) |
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■EU Field Day Contest■今日は16:00から、EU Field Day Contestなるものがあるらしい。通りでバンド中OZの移動局が多いはずだ。(私は今日までコンテストがあることを知らなかった。)JARL主催のFiled Day Contestと同じで、移動運用して参加するコンテストであるが、SM, DL等、50 MHzの移動運用は許可されない国もあり(免許事情のページ参照)、固定局同士の交信もカウントされるようだ。普段は近すぎて声をかけるのをためらっていたOZだが、コンテストとなればコールしても許される。すぐ近くのグリッドをgetするには絶好の機会だ。OZ9EDR/P, OZ5ESB/P, OZ5XF/P, OZ1HLB/P, OZ1LFA, OZ1ALS/Pとコンテストナンバーを交換し、自分のいるJO65の周囲を少し埋めることができた。しかし、OZの連中は どんな場所に移動しているのだろう。OZはとにかく真っ平らな国である。最も高い場所でも海抜200mに満たない。各局のグリッドから判断すると、ほとんど平地で運用している局もいそうだ。まあ、市街地のド真ん中よりはマシかも しれない。これらのOZ各局を追いかけている間に、UR方向にバンドが開き、UT5G/Bが入感し始めた。勢いよく飛び込んできたUX0FFをgetしたところまでは調子が良かったが、あとは交信済みのUT5JAJが聞こえただけで、それ以上の収穫はなかった。 |
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この日の成果
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2002.07.08 (Mon)午前中からSM, DLの文字がWeb Clusterで踊っている。「これは間違いない!」と確信を持って昼休みに屋上へ上がったが、予想に反して聞こえてくるのは雑音だけであった。6階に下りてもう一度Web Clusterの情報を注意深く確認 したところ、EsがオープンしているのはSM中部だけで、南部のSM7は飛び越えているらしい。その後も仕事の合間にワッチしたところ、UR, YO, LZ, YU等が 時々聞こえてくるが、シグナルは安定しない。UT3LA, YO3JW, YT1ETをgetする にとどまった。今日、唯一かつ最高の盛り上がりは、SM7某局と交信中のGI0SFXを発見した瞬間である。GIのシグナルを確認したのは初めてだ。もちろん、QSO終了と同時にコールしたが、どうやらその周波数はSM7某局のものだったようだ。GI0SFXはひとことも言葉を発せずにその姿を消してしまい、new entityは次回のお楽しみとなってしまった。夕方、SM7某局がF, EAからスポッ トされたのを見て、急いで屋上へ駆け上がった。早速その周波数をワッチすると、EH5BM/PとEH5AXの2局が同時にSM7某局をコールしている瞬間であった。 「おお!パイルになっている!」調子に乗って私もCQを出すことにした。とこ ろが、10回ほどCQを出しても全く応答がない。不安に思い、バンドをスキャンしてみると、何と聞こえているのはこの2局のみで、しかも、それぞれ別の周波数でCQを出している。これら2局とは簡単にQSOできたが、SM7某局をレポートしたはずのFは影も形もない。既にコンディションは下り坂のようだ。も う少しだけ粘ってみたが、QSBのピークで運良くEH5CXLを捕まえただけだった。 |
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この日の成果
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2002.07.09 (Tue)朝から風の強い日であった。昼休みにアンテナ作業をした際も、危うくバランスを崩しそうになったほどである。Web Clusterが午前中から盛況だったため、期待しながらワッチしてみたが、SM7では何も聞こえなかった。例によって、美味しい思いをしているのは中南部EUだけだ。ところが、しばらくしてOZから Z3入感の情報がスポットされた。以前、あと一歩のところでZ3を逃した苦い経験がある私は、即座に屋上へ上がったのは言うまでもない。気合いを入れてダイヤルを回す。しかし、、、。今日のZ3のシグナルは、強風のバルト海を渡ることを嫌がったようだ。夕方に時間を作って再びワッチしてみたものの、数分間だけYO3KWJ/Bを聞いただけで終わってしまった。SM7は完全に仲間はずれの1日。今日のEsは、バルト海からの強風に全部吹き飛ばされてしまったのだろうか。 |
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2002.07.10 (Wed)スカンジナビアにしては珍しく、朝から蒸し暑い日だ。少し屋外に出ただけで汗をかく。今日は昼休みも取らずに一気に仕事を続け、16:30過ぎに屋上へ上がった。OZでSM2(SM最北部)が入感しているとのレポートがあったが、SM7では確認することはできなかった。最初はローカルの声しか聞こえなかったが、何回かバンドをスキャンしているうちに突然バンドがオープンしたようだ。非常に強く、かつ安定して入感するOH9SIX/Bのシグナルを発見し、即ビームを北東へ。OH各局のQRVを期待したが、他には何のシグナルも聞かないまま、5分後にはOH9SIX/Bもフェードアウトし、バンドは静かになってしまった。次にコンディションが動き出したのは、既に19:00少し前のことであった。I0JX/Bの入感を確認した直後、一昨日SSBでQSOしたEH5BM/Pが、今日はCWで599で飛び込んできた。QSBもあまりなく、非常に安定している。これを簡単に料理して、さらにワッチすると、期待通りI各局も聞こえ始め、IZ5ENH, IZ8DWLと連続してQSOできた。しかし、I各局のシグナルは周期の長いQSBがあり、強く入感する時間はあまり長くない。また、パスの落ちる位置もフラフラと移動しているようだ。空いている周波数を見つけてCQを出すとIK1RGM/P/IF9(サルディニア島、正式にはIF9/IK1RGM/Pが正しいと思われる)が最初に網にかかった。ところがQSBの谷間で声を掛けられたため、なかなかコールサインが確認できず、少々苦しいQSOとなった。次の獲物はI0IFOだ。今度はQSBのピークでコールされたので、30秒とかからずにQSOを終える。さらにCQを出すこと数回。何かSSBのシグナルが聞こえているような、、、。「QRZ? This is SM7XQZ. QRZ?」 と返すと、やはり何か聞こえている。数回QRZを出してやっとLZ3KGとコピーで きが、結局レポートもロケーターもわからないまま消えてしまった。さらにも う1局、LZ2GTが私のCQに応答してきた。LZ3KGよりはクリアーだが、ピークで53と決して強くない。この時点で、EA, I, LZの順に、西ほどシグナルは強く安定していたことになる。バンド中に変なノイズも出始めたため、こちらからタイミング良くコールする方が楽だと考え、再度呼びにまわることにした。ばらくしてバズ音を伴いながら、59で入感するYO7AQFを発見し、一発コールでget。「LZに比べてYOは強いな」と思った矢先、バンドの様子が一変したことに気がついた。どうやら、ほんの数分の間にコンディションが大きく上向いたようだ。EA各局は相変わらず安定している。I各局のシグナルは強さを増して全く落ち込みがなくなり、LZ各局もメーターをそこそこ振るようになった。依然として西高東低のコ ンディションには変わりないが、全体に底上げされた印象だ。バンド中があっと言う間に賑やかになった。「さあ、戦闘開始だ!」気合いを入れてダイヤルを回すと、すぐに強いシグナルに出くわした。「これ、何語?」最初はドイツ語かと思ったが、何だか少し違う気がする。(研究室の同僚のドイツ人とはアクセントがまるで違う。)しかし、その正体不明の言語は、私の耳には北方ゲルマン系の言葉(英語、ドイツ語、オランダ語、デンマーク語、スウェーデン語、ノルウェー語)に聞こえたが、どうしても何語かわからない。興味を持った私は、全神経を耳に集中して、何かわかる単語がないかを探してみた。その局が何か数字を言った瞬間、やはりそれがドイツ語であることを確信した。「と言うことは!」私はマイクを握りしめた。数分後、QSOも終わり、待望のコールサインがアナウンスされた。「OE3MWS, QRZ?」思った通りだ!それはオーストリア訛のドイツ語であった。1回目のQRZは他局にとられてしまったが、そのQSO直後にコールして、見事1st OEをgetした。「OEは1stです」と伝えると、「それは光栄だ」と彼も喜んでくれた。その後、20分ほどの間に 9A1HCD, IZ0ARN, S57AC, OE6PHD, 9A7K, YU1ACRとQSOしたが、地域によってコ ンディションが大きく異なり、非常に興味深い。I各局と同様に、9A, S5各局は強くて落ち込みがないのに対し、OE各局はピークでは強力に入感するものの、数分後には一気に深いQSBに飲み込まれ、しばらくは全く何も聞こえない。また、YOはゆっくりとしたQSBを伴っている。複数のEsが重なってこのような現象を生じるのか、それとも、単独のEsによるものか。典型的な理系人間である私の興味は、尽きるところを知らなかった。数日ぶりのFBなオープンも一旦は20:30頃に下火となったが、EA各局だけはまだ何とか聞こえ続けている。「まだもう一山あるかも」と考え、少し休憩することにした。およそ30分後にワッチを再開すると、期待通りI中南部の各局が復活していたが、先ほどまでの強さはない。長く深いQSBのあるシグナルとなっていた。IW5DAN/M, IK2PZO/IS0, IK6TIJ, IT9ZQN, IK0IXOとQSOし、さらに未交信のグリッドを探してみたが、特にnewは発見できず、そのままQRTとした。 |
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この日の成果
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