「医療人のための群馬弁講座」特講





第1〜21節

Financial Crisis









■ 2014年3月2日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第1節

V・ファーレン長崎 2−0 ザスパクサツ群馬

長崎県立総合運動公園陸上競技場 5248人

成長示せず




 ザスパは試合を通じて攻め手を欠いた。前半から運動量が少なく、敵陣深くまで入り込む前にボールを失った。12分、自陣CKで遠いサイドのマークが甘くなり、先制点を献上。決定的な場面がないまま折り返した。
 後半も流れは変わらず、10分にはGK来たが相手を倒してPKを献上。これはセーブしたが、26分にカウンターで失点した。終盤に反撃するも、最後までゴールが遠かった。(3月3日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年3月9日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第2節

ザスパクサツ群馬 1−0 東京ヴェルディ

正田醤油スタジアム群馬 3855人

敷島リニューアル

 今年もまた、敷島へ通う日々が到来します。待望の、とは言いつつ、しかし開幕直前のドタバタ劇(改めて詳述はしませんが)に少し重い気分を感じながらのホーム開幕戦です。興行主である会社組織としてのクラブに対しては色々と思うところがありますが、一つだけ変わらないのは、チームに対する愛情です。そう、これだけは不変です。などとつらつら思い巡らしていると、おおっと、時間だ時間だ。さあ、行こうか。
 久しぶりのメイン側屋台村、賑わい、美味しそうな匂い。この雰囲気が好きです♪。スタジアムに着くと、なりよりもまず予約していた今季モデルのオーセンティックユニを受け取ります。うむ、写真で見た通り某大阪のチームみたいではあるが(笑)、シックでカッチョいいではないか。昼餉の鳥めしを購入して、増築されたゴール裏スタンドの威容を見上げながらスタジアム北側を進行します。
 さて、ここ正田醤油スタジアム群馬は、昨年夏から行われていた改修工事によって、両ゴール裏にスタンド席が設けられました。これに伴い、今季の座席区割りが変更されました(メイン指定席、メイン自由席、バック自由席(バックスタンド)、ホーム/ビジター自由席(ゴール裏))。サッカー界の通例に従い、サポーターのコアゾーンはゴール裏へと移りました。ここは悩み所だったんですが、僕は従来通りのバックスタンド(北)で応援・観戦することにしました。ゴール裏席とバックスタンド席が分離されたため、入場ゲートが北寄りに変更となりました。スタンドに入ってまず見たのは新装なったメインモニター。外枠を流用してはいるものの、総天然色(古いか^^;)の美しい画面がとっても素敵。それにも増して良くなっているのが、場内の音響です。メイン〜ゴール裏〜バックをぐるりと取り囲むようにして定間隔で設置されたスピーカーからは、どこに居ても場内放送が聞こえるようになっていて、とりわけ良い位置に座ると臨場感増し増しで、これまた素敵。メインスタンドの指定席部分には「GUNMA」の文字が染め抜かれています。また、バック側からは見えないんですが、電光広告板も設置されているようで、少しずつですがサッカー興行のグレードが上がってきているのを感じます。
 それでは、ホームお披露目となる2014ザスパクサツ群馬のオープニングメンバーを確認しましょう。GK:22・北一真選手、DF:4・小柳達司選手、32・クォン ハンジン選手、19・黄誠秀選手、MF:18・加藤弘堅選手、15・瀬川和樹選手、29・夛田凌輔選手、25・宮崎泰右選手(NEW)、FW:6・小林竜樹選手、9・エデル選手、10・平繁龍一選手、リザーブメンバー・GK:1・内藤圭佑選手、DF:24・久富良輔選手(NEW)、MF:7・青木孝太選手、8・坂井洋平選手、14・横山翔平選手、21・永田亮太選手、FW:20・野崎桂太選手、率いるは秋葉忠宏監督。新戦力としては宮崎選手がスタメン起用、久冨選手がサブ入りとなりました。それ以外は昨年からの継続メンバーなので、特徴などは大体把握出来ます。ただ、フォーメーションは3-4-3(1ボランチ・ダイヤモンド、1トップ2シャドー)のようで、最終DFラインにはこれまでボランチで起用されていた黄選手が充てられています。若い選手が多い群馬ですが、対戦相手の東京は更に若い。スタメン・サブのうち21歳以下が8名もいます。そしてこの全てが自クラブユース出身者です(ベテランの平本選手も入れると実に9名!)。昨今の財政的理由から傘下の若手選手を多数起用せざるを得ないと言う面もあるでしょうが、そこは流石老舗の東京ヴェルディ。選りすぐられたユース出身者はいずれも磨けば光る珠玉の原石です。実にうらやましい。
 さて、今季の群馬は陣容が昨シーズンから引き継がれ、主力選手のほとんどが残留しました。とりわけ得点源としての期待が掛かる2人のブラジリアンと平繁選手、青木選手が残ってくれたのが大きい。彼らの実力がシーズン当初から計算できるのは、相当のアドバンテージとなります。主力メンバーがそっくり残ったことにより戦術浸透度で他チームの一歩先を行くことが出来るとすれば、上手くやれれば開幕ダッシュでシーズンを優位に運べる可能性があります。もっとも、昨年の降格騒動を演じたメンバーだと言えばその通りなので、まあ、どちらの目が出るかはこれからの頑張り次第ですね。
 試合に先立って、県や市などの関係者の臨席した改修完了セレモニーが行われます。事前に御出席頂く旨のアナウンスがあった群馬県知事閣下ですが、いやはや誠に残念ながら、またしても、またしても、またしても、御欠席でございます。副知事さんに代読頂くのはいいんですが、動画上映可能なモニターなんだからとビデオメールを撮るくらいの時間(およそ5〜10分)も無いとは、何とも恐れ入るほどのご多忙ぶりです頭が下がりまくりです。そしてモニターに映し出された選手紹介動画。こ・れ・は!かっちょいい!場内もどよめく程の素晴らしい出来で、テンション上がる上がる^^。これを見られただけでも来た甲斐がありました(注:試合はこれからです)。このモニターに自軍の得点シーンがたくさん映るといいなぁ。
 長谷主審の手が上がり、2014・敷島のボールシーズンが始まります。前半3分、群馬最初のチャンスは左CKです。守る東京はゾーンディフェンスを布きます。群馬側はペナルティアーク付近へ集まった後、キックと同時に散開、ゴール前へ突っ込んで行きます。ボールはまずフリーとなっていたファーサイドのエデル選手へ通ります。エデル選手がヘッドで中央へ折り返すと、その先で待つのは味方3名(宮崎選手、小柳選手、夛田選手)。ボールに突っ込み、最初に頭を合わせたのは小柳選手。シュートの選択肢もある中、左サイドに張ってフリーな状態を作り出していた平繁選手へのパスを選択します。これが的中。平繁選手は小柳選手の動きとボールのコースをよく見ていました。落下するボールに右足をピタリと合わせ、ボレーシュート一閃!撃ち出された弾丸はゴール右隅へと突き刺さり先制のGOOOOOAL!!! 新設ビジョンに映し出されたファーストゴールシーンは平繁選手となりました。もう、色々感激っす。前半4分、相手のクリアミスを衝いて平繁選手がドリブル突破。追い抜いて行く宮崎選手へパスを繋ぐと、宮崎選手は右サイドへ逸れながらエリア内へと侵入。これにDF2名が引き付けられたタイミングを見計らい、併走してきた平繁選手へボールを返します。平繁選手はこの横パスを足下に収めましたが、相手DFの体を張った守備にシュートは打てませんでした。崩しの形は上々です。この調子で行ぐんべぇ。直後の前半5分、今度は東京の攻撃です。オフサイドぎりぎりのタイミングでラインを突破した前田選手へ高木選手のスルーパスが通り、完全フリーな状態でGKと対峙します。この場面では果敢に飛び出た北選手がスライディングでセーブし、一端ボールを弾きます。しかしこぼれ球は再び東京側、常盤選手の下へ。そして常盤選手シュート。ボールは北選手の脇を通過して口を開けるゴールマウスへと一直線。絶体絶命の大ピンチは、しかし守備に駆け戻った瀬川選手のキックで防がれ、こぼれた所を北選手がガッチリ掴んで凌ぎます。あ、危ねぇ…。良く守ったよ、ホント。前半9分も東京の攻撃。群馬は自陣内でボールを奪われてカウンターアタックを受けます。前掛かっていて守備の人数が揃っていない群馬DFの隙を衝いて常盤選手がミドルシュートを放ちます。鋭いシュートは左ポストを直撃、群馬としては失点必至の場面で救われました。 前半14分には、群馬守備陣のミスから危機を迎えます。自陣最終ラインでのボール処理の凡ミスを常盤選手に衝かれてボールを奪われると、キーパーの目前まで持ち込まれるという大失態。ボールを奪われた直後から常盤選手に張り付いて併走しつつ自由にさせない辺り、ハンジン選手の守備意識は良かったんですが、競り合ったボールが常盤選手の足に当たってあろう事かゴール方向へ。うわぁこりゃ入っちゃったか?しかし今日は運が味方したか、またしても左ポストに弾かれてゴールならず。心臓に悪いわ。前半17分、今度は群馬の攻撃です。ハーフエリアで東京のパスミスを奪ってカウンター発動。ボールを持ったエデル選手、前方へ走り出す平繁選手へパスを送ります。平繁選手は自身へ寄せ来るDF2人を十分引き付けておいてすぐ後方から上がって来る宮崎選手へセットアップの横パスを蹴ります。宮崎選手、これを十分感じていて、駆け込みながら左足を合わせてミドルシュートを発射。シュートは惜しくもGK正面へ飛んでキャッチされますが、全体的に受け身な時間が支配的な中で、付け入る隙にきちんと攻撃に移る姿勢を示したのは、東京に対して良いアピールになるでしょう。前半21分、群馬陣内での東京・左→右へのワイドパスにSH・瀬川選手が安西選手にマークを外されてフリーにしてしまいます。安西選手、マークを解いた直後に思い切り良くゴール左を狙ったロングシュートを打ちます。強く撃ち出されたシュートは存外良いコースを飛び、ゴール目掛けて一直線。飛来するボールに対し、GK・北選手はジャンプして手を伸ばします。辛うじて指先がボールに当たったようで、ボールはゴール外へと逸れて失点を免れます。ナイスセーブ!前半は早い時間に得点を奪えたものの、その後は東京主導でゲームが進行、辛うじて失点を免れたと言う印象です。どうも1ボランチの空きスペースを良いように使われている感じです。この辺りのことは当然ベンチサイドも分かっているでしょうから、後半はもう少し守備に安定感が出てくるといいんですが。
 東京はハーフタイム明けにDFの交代を行います(舘野選手→楠美選手)。早速手を入れてきたか。対する群馬側は特にリアクションなし。そしてこの結果、前半同様序盤から押し込まれる展開に。東京の早くて執拗なハイプレスに全体に引いた形を取る群馬。これがもたらしたのはセカンドボールの譲渡とポゼッションの放棄です。まあ、簡単に言うとジリ貧状態ですね。ただ幸いだったのは、相手が年若いチームだったこと。これが老練なチームであったならば、真綿で締められるようにしていずれは同点、逆転の憂き目を見たことでしょう。劣勢ながら良く耐えて、気が付けば20分が経過。後半20分には久々に攻勢のチャンスを迎えます。群馬はハーフエリアで相手からボールを奪取。エデル選手から入れ替わって宮崎選手がドリブルで侵攻します。宮崎選手は相手DFを引き付けておいて、左前方の平繁選手へスルーパスを打ち込みます。平繁選手、左サイドへ流れながら深い位置まで持ち込み、マイナスのパスを送ります。ここで待っていた小林選手、ダイレクトシュートを放ちます。しかし、今度はこちらがクロスバー直撃。今日はこれが多いねぇ^^;。後半31分、今度は東京のFKです。左30°でゴールまでの距離はおよそ25m。キッカー・田村選手はゴールを直接狙います。これがまたすんごいシュートで、北選手が一歩も動けません。今度こそ駄目か〜、ドッゴーン。三度左ポスト直撃。もうね、ポスト様様ね。それにしても凄いFKだったぃね。後半34分、群馬は宮崎選手→永田選手の交代でリフレッシュを図ります。後半35分、攻勢の続く東京は、右サイドをパスで繋いで吉野選手→左サイド・ファーの平本選手へパスを送ります。守備に当たった小林選手がバウンドボールの処理を誤り、平本選手にボールをかっ攫われます。おいおい、またかい…。それにしても平本選手は体幹が強い。平本選手が上げたセンタリングに高木選手が突っ込んでシュート。そしてそして、左クロスバーを直撃!何回目だ(笑)。もっとも、今回のは北選手が体を流しながらもボールに触っていたためにコースが変わったので、北選手のナイスセーブと言えます。後半39分、東京はMF・高木選手→FW・菅嶋選手、MF・前田選手→MF・中後選手の交代で攻撃色を強めます。これを受けて群馬は40分に小林選手→青木選手、44分に夛田選手→久冨選手の交代で受けて立ちます。後半45分、最終盤に久々のチャンスです。カウンターから平繁選手がドリブルで持ち込んでシュートを打ちます。このシュートはGK正面に飛び、キャッチされます。そして5分のアディショナルタイムを乗り切って試合終了。ホーム開幕戦を勝利で飾りました。
 今日は内容的にはほぼ東京のペースでした。ナイスセーブやポスト・バーに救われた場面も多々ありました。しかしながら、負けていてもおかしくない内容でも、勝ちを手にしたのは群馬です。チームを取り巻く状況はかつて無い程の厳しさで、今求められるのは何よりも「結果」です。綺麗な内容で「惜しくも負けた」は、要りません。今年は結果を貪欲に追い求めて頂きたい。
 平繁選手の攻撃意識の高さと決定力は、今年も健在のようで、今後に期待が高まります。その一方で不用意な凡ミスが頻発して、危機を招き込む危うさが変わらず見られるので、組織立った守備の構築やカバーリングの練度アップが課題でしょう。対戦相手の東京ですが、若い選手達の無限の可能性を感じました。さすがはヴェルディ。次の対戦では相当手こずりそうです。
 ともあれ、大改修を終えて新生なった敷島のこけら落としを白星で飾れたのは上出来です。昨季の不甲斐ない過去は綺麗に置いてきて、今季モデルのザスパクサツ群馬も新生するとしましょう。【ほーせん@高崎】



■ 2014年3月16日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第3節

ファジアーノ岡山 1−2 ザスパクサツ群馬

Kankoスタジアム 6312人

狙い通りの攻撃

 ザスパは試合を通じてリズムがよかった。ボールを保持し、自分たちのペースで戦った。前半はシュート4本も、敵陣でプレーする時間が長く、FWエデルとFW平繁が起点となり、厚みのある攻撃を仕掛けた。
 後半はさらに攻勢を強め、4分に右サイドで攻撃参加したMF夛田が、MF永田とのコンビプレーから先制点を奪取。12分にMF瀬川の左からのクロスをFW平繁が頭で合わせて追加点を決めた。43分に失点するも、体を張った守りで耐え切った。(3月17日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年3月22日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第4節

栃木SC 3−0 ザスパクサツ群馬

栃木県グリーンスタジアム 4174人

ダービー、惨敗を喫す




 ザスパは序盤の動きが重かった。しぶとい守りで耐えてリズムを引き寄せると、38分にサイドを起点に好機を演出。得意なプレーが出始めた。しかし、シュートが少なく、スコアレスで折り返した。
 後半は立ち上がりからペースをつかみ、4分、5分とFKで決定機をつかんだが決めきれず。21分に一瞬の隙を突かれ、カウンターから失点した。これで集中力を失い、セットプレーから連続失点。その後も反撃できなかった。(3月23日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年3月30日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第5節

ザスパクサツ群馬 2−0 カターレ富山

正田醤油スタジアム群馬 1814人

リカバー

 前節アウェイ栃木で0-3の大敗を喫し、3連勝を逃したザスパ。上位陣に勝ち点で離されないためにも、連敗しないためにも、勝利という結果が必要となる今節は、3週間ぶりにホーム正田醤油スタジアム群馬で、今シーズンまだ勝ちのないカターレ富山との対戦。先週、敗戦とともに非常に痛かったのは、前半途中に交代したエデルが、左大腿ハムストリング筋断裂で全治4か月という大ケガを負ってしまったこと。前線でのポストプレイが効いて平繁とのコンビも良好だっただけに、チームとしては、できつつあった戦い方を修正しなければならなくなった。
 昨日までのポカポカ陽気と日差しが嘘のように、肌寒い雨が朝から断続的に降る中、試合開始は刻々と近づいてくる。こんな天気でも、新しくなった大型ビジョンの視認性は抜群。スタメン紹介、以前のゴールシーンが流れ、テンションは上がる。
 この日のメンバーは、GK北、3バックに黄誠秀、クォンハンジン、そしてケガから復帰し今季初スタメンの乾。右サイドハーフに小柳、左に瀬川。ワンボランチに加藤、その前に青木孝太と永田が並び、平繁の相棒は、ここのところ練習試合で連続ゴールを決め、アピールしていた野崎が、2年目にしてJ初スタメンを勝ち取った。控えにはダニエルロビーニョも復帰。後半切り札としての投入が予想される。
 対する富山は、昨年群馬を去った御厨が、キャプテンマークを巻いてここ正田スタに戻ってきた。また、昨シーズン活躍した若い白崎、東京ヴェルディでドリブルからの素晴らしいゴールを喫した中島翔哉の名前もスタメンに。ここまで勝利がないとはいえ、油断ならないメンバーが揃っている。
 この日は群馬県内のプロスポーツチームのPR企画で、BJリーグ群馬クレインサンダーズのチアガールが選手入場に華を添え、キックインセレモニーは、BCリーグ群馬ダイヤモンドペガサスの伊藤彰大キャプテン(桐生第一高校出身)が務めた。同じ群馬を拠点とするスポーツクラブ同士。サポートやファンの裾野を広げるためにも、今後も積極的に交流を図ってもらいたい。
 そして、いよいよキックオフ。ザスパはここ最近の定石通り、最終ラインからボランチ加藤を経由し、相手のギャップを見つけようとするが、開始当初から富山のプレスが速く、思うようにボールを前線に入れられない。富山は奪ったボールを中島がドリブルで運び、バイタルエリアに侵入してくる。昨年の対戦で彼の怖さを知っているザスパは、複数人で囲んで行く手を阻む。苦しい展開にも見えたが、そこで焦れずにうまくロングボールも組み合わせ、相手の守備網をかいくぐろうと試みる。初先発の野崎も、ポストプレイでボールを受けたり、流れたところで受けてからボールを持ち込んだり、何度か決定機につながるシーンを演出し、持てる力を発揮している。なかなかシュートまで辿り着かない状況が続いていたが、相手の勢いを削ぎながら、守備のギャップができるようになるのをじっくり待っているかのようにも見えた。
 そして後半。開始早々からギアを上げたザスパは、早速決定機を迎える。キックオフのボールを持ち込み、相手ゴールライン際で拾った永田が中央にクロス、これはうまく合わなかったが、明らかに前半より攻めに出ている。その後も両サイドを中心に相手のDFラインを突破し、たびたびチャンスを迎えるが、ゴールを割るに至らない。ホームで勝利が欲しい秋葉監督は、早々に動く。64分、前線で体を張っていた野崎に代え、ダニエルロビーニョを投入。違ったタイプのFWが入ることで、富山の守備も対応をせざるを得ない。
 さらに攻撃の比重を上げたザスパは、右サイドで圧力をかけ、CKを得る。平繁が蹴ったボールにクォンハンジンがファーで競る。相手選手ともつれながら倒れたように見えたところで主審の笛が鳴り、PKを獲得!キッカーは平繁。長い助走からフェイントを入れ、蹴ったボールはGKに触れることなく、見事にゴール!・・・っと誰もが思ったが、主審はノーカウントのジェスチャー。はっきりした理由はわからないが、蹴り直しという判定。不服そうな平繁に対し、相手GK水谷が、”同じところに蹴ってこい!”と挑発。蹴るほうとしては非常にやりにくい状況となったが、この中で一番冷静なのは平繁だったのかもしれない。挑発した水谷の要望どおり、同じモーションで同じ場所に蹴り入れ、今度こそGOOOOOAL!!! ガッツポーズの平繁に歩み寄り、水谷もハイタッチでそのメンタルを称賛した。
 1点リードとなったザスパはこれで余裕ができ、更なる追加点を狙いたいところだったが、再開直後に足を引きずる平繁に代えて、宮崎を投入。自力で歩いてはいたが、大エース平繁の負傷交代は今後のチームにとっては心配なところ。
 負けられない富山も攻勢に出ようとするが、ザスパの前線に速い選手が入ったことで、相手DFラインは間断なくプレッシャーを受け、効果の薄いロングボールを蹴らされるのみ。じっくりと後方でボールを回し、つられて出てきた守備のギャップにボールを入れ、両サイドから攻め上がるザスパの攻撃は、80分に実を結ぶ。加藤から展開したボールを、瀬川が相手DFの位置を見ながらゴール前に綺麗なクロスを入れる。中で合わせたのは青木孝太。相手DF御厨より先に、頭一つ飛び出て振りぬいたヘディングは、ゴール左に決まる、待望の追加点。GOOOOOAL!!! 雄叫びを上げる青木のもとに駆け寄るイレブン。一度戦力外になりながら戻ってきた青木の今シーズン初得点は、チームの勝利を手元に引き寄せる、素晴らしいゴールとなった。
 残り10分。なんとしても負けられない富山の必死の攻撃をかわし続け、試合終了の笛が鳴る。2-0の勝利。悪夢の北関東ダービーから気持ちも戦術もリカバーし、これでホーム2連勝。5連勝の湘南が頭一つ抜けているが、5節終わった時点で2位と勝ち点差1の5位という、絶好の位置に付けている。クラブライセンスはく奪の危機に瀕しているザスパにとっては、順位を上げて注目を集めることが、Jクラブとしての存在価値を示す一番の方法。怪我人も多く、苦しい状況だが、勝ち続けることが自らを生かすことに繋がっていく。次節はアウェイでJ1から降格してきたジュビロ磐田との対戦。代表経験者も多いジュビロとは、実力差があることは否めないが、逆にこれに勝ったら更なる注目を集めることができる。この一戦を最大のチャンスと捉え、臆せずに堂々と戦ってもらいたい。【yosuie@中毛】



■ 2014年4月5日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第6節

ジュビロ磐田 2−0 ザスパクサツ群馬

ヤマハスタジアム 7014人

精神面の課題を露呈




 ザスパは消極的なプレーが目立った。前半は敵陣深くまでは攻めこまなかったがボールを保持。苦しめられた相手のカウンター攻撃は体を張ってはね返し、無失点で折り返した。
後半も横パスばかりで攻撃のスイッチが入らなかった。次第に自陣での反則が増え、9分にFKで先制点を献上。31分に中盤でこぼれ球を拾われ、簡単にDFラインを崩され追加点を許した。試合を通じてチーム全体のゴールへの意識が低かった(4月6日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年4月13日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第7節

ザスパクサツ群馬 0−1 水戸ホーリーホック

正田醤油スタジアム群馬 6047人

勝ち点以上の大きな損失

 前節アウェイでジュビロ磐田に敗れ、ホームに戻ってきたザスパ。日本代表クラスの選手を複数擁する強豪とはいえ、勝てば単独2位という状況だっただけに、悔しい結果となった。このまま上位に落ち着くためにも、負けられない今節は、水戸ホーリーホックを迎えての北関東ダービー第2ラウンド。先日栃木SC相手に大敗を喫しているだけに、北関東の覇権を握るためにも、どうにか勝っておきたい。  4月も半ばに入り、この日は穏やかな陽気に恵まれ、日差しが当たると暑いくらい。同じ敷島公園内にある、上毛新聞敷島球場では、BCリーグ群馬ダイヤモンドペガサスが試合を行っている。ザスパの試合会場、正田醤油スタジアム群馬では、試合に先立って少年サッカー大会の開会式が行われ、多くのサッカー少年が、そのままプロの試合を生で観戦することとなった。
 また、試合前のイベントとして、BOOWY、BUCK-TICKと並び、群馬出身のバンドとして有名な、ROGUEの奥野敦士、香川誠の両名によるミニライブが行われた。不慮の事故で身体が不自由になってしまった奥野さんは、自ら編み出した歌唱法で、”終わりのない歌”、”LIKE A MOON”を熱唱。昨年までのスタジアムと違い、大型ビジョンにその模様が映し出され、常設の音響設備からは懐かしい歌声が流れる。改めて設備の充実に感謝し、今後の活用の可能性も感じることができた。
 この日のザスパは、前節に引き続きエース平繁をケガで欠き、前線にはダニエルロビーニョと小林が並ぶ。その後ろに永田と青木、両ワイドに夛田と瀬川、ワンボランチの加藤に、3バックは小柳、クォンハンジン、黄誠秀。そしてGKには今シーズン初スタメンの内藤が入った。対する水戸は、ベテランGK本間を中心に、4-4-2の布陣。左SBには元ザスパの尾本が健在。鈴木隆行はベンチからのスタートとなった。
 前節磐田相手に攻めの姿勢を貫けなかったザスパは、試合開始早々からロビーニョ、小林がラインの裏を狙い、永田が二列目からの飛び出しで相手のDFを混乱させる。意識したサイドチェンジも見られ、水戸が思ったよりプレスに来ないこともあって、相手陣内でボールをつなぐことができた。押し気味に進める中、右サイドで小林との連携から抜け出したロビーニョが決定的なシュートを放つが、惜しくもクロスバーに当たり、ゴールならず。自分たちのペースで試合を運べていると思っていた前半21分、水戸の最初の決定機で簡単に失点してしまう。中盤左サイドから入れられたアーリークロスをファーで折り返され、ゴール前に落とされたところに小澤が詰め、シュート。DF陣がついていけず、ゴールを割られてしまった。
 絶対エース平繁を欠くザスパは、攻撃の迫力不足が否めず、失点後はさらにその勢いが衰える。ボールは保持できても効果的な攻めが見出せず、時間ばかりが過ぎていく。せっかく得たFKも、キッカーが固定できていないせいか、連携が噛み合わず、加藤が遅延行為でイエローカードをもらう始末。ただ、その後の水戸の決定機を夛田が身を呈して防いだこともあり、最少失点差のまま、後半に巻き返しを図ることとなった。
 ダービーでこれ以上負けられないザスパは、ハーフタイムに秋葉監督が動く。加藤を下げ、坂井を投入。黄とのダブルボランチとなり、DFラインも夛田と瀬川が下がり4バックに。システム変更によってサイドでの数的優位が増し、特に左の瀬川からの攻撃が幾度となく繰り返された。しかし、引いて守る水戸にがっちりとゴール前を固められ、アイデアと積極性の乏しい攻撃では、なかなか突破できない。前半以上にボールポゼッションは上がっているものの、スタンドから見ていて恐さを感じない攻撃は、きっと水戸の選手にとっても同じだったに違いない。時間だけが過ぎて行き、宮崎、野崎を投入してもその流れは変わらず。結局攻めあぐねたままタイムアップとなり、大事なホームでの一戦を落としてしまった。
 水戸も派手な動きがなかったこともあり、ダービーというにはあまりにも盛り上がりに欠ける展開。子供たちで埋まったメインスタンドから、歓声やどよめきが起こることはほとんどなかった。サッカー観戦の醍醐味を味わってもらう、せっかくのチャンスを生かすことができなかった。それは勝ち点を失うことよりも、もっと大きな損失であったように思う。
 連敗により、順位は大きく下がり、17位に。しかし、まだプレーオフ圏内の上位との差も少ない。今のクラブの置かれた状況を脱するのに一番の近道は、トップチームの活躍である。内容が良かった、自分たちのサッカーができている、で満足している暇はない。結果を出して、自分たちの存在価値を見せつける。一歩でも下がったら崖の下に転落するくらいの思いで、一試合一試合を戦ってほしい。【yosuie@中毛】




■ 2014年4月20日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第8節

コンサドーレ札幌 1−0 ザスパクサツ群馬

札幌ドーム 8536人

悔やまれるミス




 ザスパは前半、ボールを保持しながらも、あと一歩攻撃の迫力が足りなかった。決定機は14分、FW野崎が敵陣でボールを奪い、そのまま持ち込んでシュート、惜しくもバーに当たった。
 後半は攻勢を強め、序盤からリズムをつかんだが、フィニッシュの精度を欠いてゴールを奪えず、19分にDF権韓真がハイボールの処理を誤って失点した。反撃及ばず、これが決勝点となった。(4月21日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年4月26日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第9節

ザスパクサツ群馬 1−2 アビスパ福岡

正田醤油スタジアム群馬 2100人

深い溜息

 この日の未明に飛び込んできたのは、富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録内定という、群馬県民にとっては歴史的ないいニュース。これによって国内はもちろん海外からも群馬への観光客が増えることでしょう。どうせならば、世界遺産の観光ついでに群馬でおもしろいサッカーをするチームがあるから見に行こう。群馬といえば富岡製糸。群馬といえばザスパクサツ。そういわれるようなチームになってゆきたいものだな、なんて思いながらスタジアムに向かいます。
 4月26日土曜日。グリーンドーム第6駐車場には福岡ナンバーの車も数台見受けられます。福岡から自走かな。こうして遠征でこられる方がいるのも、土曜開催ならでは。
初夏のような陽気を受けながら川沿いを歩きスタジアムへ。なんだか雰囲気がすこしおかしいです。すでに12時20分、キックオフまであと40分。なのにスタジアムグルメの屋台に人が少ないのです。食べそびれるかと心配していた弁当類もまだまだ残っています。今日は勝つぞとカツ丼を買ってバックスタンドへ。…なんだこれ??観客席がスカスカです。
 確かにこの日はスポンサーのついた冠マッチではないし、試合の前後にイベントもない。でもこんなよい天気でGW初日で土曜日だというのに、これはちょっとひどい。後に発表された来場者数は、2100人。この日に開催されたJ2全試合の中でダントツの少なさです。残念ながら、200万の群馬県民に対して存続を訴えるには説得力に欠ける現実と言わざるを得ません。ちなみにこの試合は、前橋市民招待デー。小学生は無料、保護者は1500円で観戦できます。ただし、Webで申し込みをして、当選メールを受け取って、会場のブースで手続きを行えば、の話です。招待といいながら、招く相手に手間ひま掛けさせるこの方法、どんなんだろう。そんなことを考えつつ、試合開始を待ちます。
 本日の対戦相手はアビスパ福岡。福岡といえば、堤選手です。ザスパが募金活動を開始することを発表したときにいち早く自身のブログで協力を呼びかてくれました。募金活動が群馬という地域を越える一助になってくれたと思っております。ありがとうございました。選手紹介の際には、堤選手に対しザスパサポからも拍手が贈られていました。なお試合前には、アビスパ福岡後援会ボランティア部会有志一同様より支援募金をいただいたそうです。福岡のホーム戦会場で募金を集めてくださったそうで、ありがとうございました。
 さてザスパのスタメン次のメンバー。GKは内藤。DFは3バック、右からソンス、ハンジン、小柳。MFはワンボランチに坂井、両サイドに夛田と瀬川、前には青木孝太と小林竜樹。FWはダニエルロビーニョと永田のツートップ。3−5−2の布陣です。メンバーは前のホーム水戸戦と同じですが、永田と小林のポジションが入れ替わっています。リザーブは、GK北、DFで乾と青木良太と久富、MFで宮崎と横山、FWは野崎。前節アウェー札幌戦で失点につながる痛恨のミスがあり、髪の毛を刈り込んだハンジン選手がキャプテンマークを巻きます。
 キックオフ。最高の盛り上がりがいきなり訪れます。前半4分、右サイドからゴールライン際まで持ち込んだ青木選手、相手選手につめられながらも逆サイドへ展開。これを受けた瀬川選手が中央へ。待ち構えていたのは永田選手。キーパーやDFに一度は阻まれながらもボールへ押し込みます。GOOOOOAL!!! いい立ち上がりからゴールが生まれると、イケイケで乗ってくるのがこのチーム。2人3人と連動した動きが攻守にわたって見られます。永田選手や小林選手のスペースへの抜け出しにパスが通り、セカンドボールはしっかり拾い、福岡にペースを渡しません。右サイドではロビーニョ&青木のコンビが絶好調。トップスピードのままパスを交換し前線へ切れ込みます。左からは瀬川選手が好機を伺い、機を見てはCBの小柳やソンスも上がりを見せます。38分には青木、41分にはロビーニョ、永田と決定的な場面もありましたが、福岡必死の守備で追加点は生まれません。ザスパは前半だけで13本のシュート。追加点はないものの、アグレッシブで連動したプレーが最高に楽しい前半でした。こんないい試合をしているのだから、この一戦は勝利で終わらないといけません。
 それにしても今日は暑い。日差しがきついです。ハーフタイムには、熱中症に注意するよう呼びかける場内アナウンスがありました。その最中、場内を歩いている湯友くん。大丈夫かな?いやいやこの暑さの中、後半を戦う選手たちのスタミナと集中力も心配です。
 さて後半。福岡はハーフタイムでいきなり二人の選手を入れ替えてきます。この采配がズバリ的中です。福岡はザスパの手薄なボランチ周りに人数をかけることで、主導権を奪います。パスがつながりだし、積極的にシュートを打ってきます。後半開始早々から内藤選手の見せ場が続いてしまう展開です。ザスパはロビーニョ選手や青木選手が個人技を生かしたカウンターを仕掛けて反撃を試みますが不発。戦況を変えたいところですが、ザスパは守って速攻のみ。なかなか主導権は奪えません。ためをつくって攻めをいなし、相手のリズムを崩すことが出来るようなベテランが、いまのザスパにはいないのが苦しいところです。
 この状況が続き、このまま行けばこの試合のMVPは内藤選手かな、と思えてきた後半30分、秋葉監督が動きます。再三にわたりキレのあるプレーを見せていた青木選手に変えて乾選手投入。乾選手はCBに入り、ソンス選手がボランチで坂井選手と並びます。前線は永田選手が一段下がり、ロビーニョ選手のワントップ。3−6−1。うーん、中盤を厚くすることで主導権を奪おうとするには遅すぎるし、逃げ切りを図るには少し早すぎないか。と、そんなことを考えていると、32分に福岡も選手交代。勝負の分かれ目があったとすればこのタイミングだったのかもしれません。39分、相手陣内でのスローインからの展開で乾選手がボールを奪われます。そのまま一気にザスパ陣内に進入する相手に対し、追走する乾選手。やむを得ずファールでとめたのはペナルティーエリアのわずかに外。福岡、森村選手のフリーキックは壁の外側で構えていた酒井選手へ渡り、フリーでシュート。これが決まり同点。フリーの相手を見逃してしまったのは悔やまれます。
 同点ゴールを受けて、ザスパは2人交代で勝負に出ます。今日もよく走りチャンスに絡んでいた小林選手に代えて宮崎選手、中盤を厚くするためにボランチへ移っていたソンス選手に代えて野崎選手が入ります。再びワンボランチ、ツートップ。しかしこの交代で選手たちがフォーメーションの確認をしあっている後半44分、福岡が一気に攻め込みます。左サイドをゴールライン間際まで上がった酒井選手がグランダーのクロス。これを中央であわせたのは森村選手。これは内藤選手も止めようがなく逆転ゴールを許します。 ロスタイム4分。ザスパの選手たちもパワープレーで必死にゴールを狙いますが実らず。無念の逆転負けとなりました。
 後半のシュートはザスパ5に対し、福岡は12。後半は完全に福岡のゲームでした。交代で入った2選手がそれぞれ1ゴール1アシストというあたり、福岡はしてやったりの采配だったように思えます。ザスパはこれで4連敗。3勝6敗0分、勝ち点9で19位に順位を下げました。このままずるずる行ってしまうと昨年の二の舞となってしまいます。なんとか立て直して欲しいところです。
 ただでさえ閑散としていたスタンドは足早に帰る人も多く、バックスタンド南では最前列まで出て選手を迎える観客はひとりもいませんでした。ある意味、ブーイング以上に厳しい洗礼だったかもしれません。ときに厳しい姿勢を見せることもサポーターの役割かもしれません。しかし、こういうときに背中を押す言葉をかけてあげるのも、サポーターにしかできない大切な役割のような気がします。両手で顔を覆う乾選手の姿が目に焼きついて離れません。あの時に彼にかけるべき言葉が出てこなかった自分が恥ずかしく思えています。選手は今日の涙を次の力に変えてください。私も今日出てこなかった言葉を伝えられるよう成長したい。そんなことを考えて家路に着きました。【ばた@前橋】




■ 2014年4月29日(火・祝) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第10節

FC岐阜 1−0 ザスパクサツ群馬

岐阜メモリアルセンター長良川競技場 3870人

4月勝ち点なし

 ザスパは前半立ち上がりから守備が不安定で、自陣でボールを失う場面が目立った。30分すぎ、FW永田がFKの守備で相手を倒したとしてPKの判定。32分にこれを決められた。
 後半は相手が引き気味になったこともあり、敵陣でボールを回す機会が増えた。ただ崩しの精度がなく、シュートまで到達しなかった。ロスタイムには必死に反撃したが及ばなかった。(4月30日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年5月3日(土・祝) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第11節

ジェフユナイテッド千葉 3−2 ザスパクサツ群馬

フクダ電子アリーナ 11833人

6連敗の中の光明

 チーム存亡の危機に、5連敗を喫したザスパ。しかも4月は勝ち点も0、得点もわずか1点と平繁、エデルを欠いて得点力激減なう。こんな低迷中なんに世間は黄金週間なんで中3日で待ったなしで次の対戦がやってくらぃ。次の相手は千葉。中3日で、この悪りぃ流れを断ち切って、どう得点力を上げて行ぐんかが注目さね。千葉を叩いて、負のスパイラルをなんとしても断ち切りてぇ。連休なんでオレも一度は行ってみたかったフクダ電子アリーナ(フクアリ)に行ぐことにしたんさ。
 相手のジェフはJR東日本がスポンサーなんで、JRのみどりの窓口でチケットが買えて、しかも発行手数料も取られねんだと。早速JR桐生駅のみどりの窓口で買ってみたんさ。桐生駅の駅員さんは普段ジェフ戦のチケット買うヤツがいねんだか、若干発券に混乱してたけんどね。・・・切符の紙に印字されて、まるでJRの列車チケットみてぇさね(笑)
 オレはいつもは東武で東京方面には行ぐんだけんど、今日は熊谷駅まで出て「休日おでかけパス」を購入。フクアリのある蘇我駅まで往復だとお得さね。オレ、高崎線に乗るんは20年ぶりぐれぇかもしんねぇぞ(笑)さぁ蘇我駅へゴー!上野で腹ごしらえして蘇我駅に着くと、ここはジェフ一色じゃねーきゃ!NEWDAYSもジェフカラー!蘇我駅から歩ってフクアリに到着。駅から徒歩圏内でこんな立派なスタジアムあるのうらやましすぎ。フクアリに入場するとき、チケットに駅の改札みてぇなスタイルでハンコが押されるんさね。おまけで駅でチケット購入特典で(アウェイサポなんに)ジェフの選手のカードもまでもらえたけんど・・・どうしろと(笑)
 今日のザスパの先発は、GK内藤、DF小柳、クォン ハンジン、夛田、瀬川、MF青木、坂井、黄、小林、FWダニエル ロビーニョ、永田、前節と5人替えのスタメン。サブにGK北、DF青木良太、MF横山、加藤、宮崎、FW大津そして野崎。今日は古巣との対戦となる青木に注目だぃね。6連敗阻止!
 全周屋根に覆われたフクアリ。聞きしに勝るすんばらしいスタジアム!アウェイゴール裏に集いし群馬サポはざっと約500人。草津節が場内に大きくこだましキックオフ!ザスパは4-4-2。サイドのスペースを広くとっての攻撃。特に左サイドから小林、ダニエルロビーニョ、永田、青木が細かくポジションを替え、千葉のゴールをうかがう。千葉は破壊力のあるケンペス、セリエA帰りの森本の強力な2トップを軸にした攻撃。特に森本のDFをマークを振り切るスピードは敵ながらすげぇの一言だったぃ。ザスパも今日はプレスが効き、攻めも守りも積極果敢。何度もゴール前までは進撃してチャンスメークをするも最後にボールをカットされたり、センタリングもファーにつめてなかったりと得点を奪えず。ただいっつもよりシュートの意識が高ぇんじゃねーきゃ。千葉もセンタリングにDFのマークを振り切った森本のヘッドがザスパゴールを脅かすも、内藤の好守で得点を与えず。 前半終了も近づいた前半41分、左サイドのスローインから、小林→青木とつなげ、青木がドリブルでペナルティエリアまで進入、シュート!ボールはGKの股を抜け、GOOOOOAL!!! 青木の恩返し弾でザスパ先制!前半終了、0-1。積極的な試合運びが功を奏したで。後半もこの形を貫けるんか?
 後半開始。試合はザスパの追加点で動く。後半11分、またも前半同様左サイドから果敢に攻め込んだ青木がシュート!これは相手DFに阻まれるが、こぼれ球を詰めた瀬川が豪快に右サイドネットに突き刺し、GOOOOOAL!!! 場内はザスパサポの歓声が充満した。今日は青木が攻撃的意識が高ぇぞ!まさかの0-2!おおっ!これは勝てるんじゃねぇか!?あの時、サポも選手もそう思ったんに違ぇねぇ。しかしゴールの余韻が残る2分後。FKからマークの外れたキムに頭で合わされ、あっけなく失点。一気になんだか雲行きが怪しくなったで(´Д`)  後半29分、青木がボールを奪われ、そっからロングボールを受けた大塚に右サイドからループ気味のミドルシュートを放たれ同点に追いつかれちまった。ザスパは勝ち点3奪取に向け、小林から横山、永田から大津と2枚選手を交代。高卒ルーキー大津の高さに期待するも・・ボールに絡めず、不発。まだ荷が重いかぁ。何度かあったカウンターの決定的チャンスにも決めきれず、3点目を奪えなかったぃ。36分には青木から宮崎に交代。そして後半42分、千葉の左CKから要警戒のケンペスに押し込まれ、ついに逆転を許す。1万人超の千葉サポの歓声が怒濤のごとく沸き立つフクアリ、いやぁ完全アウェイ感を満喫。残り時間、奮戦するも3-2で敗戦。2点先制のあと、まさかの3点奪われての逆転負けと苦い結果となったぃね。
 これで6連敗・・・ただ今日はふがいねぇいつもの悲観的なクソゲーじゃなくって、連敗でもちっと光明の見える試合だったと思うね。攻撃への高ぇ意識や、前半から森本とケンペスは脅威だったんだけんど、ケンペスにもあの時間まで仕事をさせなかったDF陣の奮闘も光った。特に古巣との対戦で燃えたんか青木の攻撃的姿勢がまぁず良かったぃね。攻撃陣が手薄なだけにパサースタイルよりも攻撃的ドリブラーとして今後もザスパの攻撃を牽引してほしいやぃね。ただね、後半の数度のカウンターのチャンスを決めきれなかったんが悔やまれらぃ。決定力不足はエース不在の間、悩みの種になりそうだぃね。結果的には2点のリードを守れず逆転負けなんで、結果だけを知った群馬県民に与える印象は芳しかねぇだんべなぁ。ますますホーム戦の観客動員に影響しねぇといいんだけんど。
 いやぁそれにしてもフクアリ、サッカー専用なんで臨場感あって、声援も反響して、ホントすんばらしいスタジアムだったぃね。蘇我駅もジェフ一色なんもすんばらしい。こうゆうスタジアムを駅や高速のインターのそばに群馬にも作ってれば、今頃こんな経営危機にもなってなかったんじゃねぇかと(以下略)【すずき@東毛】




■ 2014年5月6日(火・祝) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第12節

ザスパクサツ群馬 1−1 モンテディオ山形

正田醤油スタジアム群馬 2787人

ルーキー 窮地を救う!

 GWの連戦でなかなか結果が出ないザスパ。3日前のアウェイ千葉戦では、2点を先制しながら逆転を許し、これで6連敗。結局4月は勝ち点を一つも積み上げることができず、順位も19位まで落としてしまった。そして、ここに来て離脱しているエース平繁の復帰に3か月かかることが判明。主将でもあり、絶対的な存在だった平繁の不在は、チームにとって非常に厳しいものだが、しばらくは残ったメンバーで戦っていかなければならない。幸い、前節では久しぶりの複数得点を挙げ、チームとしての形は再び整いつつある。なんとか結果を見せたいホーム山形戦を迎えた。
 この日は、藤岡市民招待・優待デーとともに、同じ群馬を拠点とするbjリーグ所属のプロバスケットボールチーム、群馬クレインサンダーズから、コーチ、選手、チアリーダーズがスタジアムに応援に駆け付け、試合に花を添えてくれた。先日のダイヤモンドペガサスといい、以前より各クラブとの交流が進んでいるようで、今後に期待が持てる。
 ザスパのスタメンは、前節同様GK内藤、3バックの中央にクォンハンジンに替わり青木良太、左に小柳、右に黄誠秀、両ワイドが瀬川と夛田、アンカーに坂井が入り、2列目が小林と青木孝太、2トップがダニエルロビーニョと永田という布陣になった。山形はヴェルディ在籍時に苦しめられたディエゴがスタメン、2011年にザスパに在籍していた萬代は、ベンチスタートとなった。
 そしていよいよキックオフ。ここのところの試合と同様、序盤から前線の運動量を生かし、素早いチェックで相手のボールの出しどころを限定し、奪ってからは相手DF裏やサイドチェンジを意識して、相手陣内に侵入していく。トップに入った永田が、タイミングの良い飛び出しでゴール前まで迫るが、決定的なシュートまでには至らない。左ワイドの瀬川も常に高い位置をキープして、同じサイドの小柳、青木孝太との連携で、チャンスを作っていく。対する山形は、攻め手が少ないものの、ディエゴが中盤でボールを受け、さばくことでリズムを取り戻そうとする。
 試合が動いたのは27分。それまでチャンスらしいチャンスのなかった山形だが、左サイドへの侵入からディエゴにつなぎ、PA外の距離のある位置からの鋭いミドルシュートがネットに突き刺さり、ゴール。ワンチャンスをディエゴの個人技でゴールに結びつけた。先制される苦しい展開となったザスパ。ボールを繋ぎながら相手のスキをうかがうものの、決定的なチャンスを作れず、試合は後半に。
 連敗を止めるには得点をあげるしかないザスパは、56分に青木孝太に替えて野崎を投入。永田が中盤に下がり、前線に高さと起点を作る。一方山形は、63分に川西に替えて萬代が久しぶりに正田スタのピッチに立つ。スピード感とポジショニングはさすが。試合は一進一退を繰り返し、なかなか攻め手のつかめないザスパは、73分に永田に替えて横山、79分には青木良太に替えて大津を投入。フォーメーションを4バックに変更してさらに前線へのパワーを強める。スペースがあれば最終ラインから小柳、黄誠秀もドリブルで攻撃に参加。これ以上負けられないという強い意志がプレーにも現れている。
 しかし、時間は無情にも刻々と過ぎていく。山形も無理な攻撃は行わず、前線でディエゴや萬代がボールキープで時間を消費する逃げ切り態勢に。とうとう90分を過ぎ、残りはアディショナルタイムの4分。絶体絶命の状況に追い込まれながら、なおも食い下がるザスパの選手たち。その強い気持ちが、最後の最後に報われた。
 93分過ぎ、自陣内のボール奪取から坂井が左に展開、目の前に広大なスペースがある状態でボールを受けた瀬川が、この日何度目かわからないオーバーラップで、一気に山形陣内にボールを運ぶ。中央へは、若いFWたちが走る。PA内には4人。瀬川の上げた綺麗なクロスに合わせたのは、大津!打点の高いヘッドで放ったシュートは、GKの伸ばした手の先を通過し、ゴール右への吸い込まれた。GOOOOOAL!!! ホーム戦初出場、そしてJ初ゴール。エースのケガ、7連敗の崖っぷちという危機を救ったのは、18歳のルーキーだった。結局試合はこのまま終了。土壇場で同点に持ち込んだザスパは、連敗を6でストップ。7試合ぶりの勝ち点を手にすることとなった。
 12節を終わって、勝ち点は10、順位は19位のまま。主力にケガ人が多く、厳しい状況には変わりはない。しかし、メンバーそれぞれの努力と経験の蓄積が、新たな力を生み始めている。この流れを逃さず、もっと上向きにするには、次節カマタマーレ讃岐戦が非常に重要となる。クラブ存続のためにも、ここからまた大きく羽ばたくことで、存在感を見せていきたい。【yosuie@中毛】



■ 2014年5月11日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第13節

ザスパクサツ群馬 1−0 カマタマーレ讃岐

正田醤油スタジアム群馬 2929人

MISSION COMPLETE

 五月晴れの晴天下、直射日光が肌を刺す季節です。そして、連休明けは毎年高校総体の時期でもあり、今日も敷島公園ではサッカー・野球が行われていて賑やかです。河川敷でも野球やらバーベQやらに多くの人出があります。陸上競技場(正田スタ)でも、お昼過ぎには多数のお子さん連れが参加した体操などが行われていました。このように、敷島公園界隈には凄く多くの人が居たんですが、残念な事に夕方から行われるJ2の試合まで残っていただけた方はあまり多くはなさそうです(クラブの中の人、もっとガンバレ!)。
 リーグ戦においてチーム新記録となる7連敗を辛うじて免れた前節。とは言え這々の体でドローに持ち込んだに過ぎず、8戦勝利がない状態との認識こそが真実です。そして対戦相手の讃岐。J2昇格初年度の洗礼をこれでもかと浴びている最中で、こちらもなかなか勝利に恵まれず、開幕以来12戦勝ちなしの状態です(かつての自分達を見る思いがして、ちっとんべぇ同情しちまわぃな)。まあしかし、はっきり言って相手に同情なんかしてやれるほど今の我がチームは余裕がありません。むしろ、いつも以上に頑張んなきゃぁ、簡単に足元を掬われかねないと思います(初物献上の悪癖もありますし…)。
 では、本日のスターティングメンバーを確認しましょう。GK:1・内藤選手、DF:4・小柳選手、32・ハンジン選手、19・黄(誠)選手、MF:8・坂井選手、15・瀬川選手、29・夛田選手、7・青木孝太選手、FW:6・小林選手、11・D・ロビーニョ選手、21・永田選手、リザーブメンバー・GK:22・北選手、DF:・青木(良)選手、MF:14・横山選手、18・加藤選手、25・宮崎選手、FW:20・野崎選手、・大津選手。オープニングフォーメーションは、3-4-3(1ボランチ・ダイヤモンド・3トップないし2シャドー1トップ)。です。前線の人数を増やして攻撃の圧力を強める狙いと見ます。この形で重要なのは、攻撃のビルドアップをスムースに行う事と、その際にミスをしない事。攻勢に移った時にもたもたしていると、あっという間に守備陣形を整えられて、ゴールへの道筋が塞がれてしまいますし、1ボランチという事からカウンターに脆いという諸刃の剣の側面を持つためです。迅速に前へ進撃し、ミスをしない。これです。
 試合開始直前の場内には、やや強い風が南から北へと吹いています。メインスタンド前には県内のゆるキャラが多数登場して来て、いやはやなかなかにシュールな光景です。試合は、讃岐のキックオフで開始。群馬は風下スタートとなりました。前半3分、危惧していたパスミスからいきなりピンチを招きます。この場面では讃岐の拙攻に助けられましたが、いやはや心配事ってのはどうしてこうも当たっちまうんかぃねぇ。前半9分、今度は群馬がお返しの攻勢。ロビーニョ選手が右サイドからシュートを打ちますが、こちらもサイドネットへ逸れてゴールならず。前半15分、讃岐はゴールほぼ正面、約25mからのFKです。キッカーは高木選手。ゴール右隅を狙った良いシュートでしたが、GK・内藤選手が横飛びで好セーブを見せます。ファインセーブ!前半20分、群馬は右CKのチャンスです。キッカーは坂井選手。ゴール前へ打ち込まれたハイボールをヘディングで流しますが、ボールはゴール左へ外れます。前半24分、群馬はゴール正面22mからのFKのチャンスです。キッカー・坂井選手は直接ゴールを狙いますが、ここはGKの正面へ飛んでしまい、キャッチされます。前半27分、青木選手が左サイドから崩し、右サイドを駆け上がってフリーになった夛田選手へとスルーパスを繋ぎます。夛田選手の放ったシュートは、GK・瀬口選手の好守によって阻止されます。良い形だっただけに決めたかったですね。惜しい。前半28分、中盤での鬩ぎ合いの中で群馬の選手が転び、讃岐選手の独走を許すと、そのままシュートを打たれます。ここは内藤選手が好セーブで防ぎましたが、危ない場面でした。それにしても今日は良く転びますねぇ(高校総体・フィールド競技の影響でしょうか)。 前半30分、自陣でのボールコントロールミスからボールを奪われ、ショートカウンターを食らいます。ボールを奪った讃岐・高木選手からDFラインを突破した我那覇選手へと素早いパスが繋がり、我那覇選手にミドルシュートを打たれます。ここは内藤選手が落ち着いたキャッチングで難を逃れますが、危ない場面でした。前半34分、またしてもミスからフリーシュートを打たれます。ここはミドルシュートだったので内藤選手がガッチリ掴みましたが、ミスが多すぎませんか?ここまでのところ、組織立ったビルドアップで中盤を支配しているのは讃岐です。枠にこそ飛んでいませんが、シュート数も讃岐が上回っています。歯車が合っていないというか、どこか受けに回っている感じがする今日の群馬です。歯痒い。前半38分、群馬ベンチは青木(孝)選手→野崎選手の交代を行います。珍しい時間にカードを切りましたね。負傷ではないみたいなので、現状打破を企図したものでしょう。そして、この交代に伴って永田選手がポジションを下げます。交代投入された野崎選手、監督の意を汲んで、前線で活発な動きを披露します。そして前半40分、積極的な交代が功を奏する事になります。野崎選手がドリブル突破を仕掛けた所、ペナルティエリア内で倒されてPKをゲット。キッカーはロビーニョ選手のようです。ロビーニョ選手、軽いジョグからステップを刻み、右足一閃。ボールはGK・瀬口選手の指先をかすめてゴール右隅へと突き刺さります。GOOOOOAL!!! 苦しみながらも先制したのは群馬です。前半はこの1点を守って終了。互いに決め手を欠いているなぁ、と言うのが正直な印象ですね。後半もこの調子では低調な試合に終始してしまいそうです。もちっと、こうピリッとしたいですね。
 そして後半開始。最初の見せ場は後半8分、群馬の拙いプレーです(おいおい…)。相手の蹴ったロングボールが大きく流れ、群馬側ゴールライン方向へと転がります。ラインを割ると思ったのか、群馬側の守備陣はこれを追いませんでしたが、讃岐のアンドレア選手がこれのボールを懸命に追いかけて、なんと確保。センタリングまで上げさせてしまいます。慌てて戻ったDFがクリアしてシュートまでは打たせませんでしたが、集中力が足りませんよ(怒)。後半11分、讃岐は早い時間に2枚同時交代(MF・山本選手→MF・藤田選手、MF・アンドレア選手→MF・大沢選手)を敢行して状況を動かしに掛かります。しかし、後半はこれから群馬の時間が長く続きます。後半18分、群馬はカウンターからロビーニョ選手がフリーシュート。残念GK正面でした。後半22分、相手のパスミスを奪い、群馬はまたしてもカウンターです。が、ここもシュートを防がれて得点ならず。後半23分、讃岐は最後のカードを切ります(FW・我那覇選手→高橋選手)。うわあ、嫌な選手が出て来ましたよ。思い起こすとこの高橋選手は、2008年にJ2昇格したての熊本に初勝利をもたらすゴールを決めた選手であり、その試合こそが第2節・草津戦でした(遠い目)。後半28分、群馬はDF・ハンジン選手→青木(良)選手の交代を行います。なにやらハンジン選手が足を痛めた事によるスクランブル交代のようです。ハンジン選手は交代後もベンチに居るので、大事ないようですが、心配です。後半33分、群馬は右サイドの崩しから左サイドへチェンジし、センタリングにロビーニョ選手が合わせてシュート。しかしながら、ここも枠上へ外してしまいます。決められないねぇ…。後半34分、群馬は相手陣内でボールを奪い、ショートカウンター発動です。相手ゴール前まで持ち込んでから放った野崎選手のシュートは、またもGK正面。相手DFが近くにいない状況だったので、もう一歩持ち込んでGKをかわすことも出来ただけにもったいない場面でしたね。もうすこしがんばりましょう。後半45分、ここまで抑えられていた讃岐が奮起します。高木選手のクロスに藤井選手が頭で合わせましたが、ポストに当たり辛くもゴールなりません。いや〜、またやっちまったかと思ったぃね。AT3分の表示が出されて、群馬ベンチはおもむろに最後の交代カードを切ります(小林選手→加藤選手)。なんだかドタバタした様相の最終盤をなんとかかんとか凌ぎきり、主審の笛が鳴ります。
 嬉しさよりも「ホッとため息」が正直な感想です。攻撃のスタイルがまだまとまっていない讃岐に対して、ミスを連発して自縄自縛に陥った感がありありです。ホームグラウンドでありながら転びまくる選手が居るとか、果たしてスカウティングは機能しているのでしょうか(グラウンド・ホームアドバンテージが全くないのは今に始まった話じゃねぇんだけどね)。内容は決して褒められたものではありませんでしたが、勝利は得ました。今季はともかく貪欲に結果(だけ)を追求すべきだと思っていますので、mission complete で差し支えありません。そして、危惧された「爆弾」を起爆させずに次チームへ引き渡せた事だけは安堵しました。これ以上不名誉な肩書きは増やしたくありませんからね。
 5連敗の大きな負債を少しでも返済し、危険水域から一刻も早く、そしてできる限り遠くへと避難したいです。攻撃の核を欠いた現状ではあまり多くは望めませんが、少なくとも勝ったら無邪気に喜べる、そんな試合をしてくれたら、今はそれだけでいいです。まだシーズンは3割消化した所で、先は長いです。1試合でも多く、楽しいフットボールを見せて貰えたら嬉しいな。【ほーせん@高崎】



■ 2014年5月18日(日) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第14節

ギラヴァンツ北九州 2−1 ザスパクサツ群馬

北九州市立本城陸上競技場 2766人

立て続けに失点

 ザスパは前半8分、右サイドから細かいパスをつなぎ、最後はFW野崎が左足でミドルシュート。幸先よく先制に成功すると、その後もリズムよく攻め込んだ。
 後半は守勢に回った。20分に自陣深くで相手をマークしきれず、同点ゴールを献上、直後の22分には敵陣でのスローイン後にカウンターを受け、GK内藤が位置取りをミス。ループシュートで勝ち越された。終盤、前線の人数を増やして反撃するもシュートが少なかった。(5月19日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年5月24日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第15節

京都サンガF.C. 0−3 ザスパクサツ群馬

京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場 9085人

まさかの大勝!

 ザスパは前半、20分すぎまでリズムよくパスを回した。徐々に相手に押し込まれ、40分すぎに連続したピンチも、しぶとく守って0−0で折り返した。
 後半は徐々に猛攻を受けたが、体を張った守備でしのぎ、次第にペースをつかんだ。21分、MF瀬川のシュートのこぼれ球をFW小林が拾い、左足で先制ゴール。26分にMF青木孝、32分にFWロビーニョがそれぞれ追加点を奪った。守備も最後まで崩れなかった。(5月25日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年5月31日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第16節

ザスパクサツ群馬 0−2 横浜FC

正田醤油スタジアム群馬 4115人

マツの恩返し

 前節アウェイ西京極で京都に3-0と快勝し、3試合ぶりにホームに戻ってきたザスパ。ケガ人の多い中、チャンスを得た野崎、大津という若いFWが徐々にフィットし、このまま上昇のきっかけをつかみたい、横浜FC戦。群馬出身山口素弘監督が率いて2年目の横浜は、なかなか調子が上がらず、ザスパより下位に低迷している。まだ5月だというのに、気温はぐんぐん上昇し、30℃を超え、まるで真夏の陽気。終盤での選手の体力消耗も心配される。この日、ザスパの財務支援に、群馬出身ドイツ1部リーグヘルタ・ベルリン所属の細貝萌選手から、ユニフォーム、スパイクがオークションに提供された。群馬のサッカー界に貢献したいという彼の思いがこうした形で実現し、結果約30万円もの寄付となってザスパにもたらされた。
 この日のザスパのシステムは3バック1ボランチの3-1-4-2。GK内藤、小柳、クォンハンジン、黄誠秀の3バック、アンカーに坂井、両サイドに夛田と瀬川、2列目は青木孝太と小林、トップにダニエルロビーニョと野崎。前節は4バックで快勝し、スタートから同様のフォーメーションも予想されたが、相手との相性もあるのか、今節は元の形に。対する横浜FCには、かつてこの敷島で活躍した選手たちが3人、スタメンに名を連ねた。左SBには2年間在籍した永田拓也、右のハーフには、エーコこと小池純輝。そして、6年に渡りザスパの屋台骨を支えた、ボランチ松下裕樹。松下は今シーズン出場機会に恵まれていなかったが、前節に続いての先発。ザスパサポにとっては、懐かしくも気の抜けない試合になることが予想された。
 そしていよいよキックオフ。気温のせいもあるのか、比較的静かな立ち上がり。両チームとも前線へのフィードを入れ、慎重に相手の出方を窺っている。そんな中、最初にペースを掴んだのはザスパ。前節勝っていることがチームに余裕をもたらし、ボール回しもスムーズに、サイドチェンジを使って、攻撃的なポジション取りをする瀬川にボールを集める。左サイドから何度かいい形を作ったが、野崎、ダニエルロビーニョがゴールを揺らすことができない。横浜は松下が中盤でボールを触り出すと、徐々にボールが動くようになり、永田のオーバーラップや小池のスピード感ある突破、あるいはテクニックのある寺田が持ち込んだりと、5試合ぶりのゴールを狙うが、なかなかシュートまで至らない。前半はどちらかというとザスパのペースで試合が進み、スコアの動かないまま終わるかと思われたが、40分過ぎにドラマが待っていた。この日のレフェリーは、試合を通してジャッジが微妙ではあったが、これが悪いほうに作用する。タッチライン際のセルフジャッジで対応が遅れた夛田が、右サイドで相手選手を倒し、FKを与えてしまう。これを蹴るのは松下。直接ゴールを狙ったボールは一度ポストで跳ね返り、運悪く小柳に当たって、ゴールを割ってしまう。取られたくない時間帯に、取られたくない選手にゴールを決められてしまった。試合は0-1のまま、後半へ。
 早めに同点に追いつきたいザスパは、後半開始早々から前に出て、ゴールを奪おうとする。60分には早くも青木孝太に替えて宮崎を投入。しかし、暑さと疲労もあり、徐々にパスの精度や運動量が落ち、自陣内でのミスからバイタルやや右でファウル、またもFKを与えてしまう。ここも蹴ったのは松下。壁を越えて右に弧を描いたボールは、GK内藤が一歩も動けないうちに、ゴール左隅に突き刺さる。見事としか言いようがないゴールをザスパサポに見せつけた松下。これで0-2。ザスパは窮地に追い込まれた。70分には小林に替えて横山、73分には野崎に替えて大津を投入。幾度かチャンスは作り出すが、それ以上に連携、パスのズレも大きくなり、ゴールを奪えないまま90分が過ぎ、そしてタイムアップ。再浮上を狙った一戦は、松下の右足に敗れ去った
 たら、れば、はあまり意味がないかもしれないが、この日ベンチに入れなかった永田亮太がいたら、もう少し展開が変わったかもしれない。歯車が噛み合わないまま、またも勢いに乗れなかったザスパ。これで再び順位も19位に後退した。細貝選手の支援にも象徴されるように、県民あるいはそれ以外の方からも厚意が集まり、クラブライセンス存続にも光が見えつつある。その想いに報いるためにも、また存続に足りうる存在であると示すためにも、より一層の勝利への執念と、結果が求められる。限られたリソースの中で厳しいことではあるが、現実は変えられない。徐々にケガをした選手も復帰しつつある中、次節以降の戦いで、その心意気を確かめたい。【yosuie@中毛】



■ 2014年6月7日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第17節

愛媛FC 0−2 ザスパクサツ群馬

ニンジニアスタジアム 2057人

豪快2発!

  ザスパは前半、序盤からボールを保持して主導権を握った。19分、敵陣右サイドでFWリビーニョがボールを奪い、MF横山が左に展開、攻撃参加したMF瀬川が左足を振りぬき、先制ゴールを決めた。
 後半は立ち上がりから引き気味になったが、しぶとく守ってゴールを許さなかった。攻撃では22分にロビーニョがドリブル突破から追加点を奪取、少ないチャンスをものにした。(6月8日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年6月14日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第18節

ザスパクサツ群馬 1−1 ロアッソ熊本

正田醤油スタジアム群馬 2461人

悪い流れに

 昨日開幕したブラジルW杯。開催国ブラジルの勝利、前回王者スペインの大敗など、いきなり盛り上がりを見せている中、J2は中断期間もなく、通常開催。翌日には日本代表の初戦も控えた中で、ザスパはホーム正田醤油スタジアム群馬にロアッソ熊本を迎えて、連勝を狙う。この日のは梅雨の中休み。照り付ける日差しも強く、15時キックオフではまだ気温も下がらず、選手のパフォーマンスにも影響を与えそうだと感じた。
 ザスパは前節のメンバーから横山が控えに回り、青木孝太が先発。熊本は、地元出身、元日本代表の巻誠一郎をワントップに据える4-5-1の布陣。熊本相手にはここのところ負けておらず、相性的にも、今後上位との対戦が続く状況的にも、勝っておきたい試合。
 そしていよいよキックオフ。開始早々から巻が献身的なプレスで、ザスパのボールホルダーにプレッシャーをかける。奪ったボールは裏を狙ってフィード、岡本や斎藤が飛び出してくる。受け身に回ってしまったザスパは我慢の展開となるが、その中でのファーストシュートが結果に結びつく。自陣内で小林が奪ったボールを、この日ツートップの一角に入った宮崎が左サイドで受け、そのままドリブル。相手PA横まで侵入して上げたクロスは、中央で待つダニエルロビーニョのヘッドにピタリと合い、ゴールに吸い込まれた。GOOOOOAL!!! 先発起用された宮崎が結果を出し、好調を維持するロビーニョがゴールを奪う。早い時間帯でのゴールで、一気にザスパペースになるかと思われたが、さすがにそう簡単ではなかった。
 先制ゴールから5分後、自陣内で相手にキープを許し、バイタルエリア内で中央に持ち込んだ熊本の澤田がシュート、このボールが運悪く黄誠秀に当たり、コースが変わる。それに内藤が反応できず、ゴールが決まってしまった。この日は試合を通して、ゴール前での相手選手への寄せが甘く、それによって何度かピンチを招いていた。その後もダニエルロビーニョ、青木孝太がチャンスを得てシュートを放つが、枠に飛ばず、前半はこのまま終了した。
 そして後半。なんとか連勝して勢いをつけたいザスパは、縦パスに抜けた宮崎が右サイドからPA内に侵入し、シュートを放つ。決定的なシーンだったが、相手GKに左足1本で阻まれ、惜しくもゴールならず。熊本もフレッシュな選手を投入し、反撃に出るが、こちらもGK内藤が決定機をファインセーブ。ザスパは73分に加藤を投入、フォーメーションを4バックに変更し、チャンスを作り出そうとする。しかし、今回はこれが思ったほど機能せず、逆にボールが前線に運べなくなってしまう。続けて永田、野崎と攻撃的な選手を送り出すが、決定的なチャンスを得ることができず。結局このまま試合終了。今シーズン引き分けの多い熊本の術中にはまり、勝ち点2を失う結果となった。
 18節を終わり、順位は前節から1つ上げて、勝ち点20の17位。プレーオフ圏内の大分とは、ちょうど3試合分の勝ち点9差となった。これを詰めていくためには、連勝が必要。分の悪い試合を引き分けに、引き分けを勝ち試合に持って行き、勝ち点を積み上げないと、なかなか追いつくことはできない。次節はアウェイで松本山雅との対戦となる。現在3位だが、ザスパからリーグ戦では勝ったことのない山雅をきっちり倒し、勝ち点の上積みを図れるか。結果が求められる試合となる。【yosuie@中毛】



■ 2014年6月21日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第19節

松本山雅FC 3−1 ザスパクサツ群馬

松本平広域公園総合球技場 9728人

広がる差




 ザスパは前半、3分にMF宮崎が惜しいシュートを放つなど、20分すぎまではリズムが良かった。30分に松本MF岩上に豪快なシュートを決められると、チーム全体が意気消沈。39分にはGK北がキャッチミスし、こぼれ球を押しこまれて追加点を許した。
 後半はパスミスが多く、チャンスがつくれなかった。39分にMF横山が獲得したPKをFWロビーニョが決めたが、反撃はこれだけ。直後の44分にCKの二次攻撃からヘディングシュートを許し、再びリードを広げられた。(6月22日『上毛新聞』より引用)







■ 2014年6月28日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第20節

ザスパクサツ群馬 2−1 大分トリニータ

正田醤油スタジアム群馬 3795人

何よりの妙薬

 W杯も日本代表のグループリーグ敗退で、日本中が無念の溜息。W杯開催中でもJ2は中断なく続行さね。ザスパの経営危機が喧しいんだけんど、27日の記者会見で、来期のJリーグライセンス申請と募金等で資金調達目標の8割が達成できたと報じられたぃね。募金以外の金策や方針が未だ不透明でちっと心もとねぇけんど、観客動員も今年は低調なんで、何とかフロントは正念場として、なお一層の奮起を期待してぇやぃ。
 今日は群馬ダイハツ自動車スペシャルマッチ。かつて前橋市にあったダイハツ車体(株)は群馬から撤退(その跡地が現・けや○ウォーク)して、大分県中津市に移り、「ダイハツ九州株式会社」に商号変更し、時を経て今日の相手の大分トリニータの胸スポンサー会社になったという因縁さね。敷島の杜に展示されてたダイハツの新しい「コペン」、カッコいいじゃねーきゃ!梅雨も本格化し、上空は灰色の雲に覆われ、いつ降り出してもおかしくねぇ空模様。毎回敷島ホーム戦は天候に恵まれねぇことが多いんだけんど、今節はオレの予想以上の人出さね。それに蒸し暑さもそれほどでもなくって、半袖だとちっと肌寒みぃぐれぇだぃ。
 今日のザスパのスタメンはGK内藤、DF小柳、クォン ハンジン、青木良、MF青木孝、坂井、加藤、瀬川、永田、FWダニエルロビーニョ(以下Dロビーニョ)、宮崎、サブに GK北、DF乾、黄大俊、MF夛田、横山、FW野崎そしてエデル。DF黄誠秀が北朝鮮代表候補合宿召集という朗報もあって、今日は不在。登録上は今日は3バックだけんど、4バックなんかな。サブには故障し離脱してたエデルの名もあり、逆襲の起爆材になるんか期待されらぃね。W杯ですっかり目が肥えてる敷島に集まった、そしてテレビ桟敷の前の群馬県民を楽しませることができるんだんべか?
 ダイハツCMでおなじみのカクカクシカジカのキックインセレモニーで試合開始・・・またもやザスパはエンドを交代。今日は雨は降っても風は吹かねぇと思うだけんど・・・(それにかえるといつも勝てねぇ気が)どうやら今日はやはり、小柳が右、瀬川が左の4-4-2、2トップはDロビーニョと宮崎みてぇだ。3試合連続ゴール中のロビーニョは今日も張り切ってるで。双方探りあいの立ち上がりから、先制点は開始わずか8分、Dロビーニョの左サイドの突破から、センタリング。上がっていた青木良がヘッド!これは大分GKに阻まれるもCKをゲット。左CKを加藤が蹴り、これを青木孝が頭で合わせてGOOOOOAL!!! 幸先良く、欲しかった先制点はザスパ!
 その後は大分も左サイドを中心に攻め、ザスパも前線のDロビーニョ、宮崎のエネルギッシュな動きで大分ゴールを何度も脅かす。途中、内藤の危うくあわや珍プレー(笑)のミスキックに肝を冷やしたり、パスをカットとゆうより、相手の足元にパスしちまって一転ピーンチ!みてぇな双方においおい!みてぇな凡ミスがあって、それが結果、好守が目まぐるしく逆転、一進一退の攻防を生むという皮肉な展開(笑)ハイレベルなW杯と比べっと、さすがJ2クオリティなんだけんどね。
 このまま1点リードのまんま、前半を終わらせたかったけんど、しかし後半37分大分ゴール前での混戦で、小柳が相手を倒したとして黄紙、PKを献上。これを伊藤にゴールど真ん中に蹴り込まれ、同点1-1。ここでいつものザスパだとずるずるとまた失点しちまうんだけんど、今日は切り替えられたんだか、このまんま失点することなく前半終了。そういや雨はふって来なかったぃなぁ。
 勝負の後半開始。大分はFW高松を投入。開始早々の後半3分、左サイドバックの瀬川のしぶといサイド突破から、低く速いセンタリング、ゴール前の混戦で、こぼれ球をDロビーニョが蹴り込み、GOOOOOAL!!! Dロビーニョの4試合連続ゴール!絶好調!これで2-1、勝ち越し!しかしまだ時間が40分以上もあるし。追加点を奪いたかったけんど、後半は大分の攻撃の時間が長く、ザスパ陣内での展開が続く。何度かゴール正面のFKを与えたり、CKを見舞われたりと、苦手のセットプレーのピンチを次々に迎えたけんど、守備陣が奮戦。エンドを交代してただけに、ザスパ側で大分の攻撃が続くんで、なっから心臓に悪りぃよな。幸いにも大分の決定力不足にも助けられ、なんとか無失点で切り抜けた。ザスパは後半29分宮崎に替え野崎を投入。この辺で雨が降ってきたけんど、勝ってるんでさほど気になんねぇやぃ。ロスタイムは3分。ここで本日大活躍のDロビーニョに替え、復活のエデルを投入。エデルも元気そうで、これからの活躍が期待できそうだぃね。(逆に野崎はまっと危機感もって、走りまくんなくっちゃダメだで)更には永田→横山の交代で有効に使い、このままタイムアップ。雨模様にもめげずに集まったサポータの草津節が敷島に響く。選手たちもゴール裏のサポとハイファイブで勝利を分かち合ってたで。勝利の時は毎回やってくれるとレピータも増えるんじゃねぇかね?
 今日はダイハツ様のおかげで観客も3795人と、天候もパッとしねぇなか、まずまずの入り。プレーの質はW杯レベルとはいえねぇけんど、今日はザスパも勝ったし、展開もそれなりにスペクタクルでおもしろかったんじゃねぇかと思うで。この経営危機を好転させる何よりの妙薬は、今日のような観てて楽しい試合を重ねて、観客を増やして行ぐことだと思うんさね。(さらに勝てればなお良し!)次節は首位の湘南とのホームゲーム。群馬県民にその存在証明をアピールできる格好の舞台だんべ!
 いやね、W杯も楽しいんだけんど、地元にオレたちのプロサッカーチームがあるって、本当に幸せなことなんじゃねぇかと思うよ。【すずき@東毛】



■ 2014年7月5日(土) ■

J.LEAGUE DIVISION 2 第21節

ザスパクサツ群馬 0−1 湘南ベルマーレ

正田醤油スタジアム群馬 3986人

価値ある敗戦

 前節試合後のトラブルでサポーター10人が処分された直後のホームでの試合。ホームでの愚行に厳しい処分がなされたぃね。試合前の「スマイルスタジアム宣言」が羊頭狗肉にならねぇようにサポータも一層気を引き締めて行ぎてぇところだぃな。選手たちはチーム発祥の地、草津でミニキャンプを張ってエネルギー充電。草津でキャンプを張った後は、いい試合になることが多いんで今節の選手たちの躍動に期待してぇやぃ。今日の相手はJ2首位湘南。ここまで20試合で19勝1敗とぶっちぎりの成績さね。そんな超J2級のチームに17位のザスパがどんな戦いを挑むのか注目だぃね。天気も今にも降り出しそうで、試合終了までもってくれるかどうか。
 今日は渋川市民デー&湘南サポの皆様も大勢お越しいただいたためなんか、仕事を終えてっから、敷島へと到着したオレは弁当類が軒並み売り切れっつーまさかの事態に直面。ダンクさんでカツサンドを手に入れてバックスタンドへ。オレは試合を良く観てぇのと、はぁトシなんで(笑)今年はバックスタンドでおとなしく観てるんさ。バックスタンドは招待され初めて試合を観に来て下さった(ユニやタオルマフラーをお持ちでない)渋川市民の皆様と思われる方々がいっぺぇさね。ゴール裏を見っと、前節のこともあってか、いつもより1割減ってゆーところかね。方やアウェイ側は湘南サポ様が大挙来襲で、ホームジャックされちゃった感じさね。ゴール裏からのコールに応え、一緒にバックスタンドも「ザスーパクサツ!」コールをしたけんど、一見さんが多いためか、てんでバラバラさね(笑)でもゴール裏からの呼びかけは良いと思うよ、グッジョブ!
 今日のスタメンはGK内藤、DF小柳、クォン ハンジン、青木良、MF青木孝、坂井、加藤、夛田、FWDロビーニョ、宮崎 泰右、サブにGK北DF乾、久富、MF金沢、小林、永田、FW野崎。春に負傷して戦列を離れていた金沢が今季初のベンチ入り。湘南の背番号10は、元ザスパの菊池。そう、菊池はザスパが育てた(笑)ザスパは登録から3-5-2なんか、前節のように4-4-2なんか。どこまで湘南に相対することができるんか楽しみだぃね。入場者にはザスパのうちわも配られたぃ。
 キックオフ。開始早々、4分。湘南の怒涛のプレスの前にたじたじとなったザスパはウェリントンにあっけなくゴールを奪われ失点。「やっぱザスパ弱いよー」と周囲がざわめく。オレは長年の免疫があるんで大丈夫(笑)だけんど、一見さんはいきなしこんな展開じゃね。湘南の3-4-3に対して、ザスパもミラーで4試合連続ゴール中のDロビーニョをトップに置いた3-4-3のようだけんど、湘南の激しいプレスにラインがずるずる押し下げられ、どうみても5バックにしかみえねぇ。まぁ5バックはW杯でもトレンドだしな・・・ザスパの選手がボールを持てば、一気に湘南の3人程に囲まれ、ボールを奪われ、前線に送り込まれる。とにかくずっと両ウィングが前に行げず5バック状態のまんま。もうチームの完成度が歴然に違うじゃねーきゃ。さすが首位のチームとうならせるような連動。湘南のシュート連発、ゴール正面でのFK、CKの連続と、湘南の猛攻を耐え凌ぐべぇで、ザスパは全く前線にボールを運べねぇ。得点の匂いが全くしねぇまんま、前半終了。まぁあんなにボコボコに攻撃されて1失点で済んだのは幸いだったともゆえらぃ。・・・それにしてもザスパ、シュートなかったんじゃね?
 ハーフタイム、グンマー渋川の奇祭・へそ踊りが披露され、敷島は一気にシュールな空間に。いやぁすごいよ、へそ踊り。これがドラクエならMPが確実に奪われてぐ、あのフシギな踊りだんべ(笑)ぜひこれで湘南の漲るHPもMPも奪ってほしいね。
 後半開始、ザスパは夛田に替え、乾を投入。3-4-3(事実上は5-2-3)から、湘南の猛攻に対応するために4バック+アンカーにでもスイッチするんきゃ?と思いきや、夛田のポジションには小柳がそのままシフトして、3-4-3を継続みてぇだ。後半になってもますます湘南は波状攻撃。GK内藤の神セーブ連発でなんとか凌ぎ追加点を与えず。周りで聞こえる「あのキーパーすごいよ!」という少年の声。後半16分、加藤に替わり永田投入。永田投入でザスパがちっとボールを保持できるようになったで。後半22分、青木孝に替わり竜樹。小林の運動量に期待してぇところ。29分、Dロビーニョがファーにシュートを放ち、湘南GKも諦めて見送るも、これが無情にもポストに。同点ならず。続いて小林が抜けだして、ゴールに迫るもGKに阻まれる。相変わらず湘南にゴールを脅かされるも、徐々にザスパの攻勢になってきた。試合のボルテージの高まりとともに、バックスタンドも試合開始前にはあんなにバラバラだった手拍子が、ゴール裏のチャントに合わせて見事にそろってきてる!選手の一挙手一投足に歓声の上がるスタジアム。41分、小林が正面からミドルシュート!これは湘南GKの好セーブに阻まれる。悲鳴と歓声が交錯するスタジアム。直後のゴール正面FK、瀬川のキックは惜しくもバー越え。ロスタイムは3分、追いつけるかザスパ。Dロビーニョがペナルティエリア深くまで侵入、グランダーのアーリークロスには・・・合わず。こりゃ追いつけるかもしんねぇ!と会場全体が期待したラストプレー、選手全員をゴール前に上げて・・・神セーブを連発してノッてるはずのGK内藤のキックは・・・まさかのミスキックで相手に渡って、なんだかな〜orz 最後の最後が失笑レベル(´Д`)でございました。(相手もまさかの想定外で慌てたんか、見事フカしてくれて助かったけんどね)
 敗れたとはいえ、後半30分過ぎからの、両チームの激しい撃ち合いは、初めて観にきてくれた方々にもサッカーの醍醐味を十分味わわせてくれたんじゃねぇきゃ?オレの周りからも「惜しかったなぁ」「楽しかったね」との声が聞こえてたで。毎回こうゆう試合をしてくれると、たとえ敗けたとしてもお客さんが増えると思うね。それとアウェイゴール裏を埋めた湘南のチャントはノリのいいポップな曲が多くて、おーか楽しそうだったで。ザスパもメインもバックも、たとえ一見さんでも、手拍子で一体になれるようなポップなチャントがまっと増えるといいね。渋川の皆様、近ぇんでぜひまた正田スタに足を運んでくんなぃ!【すずき@東毛】






Special Thanks
ご寄稿、ご協力、画像のご提供あんがとね! (順不同)

ほーせん@高崎 様
THES-NAMAKA@前橋 様
あきべー@北毛 様
yosuie@中毛 様
ばた@前橋 様
さねやん@九州 様
とも@川崎 様

製作協力:三束雨@藤岡



Copyright(c) 2004-2014
すずき@東毛

無断転載、複製公開はかたくお断りすらぃね!

リンクはフリーだけんど
トップページ http://www7.plala.or.jp/gunma/thespa/ にたのまぃね!

もどる