「医療人のための群馬弁講座」特講





第22〜42節

We Never Walk Alone









■ 2014年7月20日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第22節

水戸ホーリーホック 2−0 ザスパクサツ群馬

ケーズデンキスタジアム水戸 5776人

PK2発を許す




 ザスパは前半開始早々の1分、DF権韓真がPKを献上し、2分にこのPKで失点した。サイドを起点とした攻撃で反撃するも、決定機を作れず。1点ビハインドのまま折り返した。
 後半は立ち上がりから攻め込み、12分にFWロビーニョが惜しいシュートを放った。このチャンスを逃すと、17分にMF坂井がハンドの反則で2本目のPKを与え、18分に2失点目を許した。終盤まで必死に攻めたが、ゴールを奪うことはできなかった。(7月21日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年7月26日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第23節

モンテディオ山形 1−2 ザスパクサツ群馬

NDソフトスタジアム山形 5471人

山形で初勝利!

 ザスパは前半を守備的に戦い、スコアレスで折返した。後半から攻撃のギアを上げ、10分にMF永田亮太が敵陣ゴール前でこぼれ球を押し込んで先制した。直後の14分にFKからヘディングシュートを許して追いつかれたが、32分に途中出場のFWエデルが右足で豪快に蹴り込んで勝ち越した。残り時間は落ち着いて守り、逃げ切った。(7月27日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年7月30日(水) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第24節

ザスパクサツ群馬 0−0 ギラヴァンツ北九州

正田醤油スタジアム群馬 2221人

近くて遠いゴール

 真夏の3連戦の2戦目、水曜日開催のホーム北九州戦。日中は35℃近くとなり、19:30のキックオフとはいえ、選手には酷な環境での試合になるかと思われたが、スタジアムには時折風が吹き、思ったより蒸さない気持ちの良いコンディション。上州名物の雷と夕立も心配されたが、この日はそれもなく、観衆にとっても試合に集中できる環境だった。
 前節山形に一度は追いつかれるも、エデルの復活弾で勝ち越し、後半戦初勝利を飾ったザスパ。今節は、5位につけているギラヴァンツ北九州との対戦。前回の対戦では逆転負けを喫しており、ホームでリベンジを果たしたいところ。スタメンは前節と変わりなく、GK富居、DF右から小柳、クォンハンジン、青木良太、瀬川。ダブルボランチに加藤と坂井、両ワイドに青木孝太と永田、ツートップは宮崎とダニエルロビーニョ。昨日加入が発表された、U-15ブラジル代表経験のあるカイケは、登録間に合わず、また先日のJ3U-22選抜に召集された、横山と大津もベンチ外となった。北九州は、地元前橋育英出身のベテラン大島が、スタメンに名を連ねた。
 そして、ザスパボールでのキックオフ。そのボールをロビーニョが反転して中央突破し、青木とのワンツーでゴール前まで迫る。前節勝利の余勢を駆り、開始早々から相手陣内に攻め込む。前線からのプレスでボールを奪うと、中盤で丁寧につなぎ、相手のブロックの綻びを見て、そこを突く。また、宮崎、ロビーニョのスピードを生かし、裏を狙う。 12分、宮崎が相手DFのボールをカットし、そのままショートカウンター。左に走り込んだロビーニョに渡す決定機は、相手GKとDFに阻まれ、ゴールならず。対する北九州は、長いボールを蹴ってくるだけ単調な攻め。ザスパがボールを保持する時間帯が続き、相手にほとんど攻める時間を与えない。
 36分、宮崎の縦に入れたボールを相手DFがはじき、浮いたボールに青木孝太がオーバーヘッド!これは枠を捉えきれず。39分、左サイドの展開からオーバーラップした小柳が右バイタルで受け、ミドルシュート!惜しくもクロスバーを叩き、得点は奪えない。このまま前半は終了。ボールを支配し続けたザスパ。相手の体力が落ち、スペースのできる後半に勝負をかけたい。
 後半開始時はメンバーチェンジがなかったが、ホームで勝って連勝したいザスパは、膠着状態と見ると、すかさず青木孝太に替えて、小林を投入。スピードのある小林がスペースを見つけて走ると、試合展開が早くなる。
 52分、セットプレイ後の流れで、ゴール左から永田がグラウンダー、残っていた青木良太がヒールで流すもファーポストの外側。55分、中央宮崎から右オーバーラップの小柳へ、中央に入れたボールに合わせた永田のシュートは、クロスバーの上。67分、センターライン付近から縦にロビーニョに入り、左サイドの宮崎に渡ってフリー、打ったシュートはGKがはじき、ゴール前でDFのクリアが詰めていたロビーニョの前に。後は押し込むだけの超決定機だったが、これも枠外へ。ザスパは攻撃の手を緩めず、加藤に替えて金沢、宮崎に替えてエデルを投入。金沢は開幕前のケガから復帰し、リーグ戦はこれが今季初出場。前節決勝ゴールを決めたエデルには、試合を決める仕事に期待がかかる。
 そして72分。自陣内で小林がカットしたボールをロビーニョに素早くつなぎ、ドリブルで相手DFを後ろ向きにすると、右で待つエデルへ。決勝点へのルートが見えたと思った瞬間、なんと笛が鳴り、後ろを走る小林への相手DFのファウル、リスタートという判定。レフェリーがゴール前の決定機を流さず、プレーを止められるというあり得ない事態に、猛抗議の選手と呆然とする観衆。判定は覆らず、瀬川の放ったキックも枠外へ。
 アディショナルタイム終了まで猛攻を続けたザスパだったが、結局ゴールを割れず、そのまま0-0のスコアレスドローに終わった。終始ボールを支配し、決定機も数多くあっただけに、勝っておきたい試合が勝ち点1という結果になってしまったことは、悔しい反面、5位の北九州相手に圧倒的なポゼッションで自分たちの理想に近いサッカーができたことは、これからの巻き返しも期待できる。順位は一つ上がって18位。プレーオフ圏内の6位千葉とは勝ち点10差。次の熊本戦をものにして、この差を少しでも詰められれば、クラブ、選手、サポーター、取り巻く人たちの気持ちも、温度が上がってくるはず。真夏の猛暑に負けない熱気を、ここからの反転攻勢で作りたい。【yosuie@中毛】




■ 2014年8月3日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第25節

ロアッソ熊本 0−1 ザスパクサツ群馬

うまかな・よかなスタジアム 4870人

数的不利を凌ぐ

 ザスパは前半、攻撃がかみ合わなかった。32分にはMF永田、38分にはFW宮崎がシュートを打ったが、ともに枠から外れ、スコアレスで折り返した。
 後半立ち上がりの5分、MF黄誠秀が中盤から絶妙なスルーパスを通ると、FWロビーニョが相手DFの裏へ抜け出し、右足で先制ゴール。10分過ぎから守勢に回り、18分にはDF青木良の退場で数的不利に。残り時間は圧倒的に攻めこまれたが、体を張ってしぶとく守った。相手のシュートが複数回ポストに当たる幸運もあり、なんとか逃げ切った。(8月4日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年8月10日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第26節

ザスパクサツ群馬 2−4 V・ファーレン長崎

熊谷スポーツ文化公園陸上競技場 1509人

逆転も束の間

 今節は敷島を離れて、夏恒例の熊谷陸上の開催。ところが台風11号が西日本に襲来。群馬埼玉も強風域に入ぇって、朝から雨風強し。一時弱まってた雨もオレが太田から刀水橋を越えて妻沼に入ぇったとたんに、観戦の気力が削がれるような土砂降り。雨宿りがてら妻沼で熊谷うどんを食べて時間つぶし。熊谷陸上に着くと、雨は降ってなかったんだけんど南からの風がなっから強ぇのなんの。2月の豪雪で破壊された競技場隣の彩の国くまがやドームの天幕がバタバタとでっけぇ音を立てて痛々しいやぃ。空は鉛色でいつまた強雨が降り出すんか心配だぃね。今日は相手が長崎とゆうことでリンガーハットの屋台も登場。長崎ちゃんぽんはまぁず人気だんべし、雨降ってたら、そんな中並ぶのつらいんべと先にうどんを食ってきちまったんは失敗だったぃなぁ(笑)ゴール裏に到着・・・スタジアムを見渡すとさすがにお客さんが少ねぇ。まぁこんな天気の中来るんは、ザスパバカっきゃいねぇか。
 ゴール裏は正面からの風がなっから強ぇ(´Д`) 今日は強風のためスポンサーボードもすべて重しつきで直置き、ベンチボックスも危険と撤収され、地域リーグのサッカーの試合のようにパイプ椅子が並べられてるだけ。応援も弾幕や大旗が禁止だそうだぃね。
 ザスパのスタメンは最近正GKの座を射止めた富居、DF小柳、クォン ハンジン、乾、瀬川 和樹、MF坂井、黄誠秀、小林、青木孝、FWDロビーニョ、宮崎、サブにGK北、DF有薗、久富、MF金沢、加藤、黄大俊、FWエデル。これまでディフェンスを統率してきた青木良が前節赤紙で今節出場停止。今節どうなるかが心配だぃね。相手はこれまで勝ったことのねぇ苦手の長崎。突然の雨に備え、ポンチョやポリ袋を万全配備。それにしても前に熊谷陸上に来た時は、電光掲示板がまぁず羨ましかったけど、今は敷島のほうが格段に上だんべ!断言できるで(笑)
 まだ低きぃ黒い雲が立ち込める中、試合開始。ザスパは4バック。前半、風上に立つのは長崎。長崎のプレスは厳しく、ザスパのパスをカットしたりと圧倒的長崎優位。風がまっさか強くって富居のGKは大きく右にスライスしてラインを割っちまうこと数度。長崎にザスパ陣内にガンガン攻めこまれ、こっちは相手陣内にはなかなか攻め込めねぇ。長崎の優勢のまんま試合が進行し、前半36分左からDロビーニョから切り込み、坂井へ横パスが繋がったんに、ここで坂井がミスショット。前半最大のチャンスを逃す。風は相変わらず強ぇまんまだったけんど、前半30分頃から日が射し始め、空は綺麗な夕焼けに。おーか綺麗なんでスタジアムの夕焼けの風景撮影してたら・・・前半38分ヘッドで失点。風下の前半は無失点で終わりたかったぃなぁ。
 後半開始。メンバー交代はなし。後半6分、黄に替え金沢投入。風上に立ったザスパの攻勢。ザスパの突破を強引に止めた長崎にイエロー2枚進呈。攻勢を強めてぐも、長崎に巧くいなされ試合は膠着状態。後半20分、小林に替わりエデル投入。エデルが入ってから前線でボールが回り始めいい流れに。29分右サイドからDロビーニョのクロスが、相手DFの足に当たり、これに走り込んで思いっきし蹴りこんだのは宮崎!GOOOOOAL!!! 移籍後初ゴールで同点!更に後半34分、右サイドから上がった小柳が切り替えして上げたファーへのクロスを瀬川がヘッドで叩き込みGOOOOOAL!!! わずか5分で逆転!2-1!押せ押せ!勝てる勝てる!
 が!後半37分、相手にゴール正面左で不用意なファールでFKを与え、これを直接ゴール左隅に決められてリード束の間、同点に追いつかれる。富居も全くどうすることもでぎねぇ敵ながら天晴のFKだったぃ。残り時間はアディショナルタイムを入れて10分かそこら。ザスパは守りでなく攻撃を選択したみてぇだ。ザスパの得た左FKは長崎ゴール寸前でクリアされ得点ならず。長崎のカウンターも富居が左手一本で弾く。後半41分、坂井に替わり加藤。そして後半43分、長崎の新加入のイヨンジェにヘッドで決められ、ここで痛恨の失点。これで2-3、逆転を許す(´Д`) アディショナルタイムは5分。まだまだ追いつけるで!と思ったところに、気が緩くなっちまったんだか岐阜から移籍してきたステイッペにカウンターで決められ、更に失点(´Д`)これが致命傷になっちまったぃ。 残り時間で巻き返せず、そのまんま2-4で負け。5分で逆転し喜びも束の間、その後10分かそこらでまさかの3失点って・・・なんとも悔しい展開だったぃね。最近の守備の要だった青木良を欠いてたんはまぁず痛かったぃなぁ。あのFKでの同点弾は致し方なかったとしても、そっから攻めるんか守るんかチーム内の意思統一がでぎてなかったんかな。攻撃力はまぁず高まったけんど、守備力をまっと上げていがねぇとなかなか上の順位は行げねぇと思うね。
 まぁおーかがっかりな敗戦ではあったんだけんど、台風でずぶ濡れ覚悟で行ったんに、試合が始まってからは全然雨に降られなかったし、綺麗な夕焼けも見れたんは良かったとすっきゃ。台風に負げず、熊谷に集まった1500人余のザスパバカの皆さん、お疲れさんでした!【すずき@東毛】



■ 2014年8月17日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第27節

ザスパクサツ群馬 2−2 FC岐阜

正田醤油スタジアム群馬 4309人

エース復活!

 お盆休み最期の日曜日。朝からなんだか梅雨に戻ったみてぇな鈍い灰色の雲が垂れ込める敷島。試合時間には雨予報になってたんで、観客の出足が心配だぃな。今日は高山眼科スペシャルマッチ。多くの眼科系ブースが軒を連ねてらぃね。敷島の杜にはツクツクボウシが鳴き、はぁ秋が近づいたことを感じさせるで。
 今日のスタメンはGK富居、DF小柳、クォンハンジン、青木良、瀬川、MF坂井、黄誠秀、小林、青木孝、FWDロビーニョ、宮崎、サブにGK北、DF有薗、久富、MF金沢、横山、FWエデル、そして今日の何よりの吉報は、右ハムストリング付着部損傷から癒えたオレたちエース平繁が4ヶ月ぶりに復活のベンチ入り。サブの選手紹介で電光の平繁の姿に大きな拍手!平繁が出場5試合で3ゴールを決め開幕ダッシュを成功させたザスパも、ケガで離脱してっから、その後長らく低迷を余儀なくされたんはご承知の通り。今日はぜひ平繁の復活の雄姿を拝みてぇもんさね。今日の相手の岐阜は好調、率いるんはあの闘将ラモス監督、そしてGKには元日本代表・川口が名を連ね(でも三都主はいなかったんね)、DFにはザスパで長年活躍してくれた中村、敷島に凱旋。
 試合前、もはや夏の恒例となった高山院長のハイテンションの檄が敷島の森に木霊し、浴衣姿の女性が掲げるフェアプレイ旗に先導されて選手入場。試合開始。ラモス監督の山吹色のシャツがおーか眩しいじゃねーきゃ!(笑)
 ザスパはここんところと同じく4-4-2前半、岐阜はラインをなから高く取り、自陣に一人も残さねぇ押上げぶり。川口の守備範囲はそんなに広ぇんかと。ザスパはプレスが緩々、連携も全然取れなくって、岐阜のプレスにボールを奪われ、何度もバイタルへの侵入を許す。ザスパはボールを持っても攻めが遅くって(両ボランチが出しどころがねんかもしんねぇが球を持ちすぎだと思うで)、広く開いたラインの後ろにロングボールを入れるわけでもなく、唯一枠に飛んだシュートも川口に阻まれちまう。前半39分、小林がヘニキにボールを奪われ、ナザリトに通されてあっけなく失点。その後のCKのチャンスもポストに当たる不運もあって、0-1で前半を終了。前半のチャンスはこの2回ぐれぇで本当何にもできねぇグダグダな展開(´Д`)
 ハーフタイムに、これも夏恒例となったすんばらしいチアリーディングのパフォーマンスが披露され、後半開始。何か変わるんかと思ったら、何にもかわんねぇじゃねーきゃ(´Д`) 後半24分青木孝に替えエデル、そしてついに後半31分小林からついにエース平繁投入。湧き上がる場内。岐阜の選手も次々に足が攣り始め、36分に中村も担架に乗せられ交代。登録上はFW4枚の重厚な攻撃で徐々にザスパペースになりかけたところ、37分ロングボールのボールクリアにペナルティエリアから出たGK富居・・・まさかのキック空振り(´Д`) ボールを奪ったナザリトに無人のゴールに流しこまれ、0-2。なんだかなぁ。今日の感じじゃ、もはや致命的な2失点。39分黄誠秀から横山を投入。宮崎が下り目の位置に入り、更に攻撃を厚くしてぐ。そして40分、平繁の突破からFKを得て、ペナルティエリアやや左外側からキッカーは宮崎。これをエデルがドンピシャのヘッド!GOOOOOAL!!! 1-2!まだまだ!追いつける!
 俄然、盛り上がる場内。得点を期待し、響き渡る平繁のチャント。攻勢を強めるザスパ。アディショナルタイムは4分。岐阜の選手が倒れ、刻々と時間は過ぎて行ぐ。そしてもうラストプレーかと思われたロスタイム最後の最後、カウンターで抜けだしたDロビーニョからエデルへ。エデルはDF陣を引きつけ、左に駆け込んだ平繁にパス。平繁は身を挺す川口をかいくぐり、左足でゴールファーサードにGOOOOOAL!!! おーっ!!すげぇ!!平繁の劇的な復活弾!これで同点、2-2!場内は歓喜の坩堝、大歓声!ボルテージは最高潮!いやぁまるで漫画のような劇的な展開!が、同点のまんま、ここでタイムアップ。ドローで終わったんは残念だけんど、スタジアムはまるで勝ったような大騒ぎさね。
 挨拶の後、平繁がスタッフの元に駆け寄り、全員と握手して、そして男泣き。ケガをしてから、ここまでおーか苦労してたんだんべな。それにしても感動の終盤で忘れられた感が強ぇが、今日は余りにも前半がグダグダだったぃなぁ。病み上がりでまだまだ本調子じゃねぇだんべけんど、ぜひエデルと平繁を早ぇ時間から投入してほしいやぃ。これでオレたちのエースも復活!これまでの鬱憤を晴らす平繁の大活躍を期待してるで!さぁザスパはこっからだんべ!水曜夜の浦和との天皇杯3回戦がまぁず楽しみだぃねぇ!【すずき@東毛】



■ 2014年8月24日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第28節

大分トリニータ 2−1 ザスパクサツ群馬

大分銀行ドーム 8087人

重い足

 ザスパは序盤にミスから立て続けに2点を失う苦しい展開。5分、自陣のこぼれ球に対する反応が遅れ、カウンターで失点。8分はMF黄誠秀のトラップミスから再びカウンターで失点した。その後敵陣深くまで攻め込んだが。シュートやラストパスの精度を欠いた。
 後半7分、左CKからの混戦でFWロビーニョが押し込み1点差。追い上げムードが高まり、試合終了まで積極的に攻め込んだが、追いつけなかった。(8月25日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年8月31日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第29節

ザスパクサツ群馬 1−3 松本山雅FC

正田醤油スタジアム群馬 3859人

みどりの日

 真夏の暑さもどこへやら。秋を感じさせる空気、夜は雨予報。どんな仕度でスタジアムへ行こうか迷います。今日は第29節・ホーム松本山雅戦です。前半戦での対戦以降、山雅はリーグ戦負けなしの好調を維持し、現在2位。3位との差を広げつつあり、J1昇格が現実味を増してきています。しかしそういうチームの足を引っ張るのが得意なのがザスパだったりします。個人的には、ドキュメンタリー映画「クラシコ」、宇都宮徹壱氏の著書「松本山雅劇場〜松田直樹がいたシーズン」などに影響を受け、松本山雅というチームには非常に関心を持ちながらも縁がなく、今日ようやく念願の観戦となりました。対戦が楽しみです。試合前から「山雅サポが前日入りしている」とか「駐車場は松本ナンバーだらけ」とか「スタジアムグルメも松本サポの行列でいっぱい」とか「近所のローソンは食料品を買い尽くされて5時に閉店するらしい」とか、なにやらすごい情報がtwitter上を飛び交います。どこの話よ、それ?アルウィンじゃないんだよ、今日の試合は...。山雅サポ、恐るべし。
 しかしいざ駐車場に来てみればさほど混雑もしておらず、スタグル屋台もさほど混んではおりません。喰いっぱぐれてもいいように腹ごしらえをして慌てて出てきたものとしては少々拍子抜け。これはもしや、と思えば案の定。なんですかこの集客は!?アウェーゴール裏はまさに立錐の余地もなく緑色に染まり、メインとバックも南側は緑色が濃い状態。まさにホームジャック。山雅サポ、恐るべし。
 対する北半分はいつものようにゆったりと余裕を持って座れるスタンドです。なるほどこれならばいかに山雅サポが押しかけたとはいえ、駐車場も屋台も余裕があるわけだよなぁ。この日は「みどり市民デー」で無料招待もあったはずなのに、果たしてどれだけの人が招待を受けているのだろう。集客で負けるようなことがないよう、招待の仕方自体も考え直さないといけないんじゃないでしょうか。 試合前にはみどり市長のごあいさつ。みどり市という名前を山雅のチームカラーになぞらえてしっかりとアピールした市長さん、おみごと。そして応援を止めてセレモニーを見守る紳士的な山雅サポ、恐るべし(クドい)。
 さて試合です。本日のスタメンは、GKは富居、DFに小柳・ハンジン・青木良太・瀬川、MFは小林・加藤・坂井・宮崎、FWにエデル・青木孝太。登録上は4-4-2ですが、試合が始まってみれば、ワントップにエデル、ワンボランチに坂井が入る、4-1-4-1というフォーメーションでした。今日のゲームキャプテンはエデルです。リザーブは、GK北、DF有薗・久富、MF金沢・誠秀、FW平繁・カイケ。頼みのエース平繁は今日もベンチスタート。秘密兵器カイケが初めてのメンバー入り。出場機会があれば、どんなプレーを見せてくれるか、こちらも楽しみです。
 キックオフ。開始早々センターサークル付近での競り合いでエデル選手にイエローが出されます。時間帯といい場所といい、なぜいきなりイエローなのか、とざわつくサポーター。そのざわつきが消えぬ間に山雅の先制ゴールが決まります。奪ったら前へ、そしてシンプルにボールをつなぐ無駄のない攻撃であっさりとゴールを破られてしまいました。これは難しい試合になりそうです。先制を許して攻勢に出なければいけないザスパですが、相手は2位の山雅、上手いです。選手を集めて守備を厚くしつつ、機を見て厳しいプレスで圧力をかけます。奪えば左右のサイドへボールを入れる。サイドがボールを持って上がるまでの間に中央ゴール前に3人4人と入り込みパスコースの選択肢を増やし、最後はシュートで終わります。ミドルやロングでのシュートも多くとにかくゴールへの意識が高い。どこからでも打ってくる。
 対するザスパも長短のパスで打開しようと試みますが、巧みにパスコースが切られ、下げる以外の選択肢がなかなか見つからない状態。裏へ抜けてドリブルで活路を見出そうと試みるも、フォローの選手が遠く単発の攻撃で終わってしまいます。次第にボールウォッチャーになってしまうシーンも見受けられ、選手たちもどう打開したらよいのか分からなくなってしまっているのではないかと見ていて心配になってきます。手詰まり感の漂うまま前半終了。前半は宮崎選手が裏へ抜け出してゴールに迫りサイドネットを揺らしたくらいしか印象に残った攻撃はありませんでした。確かに山雅は上手いのですが、それ以上にザスパが何も出来ていなかったように思えます。
 時折小雨が落ちる中、後半のキックオフです。ハーフタイムで選手交代。厳しいプレスでほとんど見せ場を与えられなかった加藤選手に代わって金沢選手が入りました。前半はワンボランチの坂井選手をプレスで消しつつ、バイタルエリアをいいように使っていた山雅でしたが、後半は金沢選手が入ることでバイタルを自由にさせない形になりました。金沢選手、時に最終ラインへ入り、時にトップまで上がるなど上下に動きながらボールをさばき、主導権の奪回を試みます。こういった動きはさすがにベテラン。しだいにパスもつながり始めます。60分、小林選手に代わり我らがエース・平繁選手がピッチに入ります。ポジショニングといいボールを持ったときの技術といい、やはりエースは別格の動きを見せます。頼もしい。これで平繁選手へボールが届く機会がもう少し多ければよかったのだけれど...。74分にカウンターから、77分にはセットプレーのこぼれ玉を押し込まれ、連続失点で0−3。多少ザスパのペースになりかけたところをうまく山雅にいなされた感じです。
 しかしここはホーム敷島。このまま負けられません。一矢報いたい、そんな想いをかなえてくれたのはやはりベテラン金沢選手。小柳選手が右サイドから中央へ折り返したグランダーのボールをインサイドキックでゴール隅へ流し込む。GK動けず。GOOOOOAL!!! 無駄な力が入っていない「ゴールへパスするように決めるシュート」のお手本を見るかのようでした。このシーン、青木孝太選手が山雅のディフェンスを引き連れてスペースを空け、そこへ入ったのが金沢選手。的確な山雅の守備がこのときだけは金沢選手を完全にフリーにしていました。記録には残らないけれど、青木孝太選手もナイスアシストでした。
 さあもう一点行こう、と息を吹き返すスタジアムに秘密兵器カイケ選手が登場。直前に競り合いで足を痛めた坂井選手と交代です。カイケ選手、早い!上手い!ボールタッチは鋭くあるいはやわらかく。これはすごい選手なんじゃないか?!と期待が確信に変わりかけるも今日のところは決定的な仕事にはつながらず。タイムアップ。1−3での敗戦となりました。
 ザスパは総じて動きが重く、本調子ではないように感じられました。夏の連戦に天皇杯の疲れもあるのでしょう。まあそういったことを差し引いても今日は策士・反町監督率いる松本山雅にまんまとしてやられた感じです。しっかりとした基本的な技術の上にシンプルで無駄のない負けないサッカーを重ねているチームという印象でした。少々こすっからい様にさえ見える細かな駆け引きも、少しでも勝利を手繰り寄せようとする執念に見えました。チームとしての完成度も、巧みな戦術も、勝利への執念も、そして圧倒的な音圧を発し続けた山雅サポーターも、おみごと。完敗でした。今日はみどりのチームが勝ち、群馬側でアピールに成功したのはみどり市長くらいだったかも知れません。今日はまさにみどりの日でした。
 ザスパはこの完敗を機にもういちど自分たちの現在の力、現在の立ち位置を謙虚に見直さないといけないのかもしれません。 そして次に対戦するときには、スタジアムはもちろん見るものの心を紺色に染め抜くような力強い試合ができることを期待します。 【ばた@前橋】




■ 2014年9月6日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第30節

横浜FC 1−0 ザスパクサツ群馬

ニッパツ三ツ沢球技場 7152人

急造CBマツを崩せず




 ザスパは決定力がなかった。前半のチャンスは27分、FW平繁のシュートのみ。39分にクロスの守備が甘くなり、先制点を許した。攻め込まれる場面は少なかったが、ワンチャンスを決められ、1点ビハインドで折り返した。
 後半は圧倒的にボールを保持した。パスを回して攻め込もうと試み、27分にMF金沢、35分にFW小林が惜しいシュートを放った。しかし相手の堅守を崩すことができず、ゴールが遠かった。(9月7日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年9月14日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第31節

ザスパクサツ群馬 0−1 京都サンガF.C.

正田醤油スタジアム群馬 4029人

致命傷

 敷島公園内の木々は未だ緑色の葉を揺らしていますが、今年の秋は結構な早足でやって来ていて、時折そよぐ風は若干の涼しさを運びます。久々に訪れた正田スタ・メイン側スタジアムグルメブース村は、いつも通りの活況です。所々に紫色の人たちが見えますね(遠路はるばる群馬までようこそおいでやす)。
 本日の対戦相手は京都。現在の順位は11位で、ここ4戦勝利から遠ざかっています(4戦連続ドロー)。前回対戦時には3点完封と言う信じられない大勝を収めはしましたが、保有戦力を見るに全力で当たらなければ勝利するのは難しい相手です。
 では、本日のスターティングメンバーを確認しましょう。GK:23・富居藤選手、DF:15・瀬川選手、13・有薗選手、32・ハンジン選手、24・久富選手、MF:16・金沢選手、19・黄(誠)選手、6・小林選手、25・宮崎選手、FW:10・平繁選手、9・ロビーニョ選手、リザーブメンバー・GK:22・北選手、DF:3・青木(良)選手、4・小柳選手、MF:7・青木(孝)選手、18・加藤選手、21・永田選手、FW:17・大津選手。オープニングフォーメーションは、4-4-2(2ボランチ・2トップ)です。注目選手は、まずDF・久富選手。リーグ戦は第2節(東京戦@3/9)途中交代以来の出場で、先発では初起用です。つい先日行われた天皇杯第4回戦に先発起用され、なかなか良いパフォーマンスをした事から今回の先発抜擢に繋がったのでしょう。U-23からトップ昇格した後、遂にここまでたどり着きました。今日は同じ「草津温泉街出身」の有薗選手がDFラインに入っています。失敗を恐れず、元気一杯に戦って頂きたいですね。次にボランチ・金沢選手。こちらも第24節(北九州戦@7/30)に途中出場した後、初の先発起用となります。どんなポジションでも務められるポリバレントプレーヤーです。ここ群馬では主に守備陣の取りまとめ役を期待されていましたが、不幸にして怪我による長期離脱を余儀なくされて、シーズン後半になってようやく先発出場の機会を得た次第です。僕個人としては、金沢選手にボランチをやってみて欲しいと思っていたので、今日は楽しみが増えました。ペアを組む黄選手がどちらかと言えば守備型なので、ベテランの金沢選手が状況を読み取って攻守のアクセントを付けてくれたら、などと思っています。
 試合に先立って、両チームのキャプテン、京都・山瀬選手、群馬・平繁選手によるリスペクト宣言が行われます。フェアプレーと選手、審判、サポーターそれぞれが相手に対して敬意を払う。昨今の実にくだらない不祥事を顧みて、おのおのが胸の内で思い返して欲しいと思います。また、今日の試合、群馬の選手達は「富岡製糸場世界遺産登録記念ユニフォーム(フィールドプレーヤーはレンガ色、GKは水色)」を纏っての登場です。色味やデザインは綺麗なユニですが、ピッチに散るスペシャルユニを見るに、う〜む、なんとも楽天(笑)。
 さておき、試合開始です。前半6分、京都・右サイドの崩しからの大黒選手によるファーストシュートが戦闘開始の合図です。前半は群馬側のプレスがやや強めで、京都はハーフエリア付近からロングボールを前線のスペースへ蹴り込むショートカウンターを多く仕掛けてきます。今日の群馬守備陣は、早い時間での失点を警戒してか、SBを引き気味にして、CBと黄選手が相手FWのマークに付く構えです。攻撃に関しては、金沢選手とSHが起点となって、左右のサイドスペースから繋ぎつつ崩す戦術のようです。前半20分位まではほぼ互角ないし群馬側やや優勢な状況です。前半22分には京都のCKを防いだ後にカウンターからチャンスを作りましたが、決める事が出来ませんでした。直後の前半24分、京都・右サイドからのアーリークロスに大黒選手とドウグラス選手がゴール前に走り込み、群馬DFがクリアしたハイボールをドウグラス選手がヘディングシュート。ジャストミートしなかったものの何だか良いコースに飛んでしまったボールをギリギリの所でGK・富居選手が弾き出してゴールを守ります。ナイスセーブ。群馬は、前半27分にはカウンターアタックからのシュート、前半終了間際には左サイドの小林選手から出されたスルーパスを平繁選手が受けてペナルティエリアへ持ち込んでのシュートなどもあり、展開も雰囲気も悪くありません(あとは決めるだけ…)。しかし、最後のシュートをスライディングディフェンスで封じたバヤリッツァ選手など、流石に守備は堅いなぁ。後半は、京都の堅守を如何に攻略するかが得点獲得、勝利に至る課題です。
 本日はベイシア様の冠マッチなので、ハーフタイム抽選会があります。妙に気合いの入る当HP管理人氏の隣で、僕はまあ当たりはしまいよ、と涼しい顔で居りましたが、あに図らんや、無欲の為せる業か、「塩海鮮カップラーメン1ケース」が当選しましたよ。…いや、管理人さん、そんなに凹まないで^^;。
 ハーフタイムが明けて、後半開始から群馬は金沢選手→加藤選手の交代を行います。前半中盤のコントロールをそつなくこなしていたので、最後まで頑張って頂きたかったですが、まだフルタイムはきついようです。そして後半開始。後半5分、群馬は左サイドを深く抉った宮崎選手からゴール前へセンタリングが入れられます。ファーに飛んだこのハイボールに、右サイドから久富選手が突っ込んで来てヘディングシュートを打ち込みますが、DFに体を寄せられていてジャストミートしませんでした。ゴールは奪えなかったものの、今日も良い動きをしております。後半18分、京都も早め動いてきます。横谷選手→工藤選手の交代です。嫌な選手が出て来ましたよ。後半23分、加藤選手のミドルシュートはGK正面に飛んで防がれましたが、勢いのある良いシュートでした。こうした鋭いロングシュートは、相手の前への勢いを削ぐ副次的効果がありますので、チャンスがあったら遠慮なく打っちゃって下さい^^。後半24分、群馬は小林選手→青木選手の交代でリフレッシュを図ります。ここまでの所、勢いと流れは群馬にありました。そして訪れた後半26分、ボールは群馬側が保持していました。自陣右サイドの深い位置でボール回しをする中、黄選手のバックパスに京都の選手がプレスを掛けた事により、受け手の加藤選手が慌ててクリアミス。ボールは老練な工藤選手へのナイスパスとなってしまいます。工藤選手、ボールを収めるなり周囲の状況を一瞥、即座に右足で前方へアーリークロスを蹴り込みます。この落下点に走り込んだのが大黒選手。体勢を考えるならワントラップする所でしたが、そこは天性のストライカー、やや体を流しながらも落下するボールへとピンポイントで左足を振り抜いてボレーシュート発射!ボールはゴール対角右隅へと突き刺さり先制点獲得。敵ながら天晴れなビューティフルゴールでした。ここで前への圧力を強めねばならない群馬でしたが、直後の後半28分にもシュートを打たせるなど、むしろ京都を完全に乗らせてしまった感じです。後半32分、後半30分前辺りから足を攣ってたりと、疲れの見える平繁選手に代わって大津選手の登場です。頼んだで〜。後半も残り時間を気にしなければいけない時間帯に入り、さあここからラストスパートで追い付き追い越すんべぇや!とサポ達は気合いを入れ直しましたが、リードを許したにもかかわらず、前半よりもむしろ自陣での横パス・バックパスが頻発する有様で、何とも気勢を削がれますT_T。 そんな中でも後半43分には、左サイドを持ち上がった大津選手からのセンタリングを久富選手が合わせ、ヘディングシュートを打ち込みます。しかし京都のゴールは堅く、遠かった。マイボールを巧みにキープしつつ時計を進める上手さ・老獪さを見せ付ける京都に対し、スピード感や圧力が一向に上がらない群馬。4分が与えられた追加時間も瞬く間に過ぎ去り、あっさりとゲームセット。
 シュート数こそ少なかったものの、前半の方が安定感がある良い試合展開だったように思います。後半は攻守にどこかちぐはぐな感じがして、およそ連携と呼べるようなプレーが出来ていなかった印象です。繋ぐ指向のチームが連携・意思疎通を欠いたら、そりゃ勝てません。致命的欠損です。
 対戦型スポーツのほとんどがそうですが、詰まる所「相手のミスに付け込んだ方が勝ち」なのです。足でボールを扱うサッカーという競技では、取り分けミスが出やすいものです。どうやったってミスは無くならないので、「なるべく減らす」ようにしなくてはいけませんし、「致命傷になるようなミスはしない」ように心がけなければなりません。リーグの戦績、動員等々を顧みるに、ここから先はちょっとしたミスがクラブにとって色々な意味で「致命傷」になりかねません。今まで以上に細心の注意を払って難局を乗り越えて行きましょう。【ほーせん@高崎】



■ 2014年9日20日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第32節

ザスパクサツ群馬 3−0 コンサドーレ札幌

正田醤油スタジアム群馬 5597人

アキの陣・開幕

 県庁前を抜けて前橋公園通りに車を進めると、グリーンドーム前橋周辺がいつも以上に混んでますが…はて…。ああ、今日は群馬ロックフェスティバルでしたね。そんな盛り上がるドームを右目に眺めながら、国体道路を北上。なんだか河川敷も結構混んでますね。スタジアムに近付くと、色とりどりのジャージを着込んだ集団があちらこちらに固まっています。ああ、なるほど、今日は群馬県高等学校新人陸上競技大会があったんですね。そんな訳で屋台村にはこれらジャージ集団も入り交じっての盛況です(そのまま試合観戦してってくれれば更に良いんですがね)。
 さてさて、本日の対戦相手は札幌です。我が群馬が4連敗中なのに対し、札幌は4試合無敗です。しかしその一方で、札幌は監督が交代してからはまだ勝利がありません。双方共に勝利を渇望して臨む闘いです。そして、札幌には僕らがよく知る人物が居ります。都倉選手です。ここ敷島で我らと共に戦った愛すべきストライカーは、今は敵陣の先鋒です。ようこそ、とっ君、久しぶり。恩返しゴールは結構なので、大人しくしていて下さい(笑)。
 本日のスタメンはこうなりました。GK:23・富居藤選手、DF:4・小柳選手、13・有薗選手、32・ハンジン選手、24・久富選手、MF:18・加藤選手、19・黄(誠)選手、6・小林選手、25・宮崎選手、FW:10・平繁選手、9・ロビーニョ選手、リザーブメンバー・GK:22・北選手、DF:3・青木(良)選手、15・瀬川選手、MF:7・青木(孝)選手、21・永田選手、27・カイケ選手、FW:17・大津選手。オープニングフォーメーションは、4-4-2(2ボランチ・2トップ)です。注目選手は…、って、凄ぇ目立つのが居るですが。それは小林選手(の頭)。どうしたそれ?、って位金髪です(笑)。試合でもいっぺぇ目立ってくんなぃ。
 本日はマスコミ3社スペシャルマッチと言う事で、試合に先立ち、すっかり恒例となった上毛新聞社のヘリコプターによるボールインセレモニーが行われます。ほぼ無風の闇夜を切り裂き、爆音を響かせながら飛来するヘリ。センターサークル上空でホバリングすると、今回はスムースにほぼ中央へと綺麗に投下させました。待機していた湯友君がボールを拾い上げて、高く掲げます。そして選手入場となり、一気に決戦ムードが盛り上がります。なお、本日も群馬の選手達は「富岡製糸場世界遺産登録記念ユニフォーム(フィールドプレーヤーはレンガ色、GKは水色)」を纏っての登場です(くどいようですが、う〜む、なんとも楽天(笑))。
 札幌のキックオフから試合開始となります。序盤は群馬側のプレスがやや強めで、札幌はハーフエリア付近からロングボールを前線のスペースへ蹴り込むショートカウンターを仕掛けてきます。この辺りは前節・京都戦とほぼ同じ流れです。少し違うのは、今日の群馬は、SBをあまり引き気味にしておらず、前線でのボールチェイスが序盤から激しい事です。この電池切れを度外視したかのような猛チェックのもたらす効果として、札幌の攻撃力の減衰が目に見えて現れています。都倉選手を主軸に据えた札幌は、彼にポスト役ないしDF裏への飛び出しを期待しているのでしょうが、黄選手の執拗なチェックを受けて有効なボール配球を阻害された事から、このホットラインは機能不全に陥っています。こうなると群馬側の失点懸念は不用意なミスとセットプレーと言う事になりますが、この落とし穴に先に落ちたのは札幌の方でした。前半26分、札幌陣内左サイド深い位置で、相手DFがボール回しをする所に平繁選手とロビーニョ選手がフォアチェックを掛けます。すると、ボールホルダーの櫛引選手はこのプレスを回避するために一端GKへと球を戻します。GK・金山選手、落ち着いてバックパスを受け取ったまでは良かったんですが、ここで痛恨のミス。大きなフィードではなく繋ぐ意識で蹴り出したショートパスが、なんとロビーニョ選手の居る所へと蹴り出されます。ラッキーパスを足下へ収めたロビーニョ選手、狙い定めてそのまま無人のゴールへと流し込みGOOOOOAL!!! 群馬があっさりと先制に成功します。相手のミスによるプレゼントゴールではありますが、そこに至るまでに攻撃陣が執拗に繰り返していた果敢なチェックがあればこその帰結です。努力は報われる、うん。思わぬ形でのゴールに浮かれがちですが、今季の我がチームには得点直後に直ぐさま失点する悪い癖があるので、ここはしっかり気を引き締めていぐんべぇや。今日の群馬の攻撃は積極的です。得点直後の前半31分にも、カウンターのチャンスから平繁選手→宮崎選手とパスが繋がって敵陣に攻め込むと、宮崎選手からセンタリングが上げられます。これに突っ込んだロビーニョ選手がヘッドで合わせますが、体勢不十分でちっとんべぇ合いませんでした。しかしまあ、攻め込んでいるうちはピンチにはならないので、こうした積極的な姿勢は維持すべきです。結局前半は、札幌にまともな攻撃をさせる事なく閉じる事が出来ました。上々です。
 後半は群馬のキックオフで再開。前半随分飛ばしていた印象があるので、後半は抑えて入るかとも思いましたが、あに図らんや、初っ端から全力全開です。後半4分、左サイドからサイドチェンジされたボールをセンターサークルの右サイドで受け取る久富選手。この時点で前方には味方が6名、相手は5名が散っています。ここで久富選手が採った戦術が、果敢にして前向きで非常に好感が持てます。ボールを持った久富選手、直ぐ前方右サイドに張る宮崎選手へボールを預けると、一気に加速してゴール前へと駆け上がって行きます。このボールを受け取った宮崎選手、駆け上がる久富選手を視野に入れつつ、ペナルティエリアの外側で相手DFを背にしてポストの構えを見せる平繁選手に宛てて球足の速いグラウンダーのパスを送ります。このパスが自分の方向へと向かって来る時の平繁選手の動きと判断は絶妙でした。平繁選手の前方にはDFラインに4名、その外側にも2名の相手が居り、トラップしてからこの守備網をかいくぐるのはなかなか難しかったと思います。そこで彼は、自分がデコイになって相手DFの意識を引き付ける事を選択し、宮崎選手からのパスをワンタッチ・スルーします。これがまんまと嵌まります。平繁選手がDF裏へと導いたボールをペナルティエリアで受けた久富選手、駆け上がる勢いそのままに右足を振り抜いてゴールを突き刺します。GOOOOOAL!!! ゴールを決めた直後には、チームメイトによる手荒い祝福を受けています(おいおい、ロビー蹴りすぎ(笑))。待望の追加点は苦労人・久富選手にとってのJ初ゴールでもあります。ここ最近の起用に応える活躍ぶりは、秋葉監督の好判断の証左と言えるでしょう。 この失点を受けて札幌が動きます。後半6分、OMF・砂川選手→OMF・菊岡選手の交代を行います。しかし群馬の足色は一向に衰える様子を見せません。とりわけ、金髪の選手がえらく元気だぃね。事態の好転が見られない中、後半15分、札幌はOMF・中原選手→FW・榊選手の交代を行います(システムもちっと変えてきたようだぃね)。さらに札幌は後半24分、FW・都倉選手→FW・前田選手の交代を行います。なんとしてでも勝利を掴みたいとのベンチの意図が感じられますが、今日の札幌はいわゆる「入らない日」のようで、とにかくゴールが遠い。そんな相手を尻目に、群馬はいよいよ絶好調。後半28分、群馬は左サイドの小林選手を起点とした攻撃のチャンスです。小林選手→ロビーニョ選手のパスから、中央でポストとして張る平繁選手へと繋ぎます。平繁選手、ここでDFラインの裏へ抜けたロビーニョ選手へとパスを返します。ロビーニョ選手、このスルーパスを受け取るとすかさずシュート! ここはGK・金山選手が好セーブでゴールラインへ弾き出します。 そして後半29分、群馬は先ほどのロビーニョ選手のシュートブロックで得た右CKのチャンスです。キッカー・宮崎選手の蹴り込んだハイボールを、センターで待ち受けるハンジン選手が頭でファーサイド方向へ流します。そこに飛び込んだのが平繁選手です。GK・金山選手に詰められながらも、果敢なダイビングヘッドでゴールへとねじ込みます。GOOOOOAL!!! ダメ押しとなる3点目は、キャプテンの気迫のダイブによってもたらされました。ファーに流れたボールですが、これまでであればそのままラインを割ってハイ終わりでした。が、平繁選手は流石に非凡、得点機の匂いを逃しませんでした。波状攻撃を得点に結び付けた理想的な形でした。完璧です。この3点目の直後、ゴール裏では久々の「グンマー民族大移動」が行われました(笑)。 ダメ押し点を得た事により、ここから終盤までの戦術・選手交代は時間を見て行う盤石の構え(後半34分、平繁選手→カイケ選手、後半37分、ロビーニョ選手→大津選手、後半40分、宮崎選手→永田選手)。結局最後まで危なげないクロージングを演じきって終幕。連敗を4で止め、7試合ぶりの勝利を挙げました。
 ミスからの失点で試合を落とした前節。相手のミスから試合を掌握した今節。事程左様に、少しのミスが勝敗を決する事になる競技なのです、サッカーは。難しいね面白いね。
 さて、リーグ戦も残す所あと10節となりました。当面の目標は「想定残留ライン」となる勝点40をクリアする事(あと2勝以上)。その後は一つでも多く勝って、存在感を示す事。この季節になると、J2他チームサポーターさんの口に上る言葉に「秋のザスパ」と言うのがあります。これは、例年シーズン終盤に怒濤の快進撃を見せる事によります。そして季節は秋。そろそろですね?アキさん頼んます。【ほーせん@高崎】



■ 2014年9日23日(火・祝) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第33節

カターレ富山 0−1 ザスパクサツ群馬

富山県総合運動公園陸上競技場 4698人

猛反撃を耐える

 試合は序盤から両チームの気迫がぶつかる激しい展開となった。ザスパは前半4分と40分に決定機を得るもゴールは奪えなかった。相手に主導権を握られる時間も長かったが、守備陣を中心に耐え、スコアレスで折り返した。
 後半、パスをつなぐ意識が高まり、リズムが良くなった。8分MF瀬川の左クロスにFWロビーニョが合わせ、先制ゴール。追加点は奪えなかったが、最期まで守備力を切らさず、1点を守り抜いた。(9月24日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年9日28日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第34節

ザスパクサツ群馬 2−0 栃木SC

正田醤油スタジアム群馬 3608人

会心の勝利!

 前回ホーム札幌戦の完勝の後、突然発表された秋葉監督の今季限りの退任。アウェイ富山で連勝し、今節はホーム正田スタでの北関東ダービーの栃木戦。秋葉監督の任期満了まで、2014年「アキの陣」をどこまで進化させてぐことがでぎるだんべか?北関東ダービーという興行の優勝の目は既に潰えてるザスパだけんど、春の宇都宮でのアウェイ栃木戦で3-0と惨敗してるだけに、今日のホーム栃木戦は絶対に負けられねぇプライドを賭けた一戦だぃね。(オレは栃木との戦いは、あえて「両毛ダービー」と呼んでほしいと常々思ってる。群馬は茨城には対抗意識ねぇしね)
 快晴、秋晴れの日曜。ダービーということもあってか、ゴール裏のサポはいつもより少し多め。しかもなんだか熱気に満ちてらぃ。ザスパ今日のスタメンはGK富居、DF久富、有薗、クォン、小柳、MF永田、加藤、黄、小林、FWD・ロビーニョ、そしてエース平繁、サブはGK内藤、DF青木良、瀬川、MF黄大俊、MF青木孝、宮崎そしてFW大津。今日は発表通りの4-4-2なんか、それとも3-4-3なんか始まってみねぇとわかんねぇね。 ダービーらしく栃木スタメン発表に容赦なく浴びせられるブーイングの嵐。栃木は夏の移籍で主力を引き抜かれちまったそうだぃね。栃木の連中、ウチらの今年新装なった正田スタのLED電光でのスタメン発表の動画見てくれたかね?絶対にグリスタの紹介よか、かっこいーだんべ?(笑)試合の始まる前からゴール裏のボルテージは高まってぐ。やっぱダービーを名乗るんならこうじゃなくっちゃね。ザスパのダービーって、いっつも「名ばかり」で、まぁずヘタれた試合内容になることが多いけんど、あとは選手たちにもダービーの名にふさわしい熱戦が展開されるんを期待するで。三日月輝く夕焼けの中、栃木県民の歌を、我らが草津節アンセムがかき消して、キックオフ。
 前半開始。ゲームキャプテンは平繁。ザスパはエンジの記念ユニ、栃木は黒いアウェイユニ着てて、いつもと違う雰囲気なんで、なんだか別のチームどうしの対戦みてぇだぃな。試合開始共に、ザスパの攻勢。激しいプレスでボールを奪うと、ポゼッションで相手陣内に攻め込む。どうやらともに4-4-2の模様。相手PAまで永田が小林が縦横無尽に攻め、平繁やD・ロビーニョが果敢にゴールをうかがう。こりゃ完全ザスパペース!栃木は攻めこんでも、ザスパのプレスに芽を摘まれ、ミドルを打つが枠内には飛ばす。
 前半18分すぎ、ゴール前の混戦で笛が吹かれ(遠くでよく見えなかったんさ)主審はPK取った模様。なんと蹴るのは・・・エースではなく金髪の男。竜樹が倒されて、自分で蹴るんきゃ!その意気や良し!さぁPK決めて先制と行ぐんべぇ!竜樹の右上隅を狙ったであろうキックは・・・大きく上に外れて宇宙開発 orz 大きな溜息と悲鳴に包まれるゴール裏。絶好の先制のチャンスを逃す・・・なにやってんだ竜樹ィ・・・(´Д`) いや試合はまだまだ始まったべぇだ!
 その後も両サイドからの攻撃、永田や先の汚名返上をと小林が右へ左へと走り回り、チャンスを次々と創出。両SBが上がった攻撃の時には、ソンスが両CBの間に入り、アンカーとして栃木の逆襲を防いでいたで。前半は栃木を自陣内に押し込むザスパの圧倒的ペース!このペースのうちに、さっきのあのPK失敗を忘れさせる先制点がほしいやぃね。前半33分、久富がゴールを奪い、永田、竜樹、そして平繁が撃つと思いきやバイタルでヒールでパス、これをD・ロビーニョがゴールに鋭く蹴りこむ!GOOOOOAL!!! いやぁ流れるような連携のすんばらしいシュート炸裂!ザスパ先制!盛り上がる場内!その後も押せ押せのザスパ、防戦に追われる栃木。しっかし2点目は奪えず、前半終了。群馬1-0栃木。PK失敗で一時はどうなるかと思ったけんど、汚名返上を期しかえって小林の運動量が一段上がった気がすんなぁ(笑)
 後半開始。ザスパが前半同様攻勢を続けられるか、栃木が修正してくるか。このままでは終われねぇ栃木が徐々に攻勢に転じ、ザスパ陣内を脅かす。後半13分、ある意味すごく目立っちゃった竜樹に替わり宮崎、後半16分には永田に替え青木孝投入。2列目を二人を替える作戦。前半と違うアクセントを付けて攻める作戦か。しかし前半のラッシュが災いしたんか、ザスパの足はやや重いようにみえる。栃木がザスパ陣内に侵入しシュートを見舞われるが、富居や有薗の奮戦で得点を与えず。そんな膠着状態の中、宮崎が左サイドをアップし、クロスを上げるが、D・ロビーニョの頭にわずかにあわず。くぅ残念。でもだんだんまたザスパペースになってきたで!
 そして後半42分、ボールを受けた青木がワンタッチで浮き球の裏への絶妙なパスに、これをオフサイドぎりぎりで見事に抜け出したんはD・ロビーニョ!GKとの1対1を落ち着いて、冷静に流し込んで、GOOOOOAL!!! D・ロビーニョ、今日2点目!場内興奮の坩堝と化す。この時間帯にトドメともゆえる2点目はでっけぇ!そしてハットトリックのチャンスもあったけんど、後半44分、殊勲のD・ロビーニョに替わり青木良投入。このままクロージングさせるってことか。アディショナルタイムは3分。残り1分、勝ちを確信したゆっくりとした我らが勝利の草津節が場内に響く。最後のゴール前での栃木FKも無事防いで、両毛ダービー、2-0で勝利!
 これで遅まきながらリーグ戦3連勝。実に3シーズンぶり。北関東ダービーで勝利するんは2011年最終戦の栃木戦以来の12年ぶりだそうだぃね。今日はダービーマッチにふさわしく気迫あふれるプレーを随所に見せた選手たち、いつにも増して熱い応援をしたサポーター、アグレッシブな姿勢、エレガントな先制点、栃木の反撃をしぶとく防いで、最後にトドメの2点目と、終始主導権を握って、スコアこそ2-0だったけんど、今日は会心の勝利と言っていいだんべな。(まぁあの最初のPKが決まってたらまっとよかったんね。)いやぁ実にいい試合だったぃ。ダービーと名乗るんなら毎回こんな気迫でやってくんなぃ。これで順位を一つ上げ、勝ち点は40。今季最下位も回避できる結果となり、J3自動降格も免がれたで。勝ち点41の栃木・水戸にも肉薄。残り8試合、今日のような試合をして、一つでも順位を上げて行ぐんべぇ。ただD・ロビーニョもこんなに活躍しちゃうと、平繁共々、来年はどっか他のチームにドナドナされちゃうんじゃねぇかと心配だぃね(笑)
 あぁそれにしても・・・栃木に勝つって、まぁずキモチがいいやぃなぁ!【すずき@東毛】



■ 2014年10日4日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第35節

カマタマーレ讃岐 1−0 ザスパクサツ群馬

香川県立丸亀競技場 1827人

勝利への執念足らず

 ザスパは前半、ミスが多く流れをつかめかなった。パスミスからカウンターを受ける展開が続いた。36分、カウンターをきっかけに与えたCKからヘディングを決められ、先制点を奪われた。
 後半は攻撃のギアを上げて反撃を開始。ボールを保持して積極的に仕掛けた。敵陣深くまで攻め込む場面が増えたが、リードして前半以上に守備を固めた相手に苦しんだ。クロスやラストパス、崩しの精度を欠き、後半はシュート1本にとどまった。(10月5日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年10日11日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第36節

ザスパクサツ群馬 3−2 ファジアーノ岡山

正田醤油スタジアム群馬 2960人

Porter

 台風19号が接近中の週末です。心配された天気はそれなりにもっていて、と言うかむしろ暑いくらいです。前橋祭と日程が被った事もあって、本日の客足はあまり伸びていません。前にもあったなぁ、こんな事…(その時も岡山戦でしたね@2011/10/8)。
 本日の対戦相手は、現在リーグ5位の岡山。下位群馬を叩いて昇格レースを勝ち抜こう!と意気軒昂です。しかしながら、この時期のうちは結構手強いですよ?
 本日のスタメンは次の通り。GK:23・富居藤選手、DF:13・有薗選手、32・ハンジン選手、19・黄(誠)選手、MF:18・加藤選手、4・小柳選手、24・久富選手、6・小林選手、21・永田選手、7・青木(孝)選手、FW:10・平繁選手、リザーブメンバー・GK:33・岩丸選手、DF:2・夛田選手、3・青木(良)選手、15・瀬川選手、MF:、25・宮崎選手、FW:9・ロビーニョ選手、17・大津選手。オープニングフォーメーションは、3-5-2(1ボランチ・2トップ)ないし3-4-2-1(1ボランチ・2シャドー・1トップ)です。ピッチアップ時に一際大きな歓声が上がりましたが、GK・岩丸選手がベンチ入りです。これで、今季の登録全選手がスタメン・ベンチ入りをした事になります。それにしても、イワマール懐かしい。チーム得点首位のロビーニョ選手がベンチスタートなので、群馬側の攻撃陣はエース・平繁選手を軸とした構成を効果的に動かして行く事が求められます。対する岡山は3-4-3(2ボランチ)の陣形なので、同じ3バックでも中盤の構成が少し異なります。こちらは2ボランチ(千明選手、上田選手)の構成力・展開力が秀逸なので、彼らから打ち出されるパス、中でも縦へのスルーパスには十分な警戒が必要です。ちなみに、千明選手ですが、彼のJ初得点は2011年の草津戦です(@22節・アウェイ:1-2で草津の勝利)。
 群馬のキックオフで試合開始となります。序盤、群馬はどういった入り方をするかな、と思って見ていましたが、デイゲームを考慮したか、ここ数試合の様な出だしからの猛ラッシュは仕掛けません。SHの位置も低く、特に相手にボールがある時にはCBとSHが最終ラインに並ぶ「5バック」となる場面が目立ちます。守備ラインに5人が並ぶと、相手ボールホルダーへのチェックは必然的に永田選手、小林選手、青木(孝)選手らOMFとボランチの加藤選手が行う事になります。ここでボールを奪ってカウンターに持って行ければ相手に対して数的優位な攻撃が出来るんですが、残念ながら奪取は出来ず、それどころかマイボール時にパスミスやトラップミスからボールを奪われてカウンターを食らうと言う苦しい展開が続きます。ミスから苦境に陥る群馬を尻目に、岡山サイドは上田選手、千明選手を軸としたビルドアップからゲームを組み立て、小気味良いポゼッションサッカーを繰り広げます。前半13分、距離は45m程と遠いものの、群馬は最初のFKを得ます。岡山の守備はゾーンディフェンスです。キッカー・永田選手は奇を衒わず中央へセンタリングを蹴り込みます。これに応じた有薗選手がヘディングでゴールを狙いましたが、GK正面でキャッチされました。あまり良くない流れの中だったので、こうしたセットプレーは一つのアクセントとなります。これを契機に攻撃の圧力を高めて行きたいですね。前半21分、岡山は左サイドを崩して出したスルーパスを妹尾選手がシュート。密集の中を抜けてくるシュートボールをGK・富居選手は良く見ていて、しっかりとキックしてクリアします。何気ないワンプレーですが、細かい所まで気を抜かない姿勢の表れだと思います。前半27分、自陣からハンジン選手が蹴り出したロングフィードが岡山DFの裏スペースへ通ります。このパスを久富選手が長駆して収め、ポストとなって保持した後に青木選手へパス。青木選手、右サイドを上がって来た黄選手へとボールを流し、黄選手がダイレクトで中央へと折り返してセンタリングを上げます。このボールの落下点には、何とフリーになっていた平繁選手が待ち受けます。平繁選手、ジャンプして頭を合わせシュート。ボールはゴール右上隅へ突き刺さりGOOOOOAL!!! 岡山優勢の中で起死回生のワンチャンスを物にした先制点です。ストライカーとしてきっちり決めて見せた平繁選手も非凡ですが、好機と見てオーバーラップし、精度の高いラストパスを蹴り入れた黄選手の功績は特筆すべき物です。 この失点の後から、岡山の攻撃パターンがロングボール多用にはっきりシフトしました。それまでは2ボランチが前後に位置を変えながらアタッカーへとパスを配球しつつスピーディかつワイドな展開で大いに圧力を掛けていましたが、どちらかと言うと「縦ポン」に見えるような簡単なサッカーをしてくれています。まだそんなに慌てる事はないと思いますが、この展開は群馬にとって幸いと言えます。実際、オフサイドに掛かる場面や群馬DFへ流れるボールが多くなってきました。裏を取らせなければ大丈夫。前半30分、この時間辺りから群馬はやや守備的になっていました。群馬の布く5バックのラインを巧みに抜いた押谷選手のスルーパスに呼応した妹尾選手、DFラインを抜けてペナルティエリアに侵入し、シュート体勢に入ります。対峙するGK・富居選手は果敢に飛び出し、シュート前にボールを止めます。あわやのピンチを防ぐファインプレーです。しかしながら、これが前振りとなりました。前半も残り少ない45分、岡山はハーフエリアでパスを回して組み立てながら隙を窺います。ここで上田選手が妹尾選手のフリーランを見逃さず、彼の走るスペースへと縦にスルーパスを打ち出します。これが群馬のDFのギャップに見事に嵌まり、裏スペースへと抜け出した妹尾選手がまたしてもGKと対峙する状況となります。妹尾選手は冷静でした。直前のシーンでGKが飛び出した事も記憶にあったでしょう。眼前のGKの位置が前目である事を看破すると、絶妙なループシュートを放ちます。前のめりに構えていたGK・富居選手が上空を舞うボールを仰け反りながら仰ぎ見るも刹那、ボールはゴールネットへと到達し同点ゴール。してやられました。前半は同点のまま終了。またしてもクローズ直前の失点を食らいましたか。こう言うのが一番堪えます。ガッカリ感が半端ない。ま、それでもまだ同点です。後半はもうちっとんべぇ気合いを入れてゴールを目指すんべぇや。
 後半は6分、永田選手のミドルシュートがファーストショットとなります。後半8分、今度は青木(孝)選手がロングシュートを放ちます。枠の左へと逸れましたが、強く勢いのある良いシュートでした。それにしても、前半は全くロングシュートがなかったのに後半は積極的に打ってきますねぇ。良い傾向です。後半11分にも、左サイドの崩しから青木(孝)選手がシュートまで持って行くなど、後半は入りから群馬が積極的な意思を前面に押し出しています。このまま一気に押し切って勝ち越し点を奪ってしまえば、試合の趨勢をこちら側に大きく引き込む事が出来そうなだけに、ここは頑張り所です。しかし事はそう簡単にはゆきません。後半14分、群馬のバイタルエリア内でボールを回す岡山は左サイドから崩しに掛かり、群馬DFラインで妹尾選手がポストとしてパスを受け、ボールをキープ。ここで後ろから突っ込んで来た押谷選手がボールをかっ攫う感じでミドルシュート発射。これがゴールネットに突き刺さって、岡山逆転。序盤攻勢を掛けていた中で被った失点は、実に痛い。後半18分、岡山はWB・三村選手→CB・竹田選手の交代です。逆転に成功した事により、若干守勢に持って行くのでしょうか。これを受けて直後の同18分、群馬も最初のカードを切ります。OMF・青木選手→FW・ロビーニョ選手の交代によって前線の攻撃力アップを図ります。そして矢継ぎ早、後半22分にも群馬はOMF・小林選手→OMF・宮崎選手の交代で攻勢の活性化を行います。すると、この交代が直ぐに実を結びます。この試合を大きく動かす契機は、後半23分、岡山のカウンターをGK・富居選手が体を張って好セーブをする所からスタートします。セービング後のセカンドボールを群馬が確保した時点から反撃の烽火が上がります。自陣センターサークル付近から加藤選手がロングフィードを蹴り出します。過去こうした場面の多くは拙攻に終わる事が多かったですが、今回は違います。左サイドを駆け上がるロビーニョ選手へ意図を持って宛てられた見事なカウンターパスとなりました。この段階で、3人でラインを作る岡山DFの外側には平繁選手がフリーランニングをしています。ロビーニョ選手は勿論これを分かっており、直ぐさま平繁選手へとセットパスを送ります。阿吽の呼吸で待っていた平繁選手は、既にボレーシュートの体勢に入り、左足を振り出していました。足下に届くボール、打ち込まれるエースの左足。シュートボールは密集地帯をくぐり抜けてゴール右ポストを直撃。入射角と同角度で反射してそのままゴールマウスへと飲み込まれます。GOOOOOAL!!! 今季7得点目となる平繁選手のゴールにより、群馬は同点に追い付きます。キャプテン平繁選手は、やはり頼りになります。そしてこの場面では、加藤選手とロビーニョ選手の好判断が光りました。さあさあ、もいっちょ行ぐんべぇや。交替投入されたロビーニョ選手と宮崎選手が実に良く動いてくれて、これにつられるようにして久富選手の動きが加速しています。そして後半26分。群馬は右サイドからの攻撃を試みます。ボールホルダーのロビーニョ選手は、中央の永田選手へと横パスを送ります。永田選手はこれをダイレクトで中へ蹴り入れると、ここで一端相手に当たって跳ね返りますが、このリフレクトボールを永田選手が再び中に入るロビーニョ選手へと渡します。ロビーニョ選手、これをダイレクトで右サイドを長駆フリーランニングして来た久富選手の元へ流し込みます。久富選手、駆け込みながらここもダイレクトでセンタリングを上げます。ゴール前には宮崎選手、平繁選手、ロビーニョ選手、小柳選手の4名がなだれ込み、岡山も4人が守備に入る混戦状態です。センタリングボールにはまず平繁選手が突っ込んで触り、相手DFに当たって跳ね返ります。このルーズボールに突っ込んだのが宮崎選手。迷いなく足を出してボールを押し出すと、ボールはゴールマウスの中へ。GOOOOOAL!!! 3分間で2得点を奪い、遂に群馬が再逆転!場内はもうお祭り騒ぎ^^。 後半27分、加藤選手のミドルシュートは、少しばかり左へと逸れましたが、攻勢を示威するには有効なプレーです。逆転された岡山は、後半30分にFW・妹尾選手→FW・ウーゴ選手、FW・久保選手→FW・清水選手と攻撃のカードを切ります。この交替から岡山の前への圧力が高まりますが、群馬は良く守ります。取り分け有薗選手の危機察知能力とカバーリングは秀逸で、危機一髪になる前にその芽を摘み取っています。いや、ホントにゾノ君のこのアビリティは、我がチームにとって希有な物だと思いますよ。後半38分、群馬はSB・小柳選手→SB・瀬川選手の交代を行い、試合を閉じに掛かります。後半42分、左サイドのロビーニョ選手からボールを受け取った平繁選手、タッチライン沿いを縦に突進、そのまま内に切り込んでシュート。ここはGK・中林選手が片手でセービングします。そして平繁選手、足を攣ってしゃがみこんでます。そりゃそうならいねぇ。良く頑張ってるよ。草津節が響き渡る3分のATも無難に経過し、群馬が勝利を収めました。
 前半は先制こそしたものの兎に角ミスが多くて、何か変化を与えない限り追加点を奪う事はおろか、複数失点を食らっての逆転負けすらしかねないぞ、と思っていました。ま、実際そうなりましたが。契機になったのはロビーニョ選手の登場でしょう。岡山が守勢に入った直後、その態勢が整う前に前線で引っ掻き回した事による岡山側の混乱は想像以上で、これに上手く乗じる事が出来たため勝利を得る事になりました。ロビーニョ選手の効果は然様に絶大でしたが、細かく見て行くと、小林選手が最前線から守備ラインまで幅広くボールチェイスをしていた事や、永田選手が平繁選手との距離感を常に取りながら孤立化を回避していた事など、個別には皆実に良く動いていましたよ。停滞して見えたのは、実はこれら個々の動きが繋がらなかったからに他なりません。ギアが繋がらないニュートラル状態では、4000cc/400馬力のハイパワー車だってアクセル噴かそうが1ミリたりとも動きません。そして連動を阻害しているのが細かいミス。このミスを低減する最善策は練習による練度向上、これに尽きます。シーズン終盤になって今更言う事でもありませんが、まあその、練習しっかり頑張れ。
 今節の観戦記には【Porter】と言うタイトルを付けました。日本語訳では「荷運び人」です。ややもすれば昇格レース渦中のチームに勝ち点をお届けする運搬係になる所でしたが、今節それは阻止しました。この英国語にはもう一つ意味があります。「門番」です。ここ数年、この時期に対戦するJ1昇格候補のチームに対して痛撃を加えては昇格戦線に大きな影響を与えてきたのが、他ならぬ我がチームです。対象チームにしてみれば「何と言う嫌がらせ」、と言う所でしょう^^;。かつてJFLでは、HONDA FCがJ2昇格へ避けて通れぬ門番として君臨していました(僕らもひどい目に遭いました)。ここは一つ、我がチームもJ1への門番としてリーグ最終盤を大いに掻き回してやろうではありませんか。【ほーせん@高崎】



■ 2014年10日19日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第37節

アビスパ福岡 1−1 ザスパクサツ群馬

レベルファイブスタジアム 4096人

終盤に同点許す




 ザスパは前半、チーム全体への前への意識が高く、攻める姿勢が光った。6分左サイドのFKを逆に展開してDF久富が右クロス。MF小林が頭で合わせ、先制した。守備陣もリスク管理を徹底し、チャンスをつくらせなかった。
 後半は選手の距離を短く保ち、守備的に戦った。40分までは集中して守るも、41分にCKから失点して同点。再び猛攻を仕掛け、43分にFW平繁、ロスタイムにFW青木孝が惜しいシュートを放ったが、勝ち越しゴールは奪えなかった。(10月20日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年10日26日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第38節

ザスパクサツ群馬 1−2 ジェフユナイテッド千葉

正田醤油スタジアム群馬 5805人

逢魔が時

 街路樹にも黄色が目立つ季節になりましたが、今日に限ってはまるで夏が戻って来たような強い陽射しが照りつけています。そんな季節柄とは一切関係ありませんが、国体道路を敷島方向へと歩いて行く人波に多くの「黄色」が含まれています。そして、スタジアムに着くと、メイン前広場は凄い数の人で埋め尽くされてますが、ここにも「黄色」がたくさん見えます(弁当難民が発生してましたよ^^;)。スタンドに入場して眺めて見ると、アウェイゴール裏のみならず、アウェイ・メインスタンドが黄色で染め抜かれています。この動員力は素晴らしい。そして、うちにとっては大変有り難いです(他力本願で情けない話ですが…)。
 本日の対戦相手は、現在リーグ5位で6戦負けなし3連勝中の千葉です。強敵です。前回の対戦(@11節)では2点リード後に3失点を被っての大逆転負けを喫しました。我がチームは、前節の福岡戦でも、勝利寸前で同点弾を決められて勝ち星を逃しております。本来のポテンシャルが高い上にプレーオフ進出と言う確固たるモチベーションを持ち、好調の波の中に居る千葉。対して我がチームのモチベーションと言えば、「残留を早く決める」、これ位のものです。双方の立ち位置に明確な差異がある以上、それを埋めるだけの何かを持たなければ勝利は覚束ないでしょう。「ちゃんと勝ち切る」と言う意識をしっかりと持って、今日の試合は臨む必要があります。
 それではスタメンです。GK:23・富居藤選手、DF:4・小柳選手、13・有薗選手、32・ハンジン選手、24・久富選手、MF:18・加藤選手、21・永田選手、7・青木(孝)選手、6・小林選手、FW:9・ロビーニョ選手、10・平繁選手、リザーブメンバー・GK:22・北選手、DF:2・夛田選手、3・青木(良)選手、MF:16・金沢選手、25・宮崎選手、27・カイケ選手、FW:17・大津選手。スターティングフォーメーションは、4-4-2(2ボランチ・2トップ)です。対する千葉は、森本選手を1トップに据えての4-5-1(2ボランチ)です。
 試合前には、J通算200試合出場を果たした青木孝太選手のセレモニーが行われましたが、千葉サポーターの皆さんも応援を止めた上にコールまでしてくれました。非常に紳士的な対応が実に好印象で、こういった事は我々も見習わなくてはいけませんね。
 前半はコイントスの結果、群馬側がコートチェンジを行います。差し込む日光を考慮して、前半からラッシュを掛ける算段かも知れません。前半試合開始時点で気が付きましたが、小林選手と青木選手のポジションが本来とは逆(小林選手が左SH→右SH、青木選手はその逆)になっています。明らかにベンチワークによるものでしょう。果たして効果の程は如何に。試合開始と共に、いつも通り超絶元気に走り回る小林選手、そして古巣相手に意気上がる青木(孝)選手も縦横無尽にボールを追い回します。こうした中盤の激しいチェイスの効果があって、序盤からの流れを群馬側に引き込む事に成功します。守備の方も、マーク、裏へのケア、早目のチェック等々、安定感のあるリスクマネージメントを披露してくれています。ハンジン選手のハイボール処理と有薗選手のカバーリングがその基盤を成しているんですよね。こうなると、後は連携を高めていって相手ゴール前へと迫るだけです。前半27分、左サイドの青木選手がドリブルでペナルティエリア内まで持ち込み、DFの隙を衝いてゴール前へスルーパスを入れます。これに反応した平繁選手が、倒れながらも合わせてシュート。ミートしなかったシュートボールは、ほんの少しだけ左ポストの外側へと外れて行きました。ん〜、惜しい!前半35分、今度も左サイドをカウンターで駆け上がる青木選手。自陣から単騎で相手ゴール前まで持ち込み、右足でシュート。ここは守備に駆け戻った千葉DFのブロックに阻まれました。ん〜〜、またしても惜しい!前半40分、今度は右サイドからです。SB・久富選手がコーナー付近まで持ち込んでタメ、相手DF2人を引き付けた所でフリースペースへと侵入したロビーニョ選手へパス。ロビーニョ選手、ペナルティエリア右隅からゴール前へとドリブル後、体勢を整えるとシュート発射。このシュートはGK・高木選手が正面でパンチングクリア。このこぼれ球に青木選手が詰めて再度シュートを打ちますが、またもDFに弾かれてゴールを割る事が出来ません。ん〜〜〜、三度惜しい!結局、前半は千葉にシュート1本しか打たせず(逆にこちらは8本も打ちましたが)、終始相手を圧倒しながらもゴールを奪う事が出来ませんでした。前半にラッシュを掛けて先制、後半は腰を据えて堅守、多分そんなプランだったと思います。概ね狙い通りの試合内容ではありましたが、しかしながらゴールだけがありませんでした。これが後半どの様に試合に影響をしてくるか。双方のベンチワークも注目です。
 後半5分、群馬は早くも選手交代を行います(OMF・永田選手→OMF・金沢選手)。金沢選手は、永田選手と同じボランチの位置へと入ります。負傷ではない様なので、戦術的な交代なのでしょう。金沢選手はフィールドの状況把握に長けているので、司令塔的な働きに期待が出来ます。そして、この交代起用に金沢選手が応えます。後半8分、群馬は左CKのチャンスです。キッカー・金沢選手の左足から放たれたボールは、ゴール前の密集地帯を飛び越えてファーサイドへ。ここはキーパーが出られない!ボールの落下地点で待ち受けていたのは青木選手です。相手DFと競りながら体を投げ出してヘディングシュート。ボールは真っ直ぐゴールへと突き刺さりGOOOOOAL!!! 再三の好機を逃していた群馬でしたが、後半早々に先制します。やっと決まったか〜。金沢選手のセンタリングも良かったですが、ここは青木選手を褒めたいです。古巣相手に青木選手の気迫が伝わります。そして、先制点を許した千葉ベンチがすかさず動きます。後半9分、OMF・幸野選手→OMF・井出選手の交代を行った後、矢継ぎ早、後半15分にはOMF・町田選手→FW・ケンペス選手の交代を行います。昨季J2得点王にして、今季もここまで10ゴールをマークする、警戒すべきストライカーの登場です(前期対戦時には決勝点を決められた記憶が…)。ケンペス選手を入れて2トップとした千葉は、はっきりギアが上がりました。前半から飛ばしていた群馬、取り分け攻守に走り回っていた中盤の小林・青木両選手の足色が鈍り出します。千葉の2トップへの対応に追われる加藤・金沢選手のボランチが守備ライン付近へと押し込まれ、SH2名との距離が離れて行きます。すると必然的にセカンドボールが千葉側へと収まるようになり、ジリジリと押し込まれる展開へとゲームはシフトして行きます。ヤバイな。このままではジリ貧です。流石にこれを感じた群馬サイドが動きます。後半23分、OMF・小林選手→OMF・宮崎選手の交代です。タイプの違うプレーヤーですが、タツキ君がこれだけ頑張ったんですから、宮崎選手にも同じくらい走り回って頂きたいです。流れを掴みつつある千葉は、後半28分にDMF・佐藤(勇)選手→DMF・兵働選手の交代を敢行し、一気に試合をひっくり返しに掛かります。関塚監督、決断が早い上に采配が冴えてます。それにしても、これまた嫌な選手が出て参りました。後半31分、ハーフエリアから縦に出された1本のスルーパスを受けたケンペス選手がシュート。カウンターがばっちり決まって、ほぼフリーな状態でしたが、有薗選手がシュートコースを消すようにケンペス選手へと寄せて行ったため、シュートは枠外へと逸れました。今のは危なかった。GK・富居選手が怒ってますが、当然ですね。ここに来て守備対応が遅れがちになってますので、今一度引き締めて掛かりましょう。何かもう防戦一方の群馬ですが、それでもどうにか相手の攻勢を凌いで、試合時間は残す所5分ちょっとと言う所です。よしよし、交代カード1枚を有効に使いつつ時間を進めて、堅守時々カウンター〜ボールホールドでタイムアップ、うん、この流れだな。勝ったな。…そう思う、心の隙に魔が忍び寄る。後半41分、群馬陣内でケンペス選手が群馬DFラインに張り付く谷澤選手へ縦パスを送ります。谷澤選手は自陣方向を向いてポストとなってパスを受けると、ボールを出した直後に真っ直ぐ自分に向かってくるケンペス選手にボールを受け渡します。この辺りの呼吸は実に見事。ボールを受け取ったケンペス選手、体勢を整えて左足でシュート。これがゴールに刺さって千葉が同点に追い付きます。や〜ら〜れ〜た〜。…何度この様な場面を目にした事でしょう。そして過ぎります。こうしたケースの結末が。同点となる直前にクローズ交代(DF・青木(良)選手)を準備していた群馬ベンチ、この同点弾を受けて急遽交代要員を変更します。後半44分、MF・青木(孝)選手→MF・カイケ選手の交代により、前線の再活性化と勝ち越しゴールを目指します。しかし、だがしかし…。勝敗のアヤとは妙なるもので、千葉へと傾いた流れはもはや止めようがありませんでした。アディショナルタイムは、正に「逢魔が時」。後半AT3分、左サイドを抉った谷澤選手からマイナスのパスを受けたケンペス選手、ゴール前に群馬DF陣が多数居る事からシュートを打たずにファーサイドを狙ったスルーパスを蹴り込みます。このボールに守備に駆け戻っていた宮崎選手が反応、ゴールラインへ蹴り出してCKへ逃げようとスライディングクリアを試みます。が、蹴ったボールはあろう事か枠内へ。オウンゴールで逆転を喫します。味方ゴールへとボールを蹴り込んでしまった宮崎選手、茫然自失でへたり込んでしまっています。そこへ駆け寄った金沢選手、宮崎選手の両脇を抱えて引き起こして声を掛けます。平繁選手やロビーニョ選手は、センターサークルへといち早く戻ってボールをセットしています。失敗を悔いるのは今ではありません。しゃがんでいる場合ではないのです。立ち上がろうぜ!まだ終了の笛は鳴っていないのですから。しかし時間は既になく、間もなくして無情の終笛一声。
 こうして、第11節同様、逆転負けと相成りました。さらに、前節に引き続き、終了間際での失点です。85分間の興奮と熱狂が、残り5分で、まるで晩秋の落葉の如く散りゆく様の何と虚しい事か。それにしても、相手の選手交代・戦術変更に翻弄されてゲームをひっくり返されたのは、果たして幾つになるでしょうか。残り少ない試合で一つでも勝利を望むのならば、今日の敗戦を良薬とし、「サッカーの勝敗は90分で決する」って言う当たり前の事を、今一度しっかりとその身と心に焼き付けてくんなぃ。
 なお、今節他カードの結果を受けて、今季のJ2残留が決定したのは、些末な事。目指すべき高みがあるのなら、顔を上げて、天空を睨むのです。残された2014シーズンに、僕らの存在感を刻み付けようではないか。【ほーせん@高崎】




■ 2014年11日1日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第39節

湘南ベルマーレ 1−0 ザスパクサツ群馬

Shonan BMW スタジアム平塚 5963人

平塚は今日も雨




 ザスパは前半15分ごろまでカウンターから好機をつくり、MF宮崎やDF久富がシュートを放った。前半39分にインターセプトした球をFWロビーニョがフリーでシュートするも左に外した。
 後半は終始相手ペース。後半19分にゴール前の混戦でPKを与え、先制を許した。その後、攻撃に人数を割いたが、ゴール前でアイデアを欠き、ゴールを割れなかった。(11月2日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年11日9日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第40節

ザスパクサツ群馬 1−1 ジュビロ磐田

正田醤油スタジアム群馬 5635人

伏兵

 朝方から灰色広がる空模様でしたが、10時頃には既にポツリポツリと雨粒が落ちてきました。事前情報では、今日は結構な人入りが見込まれるとの事でしたが、あいにくの天候。少し早目にスタジアム入りしたせいもあってか、メインスタンド前広場の人出はそれほど多くありません。それでも「水色」の人達が結構な人数見受けられます(ようこそ^^)。
 今節の対戦相手は磐田。まさかあの「サックスブルー」をこの敷島(J2戦)で目にする日がこようとは!ここ数年信じられない程強力な陣容でJ2に降格してくるクラブが続いていますが、今年のそれは磐田です。元代表、とは言っても代表を離れてまだあまり間がない選手達が多く在籍し、活躍しております。僕個人としては、ユース年代の頃から注目してきた松井選手を直に見る事が出来るのが、今季一番の楽しみだったりします。そんな実力派集団を相手に、果たしてどんな戦いを見せてくれるのか、楽しみな一戦です。
 強敵を迎え撃つ本日のスターティングメンバーはこうなりました。GK:23・富居藤選手、DF:13・有薗選手、3・青木(良)選手、4・小柳選手、19・黄(誠)選手、MF:16・金沢選手、6・小林選手、18・加藤選手、24・久富選手、FW:9・ロビーニョ選手、17・大津選手リザーブメンバー・GK:22・北選手、DF:2・夛田選手、5・乾選手、15・瀬川選手、MF:26:黄(大)選手、27・カイケ選手、FW:7・青木(孝)選手。スターティングフォーメーションは、3-5-2(2ボランチ・2トップ)となりそうです。平繁選手、ハンジン選手、エデル選手を負傷で欠き、宮崎選手が警告累積で出場停止となるなど、群馬の台所は火の車です。本職のOMFである青木(孝)選手をサブにして本来守備的なポジションである加藤選手をSHに配した監督の意図は果たして。対する磐田は、4-5-1(2ボランチ1トップ)です。
 本日は「高崎市民デー」と言う事で、高崎市の榛名地区からやって来た「榛名が生んだスーパー麒麟児 梨之助」がメインスタンド前に登場(色んなのが居らぃね)。試合前のセレモニーでは、すっかり恒例となったトミザワエイコさんによる正調草津節の斉唱が行われ、群馬サポーターがこれに呼応して、相手に持って行かれそうな場の雰囲気をネイビーサイドに引き留めます。一連のセレモニーが終わり、両軍がピッチに散り、試合が始まります。
 試合開始直後に群馬の布陣を見てみると、どうやら3バック・1ボランチ(3-5-2)を採っている模様。前半3分の松井選手のシュート(有薗選手がカバー・クリア)で始まった試合は、序盤、磐田のペースで進行します。この序盤のラッシュを凌いだ群馬は、その後ポゼッションを回復し、双方がガップリ組み合う互角の様相となります。磐田の攻勢を支えているのは、やはりこの二人です。常にDFラインの裏を狙っている前田選手。そして、前田選手に呼応するように前後に動いてスペースを衝くようなパスを打ち込んでくる松井選手。この二人の動きは、いやあ流石だなあ、と感心します。が、それ以上に目を見張る選手が居ます。FWの一角を成す小林(祐)選手です。ボールの受け渡し・連携と言ったチームワーク習熟度が高いのもそうですが、判断が早く何よりポジショニングが良いですね。まだ22歳と若いので、敵チームながら先が楽しみな選手です。こりゃ、前田選手と松井選手だけにかまけていると痛い目を見かねません。群馬は25分を過ぎた辺りからフォーメーションを変えたようで、4バック2ボランチ(4-4-2)となっています。互角とは言いながらも相手ゴール前に至る機会がほとんど無い状態なので、ベンチサイドはここで攻勢に打って出ようとしたのかも知れません。しかしながら状況は好転せず、群馬側からしてみると、「膠着」と言うより「閉塞」に感じられます。そんな中迎えた前半34分、磐田の攻撃は群馬ゴールまで30m弱、左45°の位置からのFKです。キッカー・駒野選手が右足から繰り出したゴールへと向かう軌道のボールに対し、GK・富居選手は両手でのパンチングで対応し、クリアします。このこぼれ球を磐田・宮崎選手が拾い、前方の藤田選手へ戻します。藤田選手はマイナスで松浦選手へとボールを繋ぎ、右方向へと展開します。ここで松浦選手はファーサイドへとセンタリングを上げます。打ち込まれたボールは密集するゴール前を飛び越えて、完全フリーとなっていた小林(祐)選手にピタリと落ちます。小林選手、ワントラップでシュート体勢を整えると、左足を強振してシュート。GK・富居選手がこれに立ち向かうも、ボールはゴール右隅へ突き刺さります。先制は磐田。いやぁ、まんまとしてやられましたね。点が入った事によって磐田が嵩に懸かるかとも思いましたが、あに図らんや、得点前のような膠着したポゼッション合戦に戻ってしまいました。これは、群馬側が良く守ったと言うよりも、磐田側が「らしくない」と言えます。結局前半は1点のリードを許して折り返しとなりました。ほとんど相手の良いようにやられてたので、まあ、1点で済んで良かったと言うのが本音です(こちらのシュート数は0ですし)。前半、群馬・磐田共にフォアチェックはあまりせず、相手側のスペースへ人を入れてパス、パスと繋ぐ指向が強かったように思います。その中でも、磐田はパスに長短速遅、ストレート・クロス等々のバリエーションを持っていた分、群馬に対して優位に立っていたと感じました。対する群馬は、パスも攻撃パターンも単調だったため、ラストチャンスを作るに至りませんでした。後半は、もちっと元気な所を見せてくれると嬉しいやぃね。
 後半は1分、小林(祐)選手のミドルシュートで開幕。後半も磐田の攻勢でスタートします。前半からの雰囲気が続いていると感じたか、群馬ベンチは早くも動きます。後半9分の金沢選手→青木(孝)選手への交代に続いて、後半17分には有薗選手→瀬川選手の交代を行います。その合間の後半13分、加藤選手が相手に足を蹴られて痛んでいます。ここまで攻守に精彩を欠いた感がありましたので、ここは交代かなとも思いましたが、間もなく立ち上がって復帰しました(大丈夫かな、色々と)。後半21分、群馬は右タッチライン沿いを青木(孝)選手がドリブルで突破、相手DFの間を縫うパスを久富選手へと出します。久富選手はポストとなりワンツーで青木(孝)選手へと返します。大外を回ってペナルティエリア内へ侵攻した青木(孝)選手、このパスを受けると走り込みながら左足でシュート。惜しい場面でしたが、ボールは枠から逸れてゴールなりませんでした。そして、これが群馬のファーストシュートです(…)。後半27分、磐田はMF・松井選手→FW・山崎選手の交代です。勝負の上では敵ですが、いやぁ、松井選手はやはりセンスが良いですな。堪能させて頂きました。そして交代投入された山崎選手が、またまた得点能力のある危険人物です。後半34分、群馬はゴールまで25m、左30°の位置でFKを得ます。キッカーは加藤選手。距離・位置共に申し分ありません。そして加藤選手、右足を振り抜いて直接ゴールを狙います。ボールはゴール左下を目掛けて飛び、GK・八田選手がキャッチに行くも届きません。これは!と群馬サポが沸き立ちましたが、残念、ゴールマウスを逸れてラインを割りました。いや〜、惜しかった。後半38分、群馬は左タッチライン沿いから黄選手がセンタリング。ゴール前で競り合いの密集の中からボールがゴール方向へと流れ(多分小林(竜)選手のヒールキックによるものと思われます)、あわやゴールインか、と思われましたが、磐田DFが辛くもクリア。今日これまでで一番惜しい場面でした。後半39分、磐田は藤田選手→フェルジナンド選手のボランチ交代です。何かもう、盤石、余裕綽々な感じです。後は流してホイッスル、って雰囲気が磐田サイドからビンビン伝わってきますよ。しかし、いやいや、今日の我が選手達は中々に諦めが悪かった(いい意味で)。ここから先の時間が本番でした。後半43分、右サイドの黄選手から前方のスペースへとスルーパスが蹴り出されます。このスペースへと走り込んだ久富選手がこれをキープ、追い付きざまダイレクトでゴール前へとセンタリングを入れます。このセンタリングを受けた大津選手ですが、体勢が悪くシュートを打てません。しかしすぐに切り替えて、マイナスのパスをセットした判断はgoodです。ここに真っすぐ走り込んで来たのは加藤選手。走り込みながら自分に向かって転がり来るボール目掛けて右足を一閃。打ち出されたグラウンダーの低いシュートは、横跳びになるGK・八田選手の手を躱して、ゴールマウス右隅へと刺さります。GOOOOOAL!!! 遂に追い付きました!それにしても加藤選手、思い切りの良いミドル、素晴らしかったです(直前までネガっちゃっててホントごめんなさい)。 試合時間は残り僅か。両軍共に勝利を諦めず、激しい攻防が繰り広げられます。後半AT+3分、磐田は左サイドからのセンタリングを受けた前田選手がシュート。実に危ない場面でしたが、このシュートを小柳選手が足で防ぐビッグセーブ。さらにこぼれ球を拾った山崎選手が放ったシュートを、今度はGK・富居選手が好セーブ。二人ともナイス!さらに後半AT+3分、今度は群馬がペナルティエリア直ぐ外・右側からのFKを得ます。キッカー・加藤選手はふわっとしたボールを中へと蹴り込み、待ち受けた瀬川選手が強烈なヘディングでゴールを狙います。すわ逆転か?とも思われましたが、こちらも好守、GK・八田選手に弾かれゴールは奪えませんでした。そして、ここで試合終了のホイッスル。
 先制ゴールを決めたのは磐田の伏兵・小林選手。そして同点ゴールを決めたのは群馬の伏兵・加藤選手。双方とも油断ではないでしょうが、隙を衝かれた感じのゴールだったと思います。そして終了間際の同点弾を、今日はうちが入れた訳ですが、こうして思うのはサッカーに優勢勝ちはないんだと言う事です。前半の群馬を見た限りでは、およそ今日の結末は想像出来ませんでした。しかし、終盤に限って見れば、完全に群馬が優勢でした。強敵相手に追い付いてドローに持ち込めた事で、今日の試合は総じて「面白かった」と記憶されそうです。
 今季も後残す所2戦。何も負う所がなくなっちゃった訳ですが、であればこそ、純粋にサッカーを楽しみたいし、選手達にも思う存分やり切って欲しいと願います。【ほーせん@高崎】



■ 2014年11日15日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第40節

東京ヴェルディ 1−1 ザスパクサツ群馬

味の素スタジアム 3788人

課題を克服できず




 ザスパは前半、攻守の切り替えの早いサッカーで好機を作った。決定力を欠く場面が続いたが、ロスタイムにFWロビーニョが先制ゴール。自陣からドリブルで敵陣深くまで持ち込み、右足を振り抜いた。
 後半は守勢に回り、自陣でプレーする時間が長くなった。次々と交代選手を送り出すも、苦しい流れは変わらず。37分、耐えきれずにDFラインが下がり、同点ゴールを許した。残り時間で必死に攻撃するも、勝ち越せなかった。(11月16日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年11日23日(日・祝) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第42節

ザスパクサツ群馬 3−2 愛媛FC

正田醤油スタジアム群馬 5180人

終幕の凱歌

 北寄りの風がやや強いものの、日照は暖かさを得られる程ではあります。それでも、節季では小雪を過ぎて、季節は着実に初冬へと向かいつつあります。春待ちの3月初旬に開幕した今季のJ2リーグも、本日が最終戦です。色々な事があった今季ですが、そんなあれやこれやはひとまず置いといて、今日の一戦を楽しみましょう。 本日の対戦相手は愛媛。順位で言うと我らの2つ上の17位で、今日の勝ち負けによって順位が入れ替わります。まあ、今更順位云々はあまり重要な事ではありませんが、JFL時代からの古馴染みですので、ここは勝って終わりにしたい所ではありますね。
 千秋楽を飾るスターティングメンバーの顔ぶれは次の通り。GK:23・富居藤選手、DF:15・瀬川選手、4・小柳選手、32・ハンジン選手、24・久富選手、MF:16・金沢選手、19・黄(誠)選手、6・小林選手、25・宮崎選手、FW:10・平繁選手、9・ロビーニョ選手、リザーブメンバー・GK:1・内藤選手、DF:3・青木(良)選手、MF:7・青木(孝)選手、18・加藤選手、21・永田選手、FW:11・エデル選手、17・大津選手。スターティングフォーメーションは、4-4-2(2ボランチ・2トップ)です。エデル選手がサブに復帰し、攻撃力のある布陣で臨みます。対する愛媛は、エース・河原選手をトップに据えた3-4-2-1(2ボランチ1トップ)です。
 今季最後のゲーム、そして秋葉監督最後の采配。サポーターも熱意を持って空気を暖め、場を盛り上げます。ホームの雰囲気を作り上げます。選手入場時にはメイン・バック・ゴール裏が一体となってコールし、拍手を送ります。また、バナーを使ったコレオグラフィがこれに華を添えます。まだまだ満員にはほど遠いけれど、それでもわざわざこうして敷島まで訪れて、郷里のチームの応援を一緒にやれるのは得難き事ですね。そうそうそれから、この試合のスマイルスタジアム宣言ですが、古いサポーターには馴染み深い、モミーニョこと籾谷真弘さんがお子さんと共に登場しました。懐かしいなぁ。OBがこうして古巣のイベントに参加してくれるのは嬉しいよね。ちょっとホッコリしました^^。
 コイントスの結果、愛媛がコートチェンジを選択し、前半は群馬のキックオフでスタートです。前半は開始と共に愛媛が攻勢に打って出ます。前半1分にファーストシュートを放つと、3分にもシュート、6分にはCK獲得と、群馬ゴールに迫ります。これに対し、群馬は前半11分になってやっと攻撃の形を見せます。右サイドで宮崎選手が良く粘り、入れ替わるように前へ出た平繁選手へとスイッチ。平繁選手はパスを受けると、ゴール前へセンタリングを入れます。このセンタリングがやや流れた所に瀬川選手が突っ込んで来てシュート。良い流れでしたがボールは枠上へと外れました。直後の前半12分にも、群馬はFK→CK→CK→シュートと畳み掛けましたがゴールを割ることは出来ません。前半16分、愛媛はペナルティエリアすぐ外で原川選手とのワンツーから河原選手がミドルシュートを放ちます。ここはGK・富居選手が反応良くパンチングでセーブしましたが、河原選手にあんまり気持ち良くシュート練習をさせていると、後で痛い目を見かねません。十分用心を。愛媛は前半17分のミドルシュートから18分、21分にかけて立て続けにシュートを打つなど、風上を利用して前半のうちに先制点を取る気満々です。前半21分、今度は群馬の攻撃です。左サイドのオープンスペースを持ち上がる瀬川選手からペナルティアーク付近へ蹴り込まれた長いクロスに、ロビーニョ選手がポストに入って愛媛DFと競ります。このこぼれ球に平繁選手と宮崎選手が同時に駆け込み、いち早く到達した宮崎選手がシュートを打ちます。しかし、残念ながら枠の少し右へと外れゴールなりません。なお、このシュートシーンですが、バックスタンドから見ていたらキャプテン翼のツインシュートの様に見えてちょっとかっこ良かったです^^。この後も愛媛は、前半23分に2本、29分に1本のシュートを打つなど意気旺盛です。前半35分には群馬側のミスからゴール前まで繋がれ、シュートチャンスまで持って行かせる危険な場面を迎えます。ここはオフサイドで難を逃れましたが、相変わらず致命的なミスを犯す癖が治りません(最終節なのに…)。前半40分、群馬のカウンター攻撃を止めた愛媛が、カウンター返しに打って出てシュートまで持って来ます。速攻からのシュートにヒヤリとしましたが、GK・富居選手のキャッチングでゴールを守りました。良い所のなかった群馬ですが、前半43分にやっとチャンスを作ります。左サイドのロビーニョ選手から平繁選手へとセンタリングが蹴り込まれます。平繁選手、これに呼応してシュートを放ちますが、ちょっとつまり気味であっさりGKに取られてしまいました。焦っちゃったのかなぁ。残念。前半は愛媛にシュート9本を打たれるなど、やや押し込まれた展開でした(群馬は6本)。愛媛はチェックが早く、距離があっても前が空けば積極的にシュートを打ってきます。一方の群馬ですが、組立てなど総合的には悪くありません。風を利した攻撃を上手く躱してゴールを死守しました。ただ、シュートチャンスで人数が足りなかったり詰め切れなかったりした分、愛媛に余裕を持たせてしまった感じがします。風の影響もあっての事でしょうが、群馬の守備ラインは全体に下がり気味で、中盤のスペースを愛媛に上手く使われた印象です。秋葉監督もこれに気付いて、前半途中から黄選手をCBに下げ金沢選手を1ボランチとした3バック(3-5-2)に変更しました。まあもっとも、出足の良い愛媛側に中盤を制圧された事後対応になってしまった分、有効打とはなりませんでしたが。後半は攻守入れ替わりです。愛媛が攻撃に気が回らなくなる程、バンバン攻めて行ぐんべぇや!
 後半1分に放たれた愛媛のシュートが、後半の、そしてこの後始まる激闘の真の号砲となりました。後半6分、愛媛は右サイドに起点を作ると、堀米選手がゴール前に蹴り込んだクロスボールにハン ヒフン選手が頭を合わせてシュート。これがゴール右隅に決まって愛媛が先制します。先制された事を受けて、群馬ベンチは即座に動きます。後半9分、宮崎選手→青木(孝)選手の交代に続き、後半12分、小林選手→永田選手の交代と、矢継ぎ早に前線のキーマンを投入します。先制に成功した愛媛は、後半15分にSH・ハン ヒフン選手→SH・藤選手の交代を行います。後半19分、愛媛・原川選手のパスミスをロビーニョ選手がかっ攫い、そのままゴール目掛けて突進します。ハーフフィールドを単騎独走した上、相手DF2名を次々と躱してペナルティエリア内へ侵入、右足でシュート。ボールはGKのセービングをかいくぐってGOOOOOAL!!! おおぅ、すげぇな。ロビーニョ選手、これが2試合連続となる通算14ゴールです。嬉しい反面来季の残留が遠退いて行くような…。ともあれ同点。ゲームはこれからです。後半24分、愛媛は右サイドを上がってきた代選手からゴール前へスルーパスが蹴り込まれます。この流れを良く見ていた河原選手、群馬DFの寄せが甘い事も手伝って、難なくこのパスに合わせてDFラインを抜けると、GK・富居選手の直前でヒールで流し込む技ありのゴールを決めます。う〜む、やはり上手い。追い付いた直後にまた突き放されるこの展開、いつもならこのまま終わっちまうとこなんですが、今日は流石に雰囲気が違います。ホームの、しかもラストゲームを落とす訳にはいかない群馬。失点直後の後半26分に、金沢選手→エデル選手の交代を行って攻撃の意思をはっきりと示し、同点、逆転を目指します。後半31分、右サイドに拠点を作った群馬は、黄選手→永田選手へと繋いだ後、永田選手が密集するゴール前へセンタリングを蹴り込みます。ファーサイドに飛んだボールに合わせたのは青木選手。愛媛DFの背後からボールの落着点に近寄って足を合わせGOOOOOAL!!! 秋葉監督の交代的中!群馬は再び同点とします。白熱の展開、場内は大盛り上がりです。そして、このゴールで流れは群馬へと傾きました。後半34分には青木選手がシュート、39分にはロビーニョ選手のセットから再び青木選手がシュートを放つなど、終盤に入って群馬はイケイケ状態です。二度追い付かれて劣勢に回った愛媛は、後半36分にOMF・原川選手→FW・渡辺選手、後半40分にOMF・堀米選手→OMF・表原選手の交代を行い、こちらも勝ち越しゴールを狙います。気が付けば時計は後半45分を回り、今季の残り時間はあと僅かになりました。 そして訪れた後半AT+1分。群馬は相手陣内に攻め込むと、黄選手→エデル選手→黄選手→青木選手→ロビーニョ選手と小気味良く繋ぎ、ペナルティエリア内へ入ったロビーニョ選手から中央へ駆け込んだエデル選手へ宛てて横パスがセットされます。前後左右に都合5名の愛媛守備陣が寄せる中、エデル選手は果敢に右足を振り抜きシュートを放ちます。入れ!入ってくれ!手を合わせ、祈り、満場が見つめる視線の先、ボールは横跳びになるGKの手を躱してゴール右隅へ吸い込まれてGOOOOOAL!!! は、入った…、入ったぞーーー!土壇場で遂に逆転しました!程なく、響めく敷島の夕空に今季最後の笛の音が鳴り響き、激闘に幕が下ります。勝ちました。
 後半は前半とは対照的に、シュート数で群馬が10本と愛媛(4本)を圧倒しました。効率(ゴール率)は愛媛が上回っていますが、今回は単純に「数の勝利」です。大体にして、バンバン打ってくれた方が見ている側としては楽しいですしね^^。
 試合後には、ゴール裏から懐かしのチャント「ロール2」が歌われました。ザスパ草津時代のメンバー(フロント、スタッフ、選手(北選手を除く))が全て去り、来季は本当の意味でオールニューなザスパクサツ群馬に変わる事になります。その事もあって、僕には懐かしの「ロール2」が勝利の凱歌ではなく、「ザスパ草津」終幕の送別にも聞こえました。
 さてさて、今季成績の方は今一つでしたが、最終戦をハラハラドキドキの展開の末に勝利で終われたのは良かったです。例年の最終戦と何かが違うなぁと感じ、試合後のセレモニーの時にその答えに気が付きました。今年は監督以外の選手・スタッフの動向がまだ発表されていないんですね。なので、悲壮感がありません。もっとも、経営陣が刷新され、監督も交代する来季、財政的には今季以上の緊縮が予想される中、今季チームの主柱を成した選手の多くが流出する可能性は低くありません(むしろ何人が残ってくれるか…)。去る選手達に個別の謝辞は伝えられませんが、ともあれ、今シーズン僕らサポーターと共に戦い抜いてくれた選手・スタッフに「ありがとう」を贈ります。最後になりましたが、そしていつも通りではありますが、苦境でも怯まずチームを鼓舞し支え続けたサポーター同志諸君、お疲れ様でした!また来季、早春の敷島で!【ほーせん@高崎】




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ご寄稿、ご協力、画像のご提供あんがとね! (順不同)

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