「医療人のための群馬弁講座」特講

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2022年 ドキドキ ハラハラ






■ J.LEAGUE DIVISION 2 2022 ■




僥倖の春 失速の初夏 (第1節〜第21節)

苦戦の盛夏 憂心の秋 (第22節〜第42節)







■ 第102回 天皇杯 (2022) ■

3回戦、前天皇杯王者、浦和レッズ(J1)を倒す!
ラウンド16、準優勝のサンフレッチェ広島(J1) に惜敗!



「まっと!なっから!ザスパ!!」は、こっち







■ 2022年をふりかえって  ■

オッオー広大ー 俺たちと夢を掴もうぜー

 サポーターの歌う自身のチャントを聞き終えた彼は、ステージ上にそっとマイクを置いた。いつかのアイドルのようなその仕草。稀代のエンターテイナーにしてゴールを阻む紺碧の獅子。渡辺広大の去り際は、彼らしいものだった。

 その広大の恩師である大槻毅監督を迎えた2022シーズン。国内有数のビッグクラブである浦和レッズでも指揮経験がある大槻監督の招聘は、開幕前の最大のトピックだった。昨シーズンはコロナ禍の影響で、4チームが降格というイレギュラーかつ厳しいレギュレーション。最後の最後までもつれた争いを制し、首の皮一枚で残留を勝ち取った。しかし、期待を持って迎えた新社長は1年ももたず交代し、クラブとしてはまた一から出直しとなる。昨今のJリーグにおいて、停滞や再スタートはその著しい進化から置き去りにされることを意味する。厳しい生存競争がJ2を舞台に今年も繰り広げられることとなった。
 チームでは、ここ2年攻撃の中心だった大前元紀が去った。良くも悪くも「チーム大前」だったオフェンスは、再構築が必要となった。また、J2昇格の立役者として3年間チームに貢献してきた青木翔大も秋田に移籍し、新たな戦力として平松宗が加わった。守備に関しては、終盤の勝ち点積み上げに貢献した大武峻が去ったが、大黒柱となった畑尾大翔が残った。GK松原修平が満了となったのは意外だったが、新たにアンダー代表経験のある櫛引正敏が加わった。中盤には昨シーズン途中から加入した細貝萌が、キャプテンとして文字通りチームの中心に立つ。新卒ルーキーとしては、地元前橋育英から岡本一真、そしてその前育初の選手権優勝メンバーの一人、前橋出身の田部井悠が加わる。そして、2018年に期限付きでプレーしていた風間宏希が4年ぶりに戻ってきた。例年に比べて入れ替わりは少なく、補強も適材適所といった印象だった。
 注目の大槻ザスパ初戦の相手は、モンテディオ山形。開幕ホームで当たるのは、2005年のJ2昇格初年度以来。当時意気揚々と臨んだその試合で、J2の壁の高さを思い知らされた。その後一時J1も経験した山形は、今シーズンも昇格候補のひとつに数えられる。いきなり真価を問われることとなったが、見事なパスワークで新加入の山根永遠がゴールを決め、1-0の勝利。毎年メンバーや監督が変わり、チーム戦術の構築が開幕に間に合わないことの多いザスパ。攻守に連動したチームをこの時期に見ることができたのは、長年観てきたサポーターにとっても大きな驚きで、大槻監督を始めとしたコーチングスタッフの非凡さを感じるスタートだった。開幕から5節までを2勝2分1敗で乗り切り、始まったばかりとはいえJ1昇格も見える順位に期待は大きく膨らんだが、やはりそんな簡単なリーグではない。アウェイ仙台戦で細貝が負傷交代し、長期離脱を余儀なくされると、徐々にチームの歯車が噛み合わなくなってくる。新潟、長崎という強豪相手にはともに3失点で連敗、その後3連勝を果たすが、秋田には青木の恩返しゴールで0-1の苦杯を飲まされる。アウェイ大宮戦は前半2-0で折り返したものの、後半3失点で逆転負け。横浜FC戦は前半3失点から奮起してドローに持ち込んだが、その後も勝ち点を思うように積み上げられず、ずるずると順位も後退し、気付けば後ろから数えたほうが早くなってしまった。天皇杯では山形相手にまたも快勝、そして正田醤油スタジアム群馬に大勢の赤いサポーターを迎えた浦和レッズ戦も、かつてのザスパのエース江坂任に仕事をさせずに1-0の完勝と結果を残したが、その間も含めてリーグ戦では6連敗を含む11戦勝利なしと泥沼に。結果的に今シーズンも残留争いに巻き込まれてしまう。しかし、連敗中も妥協することなく目指すサッカーを続けたことで、終盤にその努力が結実する。仙台、大宮にリーグ戦で初めて勝利し、勝ち点を積み上げると、残留をかけて直接対決となった岩手戦では、これまでの鬱憤を晴らすかのような5-1の完勝。今シーズンも当初の目標である勝ち点50、16位を達成することは叶わなかったが、J2残留という最低限の結果は残すことができた。ケガ人も多く、コロナの影響で控えGKがいないなど、危機的な状況もあった中、細貝の早期戦列復帰、途中加入の長倉幹樹の活躍などが奏功した。GKは年間を通して櫛引が好セーブを連発し、魂の鼓舞でザスパ以外のJ関係者にも話題になった山田晃士もリーグデビューを果たした。また、終盤右SBのレギュラーに定着したルーキー岡本、CBの軸になった城和隼颯、左サイドの天笠泰輝と山中惇希のコンビ、2ゴールを挙げた奥村晃司など、若手の台頭も来シーズンにつながる好材料と言える。現時点(11/21)で来シーズンの監督について正式なリリースはないが、今季作った地盤に上積みをするには、大槻監督の続投以外に選択肢はない。目先の勝利だけでなく、クラブの将来を見据えたコメントが端々にみられる大槻監督に長くチームを率いてもらうことで、クラブの根幹を太く、根深いものにしてほしい。
 折しもJリーグは、ホームグロウン制度を進め、各クラブに育成組織の充実を求めている。また分配金の配分率変更は、これまでのようにサッカーだけ強くなれば成り立つ時代が終わり、各クラブが地域との共生を進め、差別化を図っていく必要性を示している。Jリーグは2023年、60クラブに到達し、下位カテゴリとなるJFLとの入れ替え戦も見えてきた。Jリーグクラブという看板が、未来永劫約束される時代は終わったのだ。クラブとして、本当の生き残りをかけた戦いが始まり、立ち止まったら即追い抜かされる。他者を上回る何かがなくては、生き残っていけない。そういう意味では、ザスパは近い将来大きな武器を手に入れる。先日メディア発表を行った、新しい練習場、クラブハウス、前橋市サッカー場(仮称)の建設だ。2023年末完成、2024シーズンから使用を開始する予定の施設は、カインズと前橋市の協力によってザスパの専用練習場として機能する。これまで時期によって練習会場を転々としてきたザスパにとっては念願の専用練習場であり、複数のコートを備えることで、アカデミーからトップチームまで全てのカテゴリーの選手が同じ場所に腰を据えることができる。これによってアカデミーチームの育成充実が図られ、将来のトップ選手を生み出しやすい環境を作ることができる。これは、Jリーグの目指している方向とも合致している。また、会社としてのザスパとチームが同じ拠点となることで、業務の効率化や働きやすさにつながり、会社組織としての成長も期待できる。クラブが指定管理者としてグラウンドを運営し、テナント店舗を設けることで、クラブ経営以外での収入も見込まれる。クラブハウス内には専用食堂や選手の意見を取り入れたレイアウトで設備が置かれる予定で、Jリーグクラブの施設としてはおそらく国内有数のものになる。つまり、60あるJクラブの中から、選手がザスパを選択する理由となり得るのだ。これは5年、10年先のクラブを考えたときに相当に大きいインパクトを持つ。そして、この機会を絶対に逃してはならない。
 W杯の影響で早めにシーズンを終えた2022年も残り1か月と少しとなった。2023シーズンの陣容はまだ見えてこないが、戦国J2であることには変わりはない。そして、おそらく来年も厳しいシーズンとなることだろう。目先の結果も大事ではあるが、将来の飛躍のため、ザスパが今年手に入れた大槻監督と新練習場という2つの成長装置を生かし、活用することに心血を注いでほしい。【yosuie@中毛】


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編集・責任によるザスパクサツ群馬応援ページなんさね。
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そんなわけで編集した記事ん中には、独断と偏見が
なっから含まれてっかもしんねぇけど、
十人十色っつーことでカンベンしてくんな。

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