「医療人のための群馬弁講座」特講



■ Satellite League 2007 ■




2007 U-23チーム サテライトリーグに挑む
 



U-23チームのサテライトリーグでの奮闘を
2007年も「まっさか!なっから!ザスパ!!」としてできる限りレポートするで!




■ 2007年4月1日(日) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ第1日

川崎フロンターレ 2−1 ザスパ草津

等々力陸上競技場 2788人

U-23 始動

 のっけから時間軸をズラしてしまいますが、今日、ザスパ公式HPにサポカン議事録が掲載されました(2007/04/06記す)。本業の方で議事録を書くことが多いので、会議開催日から議事録公表までココまで猶予してくれる会社っていいな(皮肉です(笑))とおもいながら、それでも植木監督はじめ参加者各位のそれぞれの熱い想いをじっくりと拝読しました。そんなわけで今日になって改めて今更知った事実としては、基本的に今年サテライトリーグを戦うのは昨年までのようなチャレンジャーズという独立したチームではなく、U-23というトップチームの下部組織であるということ。ということは、たしかに契約上はプロではなくてもトップチームに召集される可能性が広がるなど、そこのところの垣根は多少融通が利くようになるのかな?などと期待します。たしかに勝負の世界、どこで与えられるかも知れないチャンスを追い求め、そのわずかなチャンスを活かした者のみが生き残る厳しいものではありますが、草津の町でザスパの看板を背負って頑張っている選手たちにはなんとか成功を掴み取ってほしい。そのためのアピールの場は可能な限り与えてあげてほしい。等々力のピッチに散った選手たちを見なら、ベンチになぜかドカッと腰を下ろしている佐野トップチームコーチの眼鏡に適うプレーを繰り広げてくれることを期待します。
 今日のスタメンは、GK22北 一真。最終ラインは3バック左から2有村直紀、23藤井大輔、28金生谷仁、中盤はフラットに左より24吉岡 聡、19長部雄大、7高田健太郎、6藤本雄基。FWは3トップで27藤崎武馬、29岩田正太、15奥山卓廊。今のうちに言ってしまいますが、アマチュア契約の選手には自分の背番号がありません。自分の居場所−その象徴である背番号−は自分の力で掴み取るしかないのです。厳しい話ではありますが、例えばボンバーヘッドで有名な某選手は練習生からスタートして初めてプロ契約が適ったときの背番号22を移籍先でも代表でも着け続けています。U-23の選手たちもハングリーな気持ちをパワーに変えて、大きく羽ばたいていってほしいとおもうのです。
 さて、試合が始まってみると、やはり川崎のレベルは高いものがありました。3−4−3の布陣を敷いたザスパは中盤を支配できず、川崎の速いパス回しに振り回され、空いたスペースにスルーパスを送り込まれ最終ラインが危機一髪凌ぐ、というプレーが相次ぎます。特に川崎16鄭 大世選手には何度も決定的シーンを演出され、23藤井選手や22北選手が身を挺したプレーで辛うじて得点を封じるなど、川崎の速く巧いプレーに翻弄されつつも、最終ラインの3選手が懸命に身を挺してゴールを守ります。そして中盤の4選手は川崎のパス回しにどんなに振り回されても、自らがプレスを掛けることにより味方守備陣の負担を軽減させるためにボールを追い掛け続けます。そうして懸命に奪ったボールが送られた前線では、FWがどこまでもどこまでもチェイスし続けます。  そんな努力が報われたのが前半31分。中盤から左サイドへとフィードされたボールは一旦は川崎DFの足元に納まったものの、これを15奥山選手が果敢に奪い取り、そのまま中央へドリブル突破。川崎守備陣をかわし、放ったシュートはちょうどゴールの対角線、ゴール右隅をキッチリと捉え見事な先制GOOOOOAL!!! 貴重なマイボールを託されたセンターフォワードとして、仲間の想いと自身のアイデンティティのために、決して易しくはない仕事を確実に成し遂げました。とはいえ、その後も川崎にポスト直撃のシュートを放たれるなど試合のペースは相変わらず掴みきれないまま、しかしそれでも1点のリードで、前半を終えます。
 後半。やはり試合の主導権は奪えずに試合が進みます。ちなみに、あまり他所様のスタジアムをとやかく言えた立場ではないのですが、失礼ながら等々力のスタンド(特に1階席)は決して観戦しやすいとはおもえませんで(イメージとすると敷島陸上のゴール裏。左右のパスは判るのですが、遠近感が掴めない)、そんな中“向こう側”で守る選手たちの動きは正直よく判らないところがあります。どうやら後半5分過ぎに続けて失点したらしい(アウェイならではの歓声が津波のように押し寄せ、ゴール内でボールが転がっているのが見えました)のですが、詳細はよく判りませんでした。ただ、オヤジ小島選手の直系で、栄光の背番号22を承継した新守護神・北選手。都田の悔しさを知る者にとって、貴方はザスパの最後の秘密兵器です。あの日貴方が見せた涙が、2年を経てどのように昇華し結実したのか、筆者は大いに期待しています。
 そんな中、たくさんのピンチをなんとか防ぎ、僅かなチャンスを懸命に追いかけつつもゴールまでは至らず、試合終了。1−2。敗戦。サテライトリーグに対する各チームの考え方の違いもあるとはおもいますが、川崎のメンバーは強かった。そしてザスパの選手たちも一生懸命戦った。でも勝てなかった。まぁ、いいさ。少しずつでしか上昇できないチームかもしれないけど、努力し続けた結果今はリーグ5位にいる。U-23の選手達は背番号も貰えない辛い環境だけど、だけど時間的猶予は去年よりも与えられている(と信じたい)。今トップで頑張っている選手たちがこれからマークされ、負傷し、あるいは累積で戦列を離れチームとしての戦力が落ちたときに、今日等々力で(あるいは今後、新潟や浦和や大宮で)懸命に戦った選手たちがJ1チームとの戦いの経験を持ってチームに合流し、活性化させてくれればいい。新生U-23の頑張りと、相変らずのサポーターを大事にする姿勢と、そして何かザスパにとってイイことがありそうな予感にワクワクしながら、等々力のスタンドを後にしたのでした。【昴⊂上州】




■ 2007年6月3日(日) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ第2日

ザスパ草津 2−1 アルビレックス新潟

嬬恋村運動公園陸上競技場 600人

ホーム開幕戦、白星!

 昨年までのチャレンジャーズチームをベースに、複数年の育成目的からU-23へと名称を変えたザスパの育成組織。先日のアウェイ川崎戦を経て、この日嬬恋運動公園で記念すべきホーム開幕戦を迎えました。私にとっても一昨年以来の嬬恋。相変わらず、周囲に連なる山並みとグラウンドの芝の緑が映える、美しいところです。
 14時のキックオフを前に、正午過ぎにはザスパ、アルビ両サポが集まり始め、30分後の開場を待ちます。と言っても、そこに明確な門や仕切りがあるわけでもなく、一枚の張り紙と係員の人の“もうすぐ開場しまーす。しばらくおまちください”の言葉のみ。この辺ののどかさが無料で見られるサテライト戦の醍醐味であり、ザスパ草津の誕生当時、群馬県リーグ1部で奮闘していた頃を思い出させてくれる、いわゆるであると言えます。
観覧席はグラウンドに面した芝の傾斜地。そこに思い思いの格好でくつろぎ、試合に備えます。この日は両チームの声だしサポも少人数ながら集まり、トップの試合と同じように応援合戦が繰り広げられました。
 グラウンドと観覧席の境も、杭にロープを一本渡したものだけ。アップを始める選手達も同じ目線で、すぐ間近で観ることができます。マッチデープログラムに載っている名簿とアップしている姿を代わる代わる見て、選手を確認。純粋にU-23に所属している選手たちをはじめ、トップから常澤、山本、吉岡、中井、里見、マーロン、そしてなんと前日トップの山形戦で後半途中出場した尾本も加わっています。CBがいないため駆り出されたんでしょうか?また、U-23のさらに下のカテゴリであるユースから、木下伸二も加わっていました。通称ザスパのカカ。クラブの期待のほどが窺えます。対するアルビレックス新潟もユースの選手が数人混ざっている模様。そして前橋育英出身の吉沢選手もスタメンに名を連ねました。
 そして14時、キックオフ。ザスパのフォーメーションを確認すると、トップと同様の4−4−2、GK常澤にDFが左から吉岡、尾本、有村、山本、ボランチに里見と中井、左サイドに藤本、右に高田健太郎、ツートップが奥山とマーロン。サブには濱田、木下伸二、長部、木下雄貴、藤崎となっています。
 さて、開始早々から出足の良いザスパの選手達。プレッシャーをかけて新潟のパスの出所でボールをカットして攻めに転じていきます。なかなかいい試合になりそうと思いかけた開始3分、相手のクリアボールを奪って抜け出た奥山が、そのままの勢いにシュート!そしてGOOOOOAL!!! あっという間の先制点にサポも沸き上がります。が、それもつかの間、6分に今度はクリアボールをはじかれ、ゴール前に詰めた吉沢に決められ、これまたあっという間の同点劇。このまま点取り合戦になりそうな雰囲気を感じた序盤戦でした。
 しかし、ここから新潟が個々の技術で盛り返せば、ザスパは動きの良さと選手一人ひとりの気迫のこもったプレーで応酬。左サイドから吉岡のクロス、中盤で藤本が奪ったボールを高田がつなぎ、奥山へのラストパスなど、いくつかゴール前でチャンスを作るものの、得点できず。里見は相変わらず豊富な運動量で守備に攻撃にと顔を出し、マーロンは楔となって攻撃の押し上げに寄与。中井も積極的な動きで中盤でのボールカットや配球を行っていました。グラウンド方向に時計がないため、また試合も白熱した展開だったこともあり、あっという間の前半終了という感じでした。
 そして後半、開始早々から中盤の藤本に変わって、カカ木下の投入。ザスパサポの期待がその一身に集まります。中盤の左に入った木下は、早々にボールに絡んでいきましたが、やはり新潟の選手達に比べると線の細さは否めない感じで、激しいチェックに苦しんでいる様子でした。しばらくするとポジション取りがいまいちなのか、消えている時間が多く、ボールタッチも少なくなっていきました。ただ、何度か見せたフォローの動きやボール奪取、左サイドをドリブルで持ち上がったときのスピードなど、素質を感じる部分もいくつか。これからの成長に期待が持てます。
 さて、試合は一進一退の攻防が続き、後半ものこり20分前後に。ザスパは奥山に変わって藤崎を投入、さらに残り10分で中盤の高田健太郎に変わって長部を投入します。何度かゴール前でチャンスを迎えるものの決めきれず、このまま引き分けという雰囲気も漂い始めようかという79分、右サイド中盤でパスカットした中井のパスに藤崎が反応、DFの裏を取ってゴールに向かいます。まだかなり距離がありましたが、藤崎は思い切りよく右足を振り抜き、綺麗な軌道を描いたボールは、相手GKの手とクロスバーの間をかすめるようにゴールネットに突き刺さり、勝ち越しのGOOOOOAL!!! U-23のフレッシュさそのままのスカッとするゴールにザスパサポも総立ち。そしてこの1点差を守りきり、見事U-23のホーム初戦は2−1の白星で飾る結果となりました。
 総じてザスパ選手達の動きの良さと積極果敢な姿勢が目立った試合。特にトップ登録された奥山、藤本、高田の3選手はボールに絡む回数も多く、今後の活躍が非常に楽しみです。また、常澤も積極的な飛び出しで安定した守備を披露していました。反面、マーロンは序盤こそ目立ったもののその後あまりパッとせず、山本、吉岡の両SBもソツなくこなしていましたが、目を引くオーバーラップは1,2度程度、SBと呼ぶには少々物足りない感が。中井もこの試合だからこそ、そこそこ目立っていましたが、本来ならトップの試合でもっと力を発揮してほしい選手。期待の大きさを上回るほどのパフォーマンスとは言えませんでした。
 そして試合後には恒例のふれあいサッカーを開催。選手全員参加、サポも老若男女問わず参加できるサッカーを通じた交流イベントです。大人の部は少し真剣に、子供たちとは一緒に大きな声で騒ぐ選手たち。子供たちは選手相手に本当に楽しそうでした。堺コーチの名(迷?)司会っぷりも楽しめ、濱田選手(通称ハマちゃん)の即興ラップ、最後は残ったサポの長い列に選手達がハイタッチで退場という盛りだくさんな内容。前日のトップの後味の悪いドローから一転、勝利の余韻に浸りながらの楽しい一日となりました。【yosuie@中毛】



■ 2007年7月8日(日) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ第5日

ザスパ草津 1−2 川崎フロンターレ

草津町本白根第3グラウンド 800人

原点の聖地で

 本日は、ここ聖地・草津町本白根第3グラウンドにてJサテライトリーグ・第5日が開催されました。対戦相手はJ1川崎フロンターレ・サテライトチーム。ザスパ草津の原点でもある草津町とあって、私も含め応援に賭けつけて来るサポーターの気持ちは、どこかトップチームの試合のモヤモヤを打開したく、そして新たな選手発掘を祈っての気持ちもどこかに潜んでいたのではないでしょうか。ともかく、精一杯走り抜いてサッカーの面白さの原点を見せてほしいものです。試合開始1時間半前に到着し、ちょうど開場となりました。私が思っていた以上に両チームのサポーターの数は多く、早く座席を確保しないと席が無くなってしまう勢いです。こんなことに驚いていたのもつかの間、もらったマッチデープログラムには何と、トップチームで試合にフルに出ている選手もかなり登録されており、新たな選手の発掘なのか?トップチームの調整なのか・・・?それにしても、正直言って相手J1川崎フロンターレの選手登録の多いこと(33名)! J1との規模の違いを目の当たりにする今日ですが、それにしてもU-23とトップチーム混成で17名のザス パ草津!!人数ではない!?チームプレーを今日も見せてほしいなぁ〜(汗&笑)
 そして気付くと、そこには植木監督も到着。昨晩までJ2・第26節VSサガン鳥栖戦の鳥栖スタジアムに立っていた指揮官が、すでにここ草津町に間に合った訳ですから嬉しい驚きです。しかも、目が合うと監督の方から「いつもありがとうございます。」との声が・・・私も監督に「頑張って下さい!本当に応援しています。」と声を掛けました。本当に、ザスパは地域密着ならではのチームであり、サポーターと選手・コーチ・監督の距離が身近なチームなのです。(喜)
 今日のスタメンは、GK21常澤聡 DF16山本拓弥 4田中淳 3尾本敬 15有村直紀 MF13マーロン 30長部雄大 7高田健太郎 6藤本雄基 FW20奥山卓廊 14佐藤正美 リザーブとしてGK1濱田雄也 DF2寺田武史 MF25二瓶翔太 18木下雄貴 FW19後藤涼を構え、前半は3−5−2気味の布陣で挑みます。
 試合開始直後より声だしも良く、両サイドをうまく使っての展開もあり駆け上がりも早くキレのいいプレーが目立ちます。トップチームの選手も前日から合同練習に参加していた様子で、さすがのDF陣は貫禄も感じられます。中軸もプレスを掛け必死に球を奪いに行く姿は選手のやる気が伝わってきました。そんな中、前半44分に絶好のチャンスがやってきました。16番山本拓弥選手の左からのCKに素早く反応した20番奥山卓廊選手のヘッディングがドンピシャなタイミングでゴールに吸い込まれていきました。GOOOOOAL!!! 先制点を挙げたザスパ草津、そして前半終了。
 ハーフタイムには選手への応援メッセージが読まれ、(今回も選手へのメッセ☆読んでいただきありがとうございましたぁ〜♪)後半はGK常澤から1番濱田雄也 DF有村から2番寺田武史 FW佐藤から19番後藤涼と交代しての4−4−2に変更しての布陣となっていました。前半にもありましたが時間が立つごとに凡ミスが増え、ちょっとしたタイミングからのパスミスから相手のカウター攻撃にやられ1点目を献上。その後も両者の奪い合いから何本ものFKを奪われ、相手の精度にも助けられそのままドローが続きました。その後、ゴールエリア内でファウルを取られ相手にPKのチャンスを与えてしまい2点目を献上。終盤MF高田からFW25番二瓶翔太と交代し3トップに変わりましたが、相手の流れを変えられずあえなく1−2で試合終了。感想としては、正直トップチームの選手よりキレのいいFWの奥山卓廊選手やDF山本拓弥選手などトップチームでの試合に起用してみてはいかがでしょう。今までにない展開を作れそうな予感がしますが・・・
 試合が終わってからは恒例のお楽しみふれあいサッカーも行われ、またジャンケン大会や記念の集合写真も撮られ、最後には恒例の選手とのフリートークもあり、本当に楽しい1日となりました。また、今回すっごく気にいったのが、U-23チームで作ったラップのCDがふれあいタイムから流れていて、(ハマちゃんヤル〜♪)って感じでした。帰りはせっかくなので草津温泉に寄り(温泉では、川崎フロンターレのサポさんに声を掛けて頂き、自分もアウェイの地によく伺いますが、やっぱりサポーターって温かい方が多いですねぇ〜)ゆっくり汗を流し、家路に着いたのでしたぁ。【あきべー@北毛】




■ 2007年7月29日(日) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ第6日

ザスパ草津 (前半終了時雷雨中止) 浦和レッズ

群馬県立敷島公園県営サッカーラグビー場 約300人?

雷雨襲来

 試合前日の段階で「明日のレッズ、豪華メンバーらしいよ」という噂が流れていました。なるほど。リーグ戦も中断期間であり、遠征とはいえ然程の移動距離ではない。いくらなんでも阿部勇樹や鈴木啓太はムリだろうけど(前日ベトナムの酷暑の中、必死に戦っていたからね)、もしかして岡野とか永井とか、ひょっとして小野とか、顔見せを兼ねて細貝とか、それはもう名前を聞いただけで期待で胸が膨らんでしまうタレントを擁する浦和のこと。もしかしてひょっとすると、すごいメンバーを観られるんじゃない?サテとはいえ早めに座席を確保して、折角だから日本一のプレーを堪能しなきゃ、と試合開始2時間前には現地入り。幸いにしてスタンド中央上部の関係者席隣のブロックに座席を確保することができました(当初「観やすいから」と選んだ座席でしたが、後に全く違う理由で大正解となることをこのときは知る由もありませんでした)。
 試合前のピッチアップ。残念ながら赤いユニフォームの中に上記のような有名どころはいませんでした。ただですね、上手いんです、この(決して有名どころではない)選手たち。なんというかパスが正確で、シュートがワクに飛んで、当たり前なことなのかもしれませんが足でボールを扱うのが上手なんです。それで視線を我らがザスパに移すと・・・。何かが違う。こんなこと書いていて無責任なんですが、トラップの正確さ、動き出しの早さみたいなものが違う(気がする)んです。それは多分環境の差に起因するもので、普段世界の舞台で戦っているメンバーとプレーしている選手たちと、2部リーグの下位でもがいているチームでトレーニングを続けている選手たちの埋めがたい差なのかもしれません。よって普通に考えればなかなか勝負にならない対戦ではありますが、ジャイアントキリングの得意な我らがザスパ。技術の差を凌駕する気迫と情熱で日本一の(サ テライト)チームから勝ち点、いや勝ち星を上げられるように頑張ってほしいとおもいます。
 この日の先発はGK22北。4バック体制で、左から24吉岡、2有村、23藤井、16山本。中盤が、左に15桑原、右に6藤本の両ウィングと、7高田健太郎と27里見のダブルボランチ。2トップは14佐藤正美と19後藤。藤井、桑原、後藤の各選手については飛躍に向けた価値ある調整の場に、U-23登録の選手たちには是非ともいいアピールをしてもらいたい(植木監督も観戦に訪れていました)と、期待しながらのキックオフです。
 開始早々の前半1分。左サイドで得たペナルティから、吉岡選手のパス。飛び込んだのは後藤選手。惜しくもワクを外しますが、スタンドからは溜め息と、それを上回る大きな拍手。みんなこういうプレー観たいんですよ。走って、ゴール狙って、最後は身体投げ出したためにピッチに倒れこんで。結果は出なかったけど、スタンドは大いに盛り上がりました。
 その後も後藤選手がピッチを走り回ります。というのも、中盤がしっかり機能していたために、いいパスが後藤選手に出るんです。特に左サイド(試合前にサイドチェンジしていた関係で、ザスパサポの目の前、思い出していただきたいのですがサカラグの距離感での目の前です)を高田健太郎選手、桑原選手、吉岡選手が駆け上がっていきます。そして彼らが懸命に上げたクロスに、浦和DFのマークを受けながら後藤選手が飛び込みます。もちろん左サイドだけでなく、中盤や最終ラインで地味ながらも懸命な潰しあいが繰り広げられています。というのも、浦和選手の中盤で奪ったボールのカウンターは凄まじく、しかもそこに細かいパス回しというワザが加わるために、ザスパとしては中盤での不用意なミスだけは避けなくてはなりません。そのため、中盤でのプレーは熾烈なものがあり、双方選手の苛立った声がスタンドまでよく響いていました。そういった全員での総力プレーの中で、前半20分には佐藤正美キャプテンの惜しいシュート、23分に左サイド後藤選手のセンタリングへの桑原選手の飛び込み、35分には後藤選手が右サイドを突き抜け、そのままシュート、といい形での攻撃を組み立てますが、残念ながらゴールは奪えず前半終了0対0。やはり上手いんですよ、浦和の選手たち。オーバーラップしたザスパ左SB吉岡選手のスペースをキッチリ突いてきていました。で、そこを必死にカバーしていたのがU-23の有村選手。カウンターを喰らって数的不利な状況で、懸命にスペースを埋め、丁寧に丁寧にプレーしていたのが印象的でした。確かに有村選手がボールを奪ったケース自体は少なかったですが、彼のマークで浦和選手のパスコースが減殺され、決定的なパスを防いだという意味での貢献度は大きかったとおもいます。また、中盤での潰しあいで非常に効いていたのが藤本選手、高田健太郎選手。なかなか一発でボールを奪うことは出来なかったですが、二の矢・三の矢として献身的な働きをしてくれました。今のザスパにはとても大切な姿勢だと思いながら観ていました。
 最後に、試合自体は残念ながら前半終了時点で雷雨のため中止になりました。少しJFLのホームホリコシ戦を思い出しました。あの時は芝生席で手を繋ぎながら♪KUSATSU DREAMSを歌っていました。ただ、どうでしょう。Jに上がったのだから、日本一のチームを呼ぶようになったのだから、観客席に屋根くらいあっても良いのではないでしょうか?噂によると、貴重な屋根席の中央にドカッと確保していた関係者席にサポーターが避難してきて、それでもロープで区切られているため呆然としているのを見て、植木監督がスペースを開放するよう指示したそうです。それまでの時間、サポーターは基本的に雷雨に打たれながら試合開始を待っていました(スミマセン、我々はほとんど濡れずに済みました)。埼スタのある県とビッグスワンのある県に挟まれて、ちょっと恥ずかしくないですか、群馬県の偉い方々。自県民が地元チームを愛して集うスタジアムで、雨が降ったらそのときは自己責任で濡れろということですか?ピッチには群馬県草津町の看板背負って頑張っている選手たちがいます。そしてそんな選手たちを応援している群馬県民がいます。自治体としても手を差し伸べたりしませんか?私は元群馬県民の出稼ぎ族なので住民税は埼玉県に払っているんですけど、どうせ血税を使っていただくなら愛するクラブ・スポーツを応援してくれる自治体に払いたいとおもいます。ふるさと納税で私も群馬県に恩返しすることが出来るようになりそうです。その税金、夢を育てるスタジアムの環境整備に役立ててくれると嬉しいな、と考えた参院選投票日の雷雨のサカラグでした。【昴⊂上州】




■ 2007年9月5日(水) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ 第8日

大宮アルディージャ 0−3 ザスパ草津

埼玉スタジアム2002 第2グラウンド 253人

グッドゲーム!

 ものすごい蒸し暑さの中、その試合は行われていた。公式記録で気温26.1℃、湿度91%。ただスタンドで感じる不快指数はそんなデータよりも遥かに高く、特に草津組の暑さ対策が心配された。今日ここにいる他の事情よりもザスパを優先した愛すべきザスパ馬鹿なサポの多くが、日曜日の東京V戦での走れない、動けないチームの惨状を見ている。今日のチームがどんなサッカーを見せてくれるのか、期待と不安を抱えながらの観戦となっていた。
 今日の対戦相手は大宮アルディージャ。9月1日のさいたまダービーで首位浦和から勝ち星を挙げ、リーグ後半の総力戦に向けてサテライトリーグの動向にも注目が集まっている(と、テレ玉『Ole!アルディージャ』では言っていた)。その実力は今更言うまでもない。現在の順位は(J1)下位に甘んじているものの、昨年のザスパのエースがベンチ入りもままならず、守護神がそのまま再びレンタルで出されてしまう、そんな選手層を誇るチームである。
 今日のザスパ草津。スターティングメンバーはGK北一真。最終ラインが右から山本拓弥、藤井大輔、田中淳、有村直紀。中盤は右サイドに桑原剛、左に里見仁義の両ウィングに、高田健太郎、吉岡聡のダブルボランチ。2トップが佐藤正美と奥山卓廊。個人的には、右サイドの山本・桑原のプレーに注目している。プレシーズンマッチ新潟戦でこの二人のプレーを観て以来、密かに期待しているのだ。また、最終ラインの田中・藤井にも期待したい。この両名を欠いてシーズンを戦えるほど、現状のザスパの選手層は厚くないと考えられるためだ。
 試合内容は、とても良かった。本当に良かった。とにかく走り負けない、応援したくなる選手たちがそこにいた。以下、いくつかのプレーについて振り返ってみたい。
 前半6分。最終ラインの田中選手から、前線右サイドに大きな大きなフィード。追い付いたのは右サイドウィング桑原選手。上げたクロスの先にはセンターフォワード奥山選手。そこに追い付きフォローしていたのが本来最終ラインの山本選手。惜しくもゴールは割れなかったものの、広いピッチを大きく使い、相手守備陣に勝る運動量でチャンスを演出した素晴らしいシーンだったとおもう。この日は特に右サイドの攻撃を多く用いており、そのため自然山本選手のオーバーラップの機会が多くなる。結果的にムダッ走りになることも多いのだが、その走りが相手ディフェンダーに与えていたプレッシャーを考えると本当に大変な汗かき役を務めていてくれたことを実感する。桑原・山本コンビでフォーメーションやパスの出し方・もらい方を確認しあう姿に、上の舞台で大きな華を咲かせてほしいと願わずにはいられなかった。
 後半28分。大宮のカウンター。正直このときザスパの足は止まっていた。どうもユースの選手二人に切り裂かれたようなのだが、大宮選手のパスにまず藤井選手が身を投げ出してクリアしに行く。完全なクリアには至らなかったものの、ボールは藤井選手の足先でコースを修正されていた。このブレが大宮選手の進路を狂わし、最終的に常澤選手(後半15分IN)の身を挺したプレーに繋がった。このとき、左サイドでは有村選手が大宮の右サイドの選手にぴったり張り付いていた。田中選手は一旦はマークを振り切られるも、その状況を認識するや常澤選手に替わりゴールマウスへ駆けていた。このようなピンチは少ないに越したことはないが、この日の最終ラインは本当によく声を出し、よく動いていた。当初は急造ラインで、有村選手がオフサイドトラップのタイミングに困惑しているように見えた場面もあったが、後半はそんな有村選手もオーバーラップを仕掛けるなど、時間と共に阿吽の呼吸というか息の合った良い状態になったとおもう。これでまた前橋と草津で別れてしまい、コミュニケーションが欠如することになるのは避けてほしいとおもった。
 肝心の(?)得点シーンであるが、3点とも素晴らしいゴールであった。ついでに言うと高田健太郎選手が見事なミドルシュートを放っているので、それも書いてしまう。
 前半26分。ペナルティエリア右でボールをキープしていた吉岡選手が、その右サイドを駆け上がる桑原選手にパス。桑原選手は相手ディフェンダーのマークを受けながらもワンタッチでグラウンダーのパス。その先には我らがキャプテン佐藤選手。ダイレクトで振り切ったシュートはそのままGOOOOOAL!!! 誰かがトラップしていたら消えていたであろうパスコース、シュートコースをイッキツウカンさせた素晴らしいゴールだったとおもう。
 後半8分。右サイドの山本選手がセンタリングを上げる。ゴール前での競り合いで大きくクリアされたボールは、センターサークル付近まで転がる。多くのサポーターが次のパスは何処に出るのかと全体像を俯瞰しようとしたそのとき、高田健太郎選手が左足を振りぬいた。相手選手にコースを消されないうちに、また相手キーパーに充分な準備の時間を与えないうちにダイレクトで放たれたシュートは、決してジャストミートではなかった分揺れるシュートとなってゴール向かっていき、すんでのところで相手キーパーに掻き出されたものの、長距離砲もあることを相手方に示す効果があったとおもう。
 後半32分。右サイド山本選手からゴール前の藤本選手(後半15分IN)にフワリとした、しかしキーパーの飛び出せないところへのピンポイントクロス。これに藤本選手がヘッドでキッチリ合わせて、2点目のGOOOOOAL!!! これは実際は二次攻撃となっていて、ゴール前には3〜4人の紺色のユニフォームがいて、数的にも優位に立っていた。それが一斉にゴールに飛び込んでいき、見事なセンタリングに見事なシュートが結びついたチームとしての完璧なゴールだったとおもう。
 さらに(この辺りはレインボーカラーだらけかとおもうが、それもいいのだ)後半43分、センターサークル付近から長部選手(後半アタマIN)が左サイドのスペースへパス。相手ディフェンダーの後ろのエリアでボールを受けた桑原選手。そのまま走りに走って走る。中央にはファブリシオ選手(後半20分IN)が並行して走るが、桑原選手そのまま相手ディフェンダーをかわし、キーパーと1対1。ゴール右済みへズドンと打ち込んだシュートが見事に決まりGOOOOOAL!!! 決定的な3点目となり、試合もそのまま終了。3対0。完封
 メチャクチャに暑かったこのコンディションで、なぜ選手はここまで頑張れたのか?言い古された言葉であるがハングリー精神ではないかとおもう。「この試合でアピールする」「この1プレーに賭ける」という想いが、ともすれば諦めてしまう重い足を動かしていたのだとすれば、その気持ちはきっといつかトップ首脳陣にも伝わるはずだ。その時を信じて、今は辛い状況かも知れないけれど、刃を研ぎ続けてほしい。トップのピッチでもっと大きく羽ばたくことができるために。
 最後に特筆しておきたいこととして、この日はスタンドの雰囲気が素晴らしくよかったことを記しておきたいとおもいます。試合前、雨に濡れた椅子の水分を払うために、運転手のSさんが雪掻き(?T字で、窓の雪とかを払うヤツ)を持って座りやすくしてくれました。ハッキリ言ってしまえば試合前後の運転の方が仕事なのに、サポーター席で共に喜びを分かち合うSさんの姿に、なんだか気持ちが温かくなりました。また、去年のチャレンジャーズチームを縁の下で支えたTさんも本日の観戦に訪れていました。去年一緒に頑張った選手たちの動向や今後の期待に関する情報交換をする中で、今でもザスパのことを愛している気持ちが伝わってきて、嬉しくなりました。それとハーフタイムに、某選手のご家族ご提供(という噂を聞きました)のお饅頭が配られました。たくさんいただいたので、大宮サポにもお裾分けが行きわたったらしいです。ホントにこのチームはアットホームな、みんなで頑張っていくチームなんだな、とおもいます。応援しか出来ませんが、夢の実現に向けて頑張っていこうよ、とおもうのです。そして、この日のコールリーダー氏について。とてもよかったとおもいます。「こういう曲があって、こういう場面で使っていた。いまのU-23の選手にもこういう気持ちを伝えたい。だから古い曲だけど、この曲を使わせてほしい」そう語りかける姿に、スタンドは自然と一体となっていきました。「倒れている選手が(誰なのか)判ったら、教えてほしい」伝えると、すぐさま当該選手のコールをスタートさせました。「U-23の選手、上を目指して頑張っているんで、これからもサテライトリーグを盛り上げていきたい。応援してください」雨に濡れながらコールを引っ張っていた姿に感銘を受けていたスタンドから、自然と拍手が沸き起こりました。
 今日、この試合を観に行ってホントによかったとおもっています。勝敗以上に大事なひたむきさを選手たちから感じ、ザスパというクラブを中心に広がるコミュニティの大切さを再認識することもできました。これからも応援して行きたい。そんな温かい気持ちで埼玉スタジアム(第2)を後にしたのでした。【昴⊂上州】



■ 2007年9月16日(日) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ 第11日

ザスパ草津 0−3 大宮アルディージャ

嬬恋村運動公園陸上競技場 450人

昨日の友が



 ザスパは大原学園JaSRAサッカークラブへの期限付き移籍から復帰したFW佐藤大基、DF小林亮太、MF金生谷仁、FW岩田正太がそろって出場したほか、13日に加入したばかりのDF喜多靖も先発出場し、ザスパデビューを飾った。
 試合は序盤から大宮が巧みなパス回しで主導権を握った。前半9分、FWペドロがGK常澤聡のこぼれ球を右足で押し込み先制。後半21分にもペドロが左足で合わせこの日2得点。終了間際の44分にはシュートのこぼれ球をFW若林学が押し込み、最後まで攻撃の手を緩めなかった。
 ザスパの木村直樹コーチは「力の差が出たが、攻撃を中心にいい動きができた選 手もいる。次戦はもっとゴールにこだわりたい。」と話し、10月14日の浦和レッズ戦を見据えた。(9月17日上毛新聞より引用)





■ 2007年10月14日(日) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ 第12日

浦和レッズ 1−0 ザスパ草津

埼玉スタジアム2002 第2グラウンド 2200人







■ 2007年10月31日(水) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ 第14日

ザスパ草津 0−0 アルビレックス新潟

新潟市陸上競技場 1731人





■ 2007年11月21日(水) ■

2007Jサテライトリーグ Cグループ 第15日

ザスパ草津 0−1 浦和レッズ

さいたま市大原サッカー場 200人






プロへの壁は厚く、無念の選手もあっただろう

しかし草津での経験が、後の人生の大きな糧にならんことを




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