![]()

| 山崎先生の運用記です.記されている時間は特に断りのない限り現地時間です.(3月末より夏時間になりUTC+2時間,JST-7時間となりました.) |
Magic Band in Sweden (20) |
||||
| 編註;先生からいただいた音声ファイル(AIFF形式)は 小生がMP3形式に編集しております.概ね100KB以下です. なおビーコンにつきましては、こちらにまとめてあります. |
||||
2002.08.05 (Mon)どうしても今日中にやらなくてはならない仕事があり、無線のことは忘れて1日仕事に集中するつもりであった。ところが、夕方に一息ついたところで何気なくWeb Clusterを見てしまった私は、その情報に大きく誘惑された。20分ほど前に、LA某局が「GU strong and clear」と書き込んでいる。それだけならば、単なる南北のパスで、SM7では聞こえていない可能性もある。しかし、OZ-GWもFBにオープンしているらしい。「これはSM7でもGUが入感している可能性が大だ!」先日のMU0FALとのQSO(2002.07.06)に今ひとつ自信がない私は、GUを狙って短時間だけQRVすることにした。急いでアンテナを立て、GU某局が出ているはずの周波数をワッチする。すると、 SSBのシグナルが53で入感してるではないか。「やった!」マイクを握り締めて待つことしばし、QSOが終わりに近付いた。私は既にマイクを口にあて、いつでも コールできる状況だ。気合いを入れて耳を傾けたその瞬間であった。「QRZ? This is SM7###.」「、、、、、」GUではない!私は言葉を失った。周波数もビームの方向も間違っていない。なぜ、、、。やはりSM7にはパスがなかったのか、それとも既にGU某局は消えてしまったのか、、、。表現し難い疲労感が私を襲った。「待てよ、QSYしているかもしれない」急いでバンドをスキャンすると、見事GU3***のCWを発見した。「よっしゃぁ!」パドルに手を掛けながらもう一度コールサインを確認する。すると、「えっ、GUじゃなくてGWだよ!」あまりにもGUのことばかり考えていたため、聞き間違えてしまったようだ。私の疲労感がさらに強くなったことは言うまでもない。 一度大きく深呼吸して落ち着いてから、再びバンドを丹念にワッチしたが、結局お目当てのGUのシグナルは確認できなかった。しかし、Esのコンディション自体は絶好調のようだ。G, GW, EI, Fが強力に入感し、SPがback Scで聞こえている。私は気分転換に数局QSOしてから仕事に戻ることにした。最初にQSOしたのはEI4IIであった。SSB だったのであっさりとコールサインをコピーできたが、もしも高速のCWで出ていたらコピーできなかったかもしれない(笑)。「EI5IIだったらもっとすごいな」などと考えたりもした(笑)。さらに数分後、突然バンド中が騒がしくなった。南東から南方向にもEsが開き、UR, YO, LZ, YU, 9A, Iが同時に聞こえ出した。どの方向も強く安定している。私はメガトン級Esの再来を期待した。ところが、GW3LEW, F8DBF, YU1FWをgetしたところで、さらにコンディションが急激に変化した。G, GW, EIがストンと落ちるように消え、URは何となくフェードアウトしてしまった。周辺部のパスが消えた代わりに、すべてが中心部分へ集中したような感じだ。F中部、HB9、I北中部が ローカルよりも強く入感し、そのすぐ周辺もそこそこ聞こえている。バンド中すごいQRMだ。ある周波数ではF, I, HB9の3局が同時にCQを出し(QRMのファイル、その2、その3)、下手にコールしようものなら、別の局からコールバックがありそうな状況だ。1ヶ月前の大オープンと比べると、入感範囲は狭いが、強さなら今日の方が上だろう。しばらくEsの勢いは衰えそうもなかったが、YU7AU, F1UO, F/PE1MFP/P, EH3BFX, HB9MKV と交信したところでタイムアップとなった。 |
||||
この日の成果
|
||||
2002.08.06 (Tue)昨日と同様に、仕事に精を出した1日であった。幸いにも、Web Clusterには私を誘惑するようなレポートはなく、落ち着いて仕事に集中できた。追伸:本日MU0FALからSASEに対する返信があり、無事GUをCfmした。良かった! not in the logではなかった! |
||||
2002.08.07 (Wed)朝コンピューターを立ち上げてすぐに、インターネットに接続できないことに気が付いた。今日はネットワークの工事の日だ。それが終わるまでWeb Clusterはチェックできない。しかし、ある意味でそれは好都合だ。なぜなら、何にも惑わされることなく仕事に集中できる。私は黙々と仕事に打ち込んだ。今日の仕事は高い集中力を必要とするため、精神的、肉体的にかなり消耗した。「この疲れを癒すにはビール(Es)しかない!」私はそれだけを楽しみに仕事を進めた。晴れて自由の身となった18:30頃、ネットワークも復旧したので、私は冷蔵庫(Web Cluster)を開けて、ビールの冷え具合(バンドの様子)を確認した。今日のビールは、東部EUを中心に良く冷えている。屋上へ上がって早速アンテナを立てたが、私には若干の不安があった。 Web ClusterにはOZ, SMのコールサインがなかったのである。「ひょっとしたら、SM7では何も聞こえないかも、、、」冷たいと思って一気に飲んだビールが冷えていなかったときほど、大きな失望感を感じることはない。「どうか冷えていますように」私は祈りながらビールの栓を開けた(電源を入れた)。果たして、SM7ビールはキンキンに冷えていた。軽くバンドをスキャンしただけで、かなり広い範囲が聞こえている。19:00の時点で、東から西へ、UR, YO, LZ, YU, T9, 9A, S5, I, 9Hの入感を確認した。どのシグナルも比較的強力だが、同じentity内でもQSBの周期と強さが全く違う。今日のEsは局所的な地域差が大きいとにらんだ。T97V, YO7CVLと軽くQSO し、YU某局をコールしたときである。一発でコールバックがあったが、彼のシグナルは一気に弱くなり始め、1分後には奈落の底に落ち込んでしまった。「ゲゲッ!コンディション急降下か?」と心配したが、他のYU各局には何の変化もない。その数分後に、YU7AZ(先のYU某局のすぐ隣のグリッド)と何の問題もなく交信できた。やはり今日は地域差が大きいようだ。そのためか、広くオープンしている割には、聞こえてくる局数自体はそれほど多くない。ダイヤルを回して行くと先ほどまで静かだった周波数に、突如強い局を発見した。SV9CVY(クレタ島、既にQSO済み)だ。最初はオープンの範囲が単に南へ広がったのかと思ったが、SV本土の局はあまり強くない(一応聞こえる)。このSV9の入感とほぼ同時に、今まで聞こえていた地域が徐々に狭くなり始めた。I中部、9A、T9を残し、他の周辺地域はどんどん消えて行く。アドリア海周辺とクレタ島に限局した2つのパスが残された。とても面白いコンディション変化だ。9A4CD, 9A2ZH, T72EB/A(この/Aは、/Pと違って免許以外の場所からの「固定」運用の意味だそうです.)と連続で料理したところで、さらなる変化が訪れた。それまで強かったアドリア海周辺からのシグナルが落ち込み、SV9, LZ, YU, YO, URと 南北 のラインが深いQSBを伴って復活したのである。今日はワッチ中心で、あまりQSOはしなかったが、いつもとひと味違うビールを堪能することができた。 |
||||
この日の成果
|
||||
2002.08.08 (Thr)「やられた!!」(最近この台詞が多い気がする。)今日もまた、そう叫んでしまったのは15:30のことだった。1時間半ほど前に、8Q7ZZがEUの広い範囲に入感し、SM7FJEも559とレポートしている。さらにDL, SPの北部で、VU2ZAPがまさに今聞 こえていると言うではないか。完全にスキを突かれた。8Q7ZZはレポートが途絶えてから久しく、まず無理だとは思ったが、ひょっとしたらVU2ZAPは聞こえるかもしれない。仕事を中断して急いで屋上へ駆け上がり、アンテナを東南東へ向けてレポートのあった周波数をワッチする。しかし、、、「ああ、やっぱり、、、」事前に結果は予測できたにもかかわらず、私はショックを隠しきれなかった。あきらめきれずにダイヤルを回していると、バンドの下の方に突如SSBの強いシグナルが現れた。「これか!?」私の期待は最大限にまで高まった。しかし、それはES某局をコールするF某局の声であった。5分以上59で入感していた(必死にES某局を呼んでいた)ことから、F方向にEsが開いたのだと判断してバンドをスキャンしたが、聞こえてくるのはこの1局だけ。局地的なオープンなのかもしれない。さらにワッチを続けると、一瞬のバーストでG某局の「CQ DX Asia!」という声が聞こえてきた。さらに、DL某局のCQも、数秒間だけだけフワッと浮いてきた。今日も中南部EUだけが美味しい思いをしているようだ。仕方なく気持ちを切り替えて、やりかけの仕事を再開した。およそ3時間後、「やられた!!」不覚にもまた叫んでしまった。19:00過ぎからTY6FB(ベニン)が南部EUに入感していることはWeb Clusterの情報で知っていたが、「どうせ北部EUまでは届かない」と決めつけて、あまり気にしていなかった。ところが、 20:00 少し前に、SM7某局が「TY6FB 53 wkd」とレポートしているではないか。「まだ2、3分前だ!」屋上へ全力疾走し、周波数を合わせると、SSBのシグナルが31-41で聞こえる。しかし、バンド中ノイズレベルが異様に高く、コールサインが確認できない。時々バーストでシグナルが強くなるものの、タイミングが悪くTY6FBであることが確認できない。数分後、無情にもそのシグナルは潮が引くようにフェードアウトしてしまった。10分ほどそのまま粘ってみたが、もはや気配すら感じない。私は大きなため息をついた後、あてもなくダイヤルを回し始めた。すると、それまで耳障りだったノイズが一瞬のうちに消え、バンドが急に静かになった。何かが起きたことは明らかだ。SM7FJEがCQを出し始めた。彼も同じことを考えているのだろうか。CQが終わると同時にコールしたのはEH4OA。それほど強いシグナルではないが(559)、単なる一瞬のバーストではない。SM7FJEとのQSOの後、EH4OAがQSYしたところをコールして、無事QSOを終えた。南西方向にバンドが開いたようだ。こちらからCQを出し、F1SAC (2nd QSO), EH3BMHをgetしたが、後が続かない。あっさりとあきらめて、また仕事へ戻ることにした。30分後、Web Clusterによれば、今度は南北のEsが開いたらしい。「どうせ今日のEsは気合いが入っていないだろう」と、あまり期待せずにワッチを再開すると、予想通り、I中南部が弱々しく聞こえている。I南部のIZ8DPJをコールしてQSOに入ったが、レポート交換の直後にあっと言う間に弱くなり、彼は2度と戻ってこなかった。その数分後、今度はI中部の各局が一瞬にして姿を消した。 Esが移動しているのだろうか。入感する地域がどんどん移り変わることは珍しくないが、今回はものすごい早さだ。I各局のシグナルが消えた後、一旦バンドは静かになったが、約10分後、EH4ATFが聞こえ始めた。「早くしないと消えてしまう!」急いでコールすると、一発でピックアップされた。同じEsによるものならば、この局もすぐにフェードアウトする可能性が高い。「ふっふっ、お前の命はあと3分、、、」などと昔懐かしいケンシロウ(同世代にしかわからない?)のようなこと言っていたら、本当に3分で消えてしまった。何だか空しさの残るQRTとなった。 |
||||
この日の成果
|
無断転載・引用を禁じます
Copyright(c); All rights reserved :
Tomio YAMAZAKI, M.D.(SM7XQZ esJG2GSY) &
Hideki SUZUKI, M.D.(JN1BPM) ,2002-2005