「医療人のための群馬弁講座」特講

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■  第89回 天皇杯 (2009) ■




2009 天皇杯3回戦 長崎県総合運動公園陸上競技場にて


今年も天皇杯でのザスパの活躍を
「まっと!なっから!ザスパ!!」としてレポートしていぐで!







■ 2009年10月10日(土) ■

2回戦

ザスパ草津 3−1 SAGAWA SHIGA FC (JFL)

群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場 1604人

まず1つ!

 日本国内にある高校以上の全てのサッカーチームに世界へ至る扉が用意されている(優勝チームにはACL出場権が与えられます)、それが天皇杯全日本サッカー選手権大会、『天皇杯』です。プロであるJリーグチームには上位者としてのプライドと必勝の義務が、挑むアマチュアチームには下克上の気迫とそれを成し遂げる権利があります。他の競技ではほとんど起こりえないアップセットが結構な頻度で発生するのもサッカーという競技ならではと言えますし、その可能性ゆえに天皇杯はワクワクするのです。そして、何事も最初というのは不安なもの。ことにノックアウト方式の一発勝負のトーナメントでは、初戦は未知の相手との対戦となるため、やり方次第ではとんでもない結果を迎えることが少なくありません。我がチームの歴史を顧みれば、歴史にその名を刻んだジャイアントキリングあり、反対に高校生に敗れた黒歴史あり、とまさに天皇杯の難しさと面白さを体現してきたと言えます。J2に昇格後はと言えば、実に危なっかしい細い綱渡りの末に、少なくとも下位カテゴリーのチームにしてやられるといった事態だけは避けてきましたが、それにしても紙一重です。そんな訳で、僕ら草津のサポーターは、天皇杯初戦に関しては誰一人楽観している者は居ないと言って過言ではないと思います。それは、対戦相手が現在JFL首位のSAGAWA SHIGA FCであれば尚更です。現在のチームとの直接対戦はありませんが、現チームに合併される前の佐川東京、佐川大阪2チームとの対戦成績は芳しくありませんでした(過去の観戦記をご参照下さい)。というか、はっきり言えばJ2昇格に暗雲をもたらした原因がこの2チームです(いや、勝てなかった自分達が悪いんですがね^^;)。JFL時代を知るサポ達は、この理由から今日の対戦に対して色々な思いを持っているのです。
 試合が行われるのは、群馬県のサッカーの聖地・サッカーラグビー場、いわゆる『サカラグ』です。J規格ではないため、現在草津の公式戦は開催されませんが、座席がない、狭い、芝が悪い、視界が悪い等の悪条件があってなお聖地たる所以は、曰く『臨場感』です。普段聞こえない選手達の声や表情、ボールを蹴る音、時に客席に飛び込むボールなども、この箱庭ならではの醍醐味です。
 今日の試合、太鼓等の鳴り物が禁止との事で、実に久しぶりに手拍子と発声のみの応援です。ドラムリードがないとリズムが取りにくいので、今日は簡単なコールでゆったりと、をモットーに丁寧な応援を心がけます。対岸を見ると、佐川急便のトレードマークである青白縞ユニフォームの「セールスドライバー」の皆さんが綺麗に整列してチアスティックをパンパン打ち鳴らしております。しかも良く聞こえるし。企業チームはバレーボールとかの試合にも参加しているんでしょう、さすがに応援慣れしているというか。感心しました。
 さてさて、どこかお祭り気分な天皇杯ですが、試合はガチンコ、マジ本気モードでいかないと足下を掬われます。草津はJ2リーグ戦から中2日の試合なので、出場選手を多少変えてきたようです。気になるスタメンは次の通り。GK:21・常澤選手、DF:2・寺田選手、4・田中選手、32・有薗選手、5・崔選手、DMF:6・櫻田選手、26・藤井選手、OMF:10・廣山選手、25・佐藤(穣)選手、FW:19・後藤選手、27・都倉選手、リザーブ;GK:22・北選手、DF:17・秋葉選手、18・小池選手、MF:8・山崎選手、13・佐藤(大)選手、14・熊林選手、FW:24・三澤選手。未知の相手にはカウンターに対するケアが肝要、と言うことで守備陣、とりわけ右SBの堅守を指向してベテランの崔選手を起用しました。中盤のコントロールはいつも通り櫻田選手と廣山選手が軸となります。得点に関しては2トップに期待。サプライズはFW登録の三澤選手。小池選手とは逆に、SB→FWのコンバートということになります(エーコ君はFW→SBコンバートです)。もしこれがモノになるようなら、左サイドはフォワードからバックスまでの層が厚くなって言うことなしです。是非出場して欲しいですね。
 さて試合の方はと言うと、前半開始から草津はボールポゼッションを第一に、両サイドバックは突出させずにボランチと2列の守備ラインを構築する、ここ最近常用の守備戦術から入ってゆきます。これに対してSAGAWAは、右サイドからの仕掛けから1トップの高橋選手が頻繁に草津DFラインの裏への突破を試みるなど実に野心的です。ある程度いなしながら受け止め、機を見て速攻を仕掛けてゴールを窺う様子の草津でしたが、SAGAWAの積極的な波状攻撃に曝されているうちに攻撃機会を減らしてゆきます。本末転倒です。ゴール裏からの利かない視界でも、どのエリアが主戦場になっているか位は分かります。ドレドレ(-.-)フ、ウーン、(/_-)ゴシゴシ、(´゜д゜)あるぇ?どう見てもこちら側ハーフ(=草津エリア)でボールと選手が動いているようですが…。ただ救いなのは、SAGAWAの攻撃はやや単調で、その上遠目から打たれるシュートがほとんどであることです。もっとも、ロングシュートがそうそう決まるものではないとはいえ、打たれる内に一回くらいはいいコースへいっちゃうことだってある訳で。危険回避の意味合いからも、可能な限り攻め込ませない、なるたけいっぱい攻め込む、っつう感じでいぐんべぇや。さて、ドタバタした感じで気が付けば前半も35分を回っています。さすがにこのままではまずいなあ、と思っていると空から雨が。上空を黒い雨雲が通過中で、この通り雨のようです。やれやれ、お天道様もご立腹のご様子でお隠れ遊ばしましたよ。恵みの雨と言うでもなく、はたまたこれに奮起した訳ではないでしょうが、前半終盤に試合は動きます。 前半37分、中盤から速攻を仕掛けて相手陣内に侵入したところで、右サイドへ流れていた廣山選手からセンタリングが蹴り込まれます。このボールには中央に入って来た櫻田選手が反応します。櫻田選手、ゴールマウスやや右寄りのニアサイドでゴールに対して半身の構えでセンタリングを待ち受けます。この体勢だと周囲の誰かにパスをするのがお決まりなんですが、なんとサクちゃん左足アウトサイドでボールを上手に浮かしてゴール方向へ流し込みます。GKが呆然と見送る中、ボールはそのまま雨架ける虹の如き弧を描いてゴールネットを揺らします。GOOOOOAL!!! サクちゃん技あり♪綺麗なゴールで不安定な試合展開ながら先制点を奪いました。これで落ち着いた草津は一気に流れを引き寄せます。前半終了間際の43分のシーン。フィールド中央をドリブルであがる後藤選手から一旦左に居た櫻田選手へパスが預けられると、櫻田選手は切り込みながらセンタリングを上げます。このセンタリングに合わせたのがボールをゴール前まで持ち込んだ後藤選手。ヘディング一閃、ボールはゴールマウスを強襲して2点目をゲット。GOOOOOAL!!! 前半終了間際に怒濤のゴールラッシュを魅せます。変に浮かれることなく、前半の残り時間をきっちりクロージングし、2点をリードして前半を折り返します。序盤はどうなることかと思いましたが、勢い込むSAGAWAの気勢に押されはしたものの、決定機を逃さなかったのはさすがです(ちなみに、前半は2得点を含むもののシュート数は5本で、7本のSAGAWAよりも少ない)。
 リードしている時の草津は強いです。後半開始直後からその様を見せ付けます。後半1分、有薗選手が自陣から蹴り出した縦一本のロングボール(あるいはクリアボール)をSAGAWAのDFと競り合い、体の入れ替えと頭によるボールコントロールでなんとこれを突破して草津サポの前に突進してくる巨漢あり。都倉選手です。長身が僕らの目に飛びこんできた次の瞬間には右足を振り抜き、ゴールネットを大きく揺らしていました。GOOOOOAL!!! 3点目は個人技。決めた都倉選手は草津サポの前で胡座パフォーマンスを魅せます。都倉コールに両手を挙げ、いつものように胸を拳で叩き応えます。いやぁ、とっくん破格だわ。その後も草津は組立〜速攻〜シュートの一連の流れを手順良く構築しては相手ゴールへ肉迫します。とりわけ幻となった(オフサイドだったぃね)藤井選手のダイビングヘッドのシーンは、気合いの入った良いプレイでした。後半26分、その藤井選手から熊林選手への交代を図り、試合展開を盤石なものにするべく画策します。続く後半32分、今度は廣山選手をベンチに下げて、佐藤(大)選手が登場です。おお、大基クン久しぶり。頑張って欲しいです。大きくリードされたSAGAWAはとにかく攻めねば、と遮二無二草津バイタルエリアに攻め寄せます。ここまでのところ相手の攻勢を巧みに(あるいは辛うじて?)かわしてきた草津ですが、さすがに後半も30分を過ぎてくる頃になると足が止まってきて、ファールで止めざるを得ない状況が出てきます(いや、ホントはダメですよ?そうなる前に何とかしなきゃ)。で、後半34分、草津はゴール近くでファールを犯してFKを与えてしまいます。SAGAWAのキッカーはDF・旗手選手。蹴り込まれたハイボールを中央で待っていたMF・山根選手に対する寄せが甘く、ほぼフリーな状態でシュートを打たせてしまったのが痛恨です。右足から蹴り出されたボールはGK・常澤選手のセーブをかいくぐりゴールマウスへ。草津は完封を逃します。この甘さが命取りになるのだよ、心せよ諸君!ロスタイムには都倉選手から三澤選手への交代が行われました。待望のFW出場ですが、如何せん時間がほとんどない。いや、残念だ。そして試合はこのまま終了。いや〜、うん、勝ったね、勝った。うん(→ちょっと複雑^^;)。
 試合終了後にはエール交換が行われました。こちらから大きなコールと拍手を贈らせて頂きましたし、SAGAWAさんからも温かい返礼を頂きました。この辺はいかにも天皇杯らしくて良いですね。SAGAWAさん、さすがにJFL首位だけのことはありましたよ。リーグ戦優勝目指して頑張って下さい。
 後半は終始リードした中でのプレイだったので、気持ちにゆとりが持てたことから前半のようなドタバタしたところはあまりありませんでした。それでもセットプレイから失点をした場面などは、寄せが甘いなどの反省点があるので、改めて修正をして欲しいと思います。今日の試合を総括するなら、「快勝、なれど圧勝にあらず」ですかね。相手のペースに翻弄されるのは、最早うちの仕様と諦めます。ともあれトーナメントは勝つのが第一義。そして今日の試合ではJクラブとしての義務は果たしました。次戦はなんと長崎での試合です。状況次第では平日(水曜日)のナイターの可能性もあります(→対戦相手がFC東京となった場合、そのスケジュールの都合によります→後記;そうなりました@11/11)。昇格戦線から外れた僕らの天皇杯へ懸ける思いは大きいのです。一つずつ前へ。少しでも高みへ。今日はその第一歩。【ほーせん@高崎】




■ 2009年11月11日(水) ■

3回戦

FC東京(J1) 3−2 ザスパ草津

長崎県総合運動公園陸上競技場 1684人

鬼門の長崎



 立ち上がりからFW都倉をターゲットに積極的な攻撃を見せたザスパ。後半12分、ロングボールに都倉が反応、相手GKの頭を超すループシュートで同点とした。その後、2点を奪われたが、36分にDF小池の左サイドからのクロスをFW高田が押し込んで意地を見せた。  FC東京は同点とされた後半18分、途中出場のMF中村がFKを直接決めて勝ち越し。31分にもFW平山がMF羽生からの左クロスを頭で合わせてリードを広げた。(11月12日『上毛新聞』より引用) 



またも鬼門・長崎で夢への冒険が断たれた

来年こそ、一つでも先へ進もう





Special Thanks
御寄稿・御協力あんがとね!

ほーせん@高崎 様
あきべー@北毛 様
さねやん@東京 様
「maison de kota」kota 様

製作協力三束雨@藤岡





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