山崎先生の運用記です.記されている時間は特に断りのない限り現地時間(冬季なのでUTC+1時間,JST-8時間)です.


研究室の仲間と。 左:私です。 中:DL出身の研究員。週末にはグライダーで空を飛ぶスーパーウーマン。 右:F出身の研究員。フランス人には珍しく、口数の少ないクールな男。 次回から、私の研究室の美人たちを紹介します。

Magic Band in Sweden (7)

編註;先生からいただいた音声ファイル(AIFF形式)は
小生がMP3形式に編集しております.概ね100KB以下です.

なおビーコンにつきましては、こちらにまとめてあります.


2002.02.25 (Mon)

いつも通り早朝にアンテナを立てたものの、どうしても午前中に終わらせなければならない仕事があったため、ほとんどワッチもせず にすぐ仕事を開始した。仕事中も時々Web Clusterを見てはいたが、JAがSpでオープンでもしない限り、今朝は仕事を優先すると心に決 めていた。ところが、そんな私の堅い決心を、いとも簡単に大きく根本から揺さぶる情報がWeb Clusterにレポートされた。DL某局が 「japan telefon 49.932 59plus」と言っている。「何だそれ?」 「本当に日本語かどうか、お前にわかるのか?」私は即座に仕事を中断して屋上へ上がり、その周波数をワッチしてみた。しかし、残念ながら何も聞こえない。6階に戻って再びWeb Clusterを見ると、 PA某局がDL某局あてに「u have JA neighbours」と書き込んでいる。 そこで私は、「I am Japanese.」と書き込んで話を盛り上げてやろうかと考えた。しかし、どうやって書き込むのかわからない。5分ほど費やしてみたが、本当はそんなことをしている場合ではない。 すぐに仕事を再開した。(編注:東南アジア(BY周辺)のコードレスフォンではないでしょうか?)しばらくして、Web Clusterでは、DL以南 からVK, V7, DU, XV, VUがアップされ始めた。ここ数日のパターンでは、もうすぐScがオープンするかもしれない。私は必死に仕事を進めた。10:20、やっと仕事が一段落付いたので屋上でワッチしてみたが、その時点では何も聞こえていなかった。ローカルのCQ DXにも応答はない。何度か屋上と研究室を往復していると、JA-ON、引き続いてJA-DLがレポートされた。待ってましたとばかりにワッ チしてみたが、いつもと少し状況が違う。私はローカルのbig gun 連中がCQ DXを出し、既にJAからパイルを浴びていると予想していたが、何と誰も出ていない。なぜ、、、?私の疑問はすぐに解決した。やはり彼らはQRVしていた。しかし今日はほとんど応答がな いために、彼らもワッチにまわっていたらしい。たまにCQを出しても空振りが多く、たとえ応答があっても、何度も「QRZ?」と打っている。平日で聞いている局が少ないということもあるだろうが、どうやら、今日のオープンはSM7ではそれほど強くないようだ。私も注意深くワッチしてみたが、結果は容易に予想できた。一瞬だけ 419で聞こえたシグナルが、後でWeb Clusterを見ると、どうやらJH5***だったらしい。今日は何の収穫もなくQRTとなった。食事から戻ってきてWeb Clusterを見ると、数分前までPZ5RAがOZ, SMで強力に入感していたとある。先日と同様に5kHz幅スプリットであった。 私がQSOできたとは思えないが、せめて、あの大パイルをもう一度聞いてみたかった。

2002.02.26 (Tue)

朝から色々とゴタゴタとした1日であった。おかげでアンテナを立てる時間ができたのは、既に09:00少し前であった。早速ワッチすると、50.123で強いSSBのシグナルが57で飛び込んできた。「そうか、今日は火曜日か」私は盲目的にEX8MLTだと思った。(彼はいつも 50.125付近でQRVしている。)しかし、今日は妙なアクセントの英語 で、しかも早口で話している。それは、EX8MLTではなく7Z1SJであった。 7Z1SJはエリア指定をしながら、EU中からのパイルをさばいている。 しばらくして、50.107に出ているHZ1MZを発見。こちらは51-55とQSB はあるが、同様にEU中からパイルになっている。どうやら今日は 中近東からEUへのコンディションが良いらしい。私もHZ1MZを数回コールしてみたが、ピックアップされなかった。私は既にHZとはQSOしているので、この局にはそれほどこだわらずにバンドをワッチすることにした。EU各局が南東(中近東)方向からback Scで入感 している。この方向の強いScは初めてだ。DL9USAが57で聞こえていた。 そうこうしているうちに、7Z1SJがQSYしてCWでQRVし始めた。彼は SSBでは非常に早口だが、CWはゆっくりである。私のCWとバッチリ呼吸が合っている。親近感を覚えながらコール。かなり多くの局が7Z1SJをコールしていたが、みんなCWのスピードが少し速い。私は一発でピックアップされる自信があった。「QRZ, QZ?」「DE SM7XQZ, SM7XQZ, K」「SM7XQZ, TNX, UR 5NN....」思った通りだ。きっと彼も、 私のスローCWに何か通じるものを感じてくれたと思う。その後のEU のコンディションは非常に興味深く、EY, EX, HZ, JY, TA, VUが、 相次いでWeb Clusterにアップされたが、ときには同時刻に同一の周波数において異なる2局が異なる国から報告されていた。空のどこかでパスが互いに交差しながら、別々の方向へ飛んでいるらしい。 私も仕事の合間に時々ワッチしてみたが、SM7ではEYが少し聞こえただけであった。しかし、「まだ何か起こりそうだ」、そう感じた私は、今日はアンテナをすぐに下ろさずに、そのままにしておくことにした。 昼休みの時間になり、Web Clusterを覗くと、さらにVK, OD, DU, YB もEU各国からレポートされ、かなりの賑わいを見せている。そんな中で、 私はひとつ気になる情報を発見した。S07Vが約1時間ほど前から北部EUを中心に、強力に入感しているらしい。「S07Vってどこ?」例によって、私はプリフィックス一覧表を確認した。「西サハラか!」即座に屋上へ上がり、ダイヤルを合わせるとSSBのパイルが聞こえている。そのS07Vらしき局は、最初53で聞こえていたが、数分間であっという間に弱くなり、自分の耳でコールサインを確認する前にフェード アウトしてしまった。きっと、かなりのパイルになっていたことだろう。 さらにその直後、今度はEA8/DJ1OJが599で入感し始めた。午前中は南東、 午後は南西、しかもほぼ同じ緯度の場所がオープンした。EUではよくあることなのだろうか。

ローカルコンテストに参加

今日は第4火曜日である。デンマークアマチュア無線連盟(EDR)が主催する、Nordic Activity Contest 50MHz 部門が開かれる日だ。 (第1火曜日:144MHz、第2火曜日:430MHz、第3火曜日:1200MHz以上、第4火曜日:50MHz、各19:00-21:00)VHF, UHFのアクティ ビティーを高め、ローカル同士の親睦を目的としたコンテストである。 先日(2002.02.21)ScでJAがオープンした際に、OZ某局と訳の分からぬQSOをした私は、OZと確実なQSOをして自分を納得させるために、このコンテストに参加することにした。仕事が終わったのは19:00。まるで図ったかのようである。すぐに準備をしてワッチを始めたが、正直言って少し拍子抜けであった。2局しか聞こえないのである。いくら毎月あるコンテストとは言え、せめてもう少し出てきてほしかった。(編注;オール群馬コンテストみたい(笑)) 1局はずっとローカルとラグチューしているが(そのローカルは聞こえない)、もう1局(OZ1IEP)は気合いを入れてCQを繰り返している。簡単にレポートを交換し合い、晴れてOZをgetした。これで、先日の悪夢を忘れることができそうだ。その後、「実は、みんなワッチしているのかもしれない」と思い、10分ほどCQを出してみた。最初は単なるCQ、次はCQ local、さらにCQ OZも試してみたが、全く応答なし。 要するに、コンテストに参加する気がある局はいないのである。私は 30分も経たないうちにQRTして帰宅した。144MHzや430MHzでは、もっと多くの局が出ているのだろうか。それとも、みんな夕食を済ませて、20:00以降に出てくると言うのか。いずれにしても、このコンテストが50Mhzのアクティビティーを、それほど高めているとは思い難い。

2002.02.27 (Wed)

アンテナ作業は朝一番に終えたが、今日もバタバタと忙しく、あまりワッチできなかった。08:00過ぎから、VK, DU, VU, EX, EYがWeb Clusterにアップされ始めた。しかし、それらは南部EUの話で、私が 09:30にワッチしたときは、昨日と同様に7Z1SJが強力に聞こえるだけで、10:30の時点では何も聞こえなかった。「昨日のパターンと似ている」、「ひょっとしたら、今日もカナリア諸島付近がオープン するかも?」私はWeb Clusterを眺めながら、単純にそう考えていた。 11:00頃、仕事が一区切り付いたのでWeb Clusterをチェックすると、10分ほど前からEA8, CNが報告されている。しかも、OH, SP, DL, OZから。「これはSM7でも入感している可能性が高い!」私は期待しながら屋上へ上がった。ビームを南西に振り、ワッチを開始。まず最初に発見したのは、大パイルに包まれたEH8BYRであった。今日は平日なのに多くの局が出ていることに驚いた。「お前ら、ちゃんと仕事しろよ!」と思ったが、他人のことは言えない。数回コールしてみたが、まったく話にならない。ダイヤルを回して他の周波数を確認することにした。EH8QL, EA8/DJ1OJもガンガン聞こえている。今日のEA8各局は、単なる59(9)ではなく、本当にフルスケールだ。 いつも聞こえるOZ各局よりもはるかに強い!残念ながらCNはかけらも聞こえなかったが、バンド中がEU各局のback Scで一杯に埋まっている。バンドをスキャンしていると、突如、もうひとつ強い局が現れた。EH8BPXだ。こいつには借りがある(2002.02.03)。「絶対にgetしてやる!」気合いを入れてコールすると、まだ、パイルがあまり大きくなかったこともあり、あっさりと1発コールでgetした。 その後、EH8BPXは「CQ Eastern Europe」とコールし始めた。どこから東ヨーロッパなのか、それは難しい判断だ。OK某局がピックアップされたところをみると、どうやら「旧共産諸国」という意味らしい。 再びEH8BYRの周波数に戻って数回コールしてみたが、まだまだ大パイルが治まる気配はない。時々EH8BYRをコールしながら、バンド中をワッチすると、EUの局同士がScでQSOをしている。OZがSVをコール し、SPとLZがQSOしている。今まで何度もEU中の局がback Scで聞こえたが、それは、いつもどこか遠距離の局が入感しているときばかりで、 EU同士でQSOしている場合ではなかった。しかし、今日はそれほど遠距離がオープンしていないためか、各局ともEU内でのQSOを楽しんでいるようだ。私は自分が高校生だった頃を思い出した。EsでJR6が入感し、Esの間で他のエリアがScで聞こえていた。必死になってその両方をコールしていた自分を思い出し、妙に懐かしさがこみ上げてきた。どうしても、20年前のあの時を、今ここで再現してみたく なった。まずは、JR6 (EH8BYR)だ。パイルは一向に小さくなる気配はなかったが、私の気持ちが通じたようである。数回目にコールバックがあり、無事QSOを終えた。次はScだ。LZ1RBが539で聞こえている。 こちらもあっさりとgetした。さらに、579で入感するOM8NYを発見。 しかし、それまで単にCQと打ち、EU各局とQSOしていたのに、私がコールしようとした直前から、CQ DXと打つようになり、EUからのコールに応答しなくなった。さらに他の周波数をワッチすると、SP, SV, DLなどが559で入っている。しばらくワッチを続けたが、 それ以上はQSOせずQRTとした。遠い昔の思い出を再現できただけで、今日はもう満足であった。

本日の成果

2002.02.28 (Thr)

ひたすら仕事に追われた忙しい1日であった。とてもアンテナを 上げる時間などなく、時々Web Clusterを覗いては、頭の中で勝手に想像して楽しんでいた。今日は中近東こそレポートされなかったが、 それ以外は昨日、一昨日と似たようなパターンだ。早朝のEXに始まり、短時間ながらEA8も入感したらしい。しばらくこのような状態が続くのだろうか。


2002.03.01 (Fri)

JAでEXとUKがFBにオープンしたと聞いて、こちらも気合いが入った。昨日は最後までアンテナを上げずに終わってしまったため、今日は 朝一番にとりあえずアンテナだけでも立てておくことにした。 しかし、本当にアンテナを立てただけになってしまった(笑)。 仕事の合間にワッチした合計時間は延べ10分ほど。これでは何も 聞けなくても当然か。SM7AEDのホームページによれば、SM7でも 色々と入感していたらしい。ああ、もっと時間がほしい

(編註;これまでの山崎先生のレポートにもありましたが、この日初めて、JAでも金曜日にEXが入感しました.これでJAでもEX=火曜日という図式は成り立たなくなりました.編者は、まったくのノーマークで、夕方仕事を終えたあとクラスタをみて仰天しましたHi 私(編者)は、仕事の都合上、火曜日と金曜日が無線をするのが難しい日なんです・・・ これまでの先生のEXに関しての過去のご寄稿は、貴重な資料としてこのまま掲載を続けます.)

Magic Band in Sweden (8) へ つづく



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