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| 私は開局して以来、VHF, UHFを中心に無線を楽しんできました。HFにも大いに興味を持っていましたが、大きなアンテナを上げるだけのスペースがなく、クラブ局で時々7MHzを運用しただけでした。そんな私が21MHzにQRVするきっかけとなったのは、衛星RS-13の存在でした(Mode T/ uplink 21 MHz, downlink 145MHz:現在は衛星の故障で運用休止)。そのdownlinkは非常に強力で、アパートのベランダに取り付けたモービルホイップでもメーターを振って入感し、「これはやるしかない!」と私をその気にさせるには十分でした。衛星関連のホームページを見て回ると、uplinkはDPやGPで十分であることがわかり、早速IV DPを自作することにしました。 |
自作と言っても、市販のバランに電源用のコードをハンダ付けし、両端を切りそろえてSWRを調整しただけの超シンプルなものです。左のように最大限に延ばしたマイクスタンドの先端に給電部を固定し、エレメントはロープで軽く縛り付けるだけです(笑)。ビーム方向を変えるときは、両端のロープを持って屋上を歩き、別の場所に縛り付けます。もちろんRS-13のuplinkには十分の性能で、問題なくsatellite
QSOを楽しむことができました。RS-13のAOSを待つ間に21MHzバンドをワッチして時間をつぶしていると、多くのDX局が強力に入感し、時には巨大なパイルを発見することもありました。しかし、「こんなアンテナでは100W出しても十分に届かないだろう」と最初から諦めていたため、RS-13のuplink以外に21MHzで波を出すことはありませんでした。 ところが、ある日を境に私の21MHzに対する考え方が一変します。 それは8月末の夜でした。AO-40にQRVしようと屋上で頑張っていたのですが、そのときはAO-40の姿勢が悪く、結局何もできないまま撤退する羽目になりました。「折角だからせめて1局だけでもQSOしたい」と思い、他のバンドにQRVすることを考えましたが、その日の50MHzバンドは完全に死んでおり、他の衛星もその日の最後のパスは既に終わっていました。よって、アンテナの関係上、私に残された選択肢は21MHzのみとなり、 仕方なくIV DPをIC-706に接続して21MHzをワッチし始めると、すぐに59で入感するCP6XEを発見しました。「確かCPはSAのどこかだったよな、、、?」などと考えていると、 EU各局が一斉にコールし、かなり大きなパイルになっているようです。「ダメで元々、ここはひとつコールしてみるか!」軽いのりでマイクを握った次の瞬間、 「SM7XQZ, you are 59!」と一発で応答があり、慌ててログを開きました。すぐにQRZ.comでサーチして、CPがボリビアであることを知るとともに、「こんなアンテナに100Wでも意外に飛ぶものだな!」と大いに感動しました。こうなると、自分の設備の限界を知りたくなるものです。9月上旬に行われたAll Asian DX Contest (SSB) は、それを確かめるのにちょうどよい機会となりました。このコンテストでは JA数局と交信することができ、相手が標準的な設備を持っていれば、100W + IV DP は十分実用になることがわかりました。これに気をよくした私は、翌週のWorked All Europe Contest (SSB) に5W QRPで挑戦することにしました。さすがに5Wではかなり厳しくなりますが、それでも数時間のQRVでone day QRP WACが完成し、その興奮を十分に堪能することができました。それからというもの、週末のコンテストを中心に、50MHzが開けていないときは必ず21MHzをワッチするようになり、いつしか 「5W QRPで50 entities、100Wで50 entities、合わせて100 entitiesと交信」 という目標を持つようになりました。基本的には「まず5Wでコールし、10回呼んでもダメなきは100WにQRO」という自分自身のルールも作りました。10月下旬に行われたCQ World Wide DX Contest (SSB) では、午前中から昼過ぎまで東方向がオープンしている間は5W QRPで十分楽しむことができましたが、夕方NA各局の強力なシグナルが入感し始めるとバンド中QRMがひどくなり、5Wでは太刀打ちできず(相手局がQRMのせいで私のシグナルをコピーできない)、100W運用を余儀なくされました。 しかし、11月下旬のCQ World Wide DX Contest (CW) ではそれほどQRMも強くな く、1ヶ月前に100Wで届かなかった局も5W QRPで軽々とgetすることができ、CWの威力を再認識しました。最終的な21MHzの実QRV日数は26日でしたが、その間に5W QRP と100Wでそれぞれ59 entities、計270局と交信することができ、無事目標を達成することができました。 JAからは難しいと言われるカリブ海周辺ですが、地理的な関係上、EUからはそれほど難しくないようです。しかし、私は長い間CQ誌やJA各局のホームページ上で「カリブ入感!」という記事ばかり読んでいたため、それが脳裏に強くインプットされているらしく、カリブ各局をgetしたときはいつもガッツポーズしていました(笑)。 これに対し、EUでは東南アジアと東太平洋地域からのシグナルが非常に弱く、パスもあまり安定しません。VR2, DU, KH2等は、聞こえる度にいつも超ドパイルとなっていました。結局これらのentityは交信できずに終わってしまいましたが、やはりJAにいるときの感覚が抜け切れておらず、いつでもQSOできるような気がしてしまい、あまり悔しくありませんでした(笑)。AFに対する伝搬は、EUの方がJAよりも格段に恵まれていますが、AF各局が珍しいことに変わりはなく、5W QRPではなかなかパイルに勝てませんでした。 21MHzは私にHF DXingの面白さを教えてくれただけでなく、「日本語でJA各局とQSOする」という貴重な機会を与えてくれました。コンテスト中心にQRVしたため、 長々と話すことはできませんでしたが、やはり外国に住む者にとって日本語で会話ができることはこの上ない喜びでした。JAに帰国した後は、反対にSM各局とスウェーデン語で(と言ってもほんの片言、Hi)QSOしてみたいと考えています。 |
5W QRPでQSOした59 entities: |
| 4L, 4X, 5B, 9A, 9K, 9M2, A6, CN, CT, CT3, DL, EA, EA6, EA8, EA9, EI, ER, EU, EX, F, G, GI, GJ, GM, GU, GW, HA, HB, HP, I, J7, JA, JY, LZ, OD, OH, OK, OM, PY, S5, SV, T7, T9, TA, TF, TK, UA, UA9, UK, UN, UR, VE, W, YB, YO, YU, YV, Z3, ZC |
100WでQSOした59 entities: |
| 3V, 4J, 4U, 6W, 8P, 9Q, A4, BV, BY, C3, C5, CO, CP, D4, EP, EZ, FM, FS, FY, GD, HC8, HK, HV, IS0, J3, JD, JT, KP2, KP4, LU, LY, OH0, ON, OY, OZ, P4, PJ, PJ2, S2 SM, SP, SV9, TI, TY, V2, V4, VK, VP2M, VP5, VU, XX9, XY, YI, YN, ZA, ZD8, ZF, ZP ZS |
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