「医療人のための群馬弁講座」特講


 



第22〜42節

集大成なるか?





■ 2012年7月1日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第22節

徳島ヴォルティス 0−0 ザスパ草津

鳴門・大塚スポーツパークポカリスェットスタジアム 4132人

堅守なれど

 ザスパは前半、20分過ぎから押し込まれたが、しっかりとした守備組織を形成してはね返した。35分過ぎから攻勢を強めたものの、崩しの精度を欠いて決定機まで至らなかった。
 後半は開始から相手ペースだったが、しぶとい守りで好機をうかがい次第にリズムをつかんだ。32分にはMF松下のクロスをMF遠藤がヘディングシュート。その後も気迫十分に攻め込んだが、ゴールは生まれなかった。(7月2日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年7月8日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第23節

ザスパ草津 0−2 大分トリニータ

正田醤油スタジアム群馬 2208人

決定機ゼロ



 ザスパは前半35分、左サイドを突破されて先制点を献上。後半17分にも追加点を許した。攻撃では前線にボールが収まらず、ほとんど決定機をつくれなかった。(7月9日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年7月15日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第24節

ギラヴァンツ北九州 0−1 ザスパ草津

北九州市立本城陸上競技場 2894人

何が起こるかわからない!

 ギラヴァンツ北九州のホームスタジアムである本城競技場に向かうべく、私は福岡方面から北九州に向かって出発していた。交通手段にバスを選んだのが運わるく、昼間から渋滞に巻き込まれた。どうやら三連休の中日なのと、福岡のプロ野球チームソフトバンクホークスの試合の終了直後の帰宅ラッシュとタイミングがよくなかったようだ。度重なるハプニングに不吉な予感を勝手に感じつつ、博多駅から特急列車で最寄りの折尾駅に到着した。
 本城に直行するシャトルバスを待っていると、ある事に気づいた。ホークスの緑のユニフォームを着ている人、ホークスのグッズを手にしている人も同じバスに乗るようだ。 野球とのはしご観戦だろうかと想像するのも面白い。
 当日券を買い、会場入口からの道をくぐり抜け、なんとかゴール裏にたどり着いたと思いきや、その瞬間に選手たちのピッチアップは終了していた(涙)当然試合前にスタグルメを堪能する余裕もない。やはり連休の日は余裕をもってスケジュールを立てなければ。
 サポーター数は二年前に行った時より微妙に減っているような気がした。ホームの大分戦では通常の日曜日にも関わらずたくさんの大分サポーターが正田スタに来てくれたのだが、今回はその半分くらいだ。来週は大きなイベント試合もあるし、次の週はまた九州アウェイだから仕方ないといえば仕方ない。逆に少数精鋭の勢いで選手を鼓舞せねば。 ギリギリに着いた私に、湯もみ娘さんから可愛いカードを渡された。怪我離脱した杉本選手への応援メッセージを募集しているらしい。早速書いて試合前に渡すことができた。ぜひみんなの思い、スギモンに届いてほしい。
 九州は日の入りが関東に比べ遅いので、18時キックオフといえと真昼のような青空が広がっている。ただ二時間も経つと流石に暗くなるので、スタジアムの照明は試合開始から点灯している。ゴール裏は傾斜が少なく遠くの様子は若干見えにくい。しかしそれ以外にも何やら違和感があると思ったら、私たちのいるアウェイゴール裏が北九州のバックスタンドの右にあるのだ。正田醤油スタジアムを始め大半のスタンドはアウェイ席はバクスタの左にある。実は二年前にも本城で現地観戦したことがあるが、その時はバクスタの左で左手にメインスタンドを目にした記憶がある。何故入れ替わったのか気になったが、その辺の事情はわからない。
 さて試合開始。スターティングメンバーはGK北、DF永田、御厨、中村、小柳、MF遠藤、松下、熊林、林、FW小林、金成勇。リザーブは内藤、櫻田、ヘベルチ、後藤、土井の5名であった。
 アグレッシブな感じで試合がスタートしたが、唯一のルーキーにしてレギュラーである小柳選手の調子がいまいちらしく、全体的に攻められたり攻めたりを繰り返す。守備に問題はあまりないが、シュートを打てたとしても精度に欠ける。しかし前回の光が見えない雰囲気の試合よりは得点の予感はちらほらしていたような気がした。とにかく無失点に守れたことを評価しよう。
 前半が終了し、ハーフタイムを利用して、バクスタ側のテントにある焼きうどん屋に。隣の飲み物ブースはあまりの蒸し暑さのため長蛇の列。お茶を持参してよかった。二年前も頼んだ焼きカレーを探すが見当たらず。あとで聞いた話だと、メイン席側に売ってあったらしいが、入場口がバクスタ側にありそこからメインとは逆方向に向かって3分ほと歩くので、ハーフタイム中に遠くにグルメ出張は無理だ。二年前もここに来たが、その時の入口はメイン側だったような気がする。冒頭で気づいた試合中のゴール裏の位置とも関連があるのかもしれない。
 焼うどん屋では「スペシャル焼き」を頼んだ。ソースで焼いたうどん&ちゃんぽんがお好み焼きの中に入った、予想以上にダイナミックでボリューミーなグルメが出てきた。割り箸は一本でいいと伝えたら、店員さんに「えっ」といわんばかりの表情をされた。これを女一人で食べるのは想定外だったのだろう。(ちなみに私は過去にペヤング特大を完食したことがある)ちなみにソースで焼いた麺は単独でも売っていて「チャンどん」というらしい。
 ゴール裏に戻ってきたと同時に後半が始まった。何時の間にか調子の悪い小柳選手は後藤選手と交代していた。先ほどのスペシャル焼きを堪能する時間はなく、持ち帰ることにした。涼くんが出てきてからたしかに流れがよくなったかもしれない。しかし最後の一撃がなかなか決まらない。これは北九州側の選手にも言えることだったのかもしれないが、そのためにいくつかのピンチも免れた。この間は林選手がヘベルチと交代、遠藤選手が櫻田選手と交代した。
 お互い決め手を欠いたままロスタイムに突入。これだけ時間があるが大丈夫だろうか。一分、二分、三分・・・。やはり今回もゴールなしで終わるのか。とにかく諦めるなとコールリーダーに励まされなんとか折れそうな気持ちを支える。
 そして5分経過。コーナーキックのチャンスを得て、自陣前で御厨選手と北九州の選手が競り合った中、近くにいた中村選手が隙をついて決めGOOOOOAL!!! 試合がひっくりかえる瞬間を目の前にし、ゴール裏はこれ程になく歓喜の声が上がり皆でハイタッチしまくった。ヒデさんは昨年大分アウェイでもロスタイムに決めたような・・かっこよすぎる。
 そして試合終了の笛が鳴り、このまま1−0でザスパ草津の勝利!ゴール裏は歓喜に包まれ、ザスパ草津コールで祝した。そして一斉にスタンドの一番前に集まり選手たちを出迎えた。久々に歌う草津節。選手達は目の前にやってきて、全員で笑顔で肩を組み飛び跳ねる。この瞬間にやっと会えた!
 何が起こるかわからないのがサッカーなのだ。大きく負ける日があってもうだめだと落ち込んでも、もしかしたら次は奇跡が起こるかもしれない、その奇跡はぜひ現地で見たいという気持ちにつき動かされ、気がつけば会場に足を運んでいる。サッカーの醍醐味はそういうところにあると思っているが、特にザスパ草津というチームはその振り幅が極端な気がする。土砂降りの日もあれば綺麗な虹が見れる時もある。これだからザスパ馬鹿はやめられないのだ。
 ちなみにこの一週間九州全体で大雨続きで、一部地域では大洪水の被害があった。試合開催日の少し前には北九州も大雨に見舞われ、当日の開催も心配されたが、試合は無事に開催された。災害に遭われた方々へ、この場を借りて、心からお見舞い申し上げます。【さねやん@九州】




■ クラブ創立10周年記念・ザスパ草津オールスター戦 高田保則引退試合 ■

「ザスパ草津オールスターズ vs 芸能人チームTHEミイラ」





「うーと!なっから!ザスパ!!」は、こっち




■ 2012年7月22日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第25節

ザスパ草津 1−1 FC町田ゼルビア

正田醤油スタジアム群馬 6868人

スパイス不足のメインディシュ

 まさに10年という歴史が紡いだ至福の時間、「クラブ創立10周年記念・ザスパ草津オールスター戦 高田保則引退試合」が終わり、次は19時からJ2リーグ戦が始まるで。今日はザスパ草津フルコース「前菜:前座試合、メインディシュ:町田戦、デザート:試合後のヤスの引退セレモニー」って感じかね。まずはその前にリアルに腹ごしらえ・・・ってメイン側の屋台に行ってみたら、弁当の類は軒並み売り切れorz なんか飲み物でもと思い、その売上が小児医療センターに寄付されるってゆう「レモネード」を買ってみたんさね。小児医療センターに入院してる子供たちが、みんな元気になって、ザスパの試合を観にこられるといんね。
 バクスタに戻ると、前座試合に結構な人がいたんに芸能人目当ての人は帰っちゃったんだか、メインの人が少なくなってるし。バクスタは懐かしいオールスターのメンバーの話に花が咲き、濃厚な前菜の余韻ですでにお腹いっぱいな感じ。オレも「なんだかこのまま幸せな気分で、はぁ帰っちゃってもいいかなぁ」と思ったんはここだけの話。まぁ普段試合を観に来ねぇ人たちにも、今日はじっくりメインディシュのザスパの試合を味わってもらおうじゃねーきゃ!そんなこんなで、なんだかちっとんべいつもと違う雰囲気の中、選手たちの試合前の練習が始まった。今節は松下・小柳が累積警告で出場停止、小柳は先の試合で調子が悪かったっつーし、2人ともこれを機会にリフレッシュして「災い転じて福」にしてもらいてぇやぃね。そんで右サイドバックには初先発の17星野、ボランチには6櫻田が入ったで。その他は最近の不動のメンバーさね。(よくゆえば不動だけんど、単に層が薄しぃっつーほうが正解かも)
 今日の相手の町田は現在最下位。かつてザスパ草津U23の前進のチャレンジャーズチームに所属してた太田がスタメンに名を連ね、昨年まで所属してた戸田が控えにいるんだけんど、2004-2005年に所属してた酒井はベンチ外で残念さね。ベンチ外ならぜひ前座試合に出てほしかったぃなぁ。ヒゲダンスで盛り上がれたんにね(笑)(ちなみにオレは彼のブログを愛読してるんさ)
 すでにまったりとした気分が漂うスタジアムに、おなじみの高山先生の「ザスパ草津、オー!!!」の檄が響く。先生毎回ご苦労さまです。さぁ気合を入れていごーじゃねぇきゃ。少し小雨が降ってきたけんど、天気最後までもつかなぁ。草津温泉感謝祭とゆうことで、お約束の記念ユニ。とはいえ・・・今年のデザインは余りにも奇抜すぎじゃねんきゃ?着物姿の女将さんたちがファアプレー旗を持ち入場。御厨のJ2通算100試合出場記念セレモニーが終わって、さぁキックオフ!試合後のヤスの引退セレモニーに、ぜひ勝利で花を添えるんべぇ!
 試合はザスパペース。開始早々、林の左からのシュート、これは惜しくもクロスバーを直撃。その後遠藤のシュートは相手ゴールキーパーの好守に阻まれ得点ならず。ザスパはその後も前線のソンヨンにロングボール当てる作戦だけんど、町田の堅守にあって得点を奪えねぇ。対する町田はカウンターで反撃をしてくるんだけんど、多くが初先発の右サイドの星野の後ろのスペースを徹底して狙ってくるで。今日の試合は松下がいねんで、その空いたスペースをちゃんとケアでぎるんか、いささかの不安もあらぃ。ザスパは攻め込むも、ちぐはぐな攻撃で得点を奪えず。前半41分には線審への暴言?で副島監督が退席処分となっちまう。(→状況がわからずヤキモキ)前半はスコアレスで終了。急遽指揮を取ることになった依田コーチの後半の采配やいかに。
 ハーフタイムには、これも夏の恒例になってる立教大学チアリーディングの華麗な演技が披露され場内を盛り上げたぃね。ハーフタイム抽選会はまたも外れちまった。そいうや小雨もすっかり止んでらぃね。
 さて後半開始、メンバー交代はなし。相変わらず町田は攻め上がった右サイドの星野の後ろにできたスペースを執拗に攻めてくる。DF陣はそのケアに翻弄され、FWの竜樹もかなり後ろに下がって守備に追われ、前線のソンヨンも孤立気味になって、ザスパは徐々に得点の匂いがなくなってきた。そんな後半12分、町田はその右サイド後ろのスペースに狙い通りに進撃、そこから数名でボールをきれいにつながれ、逆サイドへ。駆け上がった三鬼にゴールに決められ、ありゃりゃあっけなく失点。場内に溢れる溜息。しっかしまだまだ時間はたっぷりあるのが救いだぃね。
 ここでベンチは林からヘベルチ、小林からリンコンと2枚一気に替え、ブラジル人コンビの力で局面を打開しようとする作戦。1点を奪った町田は、このまま守備を固めカウンター作戦を継続か。リンコンからヘベルチへのヒールパスなど息のあったところを見せる2人だけんど、最後が決められず。徐々に時間が少なくなってきて焦りが募る場内。後半40分には右サイドに侵入したヘベルチから、ノーマークのリンコンへドンピシャのクロス!バクスタの誰もが「決まった!」と思ったんだけんど、リンコンがこれを見事に外すorz あぁこれで勝機を完全に逸したなぁな感あり。残り時間数分。はぁ同点すら危ういんじゃねぇきゃ。やっぱり前座試合のあの幸せな余韻のまま中座or帰ぇっちゃえばよかったんきゃ!?
 その数分後、リンコンからのパスを受けたソンヨンが中央をゴール前へ突破。両脇から町田の選手が挾み込むが、これでソンヨンが倒され、PKを獲得。PKを蹴るのはリンコン。祈る場内。リンコンは冷静に右隅に蹴りこみGOOOOOAL!!! 同点、1-1! ロスタイムはまさかの6分!まだ勝機は巡ってきたで!・・・と思ったけんど、ここで永田の足が攣って交代もあり、最後まで決勝点を奪えず、1-1のドローで終了。またもホームで勝てず。
 せっかく久々のホームの大人数の観客の前で、ザスパの力を見せつけることはでぎなかったぃね。美味しいメインディシュを期待したお客さんには、ちっとんべスパイス不足だったかねぇ。最後はドローになったとはいえ、夏休み最初の日曜の試合、初めてサッカー観戦に来た親子連れの心をつかむ試合内容だったかと問われれば・・・いささかの疑問符がつくんは否めねぇやぃね。
 今日はおーか濃厚な前菜、スパイス不足のメインデッシュの後に、甘美なデザートが待ってたで。試合後にザスパ草津を支えたエースストライカー・高田保則の引退セレモニーが開かれた。ヤスに魅せられた多くの者がバックスタンドに残り、彼の別れの言葉を聞く。そこでヤスはオレたちに言った、「いつかここに帰ってきます」と。将来ヤスが再び群馬に帰ってこられるように、郷土のチームをまっとまっと盛り上げて行ごうじゃねぇきゃ。
 最後にヤス、お疲れ様。そしてザスパに来てくれて本当にありがとう。必ず戻って来いや。待ってるで!【すずき@東毛】



■ 2012年7月29日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第26節

アビスパ福岡 0−3 ザスパ草津

レベルファイブスタジアム 6037人

後半猛攻!



 ザスパは前半、20分過ぎから押し込まれたが、DF御厨主将を中心にPA内で粘り強く守り、ゴールを死守した。攻撃では細かいパス回しでリズムをつかみかけたが、敵陣深くまで入り込む場面は少なかった。
 後半は積極的なプレスでリズムをつかみ、6分にDF永田の左サイドからのクロスをFW小林が合わせて先制。12分にはMF遠藤のパスを受けたMFヘベルチが追加点を奪った。さらに36分には途中出場のFWアレックスがJ初ゴールを決めて突き放した。守りも最後まで集中力を切らさず、無失点で終えた。(7月30日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年8月5日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第27節

ザスパ草津 1−2 ヴァンフォーレ甲府

正田醤油スタジアム群馬 3622人

ヘベルチショック

 サンクス前橋デーで試合前に前橋市長の挨拶があった。草津町出身の市長さんザスパクサツ群馬へ多額の出資お願いしますよ。現在16位の我らがザスパは、J1昇格するには残り16戦全勝で行かなければならない。ブラジル人助っ人アレックス・ラファエル選手を加入させ、J2最終戦間際に競輪に例えると鋭く「まくる」作戦であると期待した。しかーしチーム上層部は違う選択をしたようだ。チーム得点王へベルチ選手をC大阪へ期限付きで放出した。昇格を断念し、尻を「まくる」作戦のようである。昨年のラフィーニャ選手のガンバ大阪への完全移籍後の連敗が思い出され、重い空気がスタジアムを覆った。
 唯一の希望は今季J2で続いてきた「首位は勝てない」というジンクスである。ことごとく首位のチームは、取りこぼしで首位から転落しているのでザスパにも期待できるかもしれない。試合が始まると、甲府に押し込まれるものの守備ブロックを組んで甲府の波状攻撃を撥ね返す。攻撃は数年前のザスパを思い出させる、カウンター狙いである。しかしゲームが落ち着き出した矢先の12分、甲府に右CKを与えると、その2次攻撃を受けて中村選手が痛恨のオウンゴールをしてしまう。その後も甲府のパスサッカーに翻弄されながらも、必死に守った。唯一のカウンター攻撃では松下選手からのクロスボールを遠藤選手がダイレクトボレーをするがはるかクロスバーの上を越えてしまう。ようやく前半戦終了かと思わせた42分、甲府の右サイドの圧力に屈してファールを与えた草津は、FKからダヴィ選手に追加点となるヘッドを流し込まれ痛い2失点目を許してしまう。ダヴィ選手はJ1名古屋から中東のチームに多額の移籍金で移籍した選手であり、J2にいること自体反則である。資金力の差が得点差となった。
 2点ビハインドとなった草津は後半開始から、新加入ブラジル人アレックス・ラファエル選手とリンコン選手を同時にピッチへ送り出す。しかし甲府はドン引きの3列ブロックを作り、前半のザスパのような守備陣形をとる。2点差を守り切る作戦のようだ。リスクを負って攻撃に出たザスパは、2列目が積極的にディフェンスの裏を取り、甲府のラインを下げていく。松下選手からのロングフィードを受けた永田選手がドリブルで2名のディフェンスを引きつけ、遠藤選手がパスを受けシュート。しかし左に少し外れてしまう。
 そして後半33分、アレックス・ラファエル選手が楔のパスを受け松下選手にパスを出す。すると松下選手が目の覚めるような低弾道のミドルをねじ込んで1点を返す。GOOOOOAL!!! その後は何度もダヴィ選手のカウンター攻撃を受けるがどうにかしのぎ、捨て身の攻撃を仕掛けたが、甲府の壁を崩すことができずにゲームを終えた。
 甲府はエース・ダヴィ選手の強さを前面に押し出すサッカーで、J1再昇格に目途を付けつつある。一方ザスパはホーム戦で勝てず、観客動員数の減少、債務超過の増加という負のスパイラルに苦しんでいる。しかし思い出してみよう。12年前には甲府は19連敗してJ2の最大連敗を記録している。どん底を経験し、そこから這い上がってきた。きっとザスパも這い上がり、私が死ぬまでにはJ1昇格を果たす事を信じてやまない。【ざすっぱ@前橋】
ざすっぱ先生、ご寄稿いただきありがとうございました。



■ 2012年8月12日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第28節

ザスパ草津 1−1 FC岐阜

熊谷スポーツ文化公園陸上競技場 2272人

ヌルいぞ!熊谷

 掲示されたロスタイムは3分。1点を追いかけてるんだけんど、得点の匂いは全然感じなかったぃ。もはや敗色濃厚。そんな諦めかけた時、ソンヨンがヘッドで落としたボールを、アレックスラファエル(以下アレラファ)が裏に抜け出してGOOOOOAL!!! 土壇場の同点。九分九厘敗戦を覚悟してたんに、サッカーは何が起こるかわかんねぇなぁ。・・・負けなくてよかったぃなぁというのが正直な感想。試合後、ゴール裏に挨拶に来た選手たちには、拍手とブーイングが半々だった。まぁそれも致し方ねぇだんべな、そんな試合だった。
 夏の恒例の熊谷ホーム戦、しかも今季は2試合。まずはその初戦、FC岐阜戦。岐阜は現在オレたち以上に20位と低迷。しかし下位のチームに勝ちきれねんが、ザスパのもはや仕様ともゆえらぃね。今日のスタメンはGK北、DF星野、中村、御厨、永田、MF小林、熊林、松下、櫻田、FWにはアレラファと土井、控えに内藤、小柳、有薗、山本、横山、遠藤そしてソンヨン。攻撃的MFに櫻田の起用は「バックパス禁止」の姿勢(笑)になるんでいいだんべし、FWが新加入のアレラファと、ソンヨンではなくまさかの土井は衝撃的だったぃね。ソンヨンの調子が悪りぃんだんべか?それとも土井にキラリと光る何かがあったんか?西の酷暑地多治見を擁する岐阜、東の酷暑地館林を擁する群馬が、「暑いぞ熊谷」で試合をするなんて。選手もお客も暑さには慣れてるんだんべし、気温以上にホットな闘いが繰り広げられることを期待すんべぇか・・・って、スタジアムは最初っからおーか涼しい風が吹いてて、猛暑の熊谷とは思えねぇな、こりゃ(笑)
 試合開始、早々に小林が勢い猛くゴールに襲いかかるも得点ならず。その後は両軍ともに様子見なんか、攻め手を欠いてるんか、模様眺めの様相。ザスパはボールは回せるんだけんど、横パスべぇで、まるで「前半シュート禁止」の作戦が提示されてるんかと思うほど、シュートしねぇし。縦にボールが送れてもポストプレーを期待されて先発に抜擢された土井は全然ボールが収まんねんで、全くの攻撃の起点になってねぇし。(その点、リンコンは運動量はねんだけんど、ボールが収まる分、ずいぶんいんだぃなぁ)そして何分だったか忘れたけんど、ザスパは絶好のカウンターのチャンスを得た。守る相手は2枚。おー!こりゃ先取点の絶好のチャンス!と思いきや、前線に走るボールを持った土井は自ら攻め上がらず、歩を緩め、途中でボールを横に出すorz せっかくのカウンターの好機なんに、それを自ら放棄する始末とは!orz オレは激しく土井に失望した。いつもひたむきな「なでしこ」の爪の垢でも煎じて呑ませてぇやぃな。岐阜も左サイドの染谷を中心に何度かカウンターでザスパゴールを脅かすが、ゴールならず。それでも何度かCKのチャンスを得て、キッカーは元日本代表の服部なだけに、ちっとんべ不安だったぃなぁ。まだまだチームにフィットしてなかったように見えたアレラファ(結構後ろにまで戻って守備してたりする)が終了間際に個人技で右サイドからゴール前まで迫り観客を沸かすが・・・得点ならず。退屈な前半が終了、0-0。なんだかチームとして全然機能してねぇ感じ。得点機も最初と最後しかなかったぃなぁ。
 後半開始。さすがに動きの悪りぃ土井をソンヨンに替えるんじゃねぇかと思ったら、メンバーはそのまんまだったぃ。土井の改心?に期待したんだけんど相変わらず球の収まりも悪く、何より覇気が感じられねぇ。相変わらず前半と同じような流れで退屈な時間が過ぎてぐ。後半18分に櫻田に替えて、攻撃の核に遠藤を投入。もうこんなデキじゃ、さすがに土井を交代させるんべと思ったら、小林に替えて・・・横山だったのはいかがなものか。(あそこにいた人の多くがみんなどうして?と思ったよね?)そして一瞬の守備のミスから、岐阜のカウンターを浴び、地主園に決められ、あっけなく失点。スコアはまだ0-1だが、こうも得点の匂いがねぇと同点に追いつくのは至難の技、もはや絶望にも近けぇやぃな。ならばセットプレーに期待するきゃねぇか。ザスパのCKのチャンス、ドンピシャの中村のヘッドはキーパーの好守に阻まれ得点ならず。セットプレーも阻まれたとなると、今日は流れの中で得点するのはまず無理な気がしてきた。やっと土井がソンヨンと交代。今日の土井は「落第」、こんなんじゃ次回はねぇだんべ。いっそ草津温泉に送ってU-23で精神注入したほうがいんじゃねんきゃ・・・・と思ったら、家に帰ぇってJ'sGOALで監督のコメント読んだら可能性は感じたとか言ってるし。オレには可能性なんか全然見えなかったけんどなぁ。(今年は降格の危険が少なくなったから育成に充てるってことかね??)土井は、もし次のチャンスが与えられるんなら一層の奮起を期待するっきゃねぇやぃな。そしてロスタイムにソンヨンのヘッドから、後半は一度の決定機を外した以外は、その存在がなんだか消えかかってたアレラファが決めて、やっと同点になって、何とか1-1で試合終了の笛を迎えたんは冒頭の通り。アレラファはチームにフィットしてくれば、ラフィーニャみてぇに活躍が期待でぎそうな感じがすらぃなぁ。ぜひ頑張って・・・そしたらまた関西のチームにドナドナかもねorz
 ロンドンオリッピンクで見た、最後まで諦めない「なでしこ」たちの奮闘する姿、サッカー王国スペインをも翻弄した出足鋭いU-23の見事なカウンター攻撃・・・連日繰り広げられた素晴らしいプレーをお茶の間のテレビ桟敷で眺めて、すっかり目が肥えちゃった観客たちは、この日、目の前で繰り広げられたグダグダな試合は一体どんな感想を持ったんだんべか?アツいぞ!熊谷!な試合を期待したんだけんど、すっかりヌルい試合になっちまったんは残念至極。これじゃ次の熊谷の第2戦は、熊谷の一見さんたちはまず観にこねぇと思うで。まっとホットな試合内容をぜひ観せてほしいやぃな、頼むで。・・・これじゃ次節の両毛ダービーがなんだか思いやられらぃ。【すずき@東毛】



■ 2012年8月19日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第29節

栃木SC 0−0 ザスパ草津

栃木県グリーンスタジアム 4868人

ペースは奪えど

 前節は熊谷でFC岐阜を迎え撃った我らがザスパ草津。しかし、下位に沈んでいる相手を攻めあぐね、一瞬の隙からカウンターを許し先制点を献上、ロスタイムのゴールで辛くもドローに持ち込むという、低調な試合でした。この日先発した土井は一向にボールを収められず、ゴールへの形が見えないまま。唯一光明は、初先発したアレックス・ラファエルの裏を取るスピードと、同点弾だったわけですが・・・。
 そんな必ずしもチーム状態が良いとは言えない中で迎えた今節は、グリーンスタジアムに乗り込んでの、アウェイ栃木SC戦。順位的には水を開けられてしまっていますが、群馬県民として隣県栃木には絶対に負けられません。思い起こせば昨シーズン、開幕戦をここで迎えましたが、試合にも内容的にも完敗。その後昇格争いを経験した栃木に対し、ザスパは終盤追い上げ、結果的には栃木のひとつ上の9位で終えることとなりました。
 あれから一年半、再び訪れたグリーンスタジアムは、バックスタンドも完成し、以前は半分芝生だったアウェイゴール裏はすべて舗装され、3分の2ほどには立ち見用の柵が設けられていました。そして何より、大きくキレイな電光掲示板・・・。CMや選手紹介が流れると、思わずザスパサポも見入ってしまいます。ホームチームを鼓舞する映像が流れるのを観ると、これひとつあるだけで、スタジアム全体の高揚感が違う気がしてきます。 また、ハーフタイムには花火のアトラクション。長い時間ではありませんでしたが、勢いよく上がる花火を見上げながら、敷島での花火は、いつが最後だったろう・・・という複雑な気分にもなりました。
 さて、肝心の試合に話を戻しましょう。前日にリンコンの契約解除というショッキングなニュースが入り、ブラジルトリオはほんの一瞬でアレックス・ラファエルのみになってしまいました。では彼に期待を・・・と思っていたのですが、この日のスタメンにもサブにも、名前が見当たりません。オフィシャルに掲載された内容は、左内転筋肉離れで全治およそ1ヶ月・・・。加入後3試合で結果を出し、これからと思っていた矢先の離脱は、非常に痛いです。逆に前節良いところがなかった土井が再びスタメンで遠藤とのツートップ、右SBには小柳が久しぶりに復帰しましたが、絶対に勝ちたいダービー戦としては一抹の不安を感じながらのキックオフとなりました。
 しかし、直後にその思いは払拭されます。最初のプレーで相手ゴール前まで詰め寄ると、この日は持ち前の球際での粘りが復活し、シュートを積極的に打っていく姿勢を見せてくれます。ロングボールも織り交ぜ、土井がポストに、DF裏に、と前節に比べて格段に良い動きを見せてくれたことでリズムが生まれ、試合のペースを自分達で手繰り寄せることに成功します。特にCKでは、ゾーンディフェンスを前目に張る相手の裏を突き、ファーで中村や御厨がフリーでヘディングを打てる場面が何度かありました。栃木は本来の自分たちのサッカーができないのと、コンタクトプレーやリスタートに不安定なジャッジを見せた主審にイライラが募り、ペースを掴めないまま前半を終えます。
 後半も立ち上がりからザスパペースと言える試合内容で、次々と決定機を生み出します。左サイドをえぐった永田が上げたクロスを相手DFがクリアしますが、そこに詰めた松下のシュートは、相手GKがかろうじて指先に当て、ポストにはじかれます。熊林の浮き球を遠藤がヘッドで流し、土井に代わって入った金成勇が詰めたシーンは決定的でしたが、前に出たGKに止められます。その後も金のシュート、CKからのヘッドと、決まってもおかしくない場面は続きますが、ゴールを割ることはできず。終盤攻守の切り替えが遅くなってきたところで、栃木にも何度か決定機を与えてしまいますが、粘り強い守備でこちらもゴールを与えません。ロスタイムのCKのピンチを跳ね返したところでタイムアップ。結局0-0のスコアレスドローという結果に終わりました。
 勝てはしませんでしたが、この日のザスパは積極的に仕掛け、自分たちのペースで試合を進めてくれました。そういう点では、観ているサポーターも納得のいく内容でした。球際での強さ、粘り、最後まで勝ちにいく姿勢はダービーらしく、次に繋がる試合ができたと思います。ヘベルチの移籍、リンコンの退団、アレックス・ラファエルの怪我など、ここのところマイナス材料が多く、試合内容もなかなか上向かない状況でしたが、この試合をきっかけに本来の姿を取り戻し、サポーターが熱くなるサッカーを見せてほしいと思います。特にホームで・・・。【yosuie@中毛】



■ 2012年8月22日(水) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第30節

ロアッソ熊本 1−1 ザスパ草津

熊本県総合運動公園陸上競技場 3809人

ルーキー初ゴール!



 ザスパは前半、堅守からの素早いカウンターを仕掛けた。31分までに3度決定機をつくったが決めきれなかった。逆に35分にミドルシュートをたたき込まれ、先制点を献上。その後は引き気味になった相手を崩せず折り返した。
 後半も序盤は流れの中から好機をつくれない苦しい展開。セットプレーに活路を求め、25分過ぎから立て続けにCKで攻め立てた。32分にMF熊林の右CKがゴール前にこぼれ、途中出場のMF横山が左足で押し込んで同点。ロスタイムにMF松下がFKを直接狙うが、勝ち越すことはできなかった。(8月23日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年8月26日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第31節

ザスパ草津 1−0 京都サンガF.C.

熊谷スポーツ文化公園陸上競技場 2844人

3ヶ月ぶりの歓喜

 今シーズン2度目の熊谷開催。朝から晴れて、気温はぐんぐん上がり、キックオフの19時近くになっても、30度以上という、過酷なシチュエーション。さらに、水曜開催を挟んだ3連戦の最後ということで、選手には気力、体力ともに求められる試合となりました。
 この日の対戦相手は京都サンガFC。かつてはまったく歯が立たず、昇格初年度0-6で大敗したことは深く脳裏に刻まれていますが、それも過去の話。今シーズン1クール目には、とうとう初めて勝利し、変な苦手意識もなくなっているはず。とは言っても、決して今シーズンの京都が弱いわけではなく、前節は松本山雅に0-1で破れたものの、それまでは破竹の6連勝で、目下昇格圏内の2位という状況。選手の離脱、得点力不足に悩み、ドロー続きのザスパがどれだけ対抗できるか。そんな想いで試合開始を待ちました。
 ザスパはスタメンに金が復帰。土井が控えに廻り、前節初ゴールの横山はベンチからのスタート。対する京都は、今シーズン10得点の中村、9得点の宮吉がスタメン、U-19日本代表の久保がベンチに。若く才能溢れる選手がゴロゴロいます。
 試合は序盤から、予想通り京都がボールを保持し、ザスパが受ける展開に。しかし、守備に入る位置をしっかりと決め、連動して守るザスパに、京都もなかなかボールを前に運べません。時折中山や中村から良いパスが出て、ピンチの場面もありましたが、SB小柳もオーバーラップして相手DF裏で受ける場面もあり、一方的にやられている、という展開ではなく、金や遠藤も隙を突いて反撃します。そんな攻防で、しばらく膠着状態が続くと思われた矢先、まだ前半20分過ぎにも関わらず、ザスパベンチが慌しくなります。林がピッチ横に立ち、交代するのは、なんと熊林。どうやら直前の相手との接触プレーで、負傷してしまった模様。この日もボールによく触っていただけに、特に攻撃面では痛い交代となってしまいました。しかし、代わって入った林もチーム戦術に徹し、京都に決定機と思われる場面はほとんど作らせず、前半を終了します。
 後半に入っても、ボールを持つ京都、守備に重きを置きつつ、チャンスを窺うザスパ、という展開は変わらず。一度中村に裏に抜けられ、クロスバー直撃のヒヤッとするシュートを打たれましたが、試合全体を見てもゴール前まで詰められる場面は、数えるくらいしかなかったと思います。逆にザスパは、熊林の交代でボランチに下がった櫻田が、積極的な飛び出しで攻撃にアクセントを加えることで、徐々にペースを掴み始めます。松下のクロスに頭で合わせた金のシュートは決定的でしたが、クロスバーを叩き、その後も波状攻撃を見せましたが、得点は奪うまでには至らず。遠藤に代わり横山、林に代わって土井を入れて、ホームでの勝利のため、攻撃の比重を上げていきます。京都も久保や伊藤など、攻撃的な選手を投入し、終盤にかけて徐々にゴール前での攻防シーンが増えていきます。
 そしてこの試合最大のハイライトは、後半40分過ぎに訪れます。松下が右サイドに縦に入れたボールに横山が反応し、一度前に切れ込んだ後、絶妙なタイミングでゴール前にグラウンダーのマイナスクロス。ここに合わせたのは、この日再三前線に顔を出していた櫻田。相手ゴール左隅に冷静に蹴り込み、GOOOOOAL!!! ついに均衡が破れます。その後、京都の反撃も冷静に凌ぎきり、大きな一勝を掴みました!
 前回の対戦での勝利が自信になったのでしょうか?今日は落ち着いて京都対策を遂行し、結果を出すことができました。ヘベルチ、リンコンが去り、頼みのアレックス・ラファエルも怪我という状況の中、残ったメンバーで強敵京都からの勝利は、今後に繋がると思います。また、1ゴール、1アシストと、2試合連続で結果を出したルーキー横山には、ますます期待が膨らみます。シーズン終盤に向かって、新たな楽しみを発見できた試合でした。【yosuie@中毛】




■ 2012年9月2日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第32節

松本山雅FC 0−2 ザスパ草津

松本平広域公園総合球技場 11634人

アルウィン初勝利!

 ゲームを支配しながらもスコアレスで前半を折り返したザスパは、後半開始早々から猛攻を仕掛けた。後半12分にMF松下が右足で豪快なミドルシュートを決めて先制すると、直後の同15分にはフリーキックにDF中村が頭で合わせて追加点を奪った。
 終了間際の後半45分、桐生第一高出身の乾大知が交代出場し、Jデビューを果たした。(9月3日『桐生タイムス』より引用)






■ 2012年9月14日(金) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第33節

湘南ベルマーレ 2−0 ザスパ草津

Shonan BMW スタジアム平塚 6346人

どうしようもない現実



 ザスパは前半、立ち上がりから動きが鈍く、中盤でボールを失い何度もピンチを招いた。16分に相手のカウンター攻撃で先制点を献上。その後もパスがつながらず、ミスからピンチを招く時間帯が続き、攻撃は全くチャンスをつくれなかった。
 後半は序盤から反撃を仕掛け、18分にFW金成勇のクロスからFW小林がヘディングシュート。ペースをつかみかけたが、26分にカウンターから追加点を奪われた。2点差となってからパスがつながるも、なかなかシュートを打てず、最後までゴールが遠かった。(9月15日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年9月17日(月) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第34節

ザスパ草津 0−1 カターレ富山

正田醤油スタジアム群馬 2949人

秋の気配

 悪夢は後半アディショナルタイム直前に待っていた。何度か受けたカウンターも、その都度無難に処理していたザスパDF陣だったが、富山の残留に懸ける執念が勝り、振り切られた右サイドから、中央に走り込んだ選手に決められ、決勝点を献上。選手は残された時間を懸命に戦ったが、時すでに遅し。富山は3連勝を果たし、破れたザスパは、天皇杯2回戦鳥取戦、先日の湘南戦に続き、公式戦3連敗となった。
 台風の影響で、朝から不安定な天気の続く群馬。風が強く、突然の雨の心配もあったが、なんとか天気は保ち、日も落ちつつある中、正田醤油スタジアムに到着した。この日はサンクス伊勢崎デーということで、伊勢崎市のミスひまわりや、オートレース選手などもイベントに参加、富山の物産コーナーや中之条町のPRコーナーなど、スタジアムの外も賑わっていた。
 中に入ると、バックスタンド南から、メインスタンド北方向へ吹く風が強く、しかも一定ではない。風向きも強さも微妙に変化している。選手としてはやりやすいコンディションではなかっただろう。幸い、気温のほうはそれほど高くなく、風の影響もあってむしろ涼しいと感じるくらい。中2日で迎えた今節、お互いの体力消耗も勝負のひとつのポイントだった。
 ここのところケガ人と出場停止で布陣に苦労しているザスパ。この日はケガから御厨が復帰し、サブにはアレックス・ラファエルも1ヶ月ぶりに入った。出停明けの中村が戻り、逆に今節出停の星野と小柳の不調から、右SBには後藤が入った。FWは金と土井のツインタワー。左SHには、ルーキーの横山が初のスタメンで登場。苦しいながらも、新鮮な布陣となった。
 そしてキックオフ。試合開始直後からザスパの出足が良く、右SBの後藤がボールを運んでCKを獲得。この日右からのプレイスキックを務めるのは横山。左足でゴール前に質の高いボールを送り、得点の期待が膨らむ。その後も両サイドからの崩しで、ザスパの選手を捕まえきれない富山を尻目に、土井がキープし、横山や小林が切れ込み、相手陣内でのプレーが続いていく。何度か決定機を迎えるが、小林のが詰めたシュートは枠外、横山の強烈なシュートは相手のGKに阻まれる。時折ミスからボールを奪われ、富山にチャンスを与えるが、うまく守りきり、前半は0-0。攻めているがなかなか得点が奪えない。あまり良いとは言えない流れの中、後半へ。
 後半に入っても、ボールを保持して相手陣内に攻め入るザスパ、奪ってからの速攻をしかける富山と、構図に大きな変化はない。しかしザスパは、両SBが絡んでバイタル付近まで攻め込めるものの、そこから相手のゴールをこじ開けるようなプレーがなかなか出てこないまま、時間だけが過ぎていってしまう。
 膠着した状態を打開すべく、後半27分にこの日あまりボールに関与できていなかった金に替えて、アレックス・ラファエルを投入。中盤から前線での動きに変化を付けようとするが、それでも流れは変わらない。2枚目の交代カードは後半34分、直前に素晴らしいカットインを見せた横山。この日は非常にキレのあるプレーを見せていただけに、最後までプレーを見たい気もしたが、ここで林と交代となった。
 今日の試合展開から、個人的にはこれ以上投入する駒は残っていないと思っていたが、副島監督は3枚目のカードを切った。後半42分、永田に替えて熊林を投入。櫻田が左SBに下がり、松下と熊林のボランチへ。攻撃のアイデアという部分では、ザスパの中で右に出るものはいない熊林だが、3日前の前節湘南戦、ケガ明けで本来の調子が出ず前半で交代したコンディション、また終盤にかけて攻守の切り替えが遅れてきたザスパに対し、カウンターを仕掛ける富山のスピードがチャンスを生みそうな気配の中、決して足が速いとは言えない彼を、このタイミングで入れることが果たして正しかったのかどうか。そんな疑問を持ちながら見ていた中で、冒頭の失点シーンを迎えることとなった。
 これで今シーズンも34試合を終えて、10勝10分14敗の15位、残り8試合でプレーオフ圏内の6位東京ヴェルディとの勝ち点差は17。昨年のような終盤の勢いは見られず、この差を埋めるのはかなり厳しい状況となった。そんな中でも、この日初先発した横山のプレーは、これからのザスパにとって光明と言える。林、星野、小柳、乾なども公式戦で経験を積んでいる。これらの若手が次世代のザスパの核となってくれることに期待したい。【yosuie@中毛】



■ 2012年9月23日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第35節

ザスパ草津 3−1モンテディオ山形

正田醤油スタジアム群馬 2257人

ハットトリック!

 公式戦3連敗と、いつもの終盤での勢いもどこへやら。今シーズンは波に乗り切れないまま、残り10試合を切るところまで来てしまいました。ケガ人も多く、出場停止と重なってベンチ入りメンバーも頭数を揃えられないなど、厳しい台所事情が続いています。そんな中で出場機会を得た若手、特に横山が輝きを放っています。今節もその輝きを増すことができるか?迎え撃つ相手は、モンテディオ山形。そう、ザスパ草津というクラブの歴史にとって、欠くことのできない人物、奥野僚右さんが、今シーズンから指揮を執るチームです。彼が正田醤油スタジアムに凱旋し、自ら育てたザスパと対戦する初めての試合。さらに、昨年鳥栖からレンタル加入で8得点をあげた萬代宏樹も所属。サポーターにとっては深い思い入れと負けたくないという気持ちが入り混じる、特別な試合となりました。
 この日は朝から雨模様。予報では夕方くらいから上がるようでしたが、16時キックオフの試合開始に間に合うかどうかは微妙なタイミング。せっかくの奥野さんの凱旋試合、すっきりと晴れた秋空の下で迎えたかったのですが、試合開始30分前になっても雨の止む気配はなく、むしろ勢いを増して降り出す始末。この日は献血スペシャルマッチ。献血カードを見せるとペアチケットがもらえたり、杉本、林、小林が写るクリアファイルがもらえたり。いつも素晴らしい後押しをしてくれる、群馬県赤十字血液センター様なので、なるべくたくさんの方が観に来て欲しかったのですが・・・。スタジアムに入ると、寂しいザスパ側のスタンドに対して、アウェイゴール裏は隙間なくびっしり青色で埋まっています。以前から山形サポーターは敷島に多く駆けつけていましたが、J1を経験し、その動員力はさらに増し、すっかりホームジャックをされてしまいました。ハーフタイムに挨拶した血液センターの所長さんのお話では、献血にご協力いただいた山形サポの方もいらっしゃったとか。たくさんのご来場は、クラブ経営的にもありがたい限りです。こういう風になりたいものです。
 開始直前の豪雨のため、メインスタンドコンコースでキックオフギリギリまで雨宿りとなり、スタメン発表で奥野さんに拍手(萬代にブーイング)できなかったのは残念でした。ザスパのスタメンは前節と大きくは変わらず、右SBには後藤が入り、左SHには横山、最前線で金に代わって、出場停止明けの遠藤が土井とパートナーを組みます。対する山形は、左SBに正確な左足が健在の石川、中盤には生え抜きの秋葉、セレッソから移籍のブランキーニョ、前線には中島と林陵平が並び、萬代と前橋育英出身のアタッカー、廣瀬はベンチスタートとなりました。
 勢いよく降っていた雨も直前には弱まり、いよいよキックオフ。久しぶりに見る山形のサッカーにザスパがどれだけ対抗できるか。そんな不安は開始早々から薄れていきます。たしかに巧みなボール回しを見せる山形でしたが、この日のザスパは序盤から積極的な守備でその攻撃を抑え込みます。連動した守備で相手のDFラインから有効なボールを入れさせず、奪ったボールは強く縦の意識を持って攻め込みます。この日も目立ったのは、永田と横山。CBのビルドアップから受けた左サイドを二人のパス交換で上がって行き、早めのクロスと、ゴールへの意識を感じられます。そこに高さのある土井と運動量豊富な遠藤が絡むことで、連敗中と比べ、明らかに攻撃の頻度が増えていました。そして前半24分、最初のゴールはその左サイドから生まれます。縦に入れたボールを左奥まで走りこんでいた櫻田がダイレクトでクロスを上げ、ゴール前ヘッドで合わせたのは、長身の土井ではなく、小兵の小林!相手のマークの後ろからの技ありヘッドは、きれいな弾道を描いてゴールに吸い込まれました!GOOOOOAL!!! その後は一進一退が続き、山形は石川のフィード、ブランキーニョの突破から、中島、林がゴール前で何度かチャンスを迎えますが、オフサイドの判定や北の好セーブに阻まれ、得点は奪えず。逆にザスパは、後藤が右サイドを突破し、決定的なクロスを入れますが、土井が中で合わせられず、その折り返しもそのまま流れてしまいます。お互いにゴールに向かう姿勢が見え、あっという間に前半終了。1-0という願ってもない展開で折り返すことになりました。
 白熱の試合展開のうちに、いつしかあがっていた雨。後半は試合の流れを取り戻そうと、前に出てきた山形に一時押し込まれますが、欲しかった追加点を始まって10分で手に入れます。自陣内から持ち上がったボールを左サイドに上がった櫻田が、センターラインを越えたあたりで間髪入れずにクロス。DF裏に抜けた、またも小林が、落ちてくるボールに右足をダイレクトで合わせ、華麗にゴールを揺らします。GOOOOOAL!!! 前に出てきた山形を意気消沈させるのに充分な、素晴らしいゴールでした。これでまた流れを引き寄せたザスパ。すっかりJリーグのスピードにも慣れ、持ち前の切れ味鋭いドリブルで、相手選手の間を突破し、中央に切れ込んだ横山が、斜めに走る土井に左アウトでスルー。これは土井が決められず、3点目には結びつきませんでしたが、直後の20分、その時は訪れます。中央で横山が受けたボールを遠藤にはたき、スルーパスを出した先には、またもや小林!受けたボールを冷静にゴールに流し込んで、GOOOOOAL!!! この日3点目!とうとうJの試合でザスパの選手がハットトリックを達成しました!高田も、都倉も、ラフィーニャもなし得なかった、ハットトリック。この日決して多くはなかったザスパサポーターも、興奮の頂点に達します。その後、山形に1点返されますが、終盤に乾、金、有薗と投入し、守り切って、昇格戦線に立つ山形相手に3-1の快勝!過去山形には2度ほど終了間際にゴールを決められているので、実はこの日もドキドキでしたが、無事に勝ち切ることができました。
 ヒーローインタビューに向かう小林には、メインスタンドから自発的に”タツキ”コールが起こっていました。この日のMVPは、やはりザスパ初のJハットトリックを達成した、小林でしょう。そして影のMVPは、2本のダイレクトクロスで小林のゴールをアシストした櫻田。相変わらずの奮迅ぶりで、相手のチャンスを潰した松下。不慣れな右SBで、決定機を作った後藤。そして、ドリブルに風格が出てきた横山。他の選手たちも、それぞれの仕事を全うした結果の勝利だと思います。プレーオフ進出は厳しい状況ですが、この日はそんなことも忘れ、ただ純粋に眼前の試合を楽しむことができました。
 最後に。敷島凱旋で結果を出すことができなかった、山形奥野監督。昇格争いの中、痛恨の3連敗となり、ブーイングと激励の声が入り混じるアウェイサポーター席に、選手が戻った後一人で向かい、挨拶していました。この姿だけでも、彼の人柄を理解できます。ザスパ草津の誕生、そして現在は、この人なくしてはなかったと、改めて感じました。【yosuie@中毛】



■ 2012年9月30日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第36節

ガイナーレ鳥取 2−0 ザスパ草津

とりぎんバードスタジアム 1363人

自滅

 ザスパは前半、立ち上がりから出足が速く、押し気味に試合を進めた。MF松下、DF後藤らが積極的にシュートを放つと、守備陣も相手のカウンター攻撃に落ち着いて対応。主導権を握ったが、ゴールを奪えずに折り返した。
 後半は一転して相手ペース。10分にこぼれ球に詰められて先制点を献上すると、その後も押し込まれる時間帯が続いた。攻撃はミスが目立って反撃できず。終了間際の44分、こぼれ球がDF御厨の足に当たってオウンゴールとなり、リードを広げられた。(10月1日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年10月7日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第37節

ジェフユナイテッド千葉 2ー0 ザスパ草津

フクダ電子アリーナ 8381人

苦しい展開

 ザスパは前半、序盤は積極的なプレーでリズムをつかみかけたが、20分にカウンターから先制点を献上して流れを失った。31分にもサイド攻撃から追加点を奪われ、防戦一方の苦しい展開。歯車のかみ合わないまま折り返した。
 後半は必死のプレスで反撃を試みたが、相手のパス回しに翻弄されボールを奪えず。30分過ぎから前線の人数を増やして攻め込んだ。40分にFWアレックスがこぼれ球に素早く反応したがGKがブロック。ロスタイムの猛攻も実らなかった。(10月8日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年10月14日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第38節

ザスパ草津 0−0 水戸ホーリーホック

正田醤油スタジアム群馬 3320人

秋の空

 秋晴れの快晴の日曜。北関東ダービーvs水戸戦を観戦に敷島へ。暑くもなく寒くもなく絶好の観戦日和。先日発表されたファンクラブの限定グッス「ザスパ草津イヤーDVD 2012」を注文にファンクラブブースへ。なんでも多くの人が注文したらしく、領収書の紙がなくなっちまったそうだぃね。こうゆう映像モノはぜひ毎年出してほしいもんだぃね。(できたらちゃんと全試合ダイジェストでいいから入れてほしいんね。)
 さて今節は松下と後藤が累積警告で出場停止。スタメンはGK北、DF小柳・御厨・中村・永田、MF小林・熊林・櫻田・横山、FW遠藤とアレックスラファエル、サブに内藤・有薗、乾・星野・林・金・土井という面々。金・土井のツィンタワーは控えで、定番の4-2-3-1じゃなく、4-4-2ってことかな。水戸には元ザスパの尾本もスタメンに名を連ねてらぃね。草津も水戸も先にJ1ライセンスがもらえず「現級留置」の措置が講じられたけんど、水戸は弾幕に「未来のために断固6位以内!」の文字が踊り、モチベーションの高さが感じられらぃね。ザスパは6位以内の野望ももはや潰えてるで。
 試合前にはメインスタンドも手拍子の練習。いいことじゃねぇきゃ。こないだ熊谷でメインで観戦した時に、メインの人たちって手拍子してくれる人もあんまいねんだなぁって思ってたんさね。やっぱバックだけじゃなくって、メインも同じように応援歌に合わせて手拍子するだけでも、選手に与える影響もスタの雰囲気も変わってくると思うんだけんどなぁ。
 後藤、北のJ2試合出場記念のセレモニーが行われ、藤岡の藤娘から両チームに藤岡梨の贈呈もあったりする長閑な試合前の雰囲気。ちなみに今日勝ちか引分で水戸は今年度の北関東ダービーの優勝が決定するんさ。ザスパは優勝の望みはねぇんだけんど意地をみせてぇところさね。(逆にそうして栃木が優勝しちゃうんも癪なんだけんど)
 試合開始、前半はどちらも模様眺めなんか、大きく動かねぇ試合展開。ザスパも何だか一昔前のポゼッションはどこへやら、中盤省略でいきなしポーンと前にボールを入れてみたり(でも今日はターゲットがいねんで全然繋がらねんだぃな)、熊林と櫻田でボール交換の応酬してみたり。(私見だけんど、櫻田はボランチに入ぇった時はなんだか後向きのプレーが多くなるように思う。前目で使ってやったほうがチームに活力も出ると思うんだけんどなぁ)水戸も何度か裏に抜け出してキモを冷やすも、ゴール前の精度を欠いて得点とはならず。前回ホーム戦でハットトリックを達成した小林が、まぁず下の方で守備に追われてるんが気になったで。前半はダービーとは名ばかりの気怠りぃ展開で終了、0-0。本当に45分が長く感じたぃなぁ。まぁ後半勝負ってことなんかな。ハーフタイムには北関東ゆるキャラ大集合で更に緩さが増しちまった(笑)
 後半開始。攻勢を期待したんだけんど・・・事態はいきなし急転する。
 主審はなんだか急にジャッジが厳しくなって、後半早々、わずか3分の間に、中村が黄紙2枚をもらっちまって、退場。2枚目の黄紙はいささか酷な判定な気もしたんだけんどね。これで残り40分近くを10人で戦うことになったぃ。ここでオレは今日良い所なく消えてた遠藤を外して、小林を前に出して、DFを一枚入れるんじゃねぇかと思ったんだけんど・・・実際は小柳をCBに移し(まぁこれは納得)、小林を右SBにしたんさ!(どーして?)運動量豊富な小林を右SBにした時点で、あぁ今日の勝ちははぁねぇなぁと思ったぃ。
 10人になっちまったザスパは何度もピンチを迎えるんだけんど何とか凌いだぃね。水戸の決定力のなさにも何度も助けられた。10人ということで、一縷の頼みはカウンター攻撃とセットプレーだったけんど、どちらも水戸を崩すには至らなかったぃ。早すぎる退場でゲームプランも崩れちまったんか、監督はなかなか交代もせず、後半35分になってやっと遠藤→金、39分横山→林、ロスタイムに熊林→土井と交代したけんど、ツインタワーも、この時間になって投入されるつーんは、やっぱ調子が悪りぃんだろうけど・・・案の定プレーのキレは良くなかったぃな。最後のコーナーキックのチャンスも潰えて、0-0のまま試合終了。死力を尽くしたダービーとは程遠く、双方拙攻どうしのスコアレスドローとゆう凡戦で終了。(こうゆう試合の観戦記を書くんは文章力がねんで本当にツレぇんだよ、ホント。)そして次節は松下・熊林・中村が出場停止さね。
 これで2012北関東ダービーの覇者は水戸に決定。茨城と群馬だと隣県じゃねぇしダービーとゆう雰囲気が出ねぇのもわかるんだけんど、興行的にもまっと火花が散る試合がみてぇよなぁ。(夏の宇都宮の栃木戦の雰囲気はちったぁダービーっぽくてよかったんだけんどね)唯一この試合でよかったことは残り4試合でザスパのJ2残留が決定したことかね。ちなみに現時点でザスパは16位(勝点44)、栃木は10位(勝点57)、水戸は12位(勝点54)、勝点も北関東の2チームから比べっと隔たりがでっけぇことに驚かぃね。
 試合が始まる前はあんなに秋晴れだったんに、いつしか試合内容と同じどんよりとした灰色の空に変わってたで。試合後はブーイングもなく、拍手もまばら、そして立ち去る人の速さったらねぇな。まるで負け試合のようだったぃ。今は「判官びいき」にもなれねぇ中途半端に弱ぇってゆうんも一因なんだんべな、かつてはあんなに多くの人がいたバックスタンド北も、秋の樹の葉のようにその隙間が多くなってらぃね。「◯心と秋の空」、サポータたちの心情も、今日の秋の空のように移ろいじまったんだんべか。【すずき@東毛】



■ 2012年10月21日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第39節

ザスパ草津 1−0 ファジアーノ岡山

正田醤油スタジアム群馬 1887人

災い転じて

 前節のお粗末な一戦で松下に加えて累積警告で熊林、赤紙で中村の主力3人が出場停止となった岡山戦。プレーオフ進出を虎視眈々と狙う岡山相手に、下馬評としては敗戦濃厚。世間的には消化試合、おまけに10月も下旬とゆうのに寒くなる19時からのナイトゲームときた。オレが行ぐと、この半年試合に勝てねぇこともあり、オレは観戦に行ぐんを躊躇してたんだけんど、思いの外日中が暖かかったんで、発作的に(笑)敷島まで観戦に行ぐことにしたで。19時キックオフだと河川敷の駐車場に停められるんもありがてぇことだぃね。果たしてベテラン3人の代わりに誰がスタメンになるんか興味のあるところさね。すっかり日も落ち、ちっと風も出てきた。消化試合の肌寒みぃナイトゲームにもかかわらず、バックスタンド北は前節と概ね同じぐれぇのサポが陣取ったぃね。こいつらみんなザスパバカに認定(笑)
 今日のボールパーソンは、ザスパ草津レディース他の面々。ピンクのユニのレディースは関東大会出場を決めたり、おーか活躍してるみてぇじゃねーきゃ!近い将来ザスパからなでしこジャパンに選出されるようになるといいやぃなぁ。がんばってくんなぃ!応援してるで!
 スタメン確認。GK北、DF小柳・乾・御厨・永田、MF小林・山本・櫻田・横山、FWアレックスラファエル・金サブは内藤・有薗・星野・林・遠藤・土井、7人ベンチ入可能なんに6人きゃいねぇしorz ケガ人いっぺぇってこときゃ。ボランチには櫻田、そして山本、CBには若い乾の布陣。山本は以前のスタメンの試合じゃあんまいいデキじゃなかったし、今日はどんくれぇやってくれるんかなぁ。乾もまだ経験不足は否めねんべし、いったいどうなることやら。いずれにせよ今日の試合のキーマンはこの2人だんべな。それによく考えっと、このメンツで最年長は櫻田なんきゃ?なんだか櫻田は新人の頃から見てっからなんか、そんな歳取ってる気がしねぇやぃなぁ(笑)そんな櫻田がチームをうまくまとめてくれることを期待すっか。
 岡山はビッグフラッグも持ち込んで気合入ってんなぁ。キビ団子の代わりに勝点3くんねぇかな(笑)さぁ試合開始。ザスパはいつもの4-2-3-1、岡山は3バックで10番のチアゴを1トップに置いた3-4-3あるいは3-6-1みてぇな感じかな。守備陣は個人技の能力の高ぇチアゴを止められるんか、はたまた攻撃陣はきちんとFWまでゴールを運べるんか。試合開始直後はザスパは連係が今一つだったし、何度かキモを冷やす場面があったぃ。特にチアゴの突破力には要注意だぃね。徐々に連係が良くなってきて少しはボールが回せるようになってきたで。特に目を見張ったのは山本のプレー。左右へのボールさばき、時に前線に鋭い楔のパス、CKのキッカーを務めるなど、以前の試合では「消えてた」感があったんに、今日は存在感アリアリ。前回の先発では今ひとつだった乾も御厨との巧妙な連係でチアゴの突破を何度も食い止めてる。岡山の決定力のなさにも助けられ前半は0-0で終了。これは期待が持てるかもしんねぇ。
 気温が下がってきたんで、ジャンバーを羽織る。やっぱ10月末のナイトゲームはツライんね。メンバー交代はなく後半開始。開始早々ザスパは岡山の波状攻撃にさらされ、連続CKのピンチ。いつ守備が破綻すっか気がきじゃねんねぇ。そして5度目かそこいらのCKの時、とうとうゴールマウスを守る北の反対側にシュートを撃たれ、あぁ万事休す!と思いきや、そこを守る櫻田がヘッドでクリア!(バックスタンドからはヘッドでクリアしたようにみえたんだけんど、顔面で受けていたそうだぃね)この櫻田の値千金のプレーで、ピンチを凌ぐと、徐々にザスパもボールが回せるようになって、サイドを起点に岡山ゴール前を脅かし始めたで。岡山は後半27分から次々と選手を2枚替えた。ここでチアゴを下げてくれたんは、こっちに幸いしたぃな。そして後半39分、ザスパが得た左CK。キッカーは山本、ソンヨンがこれを頭で叩きつけ・・・ふわっとした球がゴールに吸い込まれた。GOOOOOAL!!! 混戦の中でアレックスラファエルが頭で決めた!ついに1点リード!残り5分+α!さぁ守りきれ〜!(なにせオレは半年以上勝利を観てねんで不安で不安で)
 その後、ロスタイムを含めて岡山の猛攻を凌ぎ切り、ザスパは見事勝利!勝利の草津節が敷島の杜に木霊する!戦前の下馬評を覆しての若い力の結集で得たこの勝利は、来季以降の将来を考えても非常にでっけぇもんがあるんじゃねぇきゃ。特に山本の小気味いいプレーの数々は、いい意味で予想を裏切ってくれたぃね。今日のMVPは彼に決まりだんべ。結果的に主力3人の欠場が、若い力の成長の証の確認の場になったわけで「災い転じて福となす」たぁ、このことだんべな。ただせっかくのこの勝利をスタで生で観たんは1887人と何とも寂しい限りさね。とはいえ、この試合が来季に向けての明りぃ材料となったんは紛れもねぇ事実。順位も決まりかけてる今、未来への投資として、残りの試合はぜひ彼ら若い力の修練の場所としてくんねぇかね。【すずき@東毛】



■ 2012年10月28日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第40節

横浜FC 3−0 ザスパ草津

ニッパツ三ツ沢球技場 4899人

積極的攻撃も

 前半は目まぐるしく攻守が入れ替わる激しい展開。ザスパはサイド攻撃を中心に攻め、リズム良く攻撃した。しかし、42分にCKから先制点を献上。ロスタイムにFWアレックスが一発退場し、苦しい状況で折り返した。
 後半は数的不利ながらも積極的に攻撃を仕掛けた。2分にMF松下がFKを直接狙い、22分にはDF小柳がドリブルで敵陣深くに入り込んだ。しかし、33分にカウンターから追加点を奪われると、43分にはGK北のキックミスから3失点目を許し、力尽きた。(10月29日『上毛新聞』より引用)






■ 2012年11月4日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第41節

愛媛FC 3−1ザスパ草津

ニンジニアスタジアム 6491人

突き放され完敗

 先制を許したザスパは後半4分に右サイドからロングスロー、ゴール前での競り合いからのこぼれ球をMF熊林が右足で決めて同点とした。しかし、同10分に相手フリーキックから頭で決められて1−2と再びリードを許す展開に。その後は反撃を仕掛けるが、同30分に相手の大きなサイドチェンジからパスを通され3点目を失い、試合を決められた。(11月5日『桐生タイムス』より引用)






■ 2012年11月11日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第42節

ザスパ草津 0−1 東京ヴェルディ

正田醤油スタジアム群馬 5765人

「ザスパ草津」 最終章

 2012年J2最終節。とうとう「ザスパ草津」としての最後の一戦を迎えたで。天気予報では段々下り坂で夕方近くには雨が降り出すとゆう朝から冴えない曇天。試合途中に降り出さねんを祈るべぇさね。敷島公園へ歩を進めっと、樹々が色づき始めて晩秋の装い。この最終節に先立ち、11月6日にJリーグ40チーム中、最速(こうゆうもんに限って最速なんだぃなぁ)で契約満了選手6名が発表になったで。林、金、土井、杉本、山本、そして大学に進学するとゆう栗田。得点力不足が今季の低迷の原因と判断されたんか、攻撃陣に大鉈が振舞われたぃね。こんな天候の中、ザスパを離れる6選手にお別れをすべく集まった人も多いんじゃねーきゃ。何より今日は2002年より続いた「ザスパ草津」というチーム名で試合のできる最後の日さね。今にも降り出しそうな空の曇天も相まって、なんだかセンチメンタルな気分が敷島に漂ってらぃなぁ。
 スタメンはGK北、DF有薗、乾、御厨、永田、MF小林、松下、櫻田、横山、FWアレックスラファエル、契約満了が発表された金。サブにはGK内藤、DF中村、小柳、山本、熊林、FW遠藤、そして契約満了が発表された林。ホーム戦だっつーんに、サブが6人のみっきゃいねぇってゆうんが、怪我人や体調不良者続出のチーム状態を良く表してらぃな。
 今日はメインスポンサーのベイシアグループ様のスペシャルマッチとゆうことで、スタ周囲の屋台には多くの人が見受けられてだで。おおよそ最終戦のセンチメントな気分とは乖離した、ゆるキャラじゃんけん大会なんかが開催されてるんも、なんだかシュールな光景だんべ。
 ゆるキャラに見守られ選手入場、ザスパ草津最後の試合、ぜひ勝って有終の美を飾りてぇな。そして試合開始。いきなしりヴェルディはペナルティエリアちょい右の位置でフリーキックを得る。そしてこのFKをノーマークの選手が頭で合わせて、開始50秒かそこいらであっけなく失点orz なんだかなー!早くも1点を追いかける展開になっちまったで。得点力のねぇチームにはまぁず重すぎる展開だぃね。前半は、ザスパは思うように前線にボールを運べず、時折アレックスや横山の突破で、ゴールに迫るも、ヴェルディディフェンス陣にかわされる。ヴェルディはヘディングひとつにしても、味方にきれいに繋がり、ポゼッションでザスパを大きく上回り、ゴール前に何度何度も迫る。スクランブル体制で右SBに入った有薗はまぁ守備はいいんだが、本職じゃねぇためか、効果的に攻撃に参加できてねぇやぃなぁ。でもCBの乾は試合慣れしてきて落ち着きが出てきたような気がするで。来年以降、ディフェンスの柱になってぐことを期待すんべぇか。前半は、攻撃の形が作れねぇまんま0-1で終了。気温はだんだん寒くなってきたが、まだ降りだしてはいねぇ。上着を着て後半を迎える。ハーフタイム抽選会はベイシアグループ様の大判振る舞いで、オレもスタに通い始めて9年目にして初めて抽選会に当選!・・・温州みかんジュースだけんどね(笑)
 逆転を信じて後半開始。有薗から熊林に交代。熊林が右の2列目に入り、小林が右SBに移った。前回ホーム戦同様スクランブル体制なんは理解できるんだけんど、この位置に小林が行ぐと、運動量豊富な選手が前線にいなくなるわけで、得点の匂いは大きく低下しちゃう気がすんなぁ。しかし変わって入った熊林がタメを作って、前線にボールを送ることもできるようになったんで、なんとか攻撃の形ができてくるようになった。契約満了になろうとも、前線で献身的にポストプレーに奮闘する金の姿勢は素晴らしいもんがあらぃな。それでもヴェルディゴールを割ることができず、バックスタンドからは一瞬ゴールに入ったかのように見えたんは、サイドネット直撃だったorz 後半41分には櫻田に替え遠藤を投入。ロスタイムのコーナーキックではGKの北がペナルティエリア内に進撃するも実らず、そして金に替えて長身の中村を投入しパワープレーで望むが、最後の熊林の渾身のスローインも、ヴェルディにクリアされ、タイムアップ。0-1、今シーズンの戦いぶりそのまんまの得点力不足での敗戦で「ザスパ草津」最後の戦いは幕を閉じたで。いやぁ最後の最後まで弱かったんねぇ、ザスパ(笑)
 試合後の最終戦セレモニーの前からポツポツと雨が降り出し、バックスタンド前での選手の挨拶の時は結構な雨脚になった。退団する副島監督、そして契約満了が発表された選手たちの別れの挨拶。そして最後にマイクを手にした熊林の衝撃の退団発表。バックスタンドの連中の多くが言葉を失った。リアル・プロフェッショナルフットボーラーだった彼をチームから失うのはなっからでっけぇ痛手だぃな。彼は「10年後指導者として帰ってきたい」といい、こう付け加えた。「サポータが減ってしまいました。5年前に来た時と同じぐらいの、いやそれ以上の人が集まってほしい」、チームを去るにあたり、彼からサポータに与えられた宿題。彼の遺した言葉は、まっさか重い。天からはなお一層の、涙雨とも思える雨が降りしきり、オレたちの体を、そして心までをも濡らす。
 「ザスパ草津」とは何だったんか?各人の心に去来するものは様々だと思う。何年もの間、選手を鼓舞し声援を送り続けた者、J昇格後、弱くて嫌気が差し興味が失せ、スタジアムを去ってった者、仕事や家事が忙しくなりスタジアムに来ることができなくなった者、そして図らずも病を得て、不幸にも帰らぬ人となり、天国で大西さんと我らの行く末を見守ることになった者・・・たった10年の間にも「ザスパ草津」を触媒にして、実にいろんなことがあって、いろんな出会いと別れがあったよな。でもかつて地元群馬には、何千人が週末ごとにひとつのことに夢中になれる、こんな空間はなかったんだで。「ザスパ草津」という存在は郷土群馬にとって、大きな意義があったんじゃねぇきゃ。そして来年チームの名前が変わっても地元のこのチームが続く限り、喜怒哀楽のドラマは未来永劫続いてぐはずだんべ。
 十数年後、ヤスやクマが指導者になった「ザスパクサツ群馬」をスタジアムで観ながら、「あの監督が選手でいた頃は、このチームは『ザスパ草津』って名前だったんだで。・・・まぁず弱かったぃなぁ(笑)」と若ぇヤツらに語ってやるんさ。「でもな、ここでアツくなってるオレたちみんな、その『ザスパ草津』の流れをくむ『ザスパバカ』なんだで・・・オレも、そしてオメーもな」・・・それが郷土群馬の「ザスパ草津」というチームと同じ時代を生き、これまで苦楽を共にしたザスパバカの責任と使命なんだとオレは思ってる。【すずき@東毛】





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