「医療人のための群馬弁講座」特講





第1〜21節

首位から降格圏へ








■ 2016年2月28日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第1節

ザスパクサツ群馬 4−0 FC岐阜

正田醤油スタジアム群馬 8418人

ザスパの「覚悟」

 それまでに感じていた不安は、キックオフのホイッスル直後に払拭された。いったん下げたボールを松下が前線に蹴り返し、押し上げた選手たちが岐阜ゴールに襲いかかる。最初のプレーからは、ザスパの「覚悟」が見て取れた。
 2016シーズン開幕。オフに北、有薗などの生え抜きが去り、若手選手も期限付きで他のチームに出され、20人超が入れ替わったザスパ。監督こそ変わらなかったものの、まるで別のチームになったようで、長年応援してきたサポーターも、今シーズンのザスパがどのくらいやれるのか、まったく未知数だった。ルーキーながらブレイクした江坂は大宮に移籍し、その江坂に次ぐ得点をあげた吉濱は、昨季最終戦に負った大ケガで、夏までは絶望という状況。世間一般での下馬評でも、おおむね最下位もしくはJ3への降格争いが濃厚、というものだった。
 静岡、熊本キャンプを経て2016年のチーム作りに取り掛かったザスパだったが、期待のブラジル人3選手の合流が遅れ、開幕までにコンディションが整わず、決して万全とは言えない状況にある。この日のスタメンの11人中、実に8人が新加入選手。GKは前橋商出身の清水。CBに今季キャプテンを務める前橋育英出身の坪内が入り、コンビを組むのは昨季終盤にスタメンを奪取した川岸。右SBにタイ帰りの一柳、左SBには大宮から期限付き移籍の高瀬。ボランチはおなじみ松下と山形から加入の舩津。右サイドが大卒ルーキー瀬川、左サイドはJ3長野から加入の高橋。ツートップは成長が期待される小牟田と、熊本から加入した新エース候補の常盤が組む。GK今シーズン選手会長の鈴木、昨季も気迫の守備を見せたDF乾、ベテランの域に入っても運動量豊富なMF小林の残留組のほか、控えにも新加入が多く、広島から加入のサイドのスペシャリスト石川、アマチュア契約ながら開幕戦からベンチ入りした中村駿、韓国出身のMFイムチョンビン、大型ボランチのチアゴが名を連ねた。
 昨年の開幕戦でもTシャツ無料配布があり、対戦相手の横浜FCカズ効果もあって、1万人超を集めた。今年もスバルグループ協賛のもと、オリジナルTシャツを配布、好天にも恵まれ、8,000人を超える観衆が詰めかけた。サポーター有志と募金によって作成された、ビッグフラッグのお披露目、群馬県副知事、前橋市長、草津町長挨拶、富士スバルによる車両貸与のセレモニーなど、開幕戦らしい雰囲気に続き、新しい選手紹介、今季の意気込みを物語る動画が流れると、スタジアムの雰囲気が一気に高まっていく。キックオフまであと少し。ピッチに整列した両チームの選手を見ると、今季のチーム強化方針どおり、ザスパの選手たちの背の高さが目立つ。真新しい紺黄のユニフォームの円陣から、花開くようにピッチに選手が散り、試合開始の時を迎えた。
 立ち上がりから相手を押し込むと、ザスパは自分たちのペースで試合を進める。中盤で奪ったボールは、両サイドに展開し、右の瀬川、左の高橋が奥のスペースに入り込んでいく。前線では小牟田のポストが全体を押し上げる時間を作り、厚みのある攻撃を可能にしている。例年開幕時は連携に苦労していたが、この日は選手の距離感が良く、決まり事がしっかりしているのか、迷いがない。序盤は左サイドで高橋とSBの高瀬が勇躍、スピードのある二人が岐阜DFを翻弄した。高瀬のクロスも精度が素晴らしく、しかも難しい体勢からでも蹴ることができる。何度かゴール前での決定機を経て、迎えた12分、歓喜の瞬間は早々に訪れた。CKをゲットし、ボールをセットしたのは瀬川。右足で放たれたボールは、飛び出したGKをあざ笑うかのようにゴールと逆方向に鋭く弧を描き、そこに合わせたのは坪内。ヘディングシュートは、岐阜ゴールに吸い込まれた。GOOOOOAL!!! 今シーズン初ゴールは、ルーキーの絶妙なキックと、キャプテンの経験に裏打ちされたポジショニングによってもたらされた。対する岐阜は、前線にブラジル人選手を3人並べ、個の能力と強さで打開を図るが、川岸の気迫、坪内の読みのディフェンスになす術なく、決定機を作れない。早い段階で追加点がほしいザスパは、主導権を渡さないうちにその機会を得た。34分、またも左サイドをえぐり、上がったクロスにPA内で常盤、瀬川、岐阜の選手がもつれ、下されたジャッジはPK。これを常盤が冷静に蹴り込み、GOOOOOAL!!! 2点目。直後に2度のバク転から大きく中を舞う常盤。スタジアムもさらに盛り上がる。高橋のFKもポストをかすめるなど、前半はまったく隙を見せることなく、終始ザスパのペースで終わった。
 後半に入り、早々にラモス監督が動く、DFに替えてFW難波を投入、点差をなんとか覆そうとする。しかし、2点の余裕があるザスパは、安定した守備で相手の勢いを削ぐと、鋭いカウンターから決定機を創出していく。それが実ったのは、60分。前がかりの岐阜DF裏に抜け出した高橋が、矢のようなスピードで左サイドを独走。中央へクロスを送ると、合わせたのはルーキー瀬川。難しいバウンドに合わせ、身体を倒すようにボレーシュートを放つと、ボールはゴール内に転がった。GOOOOOAL!!! これで3-0。決着はつきかけていたが、さらに追い打ちをかけたのは、ルーキーの右足だった。中盤で得たボールをいったん小牟田に渡し、ワンツーで裏に抜け出ると、得意のドリブルでゴールに向かって疾走。右に寄せてくるDF、目の前に迫るGKの隙間を冷静に突き、右から巻くよう放ったシュート!GOOOOOAL!!! この日2点目。今年の背番号26は、昨年の背番号26を上回る、2ゴール1アシストの衝撃デビューを飾った。 また、守備で効いていた舩津の負傷により途中出場となった中村駿、前線に投入されたイムチョンビンと、2人の新加入選手もJデビューを果たし、最後まで岐阜にチャンスを与えなかったザスパは、4-0の完勝。試合終了のホイッスル前から勝利の草津節がスタジアムに響き、2016シーズンの開幕戦は、歓喜とともに幕を閉じた。
 大幅な選手入替、始動直後の大雪、選手の合流遅れなど、決して順風ではなかった開幕前。それでも最大限のパフォーマンスを発揮できる状況を作り出し、見事に結果を残したザスパ。クラブとして、チームとして、今シーズンにかける意気込みは大きい。初戦が終わっただけとはいえ、初降格の清水エスパルスや戦力充実のセレッソ大阪を従えて、堂々J2順位表のトップに座るのは、なんとも感慨深い。この事実が、ザスパを本当に変えるかもしれない。その想いを確固たるものとするためにも、次節、難敵金沢との対決を制し、J2リーグの覇権争いに名乗りを上げたい。【yosuie@中毛】



■ 2016年3月6日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第2節

ザスパクサツ群馬 2−1 ツエーゲン金沢

正田醤油スタジアム群馬 3236人

首位キープ!

 3月6日日曜日。J2第2節。めずらしくも開幕からのホーム連戦となりました。開幕戦を観戦できなかった私、実は決起集会も練習見学も出来ておらず、ようやく今季のチームを見られるとあって朝からわくわくです。開幕戦での衝撃的な大勝、あのチームを生で見られるのが楽しみでなりません。ただ、今日は奥さんと次女を連れての家族観戦。はたしてじっくりと試合を見られるのでしょうか?!
 久しぶりのスタジアムの雰囲気をたっぷりと味わいたいところですが所用で出遅れ。群大第四駐車場から次女の足に合わせて歩き、キッズパスをつくり、そしてケバブ待ち。すでに場内から選手紹介のアナウンスが聞こえます。今日のケバブの行列、いつもより長い気がしますが、次女は「ドラえもんのポケットにお肉がいっぱい入ったやつ」が食べたくてスタジアムまで来たようなもんだかんねぇ。ええ、並びますよ、待ちますよ!念願のケバブを手に入れたときにはもう試合直前。どうにかキックオフ前に席を確保。さあ始まるよ、タオルマフラー掲げるよ! ...って、まずはケバブですか。そうですか。
 本日のザスパクサツ、スタメンは開幕戦と同じメンバーです。GK:1・清水、DF:19・一柳、16・川岸、4・坪内、24・高瀬、MF:26・瀬川、2・舩津、30・松下、13・高橋、17・常盤、FW:18・小牟田。開幕戦で途中交代した舩津選手、テーピングで膝をカバーしていた坪内選手、練習中に故障という話もあった高瀬選手、全員問題ないようでまずは一安心です。ベンチ入りメンバーは、GK:21・鈴木、DF:20・石川、3・青木、MF:22・川島、32・中村駿、14・イムチョンビン、6・小林。乾選手とチアゴ選手が外れて、青木選手と川島選手がベンチ入りです。対する金沢は左サイドに群馬の機動戦士・小柳選手、CBにはチャレンジャーズ出身の太田選手。かつての仲間が揃ってスタメンです。「上を目指すために」という理由から戦力入れ替えをはかったザスパ。その結果金沢に移った小柳選手としては、並々ならぬ気合で挑んでくるでしょう。楽しみです。
 キックオフ。序盤は金沢ペースで始まります。堅守が持ち味の金沢、しっかり引いて守りから入ってくるかと思っていましたが、意外にも前から圧力をかけて奪いに掛かり、そのまま攻めあがってきます。ザスパの開幕戦での大勝を受けての対策でしょうか。奇襲のような攻勢を受け、CKとFKを与えてしまいますがこれをしっかり防ぎきると、ザスパも体勢を立て直し徐々に押し返してゆきます。
 ボランチがボールを持つと前線の選手は前へ。攻撃のスイッチというか約束事が明確なのが伺えます。サイドへ預けてクロス、あるいは早めに中央へ放り込んでゆきます。小牟田選手、ポストプレーで強さを見せますが今日はフォローが足らないのか決定機にはつながりません。金沢もザスパのSBの裏を狙って配給してきますが、坪内選手の的確なフォローでピンチを未然に防ぎます。どちらも決定的なチャンスはないまま試合は進み、前半32分。高橋選手がスライディングでカットしたボールを受けた瀬川選手、ドリブルで持ち上がると右サイドからクロス。これにあわせたのは高橋選手。GOOOOOAL!!! 背後からDFの前へ割り込んで絶妙のヘディングでした。ゴールを奪った高橋選手はベンチ前へ。青木選手の娘さんの誕生をゆりかごダンスで祝います。私も次女とハイタッチ、ってなんでこんなに手がべたついているんですか。ケバブですか、そうですか。
 さあ今日もゴールラッシュだ!などと欲が出たところにピンチが待っています。36分、金沢のフリーキック。一旦は清水選手が難なくキャッチしますが、これが蹴りなおしになります。こういうの怖いなー。蹴りなおしで決まっちゃったりすると雰囲気が一気に悪くなるからね。勝負の分かれ目かもしれません。蹴りなおし。他の選手の動きによってぽっかり空いた落下点に飛び込んできたのは金沢・水永選手。ドンピシャのダイビングヘッド!やられた!と思いましたが、これは清水選手が横っ飛びでキャッチ!素晴らしい反応でスーパーセーブ!これにはうちの奥さんも「うわー!凄いもの見た!!」と興奮気味です。サッカーの醍醐味ってのはゴールだけじゃないんだよね。
 そして42分。金沢のスローインからのボールを舩津選手が奪取。そのままドリブルで前へ。金沢守備陣はブロックを布いて待ち構えるつもりだったか、あるいは他の選手をマークしていたからか、舩津選手はフリーに。コースも空いたところで思い切りよくシュート。弾丸シュートはポストを直撃して、GOOOOOAL!!!  松下選手のお株を奪うような、スーパーミドルでした! 次女もタオルマフラー振り回して喜んでます。「すごかったねー!」「うん、すごかったねー。いまゴールしたのね、舩津選手って言うんだよ。みんなからふなっしーって呼ばれてるんだよ」「ふなっしー嫌い!ぐんまちゃんがいい!」...どうか舩津選手のキャッチコピーにふなっしーの名前が使われませんように。って、いやいや舩津選手いいですね。運動量あるし、上背あるし、あたり負けしないし。舩津選手のおかげで、松下選手の負担が減ってると思いますよ。負担が減った分、広い範囲をフォローできるので、守備力も上がるし展開力も上がる。そのうえこんなミドルシュートも持っている。素晴らしいです。
 これで2−0。しかし開幕戦を落としている金沢も負けてられません。意気消沈するどころか猛攻を仕掛けてきます。前半終了間際、ハイボールに対し好判断で飛び出した清水選手がパンチングでクリア。ロングスローを入れるのは小柳選手です。これは跳ね返しますが、ふたたびボールは小柳選手に渡りサイドからクロス。ニアへの、少し短すぎるクロスにさすがの清水選手も一瞬判断を迷ったか、水永選手に競り負けてしまいます。ゴール前にそらされたボールを作田選手に詰められて失点。残念。いやな形で前半を終えますが、かえって気持を入れなおすきっかけになってくれることを期待します。
 ハーフタイム中は次女とバックスタンドを探検です。開幕戦は8400人が集まりましたが今日は3200人。次女とのんびりと探検(お散歩)するには混んでなくていいですけれど、集客の落差は少々寂しいものがありますね。瞬発的な集客力を身につけたクラブですが、今後は持続性のある集客力を付けてゆかないといけませんね。私も家族を連れて、少しでも貢献してゆきたいものです。まあちびっこ連れはいろいろと面倒なこともあったりしますけどね(笑)
 小柳選手はハーフタイムで交代。確かに守備面ではマッチアップした瀬川選手に分があったと思いますが、反撃のゴールの起点になったりと攻撃面では積極的な姿勢を見せていただけに少々意外に思えました。
 後半は、瀬川選手のバー直撃のシュートからスタートしますが、流れは金沢。前から奪い、サイドをえぐってクロス。ラインを上げてコンパクトな布陣でセカンドボールを拾い続けます。ザスパは守備に追われて全体が下げられてしまい、ボールを奪っても押し上げが効きません。瀬川選手の個人突破、小牟田選手のポストなどでゴールに迫るもフォローと押上げが足らず、単発の攻撃で終わってしまいます。こういう場面であえて攻め急がずゆっくりと構えて、自分たちの陣形を組みなおすような時間の使い方ができるとリズムを変えられるのかも知れません。悪い流れを打開する術を備えることが今後の課題になりそうですね。
 後半25分頃。個人的にはこの日のクライマックスが訪れます。オーロラビジョンのメンバー表を眺めていたうちの奥さんが不意に言いました。「あの選手、日本人だったんだ!メンバーに外国人がいないからおかしいなぁって思ってた!」 試合開始からずっと気になって見ていたという長身で長髪の守備の選手。「あんな長い髪しているから外国の選手だとばっかり思っていた!」って、なにそれ?!意味分かりません...。でも今季のチームの情報を事前に把握していないうちの奥さんにも、長身長髪イケメンのオーバーアクションは目に付いていたようで、我が家としては今季は川岸選手を中心に見てゆくこととなりました(笑)
 その後も金沢も攻勢が続きましたがしっかりとしのぎ切って2−1で試合終了。連勝です!
 後日知りましたが、後半の金沢のシュートはゼロだったそうです。終始押し込まれながらも決定機は作らせなかった、ということでしょうか。金沢の精度に助けられた面もあるかもしれませんが、これだけスタメンが安定していると守勢に回っていても交代は難しいのでしょうね(この試合の選手交代はロスタイムで時間稼ぎ的な2枚のみ)。 スタメンの安定感は頼もしい限りですが、劣勢を打開するオプションが見られなかったのは今後への課題でしょうか。更なる強豪との対戦もあります。対戦相手から対策もされるでしょう。打ち勝ってゆくにはさらなる成長が必要です。まだまだこれからですね。
 とはいえ開幕2連勝です。首位キープです。もう一回言います「首位キープです!」 いまは勝利の余韻に酔いしれましょう!
 ただ、次女を連れていますと、なかなかその場では勝利の余韻に浸ることも難しいようです。サポ仲間ともゆっくり話も出来ず帰路に着きます。はいはい分かってるよ、早く帰ろうね。すっかり疲れてしまった次女は目が据わっています。ちょっと怖いです。でも楽しかったようですし、ケバブはおいしかったのでまた食べに来たいそうです。【ばた@前橋】



■ 2016年3月12日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第3節

セレッソ大阪 1−0 ザスパクサツ群馬

キンチョウスタジアム 13495人

まさかのヒール弾に

 アウェーのキンチョウスタジアムでセレッソ大阪と対戦、1−0で破れ、開幕3連勝を逃した。
 ただ、この敗戦の中で光ったのが今季新加入の新守護神・GK清水慶記。前橋ジュニア、前橋商高出身で、J1大宮に8シーズン在籍していた実績はダテじゃない。清水は浴びせられた20本のシュートを殆ど跳ね返し、3本の決定的なシュートも防いだ。
 しかし、後半14分ゴール正面の混戦状態から、柿谷曜一朗のトリッキーなシュートで失点を喫す。ゴールを背にボールを受けた柿谷は一瞬のひらめきから、ゴール方向を振り向くことなく左足でヒールキック。虚を突かれた格好の清水はさすがに反応が遅れゴールを許した。(3月14日『桐生タイムス』より引用)






■ 2016年3月20日(日・祝) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第4節

ザスパクサツ群馬 1−2 カマタマーレ讃岐

正田醤油スタジアム群馬 3195人

春疾風

 前節セレッソの猛攻をGK清水の奮戦を中心に凌ぎながらも、天才・柿谷のまさかの芸術的ヒール弾で惜敗しちまって3戦目で今季初黒星となったザスパ。今節の相手は2勝1分で今季負けなしと快調な讃岐。3位讃岐と4位ザスパとの対戦となったぃね。さぁ上位に残れるんはどっちだ?
 春分の日。天気もよく、寒さも緩んだけんど、朝っから北風がまぁず強ぇ。3月のこうゆう春疾風が何日か吹くと、群馬にはだんだん春がやってくるんだぃねぇ。さてこの大風を利するチームはどっちなんか。花粉症の薬をばっちり服用して敷島へ。今季からスタジアムグルメに加わった「永井食堂のもつ煮」を食ってみたで。いやぁうんめぇじゃねーきゃ!しかも今節の讃岐戦、3月生まれのオレは、今季始まったバースデイチケット対象試合っつーことで、チケットブースで運転免許証見せたらゴール裏のチケットをタダでいただいたで!フロント、グッジョブ!あんがと〜!
 今日のスタメンはGK1清水、開幕から右サイドバックを務めた19一柳がケガしちゃったんで今季初スタメンのDF20石川、16川岸、4坪内、24高瀬、MF17常盤、26瀬川、2舩津、30松下、13高橋、そしてFW18小牟田。石川以外は今季不動のメンバー。サブにGK21鈴木、DF3青木、22川島、MF32中村、14イム、6小林、そして25山岸。相手の讃岐には、度重なる怪我でその才能を十分に発揮でぎねぇまんまザスパを去った永田がいるで。第2節の東京V戦ではゴールを決めてるって話だ。敷島での恩返し弾はカンベンだで。選手入場。フラッグが春疾風で大きくはためく。去年までだと、こうゆう日は後半風上になるようにエンドを取っ替ぇることが多かったけんど、今日はエンドを替えなかったぃ。(まぁ替えたからといってこれまで快勝した記憶もねぇが)ってことは、今日は後半風下だ。春先のこの時期は夕方までこの風が収まるこたぁねんだけんどなぁ。むしろだんだん強くなってぐんだけんど。
 試合開始、強風に見舞われる敷島、空のレジ袋が風で宙に舞う舞う。案の定、讃岐の風下からロングボールは強風で押し戻され、風上のザスパのロングボールは風に乗って大きく伸び、ゴールラインをたやすく超えちまう。風下の讃岐が攻めあぐむうちに、なんとか先取点を取りてぇ。両軍ともパスの受け渡しに苦慮してたけんど、徐々に風上のザスパがペースをつかみ、両サイド深い位置へ瀬川と高橋が攻める。高瀬と初スタメンの石川も攻め上がり攻撃参加。讃岐もFW木島にボールを集め反撃。前半31分、ロングフィードを受けた高橋が右サイド奥にドリブルで切り込み(リプレイを見るまでずっ瀬川だと思ってた。いつ右サイドに!?(笑))、素早く中央へ。そこに走り込んだんは常盤!トラップで相手DFをかわして、左足で冷静に低いシュート!GOOOOOAL!!! 決まった!先制はザスパ!トッキーのゴール後のお約束のバク宙の披露で、場内は大盛り上がりだぃね!この後、風上のうちになんとか追加点を決めたかったが、ゴールは奪えず。せっかくの風上なんだし、まっとミドル撃ってもよかったんになぁ。前半終了、群馬1-0讃岐。後半は風下さね。どうゆう試合展開になるんかねぇ。
 後半開始。メンバー交代はなし。風は前半より強くなった印象。前半3分、瀬川→高橋→常磐から右サイドのフリーの石川へ。石川はシュートを放つも、相手GKが触れて更にゴールポストに跳ね返えされた。うーん惜しい。逆に風上になって俄然勢いづく讃岐。後半8分、讃岐の木島のシュートはGK清水がビッグセーブ!前節C大阪の猛攻を凌いで株を一気に上げた清水は今日もすげぇ働きだぃ。しっかし風がますます強くなって、清水がGKを蹴っても、風で大きく押し戻されちまうわ、ハイボールは上空で流されヘッディングの目測も厳しく、ザスパの選手が前へ蹴り出しても風に押し戻され、攻撃がつながらずなんともちぐはぐに。時間とともに押し込まれザスパ陣内での攻防が増え、群馬のGK、讃岐のCKが増えるべぇだぃ。後半17分には讃岐・永田のミドルをまたも清水が弾く。讃岐は後半20分に前半の攻撃の要ともいえた馬場を下げ、FWミゲルを投入。讃岐攻勢が続く後半32分、川岸のクリアミスが相手に渡っちまって、武田が持ち込み最後は木島に決められ、同点。川岸の屈強なところは評価するんだけんど、こうゆう凡ミスはまぁず残念。なんとか流れを変えてぇところだったけんど、わずか3分後の後半35分、讃岐のCK、強風で軌道が変化して目測を誤ったんか、クリアできずに体に当たったボールはザスパのゴールに吸い込まれ、まさかのオウンゴールを喫し、1−2。ついに逆転を許す(´Д`)。ザスパは同点を狙ってフレッシュな選手を投入。後半36分、常盤に替え小林、後半39分、高橋に替え山岸。これが山岸のJデビュー戦となったぃね。後半41分舩津からイムに替え、パスを駆使した攻撃で最後の攻撃にとゆうことなんだろうけど、ゴール前を固めちまった讃岐の守備を崩せず。最後に讃岐ゴールに迫るシーンもあったんだけんど、イムの伸ばす足はあとわずか及ばず。同点ゴールを奪えず、そのまんま1-2で敗戦(´Д`)。
 今日の最大の敵は敷島の春疾風だったぃなぁ。スタッツを見っと、後半風上の讃岐が得たCKは8(前半は1)・GKは6(前半は12)、方や風下のザスパのCKは0(前半は3)・GKは18(前半は2)。いかに後半は大風を利した讃岐に押し込まれてたかがわからぃね。まぁ蹴ったボールが大きく戻されたり、CKでセットしたボールが流れちまうほどの大風だったし、そうなると後半は風での運が大きく左右する状況じゃ、ゲームプランもへったくれあったもんじゃなかったんべ。後半は風が強まるんは十分予想できただけに、風上の前半のうちにもう1点取れなかったんが敗因とゆえるだんべなぁ。ザスパは、この群馬をホームにしてる以上、この時期に春疾風に見舞われるんは宿命ともゆえるだけんど、この風をうまく利する印象がねんだよなぁ(´Д`) 3月のこんな風の日の午後に一度敷島を貸してもらって、大風の対策の練習でぎねぇもんかな。
 開幕2連勝と快調な滑り出しだったんに、不運も重なり、これで2連敗で、8位に転落。再び上位をうかがえるんか、はたまたいつものボトムに落ちてぐんか。新生ザスパの真価は、次のアウェイ千葉戦で問うことにするんべえ。【すずき@東毛】




■ 2016年3月26日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第5節

ジェフユナイテッド千葉 0−0 ザスパクサツ群馬

フクダ電子アリーナ 8555人

全員で守り抜く



 ザスパは主導権を握られながらも、集中力を切らさず全員で守り抜いた。序盤は積極的にボールを奪いにいき、一進一退の攻防を展開。次第にボールを動かされて押し込まれたが、無失点でしのいだ。
 攻撃はなかなかシュートで終われない中、前半残り5分にDF石川大徳がミドルシュート。後半はコーナーキックから何度か好機を演出し、MF常盤聡がシュートを放つもゴールネットを揺らせなかった。(3月27日『上毛新聞』より引用)






■ 2016年4月3日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第6節

水戸ホーリーホック 1−0 ザスパクサツ群馬

ケーズデンキスタジアム 4657人

7年勝ちなし



 ザスパは立ち上がりから積極的に攻めるが、前半20分、ディフェンスラインの裏へのボールを水戸の三島康平に押し込まれ先制点を許す。
 1−0で折り返した後半は、相手の攻撃をかわしながら何度もチャンスを作るが、得点にはつながらず1−0で試合終了。水戸は今季初勝利となった。(4月4日『産経新聞・群馬版』より引用)






■ 2016年4月9日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第7節

ザスパクサツ群馬 0−1 京都サンガF.C.

正田醤油スタジアム群馬 4160人

迷走する攻撃

 4月9日土曜日。春の陽気に緩やかな風、絶好の観戦日和です。今日は所用で観戦は無理だと思っていたのですが、どうにか都合が付いて敷島へ。妻と次女が一緒です。はい、今日も並びますよ。次女のために、ケバブ。
 本日のスタメン。GK:1・清水、DF:19・一柳、16・川岸、4・坪内、24・高瀬、MF:26・瀬川、25・山岸、30・松下、13・高橋、10・マテウス、FW:18・小牟田。なかなか点が取れない試合が続いているザスパ。今節もメンバーを変えてきています。秘密兵器・マテウス選手が先発です。どんなプレーを見せてくれるでしょうか、楽しみです。山岸選手は2戦連続の先発ですが本日はなんとボランチ起用。運動量豊富に中盤を駆け回っていた舩津選手を控えに回し、他のボランチ候補も差し置いての抜擢、監督の意図やいかに。一柳選手は怪我から復帰。安定した守備、そして高瀬選手とのコンビネーションに期待です。 控えは、GK:21・鈴木、DF:3・青木、20・石川、MF:2・舩津、6・小林、11・永井、FW:9・ボカ。先発の変更によって控えのメンバーも様変わり。スタメンの未知数な部分を補うかのように手堅くベテランをならべた感じでしょうか。ボカ選手の出番はあるでしょうか。
 対する京都はここまで1勝4分1敗でザスパのひとつ下の12位。勝ちきれないと見るか勝負強く負けない、と見るか。いずれにしても波に乗り切れていないチーム同士の対戦といえそうです。京都の前線にはかつてザスパで活躍したダニエル・ロビーニョ選手が。病気から復帰し、早速前節は大暴れしていたようで、怖い相手ではありますが彼のプレーを見られるのは楽しみです。試合前に松下選手に声を掛け肩を叩き合うふたり。...ってあれ?この二人ザスパで一緒にプレーしたことはなかったんじゃないかな?
 キックオフ。お互いに相手の出方をうかがうような展開で始まりました。両チームともコンパクトなので裏のスペースはあいていますが、今日のザスパは守備の裏を狙うようなロングパスはあまり見られず、むしろパスをつないで攻めあがる狙いのようです。まるで昨年までの攻撃スタイルのようですね。前半はどちらかといえばザスパペース。ゴール付近までいい形で進んでもシュートには至らず、じれったいようなシーンが続きます。「京都うまいね。パスコースにすっと選手が入ってきてボール奪ってゆく」というのは妻のお言葉。たしかにその通り。だけれども、ザスパ側もパスやシュートのタイミングが一拍遅いようにも思えます。ゴールが遠のくと、考えすぎて一拍遅れるというパターンですかね。開幕当初のような迷いない躍動感は影を潜めています。44分50秒ごろ、長いホイッスル。あれ?終わり? 京都の選手がなにやらアピールすると、引き上げかける選手たちに声を掛けてプレーの再開を促す主審。どうやら時間を間違えたようですね。めずらしいこともあるものですね。残り1分半のプレーを経て前半終了。
 ハーフタイムで選手交代、マテウス選手に代わって永井選手が入ります。マテウス選手、ボールをキープしてさばくスキルの高さを見せてくれましたが、残念ながら決定的なシーンには至らず。今日のところはインパクトはいまひとつという印象でした。次の機会に期待しています。(後日の発表によると怪我だったようで早い回復を祈っております。)
 交代出場の永井選手がさっそく会場を沸かします。センターサークル付近で松下選手からのパスを受けるとドリブルで駆け上がります。前線には小牟田選手も控えていましたが、永井選手が選んだのはパスを出してそのまま駆け上がってきた松下選手。絶妙のスルーパス!絶好の機会でしたが、松下選手のシュートは惜しくもジャストミートせず。これは残念!この日一番躍動感のあるシーンだっただけに、決めて欲しかったなぁ...  後半5分にはゴール前の混戦から小牟田選手がボールを上手く落としたところを瀬川選手がシュート。これはわずかに枠を外れます。小牟田選手の落としを拾えるこの距離でのプレーをもっと見たいですね。しかしここからは京都ペース。パスをつなぎ機を見ると縦へ。これ、むしろザスパがやりたいようなサッカーを京都にされていたような印象です。...それにしても今日は選手たちがよく足を滑らしますね。なんでしょうかね。
 後半24分。ダニエル・ロビーニョ選手が交代でピッチを下ります。前線を動き回りチャンスメークしたかと思えば、強烈なシュート。やっぱり敵に回すとやっぱり怖かった。彼が下がってくれてなんとなくホッとした気分だったところに...失点。コーナーキックをヘディングで決めたのはわずか5分前にダニロビと交代でピッチに入った有田選手。フリーできれいに流し込まれ、これには清水選手も手が出ず。京都のあーりんは反攻期を見逃してくれませんでした。京都サポーターが誇らしげに歌う有田選手のチャントに聴き入る次女。歌いだしそうなにやけ顔、あぁこれは君が大好きな曲だねぇ。うんパパも好きだけどさぁ、でもここでは聞きたくなかったなぁ。だって失点なんだもーん。
 ...さて、連敗したくないザスパは高橋選手を下げてボカ選手を投入。Jリーグデビューです。ターゲットを2枚にして小牟田選手の負担を減らし、京都に二択を強いる形でしょうか。しかし、ボカ選手投入直後にアクシデントが発生。ゴール前で瀬川選手と京都の高橋選手が接触。頭と頭。主審は一目見て担架を要請。エグイ当たり方な上、倒れたままピクリとも動かない高橋選手。非常に心配です。担架に乗せることも出来ないのか、ストレッチャーが用意されてようやく場外へ。高橋選手は心配ですが試合は続きます。ザスパは川岸選手を前線に上げてパワープレーを挑みます。しかし、交代枠を使い切って数的不利、守備の要を欠いてアウエーで1点リードとなれば、京都のミッションは明確で、これを打ち破ることは容易ではありません。ターゲットが3枚あっても、落としたボールを拾う選手が足りず跳ね返されてしまいます。逆に薄い守備陣をドリブルで切り裂かれカウンターを喰らう危ない場面さえも。唯一惜しかったのは高瀬選手のシュート。サイドから内へ切れ込んで右足で放ったシュートはGKの手をかすめるもポストに弾かれてしまいました。今日も最後まで運動量が落ちずサイドからチャンスを作り続けていた高瀬選手。こういう選手こそヒーローになって欲しいのだけれども、今日はちょっとだけ運が味方しなかったようです。この時間帯、ゴールへの期待が異様に高まったかのように場内がどよめいていました。出来ればゴールで観客席を埋めたサッカー少年たちに劇的な場面を見せてあげたかったけれど、願いかなわず試合終了。
 今日もゴールは遠かった。開幕2連勝首位キープから一転5戦勝ちなしで、15位まで後退してしまいました。チームは攻撃の建て直しを迫られていますが、個人的にはあまり悲観はしていません。今季のチームには原点となる戦い方があります。ここへ立ち返ればいいだけです。あれだけたくさんの選手を入れ替えてまで選んだ戦い方なのですから、このベースは堅持して戦っていかなければいけません。今日のところは、このベースとなる戦い方が上手く行かない中での迷走かもしれません。バランスを取れるまでにはもう少し掛かるかもしれませんが、これを乗り越えてこそ上を目指せるってものだと思います。
 帰路に着こうとスタジアムの正面に来るとそこには救急車。高橋選手が搬送されてゆくところでした。敗戦以上になんとも胸につかえる後味の悪い観戦になってしまいました。勝っても負けても、仲間でも相手でも、けが人が出るって言うのは、ね。京都からの発表によれば脳震盪とのこと。意識も回復したようでまずはよかったですね。対戦相手あってこそのサッカーです。どうか一日も早く復帰されますように。【ばた@前橋】



■ 2016年4月16日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第8節

ザスパクサツ群馬 0−1 ファジアーノ岡山

正田醤油スタジアム群馬 2641人

決定機を逃す



 ザスパはFW小牟田がゴール正面からのシュートを相手GKの好セーブによりはじかれ、MF瀬川の強烈な低い弾道のシュートもゴールの枠をわずかにそれる。対する岡山は元代表のDF岩政が守備のリズムをつくり、やはり元代表のMF加地が貴重なゴールを決めるなど堅いゲーム運びで勝ち点3を持って帰った。(4月18日『桐生タイムス』より引用)




■ 2016年4月23日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第9節

松本山雅FC 2−1 ザスパクサツ群馬

松本平広域公園総合球技場 12034人

重い2点ビハインド



 前半は松本山雅がボールを支配する展開となり、ザスパは我慢の時間が続いた。29分、ザスパのDFをかわした松本山雅の工藤浩平が先制点を挙げ、1−0で折り返す。
 ザスパは後半22分にも松本山雅にPKで1点を追加された。しかし35分、瀬川祐輔の右サイドからのクロスボールを高橋駿太が頭で合わせゴールを決めるなど、最後まで追い上げを見せたが惜敗し、4連敗を喫した。(4月24日『産経新聞 群馬版』より引用)






■ 2016年4月29日(金・祝) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第10節

ザスパクサツ群馬 2−2 東京ヴェルディ

正田醤油スタジアム群馬 3234人

なんとか連敗阻止

 4連敗、そして開幕2連勝の後7試合勝ちなし。開幕2戦を終わって首位で、オレもおーか浮かれてたんだけんど、気がつけばそっから全然勝てねぇで18位まで後退。すっかり「春の椿事」になっちまったよ。監督はまだ降格圏云々をゆう時期じゃねぇとゆってるみてぇだけんど、そうはゆっても降格圏にだんだん近づいてきてるんは、いぃ気分じゃねぇよね。
 4月29日昭和の日、朝っから強風がおーか吹き荒れてる。試合開始時間は19:30分のナイトゲームだから良かったけんど、もし午後のキックオフだったら確実にゲームになんなかったべなっつー、先月の讃岐戦を上回るような風の強さ。しかもザスパはからっ風を利するチームじゃねぇしね。でも夕方になるとだんだん風が収まってきた。しっかし日が暮れっと一気に気温が下がってきたで。4月のナイトゲームって、おーか寒みぃんね。
 今節の相手は東京V、ザスパの先発はGK1清水、DF19一柳、5乾、4坪内、24高瀬、MF26瀬川、3青木、13高橋、前節でJリーグ400試合出場の30松下、FW18小牟田、そしてFW17常盤、サブにGK21鈴木、DF16川岸、11永井、2舩津、25山岸、32中村、FW9ボカ。古巣相手に一柳や常盤の奮戦を期待するんべぇ。前節に続いてボランチに青木を起用さね。  試合前に、ザスパ一筋12年、昨シーズン限りで引退し、現在は出身地で高校の先生をしてるってゆう北一真氏の引退セレモニーがあったで。ザスパGKのチャント「紺色の十本指・北一真ヴァージョン」が敷島の杜に高らかに響き、氏の別れの挨拶とザスパ創成期の英雄・オヤジこと小島伸幸氏、町田ゼルビアFCに移籍・移籍中の元ザスパの面々からの花束が贈られたで。元ザスパの面々からも花束が届けられるっつーんが北氏の人柄が偲ばれるじゃねぇきゃ。それにしてもはぁこれで完全に「ザスパ草津」の終焉なんだなぁと思ったら感慨ひとしおさね。
 松下の400試合出場記念セレモニー、選手たちは松下の記念Tシャツをまとって選手入場、北氏のお子さんたちのキックインセレモニーでキックオフ。ザスパは後半の強風を懸念してエンドのチェンジを選択。このエンドの交替が試合結果にどう出るんか。(このエンドの交替がうまく機能した記憶はほぼねぇし、興行的にも後半自陣営に攻め入ってくるほうが盛り上がって良いんじゃねんかと思うんだけんど)深刻な得点力不足に陥ってるザスパはなんとしても先取点をもぎ取りてぇところだぃなぁと思ってたら、事態はいきなし動く。風下からの攻撃、前半5分、小牟田のパスを受けた高橋が相手をかわして左サイドからクロスを入れ、ゴール前の常盤は相手に競り勝ってヘディングでGOOOOOAL!!! 得点力不足のはずのザスパが先制!常盤ナイスゴール!いきなしスタジアム大盛り上がり!おい!でもまだ85分もあるんだで!(笑)この後は徐々に風上の東京Vのペース。ザスパは瀬川が右サイドからシュートを放つも枠を捉えられず。瀬川は本当にドリブルが巧めぇよね。今日もザスパはサイド攻撃が信条だぃね。対する風上の東京V、以前は個人技を活かして短くパスをつないで攻め上がってくる印象だったけんど、今日はザスパのサイドの上がった背後のスペースにボールを送る作戦主体のようだぃ。風上の東京Vの攻撃を良く阻んでいたんだけんど、前半30分、東京Vは右CKからショートコーナー、これを受けた高木善がペナルティエリア深くへ切り込み、マイナスのボールを出すと、中央に走りこんだ井林が豪快にゴールに突き刺し失点。まだまだ同点!と思ってた4分後、左サイドの高瀬の上がった後ろのスペースにピンポイントでボールを放り込まれ、そこに迷いなく走りこんだ安西からのクロスを中央の澤井にダイレクトで合わされ失点。わずか4分で立て続けに失点し、逆転を許し1-2。前半38分には瀬川のクロスに常盤が頭で再び合わせるもGK正面で得点ならず。その後東京Vの攻撃を凌いで前半終了、1-2。得点力が課題のザスパ、後半追いつけるんきゃ?それにしても風が冷てぇね。温ったけぇコーヒーは、はぁ売り切れだったよ。
 後半開始、メンバー交代なし。風上に立った開始早々、数度のCKのチャンスがあるも得点にはつながらず。後半15分一柳に替えて舩津。そのまま右SBでの起用みてぇだ。後半23分にはCKからゴール前での混戦になるも、厚い守りに阻まれゴールは奪えず。個人技で勝る東京V、後半27分、南が抜け出し、GK清水と1対1に。こりゃ3点目かーと覚悟したが、南は清水をかわすも、ループ気味に放ったシュートは枠をオーバーし、事なきを得た。ここで失点してたら致命的だったぃね。この直後の後半28分高瀬が左サイドからパス、瀬川がペナルティエリア内で落とし、これを高橋が強引にシュート!GOOOOOAL!!! 決まった!2-2、同点!なんとか追いつけた!そしてまだ時間は十分ある!後半34分に常盤に替え、永井を投入。その後は一進一退の攻防。前線の小牟田に合わせるも、競り負けちまって、セカンドボールを奪われ、攻守逆転になっちまうんだぃなぁ。この辺の戦術ははぁ相手に研究されつくされてるんじゃねぇかと思うで。ロスタイム表示はまさかの5分。最後まで得点を狙い、舩津からのクロスを小牟田がシュートするも枠に飛ばず・・・試合終了、2-2のドロー。
 なんとか連敗は阻止できたけんど、ホームでの勝利はならなかったぃ。双方ともにチャンスをモノにできず「負けなかったけど、勝てなかった試合」とゆえるだんべ。とはいえ、ザスパ得点力不足が叫ばれる中、サイドからの流れのなかで2点を奪えたんは今後に光明が差したともゆえんるんじゃねぇきゃ。今後の得点力の更なる向上に期待してぇやぃね。順位は17位と半歩前進。次節はアウェイで初顔合わせのJ2に昇格した山口と対戦。ザスパは初モノにからっきし弱ぇんで、そんな嫌なジンクスを吹き飛ばす試合を期待するで。・・・そのためにはまっと小牟田が覚醒進化してくんねぇとなぁ。
 最後に北、12年間おつかれさん。オレは2004年JFL、J2への昇格のかかった最終節、敵地都田でのFC HONDA戦、敗戦の責任を感じ、泣きじゃくってたその姿が忘れらんねぇなぁ。今度は指導者として、次の世代のJリーグや日本代表で活躍する選手を「草津魂」を注入して育ててくんなぃ。12年間、ザスパで群馬で一緒の時間を過ごせたことを感謝してるで。どうもあんがと。達者でな。【すずき@東毛】




■ 2016年5月3日(火・祝) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第11節

レノファ山口FC 2−0 ザスパクサツ群馬

維新百年記念公園陸上競技場 4223人

The Jinx Again in May Storm



 前節に連敗4を引き分けで止めたザスパは、中3日で迎えたアウェー戦。前半は、両チームともゴールネットを揺らすことはできなかった。
 0−0で始まった後半2分、山口の左からのクロスにザスパのDFが対応するが、こぼれ球を中山仁斗に押し込まれ失点。追う展開となった35分には、加藤大樹のゴールでリードを広げられ、0−2で敗れた。(5月4日『産経新聞 群馬版』より引用)






■ 2016年5月7日(土・祝) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第12節

モンテディオ山形 3−1 ザスパクサツ群馬

NDソフトスタジアム山形 5362人

ついに10戦勝ちなし



 開幕から8試合勝利がなかった後に2連勝し、勢いづく山形との一戦。
 前半29分、山形の林陵平にゴールされ先制を許すと、31分と43分にもゴールを奪われ、ザスパは前半だけで3失点と乱れた。
 0−3で折り返した後半35分、ザスパは瀬川祐輔の右クロスを中村駿が頭であわせてゴール。点差を縮めたが試合終了となった。(5月8日『産経新聞 群馬版』より引用)






■ 2016年5月15日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第13節

ザスパクサツ群馬 3−1 横浜FC

正田醤油スタジアム群馬 8329人

トンネル脱出

 ボールがゴール右隅に飛び込んだ瞬間、黄緑色に染まったスタンドが、弾けるように沸き上がった。高く舞うCKに合わせたのは、キャプテンマークを腕に巻いた、背番号4だった。
 開幕2連勝を果たしたものの、その後勝てない状況が続くザスパ。前回のホーム東京V戦は、先制したが追いつかれ、その後新参の山口、J1降格組の山形と敗れ、気がつけば10戦勝ちなし。ケガ人も多く、チーム戦術にも迷いが見られ、なかなかトンネルを脱することができない。迎えた横浜FC戦は、5月唯一のホームゲーム。群馬ダイハツスペシャルマッチと銘打った試合は、天候にも恵まれ、Tシャツ配布の効果もあってか、集まった観衆8,300人超。是が非でも結果を残さなければならない。横浜FCは、ザスパとは逆に開幕連敗スタートだったが、その後に調子を上げ、いつの間にか順位は遥か上になっている。キングカズは控えながら、今年も正田スタに姿を見せた。
 ザスパはエースの常盤が不在。前節先発したマテウスがケガとの情報。期待したブラジル人選手は、3人ともベンチ入りすらできていない。結果、スタメンには大卒ルーキー3人の名が並ぶこととなった。GKは清水、DFは右から一柳、乾、坪内、高瀬。ボランチには松下と、前節J初ゴールを決めた中村駿が初先発。右に小林竜樹、左に高橋駿太。トップには瀬川と山岸のルーキーコンビが立つ。瀬川は言うまでもなく、中村と山岸もここまで何試合か出場し、実力の一端は見せていたが、果たしてこの危機的な状況を打破することができるのか。期待と不安が入り混じったまま、キックオフを迎えた。
 立ち上がりから積極的にプレスに行くザスパ。奪ったボールは手数をかけずに前線へ。しかし、横浜FWイバの巨体に手を焼き、何度か決定機を作られる。これをGK清水のファインセーブで切り抜けると、チャンスが訪れる。36分、左CKを得ると、高瀬がボールをセット。左足で上げたボールは、弧を描きながらゴール正面に落ちてくる。相手DFを掻い潜り、そのボールに合わせたのは、坪内。GOOOOOAL!!! 開幕戦以来、同じCKから決めた魂のゴールは、チームの苦境を救い、ピッチに立つ選手を奮い立たせる先制点となった。勢いを増したザスパは、1-0で前半を折り返す。ハーフタイムには、服部監督と清水の母校である前橋商業高校の応援部、吹奏楽部が、勝利を呼び込むパフォーマンスを披露する。
 試合のペースを握ったザスパは、後半開始早々からゲームを動かす。55分、自陣内で奪ったボールを前線に供給、中央で小林竜樹が受け、左サイドに展開。オーバーラップした高瀬がダイレクトで折り返し、PA内に走り込んだ瀬川が、相手DFに阻まれながらも足に当てシュート、GKに弾かれるが、外に詰めていた山岸がそれを押し込み、追加点!GOOOOOAL!!! ルーキー山岸のJ初ゴールは、序盤からピッチ内を走り回った成果だった。さらにルーキーはその輝きを増す。65分、左サイドでボールを受けた山岸は、反転してPA内に侵入、これを相手DFが倒し、レフェリーの判定はPK。勝利へ近づく働きを見せ、J2点目を決めるかと思われたが、ボールを持ったのは松下。古巣相手に冷静に左隅に蹴り込み、GOOOOOAL!!! これで3-0。試合をほぼ決定づけるゴールとなった。 このままでは終われない横浜FC、怒涛の攻めでザスパゴールに迫り、混戦からPKを得て1点を返すものの、反撃はここまで。長かったトンネルを抜け、掴んだ勝利は3-1の快勝。躍動するルーキーたちが魅せた会心のゲームだった。
 久々の勝利の余韻に浸るスタジアム、しかし、ここまで停滞していたツケは、まだまだたくさん残っている。再びチームとしての勢いを取り戻すには、次のアウェイ徳島戦で結果を出すことが不可欠。初先発で相手のボールを奪い、攻撃を組み立てた中村駿、2点に絡む活躍を見せた山岸、いまやチームの顔と言っても過言ではない瀬川。自信を得たルーキーたちの更なる飛躍が、ザスパを勝利へと導く。【yosuie@中毛】



■ 2016年5月22日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第14節

徳島ヴォルティス 1−1 ザスパクサツ群馬

鳴門・大塚スポーツパーク ポカリスエットスタジアム 3649人

引き分けに持ち込む



 連勝を懸けて前節と同じ先発メンバーで臨んだザスパは、前線から相手にプレッシャーを与えてボールを奪った。パスをつなぎながらもシュートまで持ち込めずにいると、前半41分に右コーナーキックから失点。後半6分に敵陣中央でボールを保持したFW瀬川祐輔が左にパスを送り、抜け出したMF高橋俊太がゴールを決めて同点にした。その後も好機をつくったが、決めきれなかった。(5月23日『上毛新聞』より引用)






■ 2016年5月28日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第15節

清水エスパルス 8−0 ザスパクサツ群馬

IAIスタジアム日本平 8310人

8−0 ・・・大惨敗を喫す

 8−0・・・試合が始まる前、こんなJ2記録の最多失点試合・8得点差は史上初とゆう恥辱に満ちた大惨敗を喫するとは、誰が予想しただんべか?(´Д`) まるで野球やラグビーのような得点差の試合。過去何度もザスパが大敗した試合を観てきたけんど、清水まで遠征して目の前で繰り広げられた試合は、同じカテゴリーどうしの対戦とはとても思えねぇクソゲーの極み。
 今節の相手は今季J2に降格した清水エスパルス。Jリーグ「オリジナル10」、日本のサッカー界を牽引してきた名門チーム。すげぇチームだからきっとJ1に1年で戻っちまうだんべから、今季の日程が発表になった時から、こりゃアウェイに行がなくっちゃ!と早々に休みを申請したんさね。フタを開けてみたら清水はJ2の洗礼を浴びちゃってて、4戦未勝利で順位は10位と伸び悩んでるんだけんど。ザスパも長ぇトンネルを抜け、ここ2試合で勝点4をゲットと復調の兆しが見えてるし、これまで大モノが相手だとフシギな力を発揮してきたチームだけに、番狂わせも期待でぎるんじゃねぇか。
 朝4時半起床、朝から曇り空。清水では試合時間の頃に雨の予報。雨具も準備して熊谷駅から高崎線でサポ仲間と合流予定の横浜駅へ。すると上尾駅の人身事故で桶川駅でまさかの運転見合わせ・・・早くもアウェイの洗礼を浴びる。やっと運転は再開したもんの結局1時間以上も遅れちまって横浜駅へ到着。試合前に観光すんべと思ってた目論見は完全霧消。サポ仲間と合流し、車に乗っけてもらって東名高速を西へ。足柄SA手前で雲の中から富士山の姿が少し垣間見えたけんど、その後は厚い雲でその姿は拝めず。ってゆーか、清水に近づくにつれて雨がポツポツ降ってきたで。日帰り予定なんで帰りのアクセスを考え静岡駅近くに車を停めて、駅近くからIAIスタジアム日本平までシャトルバスで。往復で1200円きゃー!高ぇなぁ。
 シャトルバスで海沿いの道に出て揺られること30分弱。小高い丘の上のサッカー専用スタジアム、IAIスタジアム日本平に到着。雨がポツポツ降ってらぁ。ザスパサポはおよそ300人ってとこかね、ゴール裏2階の半分に隔離され、アウェイ感満点さね。
 ザスパのスタメンはGK清水慶記(今日の相手が「清水」なんで今日のコールは「けーき!」で)、DF一柳、乾、高瀬、坪内、MF小林、山岸、中村、松下、高橋、FWに瀬川。今日はボランチに中村を入れ、山岸を一列前にするんきゃ。小林の運動量にも期待だぃね。サブはGK鈴木、青木良太、川岸、舩津、永井、常盤、FW小牟田。元清水の永井にはぜひ恩返し弾を期待してぇやぃ。今節もブラジル人選手たちはベンチにもいねーや。対する清水はFWに北朝鮮代表・すんげぇ体躯の鄭大世などタレント揃い。草津節詠唱、キックオフ!さぁ名門チームにジャイキリかましてやるんべぇ!・・・そんな奢った気持ちが消沈するんに長ぇ時間はかからなかったぃ。
 試合開始、わずか3分後、ザスパのマークをかいくぐり右へ流れた鄭大世は、ゴール中央にマイナスのクロスを入れ、これを白崎に蹴りこまれ先制点を奪われる。清水の素早いパス回しに翻弄されるDF陣。鄭大世をマークしてもいいように簡単にかわされ、プレスの甘くなった他の前2枚にボールを回され波状攻撃の連続。前半15分CKから鄭に豪快にヘッドで合わされ、2点目。その2分後にはクロスのこぼれ球を大前に決められ、前半20分にもならねぇうちに、既に3-0。ザスパの反撃に期待するも、パスをカットされ、ロングボールはことごとく味方に収まらず反撃をくらい、防戦一方の展開。高瀬のシュートと松下のゴール正面のFKぐれぇしかチャンスはなく、前半40分にはカウンターから村田に決められ、4-0。前半終了するも、目の前で繰り広げられた4失点の惨劇に早くもブーイングが飛ぶ。
 ハーフタイム、静岡名産の桜えびのかき揚げをつまむ。雨がパラパラから小雨になってきた。はぁこの点差じゃ勝ち目は薄しぃが、なんとかハーフタイムで修正してもらってせめて一矢を報いて群馬に帰ぇりてぇもんだ。
 後半開始、ザスパは小林に替え小牟田を投入。流れを変えるどころか後半10分、またも鄭大世にこの日2点目を決められ、5-0。後半11分、一柳に替え舩津。そういやザスパの最多失点って6-0が2度あったよねなんて話していたら、後半12分に大前にこの日2点目を決められ、その6-0に。まだ時間は30分以上残ってるんに。前線の小牟田はことごとく競り負け、DF陣はマークを修正できず、何度も細かく速いパス回しに翻弄され、簡単に裏を取られ、ドリブルであっけなく突破されシュートの連続。波状攻撃を浴び続けさせられた。後半30分に元清水の永井を投入。しかし後半34分村田にお見事なループ気味のミドルシュートを浴び、ついにチームワーストとなる、7失点で7-0。そして後半37分には替わったばかりの金子に決められ、これでまさかの8-0。もうフルボッコ状態。後半はザスパは瀬川の突破だけが頼りだったが、シュートは相手GKに阻まれた。永井は出場したんだけんど、なんだか古巣への顔見世興行みてぇだったぃ。こんな公開処刑みてぇな試合なんにロスタイムは4分もあったで(´Д`) ・・・そのまんま8-0で試合終了。後半はまるで練習のようにシュートをバンバン打たれたんで、8失点で済んで良かったんじゃねーきゃ。(まっと決められてても全然おかしくなかったで)いやぁ同じJ2どうしとはとても思えねぇクソゲーだった。崩壊した守備陣、度重なる連携ミス、決定力のねぇ前線、変わらぬ戦術・・・こりゃこのまんまじゃもう完全に降格フラグだぃな。
 湧き上がった激しいブーイングの後、ゴール裏は様々な人間模様が交錯した。怒号、叫声を発する者、あまりの事態の悲惨さに苦笑いしかねぇ者、ショックで泣きじゃくる者、頭を抱えて座りこむ者、茫然自失で遠くを見つめ立ち尽くす者、さっさとスタジアムを後にする者、激昂のあまり暴徒と化した一部の不埒者。選手や監督との激しい口論、悔しさに涙を浮かべ肩を抱えられて帰る選手たち・・・もうサポも選手も惨劇を目にして心のベクトルはてんでバラバラさね。開幕2連勝で首位と浮かれてた日々がもうなんだか遠い昔のようだぃ。大快勝を楽しそうに話す清水サポに囲まれた帰ぇりのシャトルバスに乗ってる時間は、まっさか長く感じられたよ。今日の試合はザスパの黒歴史として、今後長らく語り継がれて行ぐんじゃねぇきゃ。何年か後に「あぁそんなこともあったねぇ。実はオレさ、あの時日本平でその試合観てたんだよ」と笑って話せる日が来るといいやぃなぁ。順位は20位と、かろうじて降格圏に落ちずに済んだ。しっかしこの危機的状況を早く修正しねぇと、マジで最下位は近けぇぞ。みんな、「覚悟」はいいか?【すずき@東毛】



■ 2016年6月4日(土) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第16節

ザスパクサツ群馬 1−2 愛媛FC

正田醤油スタジアム群馬 4085人

鬱積噴出

 前節の悪夢のような8-0の大敗。選手もそしてサポも心に癒えがてぇ傷を負った一戦だった。果たしてこの一週間でチームを立て直すことができたんか、ホームで正念場の一戦を迎える。
 前節、清水であの8-0の大敗を直に観ちまったオレだが、そんなザスパでも見捨てねぇぞ。仕事を終わらせて敷島へと急ぐ。今節ザスパはレディースデーを設定し、県内女性のゴール裏への入場料をタダにするといゆう豪儀な企画。いつもよりなんだか女性の多いゴール裏、ぜひお目当てのカッコいい選手をめっけて今後も敷島に来てくんなぃ!今日の先発はGK1清水、DF2舩津・16川岸・4坪内・24高瀬、MF10マテウス・25山岸・32中村・30松下・13高橋、FW26瀬川、リザーブにGK21鈴木、DF3青木・19一柳、MF11永井・6小林、29平(ひら)、そしてFW17常盤。久々先発のマテウス、鳥栖から武者修行で期限付き移籍してきた平に、敷島に漂う閉塞感をぜひ打破してほしいもんだぃね。先週紹介の時、初めてやってきたであろう女性が松下のキャッチコピー「心の燈台」をおもしろがってたで。いやぁ群馬県民の心をがっちりつかめる秀逸なコピーじゃねーきゃ!改めて感心するで(笑)ゴール裏はそこそこ満員だったけんど、前節の大敗が影響してるんだか、土曜の夜のナイトゲームなんにメインもバックもすっかすかじゃねーきゃ。
 今日の相手は愛媛。愛媛も6試合勝ちなしの状態。選手入場の前には、愛媛FCのマスコット伊予柑太と一平くんと湯友が押しくらまんじゅう。負傷した一平くんが担架で退場と、安定のお約束の「担架芸」を披露。草津節の詠唱が敷島の杜に響き、今後のザスパを占う重要な試合が始まる。
 試合開始、今日はマテウスを左SH、山岸を右SH、2トップに高橋と瀬川を据えた4-4-2の布陣のようだぃね。早々からラインを高くとって、パスを細かくつなぎ、ザスパ陣内に攻め入る愛媛。攻撃の核はこれまで何度も痛ぇ目にあわされてる「えなり」こと河原。前半12分、ザスパゴールの混戦から愛媛に何度もシュートを浴びせられるが、ザスパも全員で守り抜く。今日は気合が入ぇってるようだ。愛媛は細かくパスをつなぎ、前線の河原にボールを集める作戦で、ザスパ陣内に押し込まれゲームは完全に愛媛ペース。ザスパといえば、左SHに起用されたマテウスはまっさか動きが緩慢で、守備もあんましねぇし、攻めるのも遅ぇし。なんか一人だけゲームに入り込めてねぇ感じだ。ここがウィークポイントと見たか高瀬が上がった裏にロングボールを出され、何度もCKを連取される。愛媛にいつゴールを破られっかと心配していたんだけんど、事態は思わぬ形に。前半41分、マテウスのクロスを、相手DFがクリアするもこれを瀬川が拾い、粘ったこぼれ球を高橋がシュート!GOOOOOAL!!! 先制はザスパ!大事な一戦に先制点!湧き上がる場内。 しかしその4分後、マテウスが自陣ペナルティエリア内で相手を後ろから倒しちまいPKに。マテウスは判定に不服でボールを蹴って黄紙を提示されちまうし。これを愛媛・河原が冷静に決めて、1-1の同点。なんとかリードして前半を終わらせたかったけんどなぁ。マテウスは動きもおーか悪りぃし、PK与えちゃうし、こりゃ前半で懲罰交代かなと思ってたで。
 後半開始・・・マテウス替えねぇのかよ!ザスパはハーフタイムに喝を入れられたんか、前半と違って全体的にちったぁ動きが良くなった。双方に黄紙が提示される戦いになり膠着状態と思われたけんど、後半13分、愛媛・瀬沼のシュートのこぼれ球を阪野に押し込まれ逆転を許す。後半15分、やっとマテウスを見切って新加入の平を投入。上背はねぇがスピードがあって今後に期待さね。平を真ん中に、高橋が左SHにして攻撃。後半23分、清水からのキックを受けた瀬川がDF2人の間を突破してゴールへ向かう。たまらず愛媛・藤田がペナルティエリア手前で倒し、決定機阻止で赤紙一発退場!このFKは得点にならなかったけんど、相手は10人で数的優位、残り時間は20分以上。こりゃ同点、そして逆転への期待が高まってきたぃ!
 愛媛は攻撃の核だった河原を下げ、DF茂木を投入。専守防衛の姿勢を明らかにする。ザスパは後半36分、山岸に代え常盤が入り、瀬川は右SHへ。攻勢を強めるザスパ。ハーフラインより前に行がねぇで全員でドン引きして守りを固める愛媛。松下のミドルシュート、平のクロス、高瀬のフリーキック、坪内のダイビングヘッド、舩津のミドルシュート、高橋のミドルシュート、川岸のヘディングシュート、何度も得たCKのチャンス、・・・打てども打てども愛媛の堅ぇ守りを崩せず。愛媛の選手の負傷や時間稼ぎやらで、どんどん時間は過ぎてぐ。後半44分、ボランチの中村を下げ、小林投入。更に前を厚くして最後の攻撃へ。アディショナルタイムは6分とゆう長さだったもんの、ついに同点弾すら叩き込むことができず、1-2の逆転負け、今季早くも10敗目。しっかしタイムアップとともにピッチに倒れこむんは愛媛の選手べぇだったぃね。大敗した前節よりはマシな内容だったが、負けは負け。全然走れてなかったマテウスから、後半頭から誰か別の攻撃的MFに代える策はなかったんかなぁ。愛媛が10人になる時間帯が早すぎて、そっから専守防衛に徹せられちまったのも痛かったぃな。
 10人になった愛媛に同点弾も奪えず敗戦、ゴール裏には凄まじいブーイングと怒号が響く。レディーズデイの一見さんたちは足早に去ったもんの、前節の大敗もあって、選手が去ってからも采配への説明や更迭を求める怒号が飛び交い、ゴール裏は騒然となった。ここに菅原GMがやってきてサポーターたちに説明を試みたんだけんど、「一生懸命やっている」とクレーム対応では「禁句」を使っちまい、さらにJ3降格危機を訴える声にそこは「落としません!」とキッパリ言ってくれればよかったんに、「落とさないようにします」とどこか他人事のような答弁をしちまったために、更にサポーターたちの鬱積が一気に噴出する事態になっちまったよ(´Д`) ・・・ザスパはこの2試合で勝ち点以上の多くのものを失っちまったよね。人の心って一旦離れちまったら、そう簡単には元には戻らねぇんだよね。
 かろうじて20位で降格圏に落ちずにはすんだんだけんど、下位2チームとの勝ち点差はわずか1。得失点差も不利な状況。次節の相手は水曜夜に最下位の北九州とアウェイでの一戦。負ければ最下位転落の可能性はなっから高ぇぞ。ザスパの興廃の一戦、ここを勝たなくっちゃ、はぁ未来はねぇぞ。【すずき@東毛】




■ 2016年6月8日(水) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第17節

ギラヴァンツ北九州 0−3 ザスパクサツ群馬

本城陸上競技場 2115人

興廃の一戦 瀬川のハットトリック!

 ザスパは前半12分、高瀬優孝のロングフィードを瀬川祐輔が左足でシュートし先制すると43分にも高瀬からのパスを瀬川が頭で合わせ、0−2で折り返す。
 後半終了間際には相手CKから素早いカウンターを展開し、最後は瀬川がGKとの競り合いを制し0−3と相手を突き放した。この試合3得点と瀬川の活躍が目立ち、ザスパは3試合ぶりの白星でアウェー初勝利を飾った。(6月9日『産経新聞・群馬版』より引用)






■ 2016年6月12日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第18節

ザスパクサツ群馬 1−1 ロアッソ熊本

正田醤油スタジアム群馬 4710人

がんばれ熊本!

 まずは4月の熊本地震で、不幸にもお亡くなりになった方々に衷心よりご冥福をお祈り致します。また被災された多くの方々に心よりお見舞い申し上げます。2度の震度7の大地震で傷めつけられサッカーもままならねぇ厳しい環境の中、故郷を背負って奮闘してるロアッソ熊本に心より敬意を表します。今回群馬で無事熊本との試合が開催されたことは誠に喜ばしい限りさね。地震国日本に暮らしてぐ以上、災害が少ねぇとされる群馬でも熊本のような大地震がいつ起きるかわっかんねぇよね。
 「九州熊本復興支援マッチ」、そして「渋川市民デー」「GuFA サンクスデー」と銘打たれた今節、15時ごろ敷島に到着すると、すでに被災地の山都町の物産販売は売り切れとなってたぃね。今節ベンチから外れて、募金箱を持って立ってた乾の姿を見つけたんで、ささやかながら復興支援の募金をしたで。
 群馬にやってきた熊本のゴール裏サポはざっと100人。場内MCの「ロアッソ熊本のサポータの皆さん、ようこそ群馬へ!」のアナウンスに沸き起こる万雷の拍手とチームコールのエールの交換。いつもと違う試合前の雰囲気。今節ばかりは降格圏の迫るザスパも、苦難の中奮闘する熊本も、なんだかどっちにも負けてほしくねぇ一戦だぃね。
 今日のスタメンはGK1清水、DF2舩津、16川岸、4坪内、24高瀬、MF25山岸、32中村、30松下、13高橋、FWに前節ハットトリックを達成した26瀬川、そして18小牟田。リザーブにGK21鈴木、元熊本のDF3青木、19一柳、MF11永井、29平、6小林、そして昨年まで熊本に所属してたFW17常盤。対する熊本には、元ザスパのエース平繁、震災で男を上げた元日本代表の巻もいるんさね。2013〜2014年の2年間、ザスパのエースとしてチームを牽引した平繁の凄さはおーか解っているだけに、今回敵にするんはまぁず厄介だぃなぁ。そういや試合開始前のヴィジョンに流される映像から「J1へ」の文字が消されてた(笑)まぁこのボトムに浸かってる現状じゃ、J1云々はおこがましいやぃなぁ。熊本県営業部長兼しあわせ部長 「くまモン」もやってきて、熊本の選手たちと一緒に入場。(くまモンって意外に身が軽りぃやぃなぁ:笑)熊本の選手たちの袖には黒い喪章が巻かれてた。
 試合開始。どちらも4-4-2。前節、北九州との興廃の一戦でハットトリックの大活躍をした瀬川、アシストを記録した高瀬は徹底マークされるだんべから、前線の小牟田の奮戦に期待してぇやぃね。しっかし中3日の連戦の疲れなんかプレスが緩くって、持ち味のサイドの上りも封じられてるんだか、前半体力温存の作戦なんだか、さっぱり目立たねぇじゃねーきゃ。前線の平繁にボールが渡るたんびに、いやぁハラハラドキドキしたで。自陣に押し込まれるザスパ。前線の小牟田にロングボールを当て、そっから瀬川の決定力に期待するところなんだんべが、小牟田は完全に競り負けちゃってるしなぁ。前半23分清武のミドルシュートはポスト直撃。25分にもゴール近くからシュートを打たれるが、今度はバーを直撃。いやぁ救われた。このうちのどっちかが決まっちまってたら試合はかなり厳しくなってたんじゃねぇきゃ。ザスパは前半終了間際に何度かコーナーキックを奪うも得点ならず。前半終了、0-0。ザスパの前半ははっきり言ってまぁず低調で、練習もままならねぇはずの熊本のほうがなんだか連携も気迫も、ばっちりいってる印象だった。
 ハーフタイムには「くまモン」が湯友が渋川の子供たちと一緒に場内を一周。そういえば今回は渋川市民デー恒例の「へそ踊り」がなかったんね(笑)
 後半開始。ハーフタイムに喝を入れられたんか、開始早々舩津のクロスに高橋が気迫あふれるダイビングヘッド。これは惜しくも届かなかったぃ。瀬川も強引に突破してシュート。前半よりもザスパの選手の動きが良くなったと思いきや、後半7分、熊本・黒木がミドルシュート!またもやポストに当たるも、3度目の正直か、ボールはゴールに跳ねっ返ぇり、ついに失点。先制点は熊本。後半18分、足が攣ったんか平繁はアンデルソンと交代。(どうせ失点するんなら平繁に決めてほしかったぃな)後半19分に機能不全の小牟田に代え、ザスパの元祖ハットトリック男、小林を投入。小林を右SHに入れ、高橋を一列前へ。 後半23分には中村がPAまで侵入し、シュートを放つもサイドネット。後半34分、高橋に代え、前熊本の常盤を投入。ぜひ古巣に恩返し弾を!熊本は1点勝負とみたんか、がっちりゴール前を固める。前ホーム戦の愛媛戦ではがっちりゴール前を固められ、得点を奪えなかったが今日はどうなるんか。時間は刻々と過ぎ、後半43分、山岸に代え永井。ロスタイムは3分。もうだめか・・・と思った後半47分、松下のセンタリングの落下点にいたんは小林。まさかの小兵のヘッドが緩い弧を描いてゴールネットを揺らす! GOOOOOAL!!! 土壇場で同点!目前の勝利がするりと逃げ、崩れ落ちる熊本の選手たち。しかし残り時間に逆転とはならず、ここで試合終了、1-1のドロー。終了の笛と同時に両軍の選手が座り込む、力を尽くしたナイスゲームだった。
 降格圏の迫るザスパ、大地震で傷めつけられた熊本、ザスパサポながら心中どっちも負けてほしくねぇなと思ってたら、サッカーの神様はちゃんとロスタイムにザスパの同点弾で1-1のドローで双方勝ち点1とゆう粋な結末を用意してくれてたで。しっかし21位の北九州が金沢に勝って、降格圏まで勝ち点差2に差を詰められちまった(´Д`)
 試合後は「がんばろう!九州・熊本」の横断幕を両チームの選手が一緒になって掲げ、場内を一周。熊本の復興を祈り、ザスパサポからのひときわでっけぇ「がんばれ熊本!」のコールが敷島の杜に木霊した。Jリーグっていいね。大地震後の厳しい環境の中で、気迫溢れるプレーを繰り広げたロアッソ熊本の選手たちの男気には改めて敬意を表するで。この日の夜に熊本は再び震度5弱の地震に見舞われちまった。群馬から熊本の人々が一日も早く元の平穏な生活が送れることを、今後のロアッソの奮闘が熊本の人々の復興の力になれることを、切に祈念するで。平繁、熊本の人たちの力になってやってくんな、頼んだで。【すずき@東毛】




■ 2016年6月19日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第19節

V・ファーレン長崎 2−2 ザスパクサツ群馬

長崎県立総合運動公園陸上競技場 4048人

苦手の長崎から初の勝ち点



 ザスパは前半12分、FW瀬川祐輔が強烈なシュートを放ち、相手GKが弾いたところをゴール前に詰めていたMF高橋駿太が押し込んで先制に成功した。
 後半6分と同21分に失点し、逆転を許すもザスパは同27分すぐに追いつく。
 同点弾を演出したのはベテランMF松下裕樹。弾丸ライナーのミドルシュートを枠に飛ばすと、GKはキャッチできず、弾くしかない。そのこぼれ球を、先制点を演出した瀬川がズドン。同点ゴールをものにした。(6月20日『桐生タイムス』より引用)






■ 2016年6月26日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第20節

ザスパクサツ群馬 0−1 北海道コンサドーレ札幌

正田醤油スタジアム群馬 3184人

降格圏の影

 梅雨の真っ只中にもかかわらず、天候に恵まれた日曜日。19:30と遅いキックオフだが、西の空はまだ明るい。ピッチを流れる風は時折強くなり、高く飛んだボールを気まぐれに動かした。
 前節苦手長崎相手にアウェイで引き分け、ホームに北海道コンサドーレ札幌を迎えたザスパ。現在のJ2首位相手に、リニューアルしたサッカーがどこまで通じるか、今後を判断する上でも重要な試合となった。
 ザスパは前節から一部スタメンを変更。GK清水、DF舩津、坪内、高瀬、川岸に替わって乾が先発。ボランチ松下と中村駿、右ワイド山岸、左ワイド高橋、FWは常盤と瀬川。サブには鈴木、青木、一柳、平、小林、永井、小牟田が入った。対する札幌は、ザスパサポにもお馴染みの都倉を始め、内村、増川などのベテランに、ユース出身の若手選手が多くスタメンに入っている。元日本代表の稲本はケガで帯同せず、小野の姿も見ることができなかった。
 辺りが徐々に暗くなって照明が点り、いよいよキックオフ。立ち上がり、ザスパは前線のプレスからリズムを掴むと、相手のボールを奪って素早く左サイドに展開、高橋がファーストシュートを放つ。さらに左サイドから中央に戻したボールを山岸がダイレクトでミドル。枠を外れたものの、序盤は難敵相手に互角の戦いを演じた。札幌は都倉という最良のターゲットがいるにも関わらず、最終ラインから丁寧に繋ごうとして、ザスパのブロックにかかる。それでも巧みなパスワークでザスパ陣内に侵入し、内村が決定機を迎えるが、こちらも枠外。さらに都倉のシュートのこぼれを、またも内村がゴール至近距離からダイレクトボレーで狙うが、これはポストに阻まれる。徐々に押し込まれながらもギリギリのところで粘るザスパ。前半は両チームスコアレスという結果になった。
 後半に入り、昇格に向けて負けられない札幌は、次第に長いパスが増えてくる。それにつられてDFラインが下がり始めるザスパ。自陣内での守備の時間帯も増えていく。先に動いたのは、札幌だった。69分、前半惜しいシュートを放った内村に替えてジュリーニョを投入、これがきっかけになったかは定かではないが、ここまでほとんどなかった左サイドからのアーリークロスに、ザスパ守備陣の対応が遅れる。GK清水がなんとか触ってはじくが、逆サイドからPA内に侵入していたヘイスがこれを押し込み、ゴール。耐えていたザスパだったが、ついに先制点を奪われてしまう。なんとか食らいつきたいザスパ、77分に中央で斜めのパスを受けた瀬川がDFライン裏にスルー、抜け出た常盤がGKと1対1になるが、シュートは詰めたGKに阻まれ、決定機を逃す。対する札幌もPA内で都倉が倒されるが、PKにはならず。80分、ザスパは常盤、高橋に替えて永井、小林を一気に投入、決死の反撃を試みる。しかし、時間は刻々と過ぎて行く。それでもサイド攻撃に活路を見出すと、高瀬のクロスに頭で合わせたのは永井、しかしこれはGK正面。アディショナルタイムには、左バイタルから個人技でPA内に侵入した山岸が、相手DFに倒されたかのように見えたが、これは逆にシミュレーションと判定され、万事休す。このまま1-0で札幌が逃げ切り、首位らしい手堅さを見せた。
 ザスパは決して悪い展開ではなかったが、結果として勝ち点を1つも奪えず、下位の金沢、北九州が勝ったことで、いよいよ降格圏の影が濃くなってしまった。2016シーズンのほぼ半分を終え、これからはさらに厳しい状況が続くが、前線への長いボールで攻める当初のスタイルから、ハイプレスとショートカウンター中心に移行し、選手の役割もはっきりしつつある。試合中も各々の個性が際立つプレーが増えてきた。この武器でシーズンの残りを戦うことになる。さらに、クラブはテコ入れにJ1神戸からFW田代、J3長野からパク・ゴンを期限付きで獲得した。田代はスピード、パク・ゴンは守備力と、チームのスタイル変革をより明確にした補強となっている。草津でのミニキャンプを経て、どこまでこのスタイルを高められるかが、後半の巻き返しに繋がっている。【yosuie@中毛】




■ 2016年7月3日(日) ■

2016明治安田生命J2リーグ 第21節

ザスパクサツ群馬 2−2 FC町田ゼルビア

正田醤油スタジアム群馬 2374人

降格圏転落

 開幕2連勝で「首位キープ!」と浮かれていたのももはや夢のよう。その後、悪夢のような10戦勝ちなしで一気に順位を落とし、未だ悪い夢の中にいるような気分です。
 前半戦最後となるこの試合は、まるでここまでの戦いを象徴するような一戦となってしまいました。2点リードしておきながら、追いつかれてドロー。ハーフタイムには「今日は勝てるぞ!」と浮かれていた自分は、つくづく学習能力がないなぁと思いますよ。ホント。
 スタメンは前節と同じ。GK:清水、DF:舩津・乾・高瀬・坪内、MF:山岸・中村・松下・高橋、FW:瀬川・常盤。リザーブは、GK:鈴木、DF:パクゴン・一柳、MF:永井・小林、田代、FW:マテウス。なんと新加入のパク選手と田代選手、ふたりともベンチに入れてきました。もちろん見てみたいとは思いますが、まだ合流5日目ですよ。他の選手との連携や攻守の約束事とか、大丈夫なのでしょうか。それとも彼らをベンチに入れなければならないほど他の選手たちの状態がよくないのでしょうか。なんだかいきなり心配になってしまいます。
 選手紹介では、町田の内藤選手に大きな拍手。元ザスパの選手が多い町田なので、もっとたくさん拍手を贈りたかったのだけれど、残念ながら今日のメンバーには控えの内藤選手だけ。翔平もゾノも星野もがんばれ! 選手入場の前には、大西コールです。ゴール裏に大西さんの横断幕が掲げられています。大西さんが亡くなられてもう10年が過ぎるんですね。町田に移った仲間たちの手前、大西さんの手前、今日の一戦負けられません!
 キックオフ。開始早々前半1分、パスをカットされてドリブル突破を許しコーナーキック。早速のピンチはしっかりとしのぎます。ここのところ勝ちきれずに足踏み状態の町田ですが、それでも上位争いをしているチームです。小気味よいパスと迫力あるドリブルを使い分けて攻め立ててきます。しかし今日のザスパは球際で厳しく、最後まではもって行かせません。
 11分。松下選手は大きくサイドチェンジして左へ。これを受けた常盤選手はドリブルで敵陣深く進入。押し倒されてファール。このフリーキック、キッカーは高瀬選手。ゴール前に放り込んだボールはファーサイドの舩津選手がヘッドで合わせて、GOOOOOAL!!!セットプレーからあっさりと先制です。
 24分には瀬川選手のドリブル突破がとめられてファール。このリスタート、松下選手は間髪いれず左サイドにあまっていた高瀬選手へ。ドリブルでサイドをえぐってクロス。これはクリアされてますがコーナーキックです。キッカーはまたも高瀬選手。今度は乾選手がドンピシャのヘディングで、GOOOOOAL!!!
 セットプレーで2点のリード。草津キャンプの成果でしょうか。もうこうなったら毎日でも草津で練習したほうがいいんじゃね、と思えてしまいます。とにかく守備が積極果敢です。ボールホルダーには体を寄せて、あるいはスライディングで自由にプレーさせません。FWは前線から全力で球を追っています。町田守備陣は裏にこぼれたボールを処理するときでさえ、背後から瀬川選手が迫ってこないか気にするそぶりを見せており、心理的にも優位に立っていたことがよく分かります。結局前半は町田のシュートをゼロに押さえ込みました。
 ハーフタイムで町田は選手交代、FWを増やして圧力をかけてきます。ドリブルでの突破が上手くいかなかった前半をうけて、後半は裏へ放り込んできます。球際で強い今日のザスパですが、ボールを裏に出されることで後手に回り試合は町田ペースになって行きます。さらには、ハーフタイムあたりから少し強く感じられるようになった北西の風が、風下に陣取るザスパの反攻のボールを微妙に邪魔し始めます。町田の攻勢にラインが下がってしまうザスパ。さて、前線からの守備をテコ入れするか、あるいは前線でタメを作れる形にしてラインを押し上げるか、どう打開するかな、というところで選手交代。常盤選手に代えて、なんと田代選手!移籍後いきなりの登場となりました。しかしこの交代は残念ながらテコ入れにもタメにもならず。徐々に疲れが見え始めた選手たちの出足が半歩ほど遅くなってくると連携ミスも増え始めます。72分。ついに失点。GK清水選手の目の前で坪内選手がクリア。これが相手に渡りフリーで撃たれてしまいました。これはGKがキャッチできる球だったと思えたけれどなあ。今季はこういったコーチングで避けられるはずのミスが案外多いように思えます。ペースを掴みなおして突き放したいザスパですが、むしろ一方的な町田ペースになってしまいます。立て続けにピンチを迎え、バーに助けられたりもしますが、82分にコーナーキックをヘディングで流し込まれて同点に。最終盤にはPKを得ますが、瀬川選手のシュートは町田GKに足一本ではじき出されてしまいます。2−2のドロー。いやあ、負けなくてよかった...。ってか、気分的には負けですね。
 今日は采配が運命の分かれ目だったように思えます。合流してわずか5日、スピードと裏への抜け出しが武器の田代選手は、パスの出し手との連携が出来てからでなければ持ち味を生かすことも出来ないでしょうに。特徴を生かせるパスは受けられず、おそらくは得意ではないでしょうポストプレーを求められるようなボールがいくつか入ってきた程度。押され気味の状況を打開すべきタイミングでの選手交代ではなかったと思えます。この使われ方では田代選手も気の毒ですよ。
 PKのシーンも疑問を感じます。どういう経緯で瀬川選手が蹴ることになったのか分からないですが、あれはベテランがすべき仕事だったと思います。蹴る前から入らないことを考える馬鹿がどこにいるんだよ!と怒られるかもしれませんが、そこは、勝負は時の運、入らなかったときに責任を一身に背負えるベテランが蹴るべきだったと思いますよ。ルーキーにチームの勝敗を背負わせてしまったことについては、ベテランに男気を見せて欲しかったと思います。
 試合後には、ゴール裏のサポーターと監督との間で話し合いがもたれました。決して建設的な意見交換ばかりではなかったですし、ここで何らかの結論が出るわけでもありませんが、サポーターの危機感は伝わったんじゃないでしょうかね。監督がトラメガを片手にサポーターへ語りかける、そのすぐ脇には大西さんの横断幕。ザスパを命がけでJ2へ押し上げてくれた大西さんは、降格の掛かったいまのザスパになんと声かけてくれるでしょうか。まだまだだな、と苦笑いで背中を押してくれるでしょうか。【ばた@前橋】






Special Thanks
ご寄稿、ご協力、画像のご提供あんがとね! (順不同)

THES-NAMAKA@前橋 様
あきべー@北毛 様
yosuie@中毛 様
ばた@前橋 様
さねやん@九州 様
とも@川崎 様
え亥輪@前橋 様
ashikoma@太田 様

製作協力:三束雨@藤岡



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すずき@東毛

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