「医療人のための群馬弁講座」特講

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2019年 3から2






■ J.LEAGUE DIVISION 3 2019 ■




戦いの鐘が鳴る (第1節〜第17節)

3から2 (第18節〜第34節)






■ 第99回 天皇杯 (2019) ■

2回戦 大宮アルディージャ(J2)に延長戦2-1で散る



「まっと!なっから!ザスパ!!」は、こっち







■ ザスパ草津チャレンジャーズ ■

第53回関東社会人サッカー大会優勝! 来季関東2部に昇格!



チャレンジャーズチーム観戦記ページ
「まっさか!なっから!ザスパ!!」は、こっち






■ 2019年をふりかえって  ■

夜明け

 正直、昇格争いができるのは来年以降だと思っていた。J3初年度となった昨年、「乾坤一擲」をスローガンに掲げ、1年でのJ2返り咲きを狙ったものの、終盤の昇格レースに競り負け、留年を余儀なくされたザスパ。降格救済金もなくなり、J3前提の予算を組まなければならなくなった。その結果、長年チームを支えた松下裕樹や小林竜樹を始め、20名以上の選手が去り、残ったのはたった4人。聖域なき再編だった。上がれなかった代償は大きい。その責任の一端は我々サポーターにもあると思い、これまで以上にクラブを支えていかなければいけないと感じた。

 幸い、奈良社長、布監督を始めクラブのフロント、スタッフ陣は今年も継続して率いることとなり、完全リセットは免れた。新加入のメンバーは大卒ルーキーを中心に、J2のクラブから中堅選手を、そして実績を残している辻正男、青木翔大、加藤潤也という各クラブの背番号10の獲得に成功、年々レベルの上がるJ3でもやっていける戦力になった。そして最後のピースを埋めるように、渡辺広大がレノファ山口からレンタルで加入。2019シーズンの陣容が整った。開幕前のサポーターカンファレンスでは、新加入の若手選手を育てながら複数年のスパンでチーム強化をしていく方針が語られた。背伸びしてJ2に上がっても、またすぐに降格するのでは意味がない。納得のいくクラブ方針だった。

 始動後、テストマッチの結果が近年になく良く、チーム作りは順調に進んでいると思われた。しかし、ほとんどが新加入選手のチームで簡単に勝てるほど、J3は甘くない。開幕戦の対ブラウブリッツ秋田を2-2で引き分けると、勝ち負けを繰り返し、なかなか波に乗れない。攻撃と守備の歯車が噛み合わず、6節のアウェイ、セレッソ大阪U-23戦では、2点を先制しながら逆転され、敗北するなど、もったいない試合が続く。サポーターにとっても、我慢のときだった。やはり今年は、チームの基礎工事に費やすべきかもしれない、そう思い始めていた。

 好転のきっかけは、天皇杯だった。延長戦までもつれた1回戦の東京国際大学戦で決勝ゴールを決めた高澤優也と、キレのある動きを見せた吉田将也が10節のFC東京U-23戦で初めて先発すると、2人のJ初ゴールを含む4得点で快勝。次のガイナーレ鳥取戦でも2人がゴールを奪い、5-0の完勝。そして、12節のアウェイAC長野パルセイロ戦では、苦しんだもののアディショナルタイムに田中稔也の値千金弾が決まり、劇的な勝利を挙げる。3バックから4バックへのフォーメーション変更によって守備が安定し、吉田将也と光永祐也の両SBが勇躍、高澤、青木翔大、加藤がゴールを量産した。唯一アウェイのロアッソ熊本戦で苦杯を舐めたが、6月から9月の間でクラブ新記録の7戦勝を含む12勝。順位も一気に上がり、首位に立った。試合終盤でのドラマチックなゴールも数多く生まれた。特にホームでは無類の強さを発揮し、ゴール裏のサポーターの数が徐々に増えていく。

 しかし、J2復帰への道筋が見えてきたザスパに、大きな試練が与えられる。10ゴールを挙げていた青木翔大が24節のアスルクラロ沼津戦で負傷交代、靭帯断裂の大ケガを負ってしまう。そして続く藤枝MYFC戦では、エースに成長した高澤が太腿の負傷でピッチを去る。得点源の2人を欠くことになったザスパは、勝ち切れない試合が増えていく。昨年の轍を踏まないよう戦力を整えてきたつもりだったが、攻撃の中心選手をほぼ同時に2人も欠いたことで、噛み合っていた歯車が狂い出した。布監督もDFの久木田紳吾をFWに起用するなど、なんとか得点力を復活させようとする。岡田翔平や加藤も奮闘するが、なかなか結果につながらない。

 レフェリーのジャッジにも悩まされた。開幕戦では相手に触れていない飯野がファウルと判定され、PKを奪われる。アウェイ熊本戦では、明らかに短いアディショナルタイムに、理由を求めた布監督が退場処分を受けた。ホーム藤枝戦では、両チームの選手が気づかないうちに主審がドロップボールで試合を再開するという、納得のいかない同点ゴールを喫する。その他、開始早々に加藤が負傷するようなファウルが流されるなど、不安定なジャッジも多かった。

 10月の苦しい時期を耐えながら過ごし、昇格への山場となる11月を迎える。最初の大一番、29節のホーム熊本戦はアディショナルタイム男、田中のゴールで勝ち越し、昇格のライバルを引き離す。ヴァンラーレ八戸戦の引き分けを挟み、迎えた首位ギラヴァンツ北九州との決戦。勝てば昇格圏内に返り咲き、優勝の可能性も引き寄せられる大事な試合だったが、あえなく0-1の敗戦。2位の藤枝とも勝ち点3差をつけられ、残りの試合は引き分けすら許されず、勝つしかない状況に追い込まれた。選手たちは必死に戦っている。奈良社長も試合前にトラメガで共闘を促す。サポーターはチャントで、ビッグフラッグで鼓舞する。チーム、フロント、サポーターが同じ方向を向き、一体となってJ2復帰のロープを手繰り寄せようとしていた。

 32節、アウェイのガンバ大阪U-23戦を飯野のJ初ゴールでものにすると、続くホーム最終戦となるいわてグルージャ盛岡戦は、後半85分過ぎまで得点を奪えなかったが、ケガ明けで途中出場となった高澤が、佐藤祥の放ったシュートのリバウンドを頭で押し込み、ついに先制点を挙げる。盛岡の反撃も吉田舜のビッグセーブで防ぎ、1-0の勝利。藤枝がYSCC横浜に破れたため、得失点差でついに昇格圏の2位に再浮上した。

 勝てば昇格、J2復帰。「勝って帰ろうJ2へ」、「#みんなでJ2復帰」を合言葉に、ザスパに関わる全ての人々が一致団結。今季最終戦となるアウェイ、福島ユナイテッド戦には、現地に2000人近く、パブリックビューイングを行う正田醤油スタジアムに900人近くもの観衆が詰めかけ、ザスパの選手を後押しする。ホームのようなスタジアムの雰囲気に力を得たザスパは、ボランチの磐瀬剛がピッチ狭しと駆け回り、相手のファウルを誘う。これで得たFKを渡辺がスーパーボレーで叩き込み、先制点を奪う。仕上げはやはりエース高澤、蹴り直しのPKを冷静に沈め、この2点を守り切り、試合終了。濃紺に染まったスタンドが歓喜に沸いた。藤枝も勝利したことで、最終的に2位で勝ち点は並んだものの、圧倒的な得失点差で、ザスパはJ2復帰の切符を手に入れた。

 私の予想は完全に外れた。大卒ルーキー達が大きく成長し、あっという間にチームの主力となった。ベテランは後ろからチームを支え、布監督を始めとする現場スタッフが強いチームを短期間で作り上げた。降格決定から約2年、苦しんだJ3をついに卒業する。失ったものも多いが、得たものも多い。情熱を持った奈良社長がまとめるフロントと、それを信じるサポーターの間には強い絆が生まれた。


選手のために。

サポーターのために。

家族のために。

群馬県民のために。

「誰か」のために集まった気持ちは、厚い雨雲を払い、朝露に濡れたピッチを輝かせた。

【yosuie@中毛】



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そんなわけで編集した記事ん中には、独断と偏見が
なっから含まれてっかもしんねぇけど、
十人十色っつーことでカンベンしてくんな。

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