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| 山崎先生の運用記です.記されている時間は特に断りのない限り現地時間です.(3月末より夏時間になりUTC+2時間,JST-7時間となりました.) |
Magic Band in Sweden (23) |
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| 編註;先生からいただいた音声ファイル(AIFF形式)は 小生がMP3形式に編集しております.概ね100KB以下です. なおビーコンにつきましては、こちらにまとめてあります. |
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2002.09.03 (Tue)午前中にWeb Clusterを開いてみて驚いた。今日もEU中で朝早くから、縦へ横へとEsが乱れ飛んでいるらしい。そのような場合、私がまず最初にすることは、どこか未交信のentityのレポートがあるかどうかを確認することである。すぐにGJ/ON1DREという文字が目に止まった。私はGJのビーコンは聞いたことがあるが、QSOしたことはない。そう言えば、ON1DREが1週間ほどジャージー島からQRVする旨、事前にインターネット上でアナウンスがあったことを思い出した。次に私は、OZまたはSM7でもバンドが開いているかどうかを確認した。果たして、OZ各局がI, 9H, Fの入感を報告している。よって、SM7でもこれらの地域がオープンしている可能性は大と考えた。しかし、これだけではSM7でGJが聞こえているという保証はない。そこで、GJの入感している場所を詳しく見ると、LZ, OE, SP, DL, I, Fからレポートが上がっている。東西のパスがあるのは間違いない。さて、SM7でGJは聞こえるのか、、、?「考える時間があったらワッチしてみろ!」と言われそうであるが、今日の私は非常に忙しく、 屋上でアンテナ作業をするタイミングが難しかったのである。結局そのときはワッチを諦め、わずかな休憩時間を作って屋上へ上がったのは1時間後のことであった。 アンテナを南西に向け、GJ/ON1DREが出ているはずの周波数へダイヤルを合わせると、 一瞬だけSSBのシグナルが聞こえた。「これか!?」期待と緊張が一気に高まる。 私は全神経を耳に集中させて待った。しかし、いくら待っても二度とそのシグナルは 聞こえてこなかった。一瞬のバーストだったのか、それともGJ/ON1DREをコールする局のシグナルだったのか、、、。ON1DREはしばらくジャージー島に滞在すると聞いている。明日からのEsオープンに期待しよう。 |
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2002.09.04 (Wed)「今日こそはGJ/ON1DREが聞こえるかもしれない」そう思った私はいつもより早く出勤し、朝一番にアンテナを立てておいた。もちろんビームはGJ方向である。今日 は1日中コンピューターの前で仕事をする予定なので、Web Clusterに何か動きがあればすぐに行動に移すことが可能だ。「さあ、いつでもこい!」準備万端の状態で仕事を開始したが、いくら待ってもWeb Clusterには全く動きがないではないか。最低 でも30分ごとには情報をチェックしたが、そこにはいつも同じ画面が表示されていた。結局、ケーブルを一度も無線機に接続することなく、アンテナは夕方に撤去される運命となった。仕事が少々ややこしい内容であったことに加え、あまりにもGJに対 して気合いを入れすぎていたため、心身ともに疲れた1日となった。 |
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2002.09.05 (Thr) - 06 (Fri)GJはおろか、EU中どこを見てもEsのかけらも見当たらない。ここ数日、朝夕の風が冷たくなってきた。SM7はいよいよ秋の気配である。 |
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2002.09.07 (Sat)数日前にGJのニュースを聞いてから、Esのオープンを期待して週末は屋上で待機する予定であった。しかし、ここ数日の様子を見る限り、そんな雰囲気は微塵も感じられない。「週末にEsは開かない!」私は自分にそう言い聞かせ、今日は一日外出することにした。自宅に戻ってきたのは20:30、Web Clusterを開いた瞬間、「やられた!!」私はもう少し早く帰宅しなかったことを心の底から後悔した。最低でも1時間以上前から、非常に強力なAuが発生しているらしい。OZ, SM7からもバンバン報告が上がっている。昼間にEsが発生しなかったところまでは予想通りであったが、夕方からのAuは全くのノーマークであった。既に夜も更けてはいたが、私は迷うことなく研究室へと急いだ。アンテナを立てる前に再度Web Clusterをチェックすると、 10分ほど前にOY某局がスポットされている。「こいつを狙おう!」既にAuが発生してから久しく、コンディションはピークを過ぎていると判断した私は、未交信のentityであるOYに狙いを絞ることにした。慌ててアンテナ作業を終え、ワッチを開始した のは21:15。OY某局が出ているはずの周波数にダイヤルを滑らせる。しかし、、、私を待っているはずのOY某局の姿はなく、ただ雑音だけが空しく聞こえていた。私はひとつ大きなため息をついた後で、気持ちを切り替えてバンドを丁寧にワッチすることにした。先ほどまでのWeb Clusterの情報とは雲泥の差である。SSBはかろうじて何 か1局聞こえるが、コールサインを確認できるほどの強さはない。CWでは2局のLAのシグナルを確認するに止まった。まずLA0FXをコールし、難なくQSOを終えた。次にLA0PJAをコール。しかし、LA0FXよりも強く入感しているにもかかわらず、何回コールしてもピックアップされない。10回ほどコールして、やっと「SM7?」と返ってきた。 しかし、どうしても私のコールサインをフルコピーしてくれない。結局このQSOは成立しなかった。「今日はもうこれで終わりか、、、」私は既に諦めモードに入っていた。しかし、今まで聞こえていたLA2局が姿を消すと、代わってSM6某局のシグナルが聞こえ出した。「女神はまだ帰っていない!」私は再び気合いを入れ直した。 SM6某局は間違いなくAuによる入感であったが、互いにアンテナを向け合えばGwでもQSOできそうな距離であったため、コールしてよいものか迷っているうちに消えてしまった。次に現れたのは、以前Esで交信したことのあるOH7PIであった。今度は迷わずコール。QSOは無事完結した。さらにワッチすると、SP某局のCQが突如聞こえ始め、これにDL某局が応答するのが聞こえた。よくわからないが、ごく限られた地域だけが数分間だけ浮き上がるように聞こえては消えていく。しかも、次にどこが開くか全く予想がつかない。このパターンは初めてだ。DF9CYのCQを捕らえ、タイミング良くコールしたが、残念ながらコールバックの途中でフェードアウトしてしまった。 このQSOを最後に、Au特有のシグナルは姿を消し、21:55バンドには静寂が訪れた。今夜は夜明けの女神との絶好のデートの機会であったが、その待ち合わせに完全に遅刻した。かろうじて別れの挨拶だけはすることができたと思うが、嫌われてしまったのではないかと心配している。 |
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この日の成果
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2002.09.08 (Sun)昨日、夜明けの女神とのデートに遅刻した私は、その汚名を返上すべく、今日は昼過ぎから屋上で彼女を待つことにした。しかし、何時間待っても彼女は姿を見せなかった。やはり、完全に嫌われてしまったのだろうか。 |
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2002.09.09 (Mon)これだけ閑散としたWeb Clusterを見るのは久しぶり。 |
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2002.09.10 (Tue)今日は何にも惑わされず、じっくりと仕事に集中することができた。あの情報がWebClusterにスポットされるまでは、、、。午後遅くに南部EUで入感したAF各局も、 パスが北部EUまで延びる気配もなく、私の仕事の妨げとはならなかった。夕方、私 が明日の実験に必要な反応液を調製し始めたときである。試薬が水に溶けるまでの数 分間、コーヒーブレークしながらコンピューターの前に座ると、G某局の「GB3RMK/ B55a io88kk」、「SM/TV 54a JO79 48.2396」という書き込みが目に入った。夜明けの女神の登場である。「今日は遅刻できない!」すぐにでも屋上へ駆け上がりたい ところであったが、反応液の調製は非常に重要であり、ここで手を抜くと後々困るこ とになる。私は慎重に、かつ急いで反応液の調製を進めた。しかし、私の心は既に屋上にあったようだ。最後の段階で混ぜる試薬を間違え、最初からやり直しとなった (泣)。結局私が自由の身となったのは、Auの第一報から40分後。まだAuがオープンしていることをWeb Clusterで確認し、期待を込めてアンテナを北へ振る。しかし、、、女神の姿どころか、ローカルの気配さえ感じられない、、、。1時間ほど粘ってはみたが、ノイズ以外に聞こえてくるものはなかった。後でわかったことであるが、今日のAuはG周辺でのみオープンしていたようだ。 |
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2002.09.11 (Wed)正午頃から久しぶりにEsが開いたらしい。UR-DL, SP, PA, LA, SM3等がレポートされている。SM7でも聞こえている可能性が大であったが、その時間は実験で忙しく (昨日調製した反応液を使用)、ワッチすることは諦めた。しかし、今日は何となく 雰囲気が違う。「ひょっとしてAuも、、、?」特に根拠はないが、なぜか私はそう感 じた。午後からは所用のため自宅に戻らなくてはならず、夕方まで時間が自由にな らない。「こんなときに限ってバンドが開きそうだ」そう思った私は、いつでも研究室へ戻ることができるように準備を整え、自宅でWeb Clusterをモニターすることにした。果たして18:00少し過ぎ、「Strong Au」という衝撃的な書き込みとともに、 WebClusterが一気に忙しくなった。GM, PA, LA, SM3, OHからレポートが上がり、当然SM7でもAuがオープンしていると考えた。自宅での所用を済ませ、研究室へ舞い戻ったのは19:00少し前。まだまだWeb Clusterは賑わっている。「今日こそは女神に会える!」私は確信を持って屋上へ上がった。19:10にワッチを開始すると同時に、 OH3BHL(既にAuでQSO済み)のCQを捕らえた。しかし、そのシグナルは51Aとあまり強くない。「まさか、、、」急いでバンドをスキャンしてみたが、期待に反して誰も出ていないではないか。2分後に再びOH3BHLが出ていた周波数に戻ったが、そこに は既に彼の姿はなかった。先日(2002.09.07)のように、別の場所が代わりに浮かび上がってこないかと期待してワッチを続けたが、バンドは何事もなかったかのように、ただ静まりかえっているだけであった。私がQRVし始めると同時に女神が立ち去ったのか、それとも、今日のAuは地域差が大きく、最初からマルメ周辺ではほとんど 開いていなかったのか、、、。今となっては、どうでもいいことのように思えてきた。 理由はどうあれ、また今日も彼女とデートできなかったことだけは事実だ。私と女神のすれ違いは、いつまで続くのだろう。 |
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