SEX FREEの国、スウェーデン

de SM7XQZ



タイトルを見た瞬間に慌ててクリックをしたあなた!見事に私の作戦にはまりましたね!これはSEX FREE(性のない=男女平等)に関するお話しで、FREE SEX(エッチやりまくり)ではありません。「畜生!だまされた!」と言わず、できれば最後まで読んで下さいね(笑)。スウェーデンでは、SEX FREEとFREE SEXは切っても切れない密接な関係があるのです。難しい話は一切ありません。すべては私の身の回りで実際にあった出来事です。
まずはSEX FREE(男女平等)の話から。

私がスウェーデンで研究を始めて間もない頃、教授と実験に関する打ち合わせをすることになり、教授の予定を尋ねたときのことです。「今度の水曜日の午後はどうですか?」、「うーん、その日の午後は犬の散歩の当番なんだ」私は思わず自分の耳を疑いました。世界的に有名な教授が、愛犬に餌をやるために一旦帰宅し、その後で散歩に連れて行かなければならないと言うのです。現在、教授は奥さんと娘さんの3人暮らしですが、犬の世話と夕食の支度は当番制になっていて、3人で分担して行っているそうです。さすがに教授の分担は、奥さんに比べて少ないようですが、当番の日は「仕事が忙しくて」などという言い訳は一切通用しないそうです。最初私は、単に教授が奥さんの尻にひかれているだけかと思いましたが、どうやらそうではなく、スウェーデンの一般的な家庭では、状況はほぼ同じであることがわかりました。「家事は男女で分担して行う」これはスウェーデンでは常識です。男性が育児休暇を取って子育てをすることも珍しくなく、街でベビーカーを押す男性の姿をよく見かけます。

以前、研究室の同僚たちと、各国の結婚の風習について話したことがあります。話題がプロポーズの言葉に移ったとき、私が「日本の芸能人で『俺のパンツを洗ってくれないか?』と言ってプロポーズした人がいる」と言うと、その場にいた全員が大爆笑しました。そして、ノルウェー人の女の子がこう言ったのです。「そのジョーク最高!」、「私も彼を口説くときそう言ってみよう!」私が言葉を失ったのは言うまでもありません。女性が男性に向かって「パンツを洗え」と言うのです。確かに、スウェーデン(およびその他の北欧諸国)では、洗濯を男女で分担して行う家庭は珍しくありません。しかし、予想だにしなかった言葉に、「これも男女平等のなせる業か?」と、私は強いカルチャーショックを受けました。

男女平等という概念は、もちろん家庭の中だけではありません。日本では男の仕事と考えられている力仕事、バスや電車の運転手にも女性の姿が目立ちます。待遇に差別がないのは当たり前ですが、責任に関しても同様で、「女性だから」という甘えは一切許されないと聞きました。女性ひとりでも十分に生計を立てることができる社会的基盤があるからこそ、真の男女平等が議論できるのだと感じます。

さて、ここからがFREE SEXのお話しです。まず最初に「FREE SEXの国スウェーデン」というのは本当なのか、そこから話を始めたいと思います。

結論から言うと、「半分は本当だが、半分は嘘」という表現が正しいと思われます。私の同僚は、古い昔の映画が「FREE SEXの国スウェーデン」という噂の原因だと言います。その映画の中で、スウェーデン人のカップルがエッチをする場面が何度も登場したため、「スウェーデン人はいつもエッチしている」という誤解が生まれてしまったのだそうです。

では、実際はどうなのでしょう。私が知る限り、スウェーデンという国にFREE SEX(誰とでもエッチやりまくり)は絶対にあり得ません。スウェーデン人は非常にシャイな人種です。路上で道を尋ねるか、または、仕事関係でもない限り、初対面の人と話をすることはまずありません。友人からその友人を紹介されない限り、他人と知り合いになる機会はないと言えるでしょう。よって、スウェーデンの盛り場で女の子をナンパするなど超至難の業であり、「スウェーデンのディスコで女の子をナンパできれば、超一流のナンパ師だ」という冗談も聞いたことがあります。このように、最初は他人との間に距離を置くスウェーデン人ですが、一旦親しくなると、男女を問わず、その仲は急速に深くなります。「スウェーデン人には、他人か親友しかいない」と言う人もいます。男女の仲も、ある一線を越えると急速に親密になり、やがて深い関係に至るのも疑問の余地はありません。

しかし、いつもはシャイなスウェーデン人が、まるで別人のように変身することがあります。それは、彼らが南の島や地中海沿岸へ旅行に行ったときです。一生の半分を暗闇に閉ざされることへの反動でしょうか、太陽が降り注ぐ南国では、彼らはあおるように酒を飲み、誰に対しても全く無防備です。「スウェーデン人の女の子を引っかけたかったら、ギリシアかカナリア諸島へ行け」と聞いたことがあります。事実、ギリシアで知り合ったスウェーデン人女性と結婚した(スウェーデン人以外の)男性を何人か知っています。私の友人は言いました。「FREE SEXという言葉が南国にいるスウェーデン人のことを言っているのなら、それはおそらく本当だ!」さあ、みなさん!カナリア諸島かギリシアですよ!わかりましたね(笑)!

スウェーデンでは、高校を卒業したら親元を離れて恋人と同棲する人が多く、その結果、若くして子供を授かるカップルも珍しくありません。しかし、時とともに愛情が薄れてしまい、数年も経たないうちに別れてしまう例も日常茶飯事です。日本では子供のために我慢して形だけ夫婦生活を維持しているカップルも多いと聞きますが、スウェーデンでは「嫌なものは嫌!」、「子供は子供、自分は自分」とばかりに、あっさりと離婚してしまいます。私の友人の知り合いの女性で、恋人と同棲して子供を授かった後で恋人と別れることを3回繰り返し、まだ30才に満たないのに、別々の男性との間にできた3人の子供を独りで育てている人がいます。「一体どうやって生活しているのだろう?」と思われることでしょう。ここで話が再びSEX FREE(男女平等)へ戻ります。日本では「女手ひとつで」と言えば、それは大変な苦労を想像させますが、スウェーデンではごく当たり前のことです。充実した社会保障制度によって、子供ひとりにつき一定の金額が国から養育費として支給されるだけでなく、先にも述べたように、雇用の機会は男女、未婚既婚に差別と区別は一切なく、その気になれば「女手ひとつで」十分な収入を得ることができます。日本では性に関しては女性が受け身の立場に立つことが多いようですが、スウェーデンでは性生活においても男女平等(対等)とであると聞いています。それが何を意味するのか詳しく尋ねたことはありませんが、「女性の方から関係を求めることも珍しくない」と理解しています。ひどい言い方をすれば、「いつ別れても独りで生活できる」という社会的基盤が、性生活において女性を男性と対等に振る舞わせているのではないでしょうか?



いやぁ、 勉強になりましたぁ〜Hi JN1BPM


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