SM7XQZ 2003




SM7XDQ訪問記

 「あっ、HFの八木だ!」バスを降りた瞬間、予期せぬものが私の目に飛び込んできた。「遠かった開局までの道のり」で紹介したように、私がマルメに住んでいた5年弱の間、市内ではほとんどアマチュア無線のアンテナを見かけなかった。ところが、 市の中心部からバスで10分ほど郊外へ出た途端、あっさりとHFのアンテナを発見した。それは留学中に世話になった人に久しぶりに挨拶に行く途中の出来事であったが、私は何のためらいもなく、いきなり玄関のドアをノックした。私のあまりに突然 の行動に家内は驚いたが、私の大胆な行動には確固とした理由があった。玄関のドアが開くと、そこには元気そうなご老人が立っていた。彼は突然のアジア人の訪問にけげんそうな顔をしたが、「初めまして、SM7XQZです」と名乗ると、「やあ、君も無線をやっているのか!」と嬉しそうに微笑んだ。アマチュア無線家同士がすぐに意気投合するのは、世の東西を問わない。「あなたはSM7DXQ Matsさんですね?」と確信を 持って尋ねると、「いや、それは私ではない」、「Matsならもう1ブロック向こうに住んでいる」と予想外の答えが返ってきた。SM7DXQ MatsとはSM屈指のDXerであり、 マルメ地区のQSL managerを担当している。本来ならば私宛のQSLカードはすべて彼のところへ届くことになっているが(詳細はQSLビューロー事情を参照)、私は昨年末で日本へ帰国してしまったため、特別に郵便でQSLカードを送ってもらっている。その手続きをする際、私は彼に色々とお世話になった。今まで彼と直接会って話す機会はなかったが、大まかな自宅の住所だけは聞いていた。HFの八木を見つけた瞬間、私が世話になった知人と彼の自宅が非常に近いことを思い出したのである。確信を持ってドアをノックした私であったが、いきなりの人違いで大変な失礼をしてしまった (笑)。知人に挨拶を済ませた後、私はSM7DXQ Matsの自宅を目指した。「角を曲 がったらすぐわかる」と聞いていたが、彼のその言葉通り、大きなアンテナを発見するのに1秒とかからなかった。

SM7DXQのアンテナ群

 今度こそ確信を持ってドアをノックする。しかし、何の反応もない。もう一度ノックしてみたが、やはり同じであった。「夏休みで留守か な?」とあきらめかけたそのとき、私の背後でドアの開く音がした。「突然失礼します」、「QSLの件でお世話になったSM7XQZです」と挨拶すると、「やあ、君か!」と微笑みながら彼は右手を差し出した。突然の訪問を詫び、挨拶だけで帰ろうとしたが、「せっかくだから、ぜひシャックに上がってくれ」と誘われ、お言葉に甘えて少 しだけおじゃまさせて頂いた。彼は私の最初のノックに気付いて2階のシャックから庭の私の様子を伺ったが、怪しいアジア人のセールスマンが来たのかと思って無視したそうだ(笑)。ところが、私はがいつまでもアンテナを見上げていたため、セールスではないと判断してドアを開けたと打ち明けてくれた(笑)。彼のシャックは4畳半ほどの広さで、きれいに片付けられていた。QSL managerたるもの、やはり整理整頓が重要なのだろう。改めて自己紹介をしてQSLの件のお礼を言ったところで、彼のコンピューターが警告音を発した。スクリーンを覗き込んだ彼は「ちょっと待ってくれ」と言うと、おもむろにHF機のダイヤルを回し始めた。どうやら、Web Cluster上 に重要な情報がupされたときだけ、警告音が出るようになっているらしい(詳細不明)。彼のターゲットは18MHzにQRVするJD1YABであった。数回目のコールでピックアップされ、彼は無事band new entityをgetした。私がJD1YABが小笠原復帰の35周年記念運用であることを説明すると、「島と言えば、我々SM7の仲間たちも、今週末 にバルト海のXXX島(聞き取れず)でキャンプをしてIOTAコンテストに参加するが、 君もいっしょに来ないか?」と誘われた。残念ながらそれは帰国の2日後であり、そのお誘いは丁重に辞退せざるを得なかった。別れ際、「今後も仕事でマルメに来る機会があれば、是非7月末に予定してくれ」、「今度はいっしょにIOTAコンテストに参加しよう」と再びお誘いを受け、堅い握手で再会を誓い合った。

SM7DXQのQSLカード

【編註】アマチュア無線家ってざっくばらんですよねぇ(笑) 
ぜひお誘いのあったIOTAコンテストに参加してみてくださいね.


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Tomio YAMAZAKI, M.D.(SM7XQZ esJG2GSY) & Hideki SUZUKI, M.D.(JN1BPM) ,2003