
■■■ ザスパ草津オールスター戦 高田保則引退試合 ■■■ |
歴史が紡いだ幸せな空間 7月22日 正田醤油スタジアム群馬にて |
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| ■■■ 2012年7月22日(日) ■■■ クラブ創立10周年記念・ザスパ草津オールスター戦 高田保則引退試合 ザスパ草津オールスターズ 7−0 芸能人チームTHEミイラ正田醤油スタジアム群馬 |
夢の時間 〜 僕らの10年間 |
| いつ以来の感覚だろうか。今日は朝から気もそぞろで、まるで遠足に臨む子供のよう。ああ、これはそうだ、Jの舞台を目指して崖っぷちの戦いをしていたあの頃の感覚だ。そう、今日は「その頃の彼ら」が帰ってくる。僕らの10年間が、敷島に蘇る。 敷島に向かう国体道路から、何かいつもとは雰囲気が違う。公式戦今節の対戦相手である町田のサポさん達が大勢ご来場下さっているのは分かる。が、それ以上に草津サポの人数が明らかに多い。スタジアム正面の屋台村にてその状況は如実で、来場者数で低迷する今季が嘘のような盛況ぶりじゃないか。久しぶりにここに来たよと言う「かつての草津サポ」が至る所で談笑している。そうなんだね、10年という歳月でこのチームに関わる人は入れ替わって今に至っている。ここに立っているとそれが実感できる。 今日のスペシャルマッチに参集してくれた草津ドリームチームのメンバーを紹介しよう(なお、この観戦記では引退された方も“選手”と記述する)。GK:1・本田征治選手、22・小島伸幸選手、DF:2・籾谷真弘選手、4・齋藤竜選手、5・崔成勇選手、7・佐田聡太郎選手、18・寺田武史選手、MF:8・小久保純選手、10・高須洋平選手、15・山崎渡選手、19・大谷圭志選手、28・山口貴之選手、30・樹森大介選手、FW:9・高田保則選手、11・氏原良二選手、14・佐藤正美選手、20・吉本淳選手、監督・植木繁晴氏、トップコーチ・手塚聡氏、GKコーチ・山岸範之氏、主審・篠藤巧氏、副審・郡司厚太氏、宮崎渓仁氏。選手・監督・コーチ・審判の全てがザスパ草津の関係者なのも、積み重ねた年月を感じさせて感慨深い。 そして、今日のイベントマッチを快く引き受けて下さった、今やサッカーファンで知らぬもの無い有名サッカー集団・theミイラ。折角なので、簡単ではあるがこのチームの事を書いておきたい。このチームは、1980年代、低迷する日本サッカー界の活性化のため、漫画家・望月三起也氏、お笑い芸人・明石家さんま氏、ビートたけし氏らが発起人となって結成された。このチームの活動方針は、芸能人が日本リーグ(当時)などの前座試合に繰り出して注目を集め集客しようというものであるが、「本物のサッカーをじかに見てもらいたい」という真剣でぶれない趣旨の元で活動を続けている。この趣旨に賛同するサッカー関係者・芸能人が多く名を連ねる事からもその存在の大きさが知れるだろう。現在も各地で行われるサッカー関連イベントでのエキシビションマッチを展開しており、直近では浦和レッズOBとの試合を行ったばかりでもある。ちなみに、チーム名の「ミイラ」であるが、芸能人を目的にスタジアムへ来たファンをサッカーファンにしてしまおう→ミイラ取りがミイラになるという事に由来している。 試合開始前に、ザスパ草津初代監督である奥野僚右氏からのメッセージ(録音)が流される。僕個人は、この人に惹かれてザスパ草津に創始期から関わるようになった経緯があるので、久しぶりに聴いた氏の声になんだかドキドキもし、かつ胸に去来するものもあった。次々と歌い上げられる懐かしい選手コール。その全てが失われたscore(歌譜)のごとく、僕らの記憶野からスルスルと引き出されて行く。歌声は思い出と共に、と良く言うが、いや、ホントその通りだね。それぞれの選手コールを歌う度、その選手にまつわる思い出が蘇ってくるではないか。 |
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| そして、カーニバルの様な賑やかで楽しい試合が始まる。草津ドリームチームの開始時のスタメンは、小島−佐田−籾谷−齋藤−大谷−小久保−山口−高須−樹森−高田−氏原で構成された3-4-3の陣形。前半開始直後の1分、続く7分に高田選手が連続ゴールをあげて雰囲気は一気に最高潮へ。前半15分、16分には早くも選手交代が行われる(out:高須選手、佐田選手、小島選手、in: 吉本選手、寺田選手、本田選手)。お祭り男の吉本選手、交代直後には高田選手に負けじとゴールを決めて盛り上げる(前半17分)。前半25分の左CKの場面では、場内から「ホンダ上がれ〜!」のコールに、最初は「×」を出していたGK・本田選手でしたが、収まらないコールに背を押されて敵陣目がけて猛ダッシュ。センタリングがこぼれてルーズボールになったのを見て、再び猛ダッシュで自陣ゴールへと駆け戻る一幕で観衆を沸かせる。伝説のプレー再現ですな。 後半は3分、小久保選手のゴールから。相棒の吉本選手が決めたのならと、後半5分には佐藤選手がゴールを決め、“マッスルコール”が満場に響き渡る。凄く楽しい。後半7分、Theミイラの望月監督からのラブコールを受け、小島選手がTheミイラ側のGKとして再登場。直後には高田選手のシュートを止めて喝采を浴びる一幕も。後半9分には事前告知のなかった2選手、FW:17・宮川大輔選手とMF:6・鳥居塚伸人選手が登場。場内からは大歓声が上がる。これと同時に、なんと16・手塚聡選手(!)が選手として交代出場、木村和司選手との息詰まる(正確には「息あがる」かな(笑))マッチアップに場内からは笑いと大きな拍手。手塚さんのサービス旺盛な人柄は変わらないね。後半15分、FW登録の最後の一人である氏原選手もゴールを決め、“氏ダンス”をみんなが踊る。お祭り騒ぎは絶頂であるが、まだまだ終わらない。後半21分、ゴール正面でTheミイラの得たFKを木村選手が蹴る。勿論直接狙う。そして蹴り出されたボールは落ちる落ちる。枠こそ外しはしたが、あの柔らかいタッチでドライブを掛けたシュートを今でも蹴り出せるのは流石の一言。超一流は衰えない。後半22分にハットトリックを決めた高田選手、今日最後のパフォーマンスは“GKヤス”。今も語りぐさになる、高田選手の名キーパーが復活。魅せてくれるわい。この試合の隠し球として呼ばれた元祖スタジアムDJ「さすらいのドリブラー」高橋和実氏と、こちらも草創期から草津の試合に関わっているFM群馬・佐々木アナの、息の合った軽妙・愉快な実況が試合を更に盛り上げてくれる。この二人の掛け合いはいつも楽しく心地よい。そして、いつまでも続いて欲しい至福の時間は、残念ながら終わりの時を迎えてしまう。 |
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| 小島選手のパントキック、本田選手の大きなアクション、籾谷選手の少しかがんだ姿勢からのロングフィード、齋藤選手の横回し蹴り、崔選手のいつでも本気なプレー、佐田選手のオーバーラップ、寺田選手のクロス、小久保選手のロングスロー、鳥居塚選手の安定感あるボール捌き、高須選手の切れのあるドリブル、山崎選手の周囲をよく感じた連係プレー、大谷選手のロングキック、山口選手の柔らかいパス、樹森選手のスピード感あるドリブル、宮川選手、高田選手、氏原選手、佐藤選手、吉本選手のそれぞれ個性的なシュート・ゴール。その走る姿、蹴る姿勢、腕の振り方、一つ一つが昔のままだ。J草創期のレッズでの活躍が記憶に刻まれているイケメンストライカー・水内猛選手のシュートが見られたのも幸せだ。そして、眼福はなんといっても木村和司選手のスーパーFK。しかもGK・小島選手との対決とは!その絶技を2度も生で見られるなんて、サッカーファンやっててホントに良かったよ…。古くからのサポーターは勿論のこと、新しくこのクラブに興味を持って観戦に来てくれた方々に対しても、この試合の雰囲気は十分に楽しめたと思う。束の間現実を忘れることが出来た、そんな“夢の時間”だった。 公式戦後、高田保則さんの引退セレモニーが行われた。バリッとスーツを纏った姿も様になっており、流石は貴公子、何を着てもかっこいい。挨拶の中で自身が関わった多くの人達への感謝を述べていたが、中でも大西さんへの想いを語るくだりでは、不覚にも涙がこぼれた。かのビッグダディを失ったのは、草津10年史で最大の損失だと再確認した次第。バクスタ前では恒例のトラメガパフォーマンスを披露。これが最後。彼のリクエストで、一番好きだという「草津GO!」を全員で歌い上げ、「必ずここに帰ってくる!」と言う約束を交わし、僕らはしばしの別れを迎えるのだ。【ほーせん@高崎】 |

Special Thanks
御寄稿・御協力あんがとね!
ほーせん@高崎 様
製作協力:三束雨@藤岡
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